とうとう今日で8月も終りである。なぜか、忙しかったばかりで夏らしいことがなかったような気がするのはどうしてなのだろう。いったい何をして過ごしてしまったのかと手帳を眺めてみると、「暑い、暑い」と言いながら9日間も井戸掘りに出かけている。昨年は信州にも出かけたし、ルーフバルコニーで何度か食事もした。今年は出かけることが少なかった。夏らしい日々を過ごせずに終わってしまったことが、何となく心残りな思いに襲われる原因なのかも知れない。
それにしても井戸掘りに9日間も出かけて行って、全く無収入というのも情けない。今日も依頼主は「中間の支払いをしなくてもいいの?」と聞いてくれるけれど、目鼻が立たないのに「いくらください」とは言えない。水が出なくても9日間も出かけているのだから、適当な金額を請求してもよいのかも知れないが、それが出来ないでいる。NPOはボランティアではない。正当な報酬を受け取ってもよいのだが、完成もしていないのにという気持ちが会計担当の私に働いてしまう。
「今日は水曜日か、早いな」と井戸掘り作業の手を休めて言う人がいる。「それを言うなら、もう9月かだ。正月までかかると覚悟を決めようぜ」と冗談が飛ぶ。後、2日か3日の作業で、パイプを打ち込むことができるような気がするが、それは出来てからにしようという空気が強くなった。何が何でも井戸掘りを成し遂げるぞという決意が固まって来たのだ。ちょっと土を掘れば石の層などクリアできるだろうなどと、甘く考えて来たことへの反省から、極めて慎重に現実的に仕事の進展を見るようになってきた。
井戸掘りが順調だった時は、みんなが大口をたたいていた。依頼主さんが感心するような話や喜ぶような話をちょっと大袈裟に話していた。仲間のみなさんは、かつては商事会社の営業、自動車関連会社の社長、航空機関連の会社に勤めていた人、郵便局の職員、先生などいろんなキャリアの人がいる。営業の人はどうしても話が大きくなる傾向にあったけれど、最近では慎重で誠実な物言いに変わってきた。ホラを吹いても始まらない。「正直にありのままに伝えた方がいい」という認識にみんなが立つようになった。
土木の関係者から削岩機を借りて来た。おかげで作業効率は上がった。その削岩機を「返して欲しいと言ってきたがどうする?」と言う。「壊れて使えなくなった」とか「借りていないのでは?と言ってごまかしたら」とか言ったらどうかということも、「ウソはダメだ。ウソを言えばもっとウソを重ねることになり、結局はウソだとわかる」とか、「正直に今はこれがないと仕事にならないので、何とか貸しておいて欲しいと言った方がいい」と頼んでみようということになった。
この作業が完成したならば、みんなで一杯やろう。真っ直ぐに生きていこう。それでダメなら仕方ないじゃーないか。やって来たことに誇りを持っているし、人に喜ばれ満足してもらえるはずだ。生きていることは素晴らしいし、生きていることに価値がある。無駄な人生などは絶対に無いし、否定するような人生は決して無い。昼飯を食べながら、前向きな話に終始できた。
それにしても井戸掘りに9日間も出かけて行って、全く無収入というのも情けない。今日も依頼主は「中間の支払いをしなくてもいいの?」と聞いてくれるけれど、目鼻が立たないのに「いくらください」とは言えない。水が出なくても9日間も出かけているのだから、適当な金額を請求してもよいのかも知れないが、それが出来ないでいる。NPOはボランティアではない。正当な報酬を受け取ってもよいのだが、完成もしていないのにという気持ちが会計担当の私に働いてしまう。
「今日は水曜日か、早いな」と井戸掘り作業の手を休めて言う人がいる。「それを言うなら、もう9月かだ。正月までかかると覚悟を決めようぜ」と冗談が飛ぶ。後、2日か3日の作業で、パイプを打ち込むことができるような気がするが、それは出来てからにしようという空気が強くなった。何が何でも井戸掘りを成し遂げるぞという決意が固まって来たのだ。ちょっと土を掘れば石の層などクリアできるだろうなどと、甘く考えて来たことへの反省から、極めて慎重に現実的に仕事の進展を見るようになってきた。
井戸掘りが順調だった時は、みんなが大口をたたいていた。依頼主さんが感心するような話や喜ぶような話をちょっと大袈裟に話していた。仲間のみなさんは、かつては商事会社の営業、自動車関連会社の社長、航空機関連の会社に勤めていた人、郵便局の職員、先生などいろんなキャリアの人がいる。営業の人はどうしても話が大きくなる傾向にあったけれど、最近では慎重で誠実な物言いに変わってきた。ホラを吹いても始まらない。「正直にありのままに伝えた方がいい」という認識にみんなが立つようになった。
土木の関係者から削岩機を借りて来た。おかげで作業効率は上がった。その削岩機を「返して欲しいと言ってきたがどうする?」と言う。「壊れて使えなくなった」とか「借りていないのでは?と言ってごまかしたら」とか言ったらどうかということも、「ウソはダメだ。ウソを言えばもっとウソを重ねることになり、結局はウソだとわかる」とか、「正直に今はこれがないと仕事にならないので、何とか貸しておいて欲しいと言った方がいい」と頼んでみようということになった。
この作業が完成したならば、みんなで一杯やろう。真っ直ぐに生きていこう。それでダメなら仕方ないじゃーないか。やって来たことに誇りを持っているし、人に喜ばれ満足してもらえるはずだ。生きていることは素晴らしいし、生きていることに価値がある。無駄な人生などは絶対に無いし、否定するような人生は決して無い。昼飯を食べながら、前向きな話に終始できた。