カミさんのスマホから着信音がする。カミさんは友だちと豊橋市の夏の風物となった「納涼ビール電車」を味わいに出かけている。表紙を開くと孫娘からで、「今、何している?」と出ていた。さて、どうすると返事が打てるのだろうか?まず、ラインに参加して、返信をするにはどうするのだろう。どこかにキーボードがあるはずだ。やっとのことで「ママちゃんは出かけています」と打っているうちに、次々と孫娘からメールが届く。
私のメールが届いたのか、「パパちゃん、すごい」とお褒めのメールが来た。友だちの多くがスマホに乗り換えたが、出来ることなら1年以内に旅立ちたいと願っていながら、新しい機種を手にするのは何か矛盾している。私自身はパソコンが動いている限り不便はない。そんな時、どういう訳か、終活の準備をしていると言った友人はどうしているのだろう、私の終活は何をすべきなのか、そんなことを思った。
卒業生が、「先生、年賀状で展覧会やったら」と言ってくれたことを思い出し、残してあった年賀状を並べてみた。年毎の変化が分かっていいかも知れないと思ったが、賀状に手書きの文字が残っているものが何枚かある。文字を消すことは出来るだろうが、消してしまって他の賀状と異質な感じがするのでは能がない。それにどのように展示するかも悩むところだ。そんなことを考えると、年内の目標はこれだなと思った。
もうひとつ、厄介なのは中学の時から書いてきた日記ノートだ。自分でも何冊あるのか分からないほど多い。私を知っている人には見せたくないし、ゴミとして出すのも不憫で、小説家の誰かにもらって欲しいのだが、編集の仕事をしている人に聞くと、「そういう話はいっぱいあるので、会社は取り次がない」と言う。なるほどそういうものかと、現実を思い知らされた。
現実と言えば、カミさんの帰りは遅くなるので、さて晩飯をどうしようか。お昼はチャーハンを作って食べたが、夜は一杯飲みたいし、また刺身と寿司でも買って来ようかな。