次女の娘はひとりっ子だから、姉や弟が欲しくて仕方ない。長女の上の娘の家に行くことが楽しみなのに、従妹とふたりだけで電車に乗ることが怖いみたいだ。「大丈夫だよ。(従妹は)4月から中学生なんだから」と言うと、「私と(従妹は)何歳違うの?」と聞く。
「(従妹は)2009年生まれ、あなたは何年生まれ?」と訊ね、「幾つ違うか、どうやって計算するの?」と言うと、「計算機を貸して」と卓上計算機を打ち出す。筆算で4桁の数字の引き算は出来なくても、計算機を使えば答えを導き出せるのだ。「5つ違いか。だったら、従妹じゃーなくて姉妹でもいいよね」と納得している。
「カカは何年生まれなの?」と訊かれ、うっかり本当のことを教えてしまった。すると、「私の生まれた年からカカの生まれた年を引くと、私はカカの〇〇の歳に生まれたのか」と素早く計算する。今度は私に向かって、「パパちゃんは何年生まれ?」と訊くので、「1944年だよ」と答えると、「カカは29歳の時に生まれたんだ」と言う。
そして、「(母親の姉とは)4歳違うから、25歳の時の子だね。まだ大人になったばかりじゃん。子どもが生まれてよかった?」と聞くので、「ああ、嬉しかったよ」と答える。大人になったばっかりとは凄いことを指摘する。計算機を使って、「誰と誰は何歳違う」とか、「(従妹が)高校生になっても、私はまだ小学生だよ」とか言っている。
身の周りの人たちをそんな風にして理解していくのかと感心した。「今晩はまた、トランプしよう」と約束させられる。「7並べ」は冷酷な人が勝つということも理解できているようで、「絶対に勝つからね」と笑う。「パス」してでも相手を追い込むやり方をババたちから学習したのだ。