クラブツーリズムから送られてきた『旅の友』を見ていたら、「大自然と希少な野生動物に出会う、世界遺産・知床半島岬クルーズ」が掲載されていた。ウトロ港から知床岬までの約3時間の乗船とあり、知床ウトロ温泉の「高満足度のホテル」に宿泊するとある。
沈没した観光船に乗った人たちもきっと、こんな案内に胸躍らせて出かけたのだろう。知らない土地で知らないものを見るのは実に楽しい。ゆったりと温泉に入り、美味しいものを食べ、お酒を飲み、旅を満喫したのはコロナが流行する前までだった。
誕生日会の仲間や出会う知人に、「何か楽しいことがしたいわね」と、カミさんは話しかけるが、「まだ先よねえ」と言われてショボクレている。誰もが閉じ籠り生活にウンザリしているが、だからといってこれを打ち破る行動に積極的に出ようとはしない。
周りを見ながらという、日本人の習性なのだろう。これを個性が無いと非難する人もいるが、無難に生きていく知恵と評価する人もいる。みんなと違うことをすれば、非難されたり、ヘンな眼で見られたりする。その覚悟が無ければ、後できっと後悔することになる。
ルーフバルコニーで、花の終わった鉢の土の入れ替え作業をすべきだと思いながら、なかなかその気になれない。明日は雨降りらしいから、作業に取り掛かるのは2日以降になる。黙々とひたすら行う単純作業はやり始めれば没頭できるのに、どうしてやる気が湧いてこないのか。
眠って食べてテレビ見て本読んで、ボゥーと過ごしていてもいいのかと思いながら、仕方ないじゃーないかと居直る自分がいる。困ったものだ。