ハロウィーンはいつの間にか定着した。日本人の寛容さには驚くものがあるが、大晦日には鐘をつきお正月には初詣をして、当然と考えるのだから驚くことではないのかも知れない。アメリカはヨーロッパから移り住んだ敬虔なキリスト教徒たちの国だったが、そのアメリカでも北欧の収穫祭であるハロウィーンの行事が盛大に行われている。楽しいことなら人間は何でも受け入れるのだろう。
ジジババには理解できないが、子どもたちはカボチャの面を作ったり、仮装までしてハロウィーンを楽しんでいる。魔除けだからなのか、血みどろの化粧や仮装が多い。あんな格好して街は歩けないと思うが、10日に行った大須では、アニメの格好をした女の子たちがいたし、驚くような格好のオジさんもいた。みんなが仮装していれば恥ずかしさなどないのだろう。そういう習慣も何か怖いものがある。
今晩はワインパーティに誘われたので、私はサトイモの煮物を作る。子どもの頃、母の実家で食べる食事がなぜか食べられなかった。母の実家は農家で牛もいたからハエもたくさん飛んでいた。食事は野菜の煮物が主だったが、なかなか箸が進まなかった。とても不味くて食べられない。母の家はこの地方の庄屋で家には鎧があり、親戚には医者もいたくらいなのに、食べるものは本当に粗末だった。
私は小2の時から材木屋で暮らすようになった。食事は祖母が作ってくれたが、母の実家の食事より随分と品数があり、鶏肉も豚肉もいや牛肉だって出たことがあったから、多分当時としては贅沢な食事だったと思う。母の実家でサトイモの煮物がよく出たけれど、美味しいとは思わなかったのに、結婚してカミさんの母親が煮てくれたサトイモは美味しかった。今晩はそんな懐かしいサトイモの煮物を持って行く。