私のかかりつけの医師はちょっとユニークだ。「血圧は人によって様々で、そんなに気にしなくてもいいですよ」と言うし、定期検診で受ける大病院の医師について、「一度も患者の私の方を見ずに、モニターの画面しか見ない」と愚痴ると、「最近の若い先生は患者と話せない人が多いんですよ」と苦笑する。
診察室に入ると、「変わったことはありませんか」と声をかけてくれるので、「コロナで巣ごもり生活をしています」と答えれば、「少しは外に出た方がいいですよ。ただし、マスクは忘れずに」と言う。そして、「まだ当分は続きますから、あまり気にし過ぎてはダメですよ」と言ってくれる。
さらに、「感染しないようにすることが大切ですが、感染した時はした時、くらいに思って」と言うので、「その時はお願いしますね」と言うと、首を振って笑う。「名古屋へ飲みに行くのは止めておいた方がいいです」と念を押すので、「大丈夫です。家飲みばかりです」と答える。
先生の好みなのだろう、医院はキレイな女性に満ちている。毎日、こんなきれいな女性に囲まれているのだから、幸せなことだ。コロナ禍で友だちからの電話もメールも減った。人に会わないことが普通になるような生活が幸せとは思えないのに、そうなってきている。。
恋に生きた瀬戸内寂聴さんが言う。「人は生まれた時からひとりで生まれ、死ぬ時もひとりで死んでゆきます。だからこそ、人は他の人を求め、愛し、肌であたため合いたいのです」。倫理観の強い人には受け入れられない言葉だろう。
「大人の恋」は1度だけにしておけば、淡い秘密の恋として胸の内に納めておくことも出来るだろう。「恋は元気の素です。最後の恋に情熱を燃やすのはいいことですよ」と、かかりつけの医師は言ってはくれなかった。
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