「ワッショイ!ワッショイ!」と、威勢のいい声が聞こえて来た。今日は国府宮の「はだか祭り」、下帯姿の男たちが儺追笹を担いでやって来て、マンションの隣りの小学校へ入って行く。えっ、授業中なのにいいのかと観ていると、校長らしき人が挨拶している。
子どもたちは体育館の渡り廊下に並んで、裸男を眺めている。裸男たちは運動場を一周すると、校舎に向かって「ワッショイ!」と声を上げる(写真)。校長がマイクで何か話しているが聴き取れない。
校区の裸男たちがこうして学校にまで来るのは異例だが、校長と自治会との話し合いで何年か前から実行されている。地域の伝統行事である「はだか祭り」を、目の前で子どもたちに見せるのは、それなりに意義があるだろう。
祭りは日本だけでなく世界中どこでも、憂さ晴らしの面がある。日頃の鬱憤をぶつけることで、不満を発散させる絶好の機会なのだ。ましてや、こんな寒い時に、裸でいるのだから全く普通ではない。
地域新聞を作っていた時、私も裸男に同行したが、国道22号線を横断する時は、いつまでもグルグルと回って交通を遮断していた。警察官が注意するが、なかなか真っ直ぐに進もうとしない。まる渦巻デモだなと思った。今日のように晴れた日はいいが、雪が混じる時は本当に寒かった。
昨年から、女性たちも参加できるようになり、儺追笹を手にして奉納する様子がニュースで報じられていた。女性たちも裸かと期待した男性もいたようだが、白衣に身を包んでいる。男女平等の世の中、参加できるようになったとはいえ、やっぱり限界はある。
日本にどれだけの奇祭があるのだろう。寒い時期に、裸で行う祭りが多いのかな。裸男を眺めていた子どもたちもいつか、下帯姿になって練り歩くのだろう。風邪引かないようにと祈る。
思い入れのある野沢温泉村の『道祖神まつり』
野沢温泉村出身で厄年の25歳が中心に故郷、家族を思い絆を深める行事。
これに参加することで若者は村の大人と認められるんだそうです。
一度は直に観たいとは思ってますけどね。
https://www.youtube.com/watch?v=di0g6CusH3M