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2023.08.17 最近忘れ物が多くなった.(傘のこと、1)

最近、忘れ物が多くなった。

1回目は、バスの中でチタンの商品を入れた袋を忘れて、とうとう出てこなかった。
2万円相当のものだった。

次の忘れ物は、うなぎを食べに行った日のタクシー中で、傘を忘れた。
すぐ気がついて、タクシー会社に電話し、その後、数日間確認の電話をしたが、とうとう
届けられなかった。
どちらも、すぐ思い出したので、普通なら、戻ってくるはず。
はっきりした場所で、しかもすぐ気付いたので、届けられないなんて、あり得ないはず
と思うほどの状況だった

さて、私は、若い頃から、友人間では、傘好きで有名な人だった。
その頃、阪急百貨店に、1年に2回、東京銀座街から特選販売がやってきていた。
私は毎回、そのバーゲンの傘屋に駆けつけて、傘を買っていた。
それらは流石に素晴らしい作りで、表と裏が絹製二重織りになっていて、それぞれ色が
違い、裏(中にあたる部分)は、素晴らしい絵が織り込まれていたり、贅を凝らして
あった。
目を奪われるほどの芸術的な傘が多かった。
職場の後輩達も、私に付いて来ているうちに、彼女達も、大の傘好きになっていた。

私は、雨の日、出かける時は、傘と同時にタオルも持って出て、電車の中で水気を綺麗
拭き上げるので、いつも傘はピカピカなので、何年経っても「え、その傘買ったの?」
と言われる程で、「いいえ、20年使ってるよ。」などということが多かった。

そんな私だったが、退職後、コンピューターグラフィックを目指し、徹夜で机に齧り
付く年月の間に、脚が衰え激痛となり、歩くことさえ困難になったので、重い傘は持てなくなった。
昔のものは、二重織りなどで、生地も厚く、しかも骨もしっかししていて、上等な物は骨の本数も多かったので、重かった。

とても、こんな傘は持てなくなったと思って、諦めて、収集した傘を、どんどん人に
上げたことがあった。
先日タクシーで忘れた傘は、そんな中でも、数本だけ、手放せずに残していた特別愛用
の傘だった。
女性用だが、少し小型で、表がガーネット色、裏がグレイで、柄には、焦茶の籐が巻いて
あった。2度と手に入らない傘であった。
何度も、タクシー会社に電話したが、出てこなかった。
「高級品やったから、戻ってこなかったんやわ。」と友人達に同情された。

傘を失った私は、そうだ、骨董店に聞けば、いい傘があるかもしれないと思った。
骨董品店に電話したら、ありますよと、いくつか取りおいてくれた。

すみません、私に傘のことを喋らせたら、長い長い。
ここまでで、あまりにも長文となりましたので、この続きは、次回といたします。

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