【永田満徳(みつのり)】 日本俳句協会会長代行 俳人協会幹事 俳人協会熊本県支部長 「文学の森」ZOOM俳句教室講師

「火神」主宰 「俳句大学」学長 「Haïku Column」代表 「秋麗」同人 未来図賞/文學の森大賞/中村青史賞

〜Facebook「華文俳句社」Kabun Haiku 2020・10〜

2020年09月23日 17時30分05秒 | 「俳句界」華文俳句

俳句大学国際俳句学部よりお知らせ!

〜Facebook「華文俳句社」Kabun Haiku 2020・10〜

◆2020年『俳句界』10月号が発行されました。

◆華文圏に俳句の本質かつ型である「切れ」と「取り合わせ」を取り入れた二行俳句を提唱して行きます。

◆2018年11月1日には、二行書きの華文俳句の合同句集『華文俳句選』が発行されました。

◆ 二行俳句の個人句集では、洪郁芬氏が『渺光乃律』(2019、10)を〔華文俳句叢書1〕として、郭至卿氏が『凝光初現』(2019、10)を〔華文俳句叢書2〕として、次々に刊行している。

◆さらに、2020年1月からは月刊『俳句界』に「華文俳句」の秀句を連載している。

◆2020年『俳句界』3月号の特別レポートにおいて、「熊本大学」で行われたラウンドテーブル「華文俳句の可能性」の報告が8頁に渡って掲載されました。

◆どうぞご理解とご支援をお願いします。

 

俳句大學國際俳句學部的通知!

 

~Facebook 「華文俳句社」Kabun Haiku  2020・10〜

 

◆2020年『俳句界』10月號已出版。

◆於華文圏提倡包含俳句的基礎「一個切」和「兩項對照組合」的二行俳句。

◆2018年12月1日已出版華文俳句的合著,『華文俳句選』。

◆2020年『俳句界』3月號以八頁的篇幅特別報導了於「熊本大學」舉辦的「華文俳句の可能性」座談會。

◆請各位多多支持指教。

 

華文俳句【俳句界】10月号

永田満徳選評・洪郁芬訳

 

郭至卿

  •  

收音機播放老歌

貓在藤椅上打瞌睡

〔永田満徳評論〕

「老歌」與「貓」的兩項對照組合描繪的畫面是,以老歌為背景音樂躺在籐椅上睡著的貓。以及那位站在旁邊的愛貓家正微笑著,凝視著這一隻安然入眠的幸福家貓。

 

郭至卿

  •  

懐メロのラジオの放送

籐椅子に猫の居眠り

〔永田満徳評〕

「懐メロ」と「猫」とが取り合わされることで、「懐メロ」をBGMにしながら、眠りに落ちている「籐椅子」の「猫」が浮かび上がってくる。心地よく眠っている猫を微笑ましく眺めている愛猫家の様子をよく捉えている。

 

 

盧佳璟

  •  

樹蔭下聞芒果落

琴道院

〔永田満徳評論〕

「琴道院」是學習琴藝的教室。上課時教室裡滿滿的熱鬧聲響,教室外庭院的芒果偶爾落下,如刻劃著時間。藉由教室內外動靜的對比,將琴道院華貴的氛圍表露無遺。

 

盧佳璟

  •  

下闇に落ちるマンゴー

琴道院

〔永田満徳評〕

「琴道院」は言わばお琴の音楽教室。教室がにぎやか音に満ち溢れている一方、その庭では「マンゴー」がときおり時を刻むように落ちる。動と静の対比によって、「琴道院」の華やかな雰囲気がうまく描かれている。

 

皐月

  •  

偶像劇裡失戀的場景

花野原

〔永田満徳評論〕

或許是作者喜愛的偶像正獨自落淚,演出失戀的一幕。因為場景是繁花秋草茂盛的原野,這位「偶像」被襯托成宛如悲劇裡的女主人公。此俳句清楚描繪著偶像劇的影迷心境。

 

皐月

  •  

アイドルの失恋ドラマのワンシーン

花野

〔永田満徳評〕

お気に入りのアイドルが失恋で涙を流している「ワンシーン」か。「花野」であるがゆえに、「アイドル」があたかも悲劇のヒロインのように思われてくる。ドラマファンの思いをうまく切り取っている。

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〜俳句大学 Haiku Column 「今月の秀句」2020・10〜

2020年09月23日 17時27分55秒 | 「俳句界」今月の秀句

俳句大学国際俳句学部よりお知らせ!

〜俳句大学 Haiku Column 「今月の秀句」2020・10〜

◆俳句総合誌『俳句界』10月号が発行されました。

◆俳句大学 〔Haiku Column〕の「今月の秀句」から選句・選評した句を掲載しています。また、「俳句界」2019年1月号から毎月連載しています。

◆ 向瀬美音氏は日本語訳の改善に着手している。五七五の17音の和訳は、HAIKUをただ端に日本の俳句の五七五の17音にしただけではなく、原句のHAIKUの真価を再現するものであり、国際俳句の定型化に一歩近づくための有効な手立てであることを強調しておきたい。

◆例えば、ある日本の国際俳句大会で「飢えた難民の/前に口元に差し出す/マイクロフォン一本」のような三行書きにしただけで散文的な国際俳句が大会大賞、或いはある国際俳句協会のコンクールで「古い振り子時計―/蜘蛛の巣だらけになっている/祖父のおとぎ話」のような切れがあっても三段切れで冗漫な国際俳句が特選を受賞しているように、三行書きの国際俳句が標準になっていることに危惧を覚えて、俳句の本質かつ型である「切れ」と「取り合わせ」を取り入れた二行俳句を提唱して行きます。

◆2017年7月にフランス語圏、イタリア語圏、英語圏の55人が参加する機関紙「HAIKU」を発行しました。12月20日発行の2号では91人が参加しました。また、5月31日発行の3号では96人が参加し、320ページを数えます。さらに、12月26日発行の4号では112人が参加し、500ページを数えます。そして5号では150人が参加して、550ページを越えて、8月1日に出版しました。また、2020年3月25日には「国際歳時記」の第1段として【春】を出版しました。

◆総合俳句雑誌「俳句界」2118年12月号(文學の森)の特集に「〔Haiku Column〕の取り組み」について」が3頁に渡って書いています。

◆「華文俳句」に於いては、華文二行俳句コンテストを行い、華文圏に広がりを見せて、遂に、2018年11月1日にニ行俳句の合同句集『華文俳句選』が発行されました。

◆ 二行俳句の個人句集では、洪郁芬氏が『渺光乃律』(2019、10)を〔華文俳句叢書1〕として、郭至卿氏が『凝光初現』(2019、10)を〔華文俳句叢書2〕として、次々に刊行している。

◆さらに、2020年1月からは月刊『俳句界』に「華文俳句」の秀句を連載している。

◆『俳句界』2020年3月号の特別レポートにおいて、熊本大学で行われたラウンドテーブル「華文俳句の可能性」の報告が8頁に渡って掲載されました。

◆どうぞご理解ご支援をお願いします。

 

octobre aout de 「HAIKUKAI俳句界」!

〜Haikus du mois de Haiku Colum de Haiku Universite〜

◆Le octobre de aout de HAIKUKAI俳句界 vient d'etre publie.

◆il contient les meilleurs haikus du mois selectionnes par M. Nagata.

◆Selon ce plan nous allons continuer a publier des haikus en deux lignes avec kire et toriawase.

 

The October issue of 「HAIKUKAI俳句界」!

〜Haiku Colum of Haiku University [Monthly best Haikus]〜

◆the October issue of HAIKUKAI俳句界 has just been published.

◆It contains the best haikus of the month selected by M. Nagata.

◆according to the plan, we will continue to publish 2 lines haikus with kire and toriawase.

 

Haiku Column(俳句大学)今月の秀句(「俳句界」R2.10月号)

 

【今月の秀句(monthly excellent Haikus)】    永田満徳選評・向瀬美音選訳

 

(Facebook「Haiku Column」より)

 

デニス カンバロ

  •  

海の風強き八月十五日 

〔永田満徳評〕

「八月十五日」は日本では「終戦記念日」。「海の風強き」という措辞がよく、海を跨いで戦った太平洋戦争で、海原に散った多くの若者を悼む気持が滲みでている。

Dennis Cambarau

  •  

è Ferragosto -

un refolo di vento in riva al mare

it's August 15th -

a gust of wind by the sea

〔Commented by Mitsunori Nagata〕

"August 15th" is "the end of the war" in Japan. It is often said that "the wind is strong in the sea," and the feeling of mourning the many young people scattered in the sea during the Pacific War, which fought over the sea, is exuding.

 

 

エウジェニア  パラシブ

  •  

あかときの露やまるで儀式のやう

〔永田満徳評〕

朝日に当たるにつれ、草花に付いた「露」がきらびやかに光り出す様子であろう。その様はまさしく「儀式」という直喩にふさわしく、写生的で的確な表現である。

Eugénia Paraschiv

  •  

rituel -

la rosée à l'aube

〔Commentaire de Mitsunori Nagata〕

Alors que le soleil frappe le soleil, la rosée des fleurs semblait briller. Ce genre d'expression est digne de la métaphore des «rituels» et est une expression sommaire et précise.

 

 

バーバラ オルムタック

  •  

息よりの不安な魂や落葉踏む

〔永田満徳評〕

「落葉」を踏みしめるたびに、その音に反応する微妙な身体感覚を「息よりの不安な魂」と表現している。「息よりの」が身の内にある不安感を繊細に捉えているところがよい。

Barbara Olmtak

  •  

out of breath my anxious soul

crisp autumn leaf

〔Commented by Mitsunori Nagata〕

Every time you step on the "fallen leaf," the subtle sensation of reacting to the sound is described as "anxious soul than breath." It's good that "from the breath" delicately captures the feeling of anxiety in the body.

 

【今月の季語(Kigo of this month)】        永田満徳選評・向瀬美音選訳

 

(Facebook「Haiku Column」より)

 

【夜長 よなが yonaga / long night / nuit longue】

ファビオラ マラー

  •  

蛇口より水滴の音夜長かな 

Fabiola Marlah

  •  

longue nuit~

son des gouttes d'eau du robinet

ダニエラ ミッソ

  •  

長き夜本のページのよく香る 

Daniela Misso

  •  

notte lunga –

profumo di pagine del mio libro

 

long night –

scent of pages of my book

 

 

【稲妻 いなずま inazuma / lightning / éclair】

フェテン フルティ

  •  

稲妻や長引かせたき君の夢 

Feten Fourti

  •  

éclair

comment rallonger ce rêve de toi

アドニス ブルネット

  •  

荒天や稲妻空を引き裂きぬ 

Adonis Brunet

  •  

orage

l'éclair déchire le ciel

 

 

【村芝居 むらしばい murashibai / village theater/ théatre villageois】

ラドハマニ

  •  

前列に嬰泣いてゐる村芝居

Radhamani

  •  

village theater

all housewives with crying babies first row

オルファ クチュク ブハディダ

  •  

村芝居揃ふすべての世代かな 

Olfa Kchouk Bouhadida

  •  

théâtre du village ~

toutes les générations sont là

 

 

【渡り鳥 わたりどり wataridori / migratory bird / oiseau migrateur】

カメル メスレム

  •  

亡命のこころ幾夜か渡り鳥 

Kamel Meslem

  •  

oiseau migrateur

depuis trop de nuits le cœur en exil

ベルナデット クエン

  •  

急流は谷を飲み込み渡り鳥 美音

Bernadette Couenne

  •  

oiseau migrateur -

un torrent fougueux dévale la vallée

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