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【永田満徳(みつのり)】 日本俳句協会会長 俳人協会幹事 俳人協会熊本県支部長 「文学の森」ZOOM俳句教室講師

「火神」主宰 「俳句大学」学長 「Haïku Column」代表 「秋麗」同人 未来図賞/文學の森大賞/中村青史賞

華文詩誌『流派』9期 2018.10発行

2019年03月13日 07時12分10秒 | 華文俳句
俳句大学国際俳句学部よりのお知らせ!

〜華文圏で初めて「二行俳句」紹介さる〜

華文詩誌『流派』9期 2018.10発行
〔洪郁芬〕(抜粋と訳)
◆俳句は日本の伝統の詩であるが、今や世界各地で色々な言語で詠まれている国際的な文学である。「世界で一番短い詩」に魅せられ、作者や詩人は本国語での俳句の創作を試している。
◆俳句は上句(5)、中句(7)、下句(5)の形式です。これまでの華文俳句は三行書きの現代詩、または三行書きの中国古典詩が主な内容になっている。英語俳句も三行書きが主流である。
◆しかし、俳句の美学は、三行の形式、季語、瞬間の感動の他にもう一つ大切な要素、「切れ」がある。
(…切れの意味と例)
◆ですので、この投稿では日本俳句の切れの美学を実践とする、華文二行俳句を提唱する。瞬間の感動を読む短詩を楽しんでください。

◾️各華文二行俳句の作品(抜粋)
〔郭至卿〕

一聲雷
成績單上的紅字
【郁芬訳】
雷鳴一つ
通信簿の赤字

桌上的咖啡杯
翻開的詩集
【郁芬訳】
机のコーヒーカップ
開かれた詩集(無季)
③蘭陽平原的冬天
山邊農舍的炊煙
【郁芬訳】
蘭陽平原の冬
山辺に農舎の炊煙

〔永田満徳〕

一灣的光束啊
元旦初景
【郁芬訳】
一湾に光の束や
初景色

一人離去兩人離去
暮色裡的櫻
【郁芬訳】
一人抜け二人抜けして
夕桜

犀牛角
來頂撞人世的春天罷!
【郁芬訳】
犀の角
この世の春を突いてみよ

〔趙紹球〕

花落滿階
半夢半醒的早晨
【郁芬訳】
落花の階(きざはし)
うつらうつらの朝

秋月
石碑上的青苔
【郁芬訳】
秋の月
碑(いしぶみ)の青苔

海口遲暮
情人橋上眺望的麗人
*情人橋在台灣的淡水
【郁芬訳】
港湾の日暮れ
情人橋で眺める佳人
*情人橋は台湾の淡水にあります

〔洪郁芬〕

一痕飛機雲的傷
夏日晴空
【郁芬訳】
飛機雲の傷跡ひとつ
夏の空

風獅爺斗篷
翻轉時間
【郁芬訳】
シーサーのマント
時間を翻す
*シーサーは台湾海峡の島々で、強い風から島民の生活を守る守護獅子です。島人達は、シーサーに色々な柄のマントを付る。

魚鱗雲
地球彷彿那方
【郁芬訳】
うろこ雲
向ふに地球あるやうな

〔吳衛峰〕

手夠不到鬧鐘
春曉
【衛峰訳】
目覚まし時計に手が届かない
春のあけぼの

爬格子
發情的貓走過
【衛峰訳】
もの書けば
恋猫が通り過ぎる

蟬聲
夜行路長長的影子
【衛峰訳】
蝉の声
夜道に伸びる人の影lこ

※画像:『流派』表紙と華文二行俳句のコーナー

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