昨日は終日、福井県に日本共産党議員団が要望活動を行いました。コロナ対策、原子力防災、国保、旧統一協会霊感商法問題などでやりとりしました。
私のほか、鈴木、山田福井市議、松本、畑野坂井市議、山川あわら市議、宇野池田町議、中西越前町議、山本、松宮敦賀市議、坂上小浜市議、北原若狭町議が参加しました。
コロナでは福井県でも1100人を超え史上最多陽性者が出たことも踏まえて、検査体制の拡充などを求めました。県は感染から発症までが短いことや、重症化率が1パーセントである、として見直しはしない方針。まだ感染拡大の高止まりはつづく、との見方です。しかし、医療や高齢者福祉施設の体制にも影響がでており、対策が必要です。
原子力防災では拡大されるヨウ素剤配布の準備状況などの説明が行われました。希望する住民への配布など柔軟な対応を求めました。
旧統一協会による県内被害について、個別団体の実態は明らかに出来ない、と。しかし、霊感商法ふくむ開運商法の被害は、平成24年から昨年度までで151件の相談があった、と明らかにしました。
このほか、
・水田活用交付金がまるごと削減されると農家のてもとに届いている47億円がなくなることになる。
・学校トイレ個室への生理用品配置については、生徒へのアンケート結果を5月末に25の県立学校に周知した。学校側の意見も聞き、県としての対応を前向きに考えていきたい。
・地方鉄道の国の検討会報告について。国の積極的関与は前進だが、支援策は不十分。国からの経営支援策がない。
・福井縦貫線の計画については11回の地元説明会を開催。賛否両論ある。地域の将来の街づくり、合意形成を図りたい。
・足羽川ダム。執行率は59%。県は182億円を負担。導水トンネル地質悪い。ズリの活用などコスト縮減をはかる。
・朝倉氏遺跡の博物館は10月1日に開館する。研究者も増やす。料金は現在の100円が700円となる。年間パス1800円をつくる。
・福井駅東公園に予定のアリーナ。次回の協議会で方向性しめされる。民間、福井市、県の3者で支援の方向性を協議する。
・老朽原発再稼働。県の専門委員会で安全性を十分審議した。国、事業者に第一義的責任。東電裁判の13兆円の賠償判決については県はコメントしない。
・性暴力相談の「ひなぎく」。令和2年度には447年、3年度には465件の相談があった。
・ふく育割の対象について。住基台帳では高校生かどうかはわからない。なるべく市町負担にならないよう、不公平にならないよう調整する。
・原発事故時のヨウ素剤。嶺南6市町への配備。人口の3割、4万人分を準備。8月中旬から申請を受け付け、9月下旬から配布する。
・子ども食堂。1年前の36か所から48か所に増えている。支援策は市町のプラットホームあたり480万円、1か所最大50万円。
・豪雪時などの際、訪問ヘルパー車両などのコンビニ駐車場提供。令和3年12月から4年2月までで、33事業者で67回の利用があった。今後、嶺南地域のローソン店舗も対象にしていきたい。
・県立病院の初診加算料。昨年度は医科で5737件、2922万円余、歯科で 29件88000円余。
●県への要望内容
2022年7月28日
福井県知事 杉本達治様
日本共産党福井県委員会
委員長 南秀一
県議会議員 佐藤正雄
来年度予算・施策についての要望書
日頃の県民生活・福祉へのご尽力に感謝いたします。
来年度予算編成・施策についての要望提案ですのでよろしくお願いいたします。
■総務部関係(4問)
1,滞納整理機構の昨年度、一昨年度の「実績」(引き受け滞納税額、徴収税額、徴収税額うち延滞金分、差し押さえ件数、うち年金差し押さえ件数)を明らかにするとともに、県民からの苦情件数、対応状況はどうか、資料を提供してください。 命綱である国保の税滞納については、県の滞納整理機構で扱わずに、各市町での対応としてください。また、コロナ禍で収入減少がおこっているケースも多くなっていることが考えられ、徴収事務にあたっては十分配慮してください。
2,県内大学生の貧困もコロナなどの影響でのアルバイト減少や仕送り減少の中で深刻化しています。全国的には大学内での食糧支援などもおこなわれています。県としても県立大学はじめ県内大学生の生活実態を把握するとともに、県立大学では県としての食糧食品配布や学生食堂での100円朝食の提供などもおこなってください。また、当面県内学生については県立大学入学金免除の措置を講じてください。
3,消費税10%増税がコロナ禍とあいまって中小業者にも深刻な打撃となっています。世界では91の国々地域で付加価値税を減税しています。県として国に消費税を5パーセントへの引き下げを求め、中小企業の営業を守ることを求めてください。また、現在の非課税業者も課税業者となり負担が増えるインボイス制度の導入は中止を求めてください。
4,コロナ禍で中小企業支援がいっそう重要となり、従来の制度の見直しも必要です。県が発注する公共事業や指定管理者制度で下請けや孫請けの従事者が一定水準の賃金が保証されることなどを盛り込んだ公契約条例の制定や要綱をつくり、下請け企業の賃金や社会保障費を確保してください。(公共事業にかかる部分は土木部が回答、指定管理者制度にかかる部分は総務部が回答)
■地域戦略部関係(10問)
1,2680億円もの事業費増嵩にみられるように、北陸新幹線推進スキームの問題点がいっそう明らかになりました。さらに敦賀以西への延伸では北陸3県の中でももっとも多い県民一人あたり30万を超える公共事業となり、県財政と県民生活に多大な影響がでかねません。過大な地方負担を前提としたスキームのもとでの延伸計画は当面中止すべきです。また、そもそも地方自治体に鉄道経営を押し付ける政府与党合意のスキームそのものが大きな重荷です。スキームの見直しを政府に求めてください。
2,長大な北陸本線の第三セクター鉄道について、県民が強く求めてきた県民利便性確保のため特急存続ができなくなったことは重大です。ひきつづき、敦賀までくる特急車両をそのまま快速で利用するなどで、乗客の乗り換え負担をなくすこと、などを最後まであきらめずに交渉してください。また、イギリスなどの動きも参考に、上下分離方式として基盤は国が責任をもち、運行は地方の第三セクター鉄道が責任を負うなどの方式も知事会とともに国に提案してください。
3,JR西日本は、利用者が少ない線区の見直しに言及しました。昨年も小浜線、越美北線の減便問題や駅機能の縮小問題などが起こりましたが、この2つの路線についても見直し対象です。国の委員会の審議状況やJR西日本の具体的な考え方を情報収集するとともに、「廃線・バス転換」など最悪の事態を回避するための取り組みをつよめてください。
4,国連で採択された「持続可能な開発目標」SDGsでは、すべての目標にジェンダーの視点をすえ、ジェンダー平等はあらゆる問題を解決するうえで欠かせない課題と位置付けられました。ジェンダー平等の目的は個人の尊厳ですが、ジェンダー平等1位のアイスランドは男女の賃金格差解消、ジェンダー平等施策に取り組んだことが結果として経済成長のエンジンとなっています。福井県の成長のためにも、県の施策としても具体的な推進をはかってください。
5,今後、自動車保有全国トップの県で自動車が運転できなくなる大量の県民がうまれることは、他県以上に県民「移動」に深刻な困難をもたらすことが想定され、「買い物難民」「医療難民」がうまれます。この分野で全国の先進となるような仕組みづくり――電車・バス・福祉タクシー・乗り合いタクシーなど多様な交通手段の充実確保と対策をすすめてください。この3年間のバス路線の休廃止の状況をご説明ください。そもそも公共交通のない地域が増大していく懸念もふまえた対策と計画を市町とともにつくってください。(地域戦略部が回答)
また、高齢者が車を手放せない事情もあります。高齢者交通事故を抑止するためにも、車の免許証を返還した高齢者にはJR,電車、バスなどの無料チケットを給付するなど、その後の交通権を保障する施策を全県的に創設してください。民間事業者の自主的取り組みを県としても支援する制度を創設してください。各自治体が取り組むバス利用券を支給する取り組みなどに財政支援を創設してください。(安全環境部が回答)
6,核燃料サイクルにしがみつく、もんじゅのサイトに新しい研究炉を作る計画はやめてください。
7,知事は原発増設・リプレースもふくめて国の原子力エネルギーの活用方向・レベルをしめすことを求めています。しかし、この方向となれば、現在の原発の60年運転、さらに新しい原発の60年運転となり、事実上さらに100年程度のスパンでの福井県での原発活用となりかねません。このような方向について県民の判断を仰いだことはないのではありませんか。原発に未来永劫しがみつく計画となりかねない共創会議については、原発ゼロの福井も想定した選択肢もしめすものとするようにしてください。
8,本年3月8日、杉本知事は国に対して「原子力発電所に対する武力攻撃に関する緊急要望書」を提出した。要望事項に「今般、世界で初めて稼働中の原子力発電所が武力攻撃された事実に鑑み、いかなる事態にも迅速に対応できるよう、自衛隊による追撃態勢に万全を期すこと。また、本県嶺南地域への自衛隊部隊の配備を早急に実現すること」とあります。山口 壮 環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)は「ウクライナのことを踏まえてというときに、ミサイルが飛んできて、それを防げる原発はありません。世界に一基もありません。これからもできません。そこは、戦争を防ぐというのが最大のポイントですよね。外交で処理できなければ軍人の仕事になる。軍人の仕事にしないようにしていくのが外交官であり政治家であり。最大の、最良の防ぎ方はそこですよ。」と見解を表明しています(5月13日閣議後記者会見録 環境省)。自衛隊による迎撃対応は無意味であり、まして嶺南地域に自衛隊部隊を配備することは逆に嶺南地域を攻撃目標にさらすことになりかねません。平時でさえ危険な原発との共存を強いられている嶺南地域です。軍事攻撃を受けるようなことがあってはならない。国には平和外交に徹することを求め、戦争を呼び込む迎撃態勢の強化や自衛隊部隊配備の要望は取り下げてください。
9,廃炉計画のなかに雇用計画をきちんと位置付けて、地域経済への影響緩和をすべきです。安全第一にしながら、一定数の雇用を維持するためには、廃炉作業と雇用計画をきちんとしめすようにすべきです。また、廃炉期間中の雇用継続と地方自治体財政確保のスキームを明確にするよう国に求めてください。(地域経済対策、地方自治体財源確保は地域戦略部が回答)
10,18,19歳の投票率の低さが報道されています。昨年の総選挙、今回の参院選挙における市町別、年代別の投票率の資料を提供してください。高校生・大学生に選挙公報を資料配布するなど選挙参加意識を高める工夫をしてください。
■交流文化部関係(3問)
1,福井県立恐竜博物館について。リニューアル工事の進捗状況、資材高騰などの影響、オープン時期とイベント計画についてご説明ください。また、学芸員や職員の拡充計画はどうなっていますか。新設予定の県立大学恐竜学部との連携内容はどうなっていますか、ご説明ください。
2,朝倉氏遺跡の新博物館の特長と、さらなる発掘調査の方針、研究者・職員の拡充計画についてご説明ください。博物館については県民向けの割引年間パスなどの発行も検討してください。
3,福井駅周辺の再開発事業はじめ各種開発事業について。アリーナ建設計画について知事は踏みこんだ支援の姿勢ですが、現在の事業費精査や建設運営スキーム、福井市との協議状況について情報提供願います。また、資材高騰などもあり繊協ビルのホテル棟の2年延期が発表されましたが、ほかの再開発事業計画などへの資材高騰などの影響は本当にないのですか、明らかに願います。(アリーナに関する部分は交流文化部)
■安全環境部関係(16問)
1,関西電力の使用済み核燃料中間貯蔵施設予定地はいまだ未定です。先に関電新社長が知事と面談しましたが、具体性に欠けたままです。また高浜原発プルサーマルの使用済み核燃料がプールにたまりつづければより危険が増大します。福島原発事故後も本州で唯一動かしてきた福井県に核のごみ・使用済み核燃料が増え続けています。中間貯蔵の県外、県内を問題にする以前に、そのような使用済み核燃料を増やし続ける再稼働はやめてください。被ばく線量が高くなるプルサーマル発電の拡大はしないでください。
2,美浜1,2、大飯1,2を廃炉にする一方で、高浜1,2号機、美浜3号機の老朽原発再稼働推進は関電の利益追求のためです。そこに県民安全と労働者安全の姿勢の欠如がうまれ、労働災害の多発要因ともなっています。県として、老朽原発再稼働に反対し、廃炉にすることを関電に要請してください。また、60年超運転も関係者から公然と語られる事態です。毒を食らわば皿まで、となりかねません。次の原発大事故は福井、となる前に危険性が増大する老朽原発運転中止を国と関電に求めてください。
3,もんじゅ廃止についての総括と反省が国から語られないまま、実証炉開発、核燃料サイクルはすすめる、ではまったくブラックボックスであり国民理解は得られません。さらにアメリカとの高速炉開発の協力まで明らかになっています。県として文科省など関係機関に福井県内での県民説明会の開催をもとめてください。また、破たんした核燃料サイクル政策の中止を政府に求めてください。
4,廃炉計画のなかに雇用計画をきちんと位置付けて、地域経済への影響緩和をすべきです。安全第一にしながら、一定数の雇用を維持するためには、廃炉作業と雇用計画をきちんとしめすようにすべきです。また、廃炉期間中の雇用継続と地方自治体財政確保のスキームを明確にするよう国に求めてください。(地域経済対策、地方自治体財源確保は地域戦略部が回答)
5,原子力防災計画は、福島原発事故の実態に照らせば、福井県全域を対象とし、30キロ、50キロ圏の住民の避難計画策定と訓練をおこなうようにすべきです。豪雪を想定した避難計画・訓練の内容について説明してください。
6,東京地裁は7月13日、福島原発事故についての損害賠償を求めた訴訟で、津波対策の先送りなどの責任を認め、東電旧経営陣に13兆円の賠償命令をだしました。この判決を県はどう受け止めていますか。
7,「気候非常事態宣言」を県で行い、市町でも宣言を進め、待ったなしの気候変動、地球温暖化に県民あげて取り組んでください。
8,嶺南地域でも、再エネによる発電を本格的に導入しようとする動きが出てきています。電気を使い電力需要を高める施策ではなく、地産地消の電力需給のバランスを整備することができるよう支援を具体化してください。
また、昭和30,40年代に県内普及促進がされていた太陽熱利用で温水をつくる装置は熱利用の観点とともに電力利用削減・家計支援となるものです。県としても独自の普及促進をはかってください。太陽光発電や断熱性住宅リフォーム制度、生ごみコンポストの補助などに取り組んでください。
また、ゴミの減量化や分別やプラスチックをなるべく使わないなど、みんなで取り組むよう取り組みを推進してください。
9,性犯罪被害の相談窓口である済生会病院にもうけられている「ひなぎく」の24時間相談体制は被害にただちに対応していくうえでも重要です。一昨年度、昨年度の日中、夜間それぞれの運用実績について説明してください。また、昨年度の国からの補助金、県の補助金、実際かかった運営経費はそれぞれいくらですか。
さらに、性被害者が72時間以内に服用なら高確率で妊娠回避ができる緊急避妊薬を県の相談窓口や警察署・交番に配備するなど緊急時対応ができるようにしてください。
10,あわら市などでつづいている廃棄物の不法投棄の取り締まり強化をしてください。これまで坂井健康福祉センターに相談している下金屋地籍の不法投棄についてもなんら抜本的対応がなされていない。
11,外国人への防災訓練、避難誘導や啓もう活動を地元自治体と協働した取り組みを積極的に展開してください。地震や風水害など被害が広域にわたるものにおいて、日本人のみならず、外国人への具体的行動ができるよう、防災知識の普及と広域的避難訓練開催とそこへの参加を促進してください。
12,安倍元総理を銃撃した犯人の動機が「宗教団体」との関係と報道されています。この世界平和統一家庭連合・統一協会による「霊感商法」「高額寄付」などの問題での相談を県が受け付けたケースと対応についてご説明ください。過去10年間での相談件数、「被害額」、対応措置状況。(消費生活センターに寄せられた相談は安全環境部が回答、警察に寄せられた相談は警察本部が回答)
13,本庁の男性管理職職員が数か月に1度おこなう当直勤務について改善してください。これは、自然災害や北朝鮮などのミサイル発射などに迅速対応するため、などと説明されます。しかし、そもそも担当部署以外の職員の日替わり宿直が災害時に有効なのでしょうか。また、場所は、11階の防災室の奥で宿泊するそうですが、シャワーもなく1階の警備室の設備を借用するなど、環境が劣悪です。仮に宿直が必要としても必要な設備を整備するなどしてください。
14,県内市町にも広がっている住宅リフォーム助成制度を県としてもつくり、地域の仕事起こしや活性化を図ってください。この場合の要件は県内業者の活用など限定的なものとし、「気軽に」活用できる制度としてください。
個人住宅の耐震補強に関する工事促進のために広報などとともに、助成金額を引き上げ、内装や畳など助成の対象を広げ、県内住宅の耐震化をいっそう推進してください。また、気候危機対策とも連携して断熱住宅への支援策なども強化してください。「熱」への支援という点では、電気利用の節約になる太陽熱温水器などの活用も推進してください。(太陽熱温水器にかかる部分は安全環境部が回答)
15,今後、自動車保有全国トップの県で自動車が運転できなくなる大量の県民がうまれることは、他県以上に県民「移動」に深刻な困難をもたらすことが想定され、「買い物難民」「医療難民」がうまれます。この分野で全国の先進となるような仕組みづくり――電車・バス・福祉タクシー・乗り合いタクシーなど多様な交通手段の充実確保と対策をすすめてください。この3年間のバス路線の休廃止の状況をご説明ください。そもそも公共交通のない地域が増大していく懸念もふまえた対策と計画を市町とともにつくってください。(地域戦略部が回答)
また、高齢者が車を手放せない事情もあります。高齢者交通事故を抑止するためにも、車の免許証を返還した高齢者にはJR,電車、バスなどの無料チケットを給付するなど、その後の交通権を保障する施策を全県的に創設してください。民間事業者の自主的取り組みを県としても支援する制度を創設してください。各自治体が取り組むバス利用券を支給する取り組みなどに財政支援を創設してください。(安全環境部が回答)
16,豪雪対応について
高齢者世帯・母子家庭などへの具体的支援をすすめてください。高齢者世帯や母子家庭など、屋根雪除雪が単独で困難なご家庭への自衛隊による除排雪を検討してください。また、住家の安全が脅かされる場合の民間業者による除雪支援(1世帯137900円以内)も災害救助法の支援対象ですので家屋の安全と高齢者の災害予防のためにも積極活用をうながしてください。また、今後については高齢者の買い物難民なども発生が予想されるために、コロナ対策を講じた上での暖房の効く公民館などの避難所活用を計画してください。コロナ対策で避難場所を体育館などに変更されていますが、多くが暖房はなく、冬季の避難所としては不適切であり、県の新たな支援制度もつくりエアコン設置など改善をすすめてください。また、介護従事者の訪問介護などの際の公共施設や民間コンビニなどの駐車場利用実績と、今後の運用にあたっての改善方向をご説明ください。(自衛隊による除排雪、避難所にかかることは安全環境部が回答)
■健康福祉部関係(22問)
1,新型コロナ対応について
① この間県内、全国ともに感染が急拡大しています。まず第6波の福井の現状認識が必要です。5月6月と福井は感染者数が少ないとの報道ですが、陽性率(6月)が東京の2倍以上ありました。 感染をコントロールできていない状況があり、検査を抑制してきたことも要因としてあるのではないか、見解を求めます。
② 6月に医療機関職員の子供が陽性であっても、無症状では検査対象にならないと保健所に言われ続けてきたとの苦情もあります。知事が言う「自宅経過観察から入院に至った例はゼロ、中等症も10分の1に減った」はオミクロンの特性であり、全国共通です。知事は「福井モデルを進めます」ということですが、「福井モデル」とは今の時点で何を言っているのか不明です。第6波で「従来の福井モデル」である、積極的疫学検査や接触者調査はしていません。 現在でも、「家族が濃厚接触者でも症状がなければ検査対象でない」とか、「微熱程度では対象にならない、 37.5℃以上」とか各地の保健所の対応も統一されていない状況もあります。かつての「福井モデル」と現在の「福井モデル」を同じ表現で県民にアピールするのは不適切ではありませんか、ご説明ください。また、本来保健所としては、 何らかの症状があれば、発熱外来を受診してくださいというべきではありませんか。さらに、医療従事者や介護系についての検査については、現場医師の判断に任せるべきではありませんか、見解を求めます。
③ クラスターは、1,福祉施設、2,学校、3,医療施設ですので、メリハリのある対策(検査や隔離)をおこなってください。
④ 介護事業所でクラスター発生しても、経済的に補填されることはありません。職員が休み、事業継続と経営問題に直面します。県としての支援策を具体化してください。
⑤ 軽症でも後遺症が残るケースも報告されてます。後遺症についてひきつづき調査するとともに、相談診療の体制も整備してください。
2,国民健康保険について。
① こどもの数が増えれば増えるほど増税となる均等割課税の矛盾の解消にようやく政府がふみだしました。大きな前進ですが、対象が未就学児となっており家計への効果は限定的です。県独自で高校卒業まで拡充し、子育て支援をつよめてください。
② 負担率をみて減免規定を講じてください。国保税はいまでも東京や名古屋より高く、協会けんぽの2倍もの負担です。高すぎて、払いたくても払えない状況が広範にあります。県がリーダーシップを担っている制度をいかして、もっと住みやすい福井県にする制度改定をすすめてください。
③ 国保税滞納者への「資格証明書」等の発行について、県民の医療が奪われることがないよう市町に改善をもとめてください。(健康福祉部が回答)
また、命綱である国保の税滞納については、県の滞納整理機構で扱わずに、各市町での対応としてください。(総務部が回答)
④ 国民健康保険財政に対して、国庫負担を増やすよう国に求めるとともに、国民健康保険税算定は「応能負担」の原則に従って、「所得割」のみとするよう市町と協議してください。
3,生活保護受給にいたらない方などが無料低額診療を活用する際に薬局が対象となっていないのは制度の現状にあいません。診療しても薬を受け取らないケースもでており、治療効果と生活改善にマイナスであり、薬局も制度対象とするよう国に求めてください。県独自での支援策を講じてください。 また、現在は福井市に無料低額診療を利用できる医療機関が集中しています。県内全域にひろがるよう県としても計画をもってください。
4,ふく育割について。高校3年生全員が対象となる制度にしてください。
5,引きこもりへの支援を充実させてください。相談窓口、居場所づくり、訪問支援、自立支援など一体化した支援とその拠点として、敦賀市にひきこもり地域支援センターを整備してください。
6,ヨウ素剤について、UPZ圏住民に安定ヨウ素剤の事前配布を行うとともに、自治体庁舎、学校・公民館など避難施設、消防署に重複配置する計画を作って下さい。今回拡充された計画についての進捗状況をご説明ください。
7,児童相談所の現在の相談員体制と相談件数についてご説明ください。今後見込まれる相談の増加に対応する相談員の充実計画、施設の建て替え計画についてご説明ください。
8,県として現在の子ども食堂の状況、ニーズ、物価高騰の影響についてどう把握認識していますか。県としての支援策をさらに充実してください。また、県が災害用備蓄食品などを子ども食堂に提供した実績があればご説明ください。さらに、コロナ禍でのコメあまりなどの実態をふまえ、県として県産米を買い入れして、子ども食堂への配布、困窮世帯への配布、大学などでの配布をおこなった実績と今後の計画についてご説明ください。
9,慢性的な人材不足に困窮している高齢者施設では、ハローワークからの紹介は全くなく、職員紹介業者に高額の紹介料を払い職員を採用しています。また高齢の無資格者・未経験者など介護の現場に不適切な人も紹介している実態があります。職員紹介業者に対し紹介料の上限や適切な人材の紹介などを行うよう県独自の規制を設けてください。また国にも要請してください。
10,豪雪対応について
高齢者世帯・母子家庭などへの具体的支援をすすめてください。高齢者世帯や母子家庭など、屋根雪除雪が単独で困難なご家庭への自衛隊による除排雪を検討してください。また、住家の安全が脅かされる場合の民間業者による除雪支援(1世帯137900円以内)も災害救助法の支援対象ですので家屋の安全と高齢者の災害予防のためにも積極活用をうながしてください。また、今後については高齢者の買い物難民なども発生が予想されるために、コロナ対策を講じた上での暖房の効く公民館などの避難所活用を計画してください。コロナ対策で避難場所を体育館などに変更されていますが、多くが暖房はなく、冬季の避難所としては不適切であり、県の新たな支援制度もつくりエアコン設置など改善をすすめてください。また、介護従事者の訪問介護などの際の公共施設や民間コンビニなどの駐車場利用実績と、今後の運用にあたっての改善方向をご説明ください。(自衛隊による除排雪、避難所にかかることは安全環境部が回答)
11,地震災害ふくめ水道が不通になれば、飲み水の問題、衛生問題などがおこるが、その対策として災害井戸を各地の町内単位に設置を促進する県事業を創設してください。
12,県内の公的公立病院の統廃合計画について、きっぱり中止を国に求めてください。
13,福井県民1100名余も犠牲となった沖縄戦。沖縄戦遺族の方からも悲憤の声がだされていますが、その激戦地の遺骨がまだ残されている土砂を米軍基地建設のための埋め立て土砂として利用することに反対してください。
14,県立病院の初診加算料について、医科、歯科それぞれの昨年度の件数と収納額はいくらですか。10月から再引き上げが決まりましたが、低所得者対策などはどのようにおこなわれますか。
15,長引くコロナ禍での県内の雇用情勢、解雇・雇い止め、派遣切り、などの状況はどうなっているのか、また労働局などと連携した取り組み状況についてご説明ください。また、国は雇用関係がなくなった後でも社宅などが利用できる新制度をつくりましたが、県内での利用状況はどうなっていますか。(雇用関係がなくなった後の社宅の利用制度については、健康福祉部が回答)
■産業労働部関係(4問)
1,あわら市の上水道用水は県から供給を受けているが、供給量が需要量を1日当たり約5500㎥上回っており、この分として年間約1億4千万円をあわら市が負担しているが あわら市にとっては大きな負担となっています。供給量の削減や料金の引き下げをしてください。
2,長引くコロナ禍での県内の雇用情勢、解雇・雇い止め、派遣切り、などの状況はどうなっているのか、また労働局などと連携した取り組み状況についてご説明ください。また、国は雇用関係がなくなった後でも社宅などが利用できる新制度をつくりましたが、県内での利用状況はどうなっていますか。(雇用関係がなくなった後の社宅の利用制度については、健康福祉部が回答)
3,コロナ禍で伝統工芸品でもある、越前焼、漆器、和紙なども販売イベント中止などでいっそう大変な状況です。県としての現状認識と支援状況についてご説明ください。また、新幹線開業などにも合わせて、エキナカや周辺で日常的に販売購入できる場所をつくり、県外客だけでなく、県民自身が伝統工芸品にアクセスしやすい環境をつくってください。
4,県が発注する公共事業や指定管理者制度で下請けや孫請けの従事者が一定水準の賃金が保証されることなどを盛り込んだ公契約条例の制定や要綱をつくり、下請け企業の賃金や社会保障費を確保してください。また、指定管理者制度についても同様のチェックをおこなってください。さらに、中小企業が賃上げをともなう非正規から正規雇用への転換した際に負担が増える社会保険料の一部を支援する制度を創設してください。(社会保険料の支援にかかる部分は産業労働部が回答、それ以外の部分は総務部・土木部が回答)
■農林水産部関係(4問)
1,政府は「水田活用の直接支払交付金」(水田活用交付金)の削減を中止し、離農を防ぐ緊急の支援策を講じるとともに、大小の農家のコストの不足分を補てんする政策に転換するよう求めてください。県内における「水田活用の直接支払交付金」(水田活用交付金)の実績と、削減された場合の影響試算についてご説明ください。また、生産費を大幅に下回っている生産者米価でコメ作りの未来はありません。米の価格(所得)保障制度を作るよう国に求めるとともに、コメの消費拡大に努力してください。
2,イノシシ、シカなどの被害はますます増えるばかりです。ワイヤーメッシュ、電気柵、ネット設置等への助成を拡大・継続してください。生息数を減らすために捕獲を強化し、食肉として流通させることが必要です。食肉として流通させるためには、解体、加工、冷凍保管施設を建設するとともに、技術者の養成等が必要であり、抜本的な対策強化を求めます。狩猟免許保持者を増やしてください。適正な数の獣が住める山林の環境整備に力を入れてください。
3,林業を地域経済と低炭素社会実現に不可欠な産業として位置づけ、利用拡大と森林整備をすすめてください。木質バイオマスなど再生可能エネルギーの取り組みを林業支援とあわせて抜本的に強化してください。地籍調査促進に県としてもバックアップを強化してください。
4,漁業について、価格安定・省エネ対策など経営支援をおこなうなど漁業・漁村の振興をはかってください。学校給食での地場の海産物の利活用をいっそう促進してください。未利用魚について付加価値をつけた製品化と販路開拓などの事業を促進してください。
■土木部関係(10問)
1,特定都市河川浸水被害対策法等の規定により定められた貯留機能保全区域では固定資産税が軽減されます。北川の霞堤に接し遊水機能を持たせている田圃等の区域は貯留機能保全区域に指定されるべきものと思われます。この指定は知事が行うものであるが、指定の有無はいつ決定されますか。貯留機能保全区域に指定されるための客観的な条件は何か、お示しください。また、指定を受けるための要件に土地所有者の同意とあるが、土地所有者にとって指定を受けると何らかのデメリットが発生するのか。ご説明ください。
2,県道融雪について。丸岡町内の県道で一部の区間が融雪されていないため、その区間では凍結していたり、除雪が確保できていないため、車の渋滞や車が道路からはみ出してたり、落下していたりして危険なので改善を求めます。
県道 土地神谷 鳴鹿 森田線 (藤田病院北側 羽崎集会場近く交差点)。板倉 高江線(南中学校の南側 東西線の1区画)。
3,福井縦貫線、福井市みのり1丁目~花堂北1丁目の道路幅員25mとする計画は立ち退きなどを求められる戸数も相当となり居住住民からの批判や不安もつよく、住民合意重視した計画にしてください。
4,短時間に大量の降雨の際に福井市内各地での内水氾濫が長年にわたりつづいています。県と市はこの問題について河川改修などさまざまな対策を講じてきていますが、7月3日夕方の雨でも市内各地で道路冠水、床下浸水などが多発しました。まだ降雨時間が短時間であったため甚大な災害とはなりませんでしたが、最近の全国的なケースでも特定箇所での長時間降雨で災害となっています。県と市は、長期的な河川改修とともに、短期的な対策としての排水対策や一時貯留対策など複合的施策をすすめるべきではありませんか。
5,県内市町にも広がっている住宅リフォーム助成制度を県としてもつくり、地域の仕事起こしや活性化を図ってください。この場合の要件は県内業者の活用など限定的なものとし、「気軽に」活用できる制度としてください。
個人住宅の耐震補強に関する工事促進のために広報などとともに、助成金額を引き上げ、内装や畳など助成の対象を広げ、県内住宅の耐震化をいっそう推進してください。また、気候危機対策とも連携して断熱住宅への支援策なども強化してください。「熱」への支援という点では、電気利用の節約になる太陽熱温水器などの活用も推進してください。(太陽熱温水器にかかる部分は安全環境部が回答)
6,足羽川ダムについて、現在までの総事業費にしめる執行率、県の支出した負担額をご説明ください。また、県内事業者の受注割合、金額をしめしてください。難工事による工法変更・工期延長なども報道されましたが、具体的内容と県負担に影響がでないのか、ご説明ください。
7,静岡県での土石流災害は、盛り土流出による災害でもあることが明らかになりました。県内でのあのような山地での盛り土個所はどのくらいあるのか、その場所の強度などの測定や対策はどうなっているのか、ご説明ください。
8,福井駅周辺の再開発事業はじめ各種開発事業について。アリーナ建設計画について知事は踏みこんだ支援の姿勢ですが、現在の事業費精査や建設運営スキーム、福井市との協議状況について情報提供願います。また、資材高騰などもあり繊協ビルのホテル棟の2年延期が発表されましたが、ほかの再開発事業計画などへの資材高騰などの影響は本当にないのですか、明らかに願います。(再開発事業への資材高騰の影響に関する部分は土木部)
9,屋根雪を下ろしている最中の転落事故防止対策として、命綱を固定するアンカーの設置を推奨し、その費用に補助を出してください。
10,コロナ禍で中小企業支援がいっそう重要となり、従来の制度の見直しも必要です。県が発注する公共事業や指定管理者制度で下請けや孫請けの従事者が一定水準の賃金が保証されることなどを盛り込んだ公契約条例の制定や要綱をつくり、下請け企業の賃金や社会保障費を確保してください。(公共事業にかかる部分は土木部が回答、指定管理者制度にかかる部分は総務部が回答)
■教育委員会関係(11問)
1,国の少人数学級の方針ふまえ、県独自の取り組みもさらに拡充してください。教員定数を増やし、給特法によって残業代が支払われない教員の制度の改定が必要です。まず、県教委として教員が子どもに向き合える時間創出を最優先にしてください。出退勤時間の記録を各学校に義務付け、労働時間の把握と改善をおこなってください。検討している変形労働時間の導入はおこなわないでください。
2,学校給食のパンなどの輸入小麦利用での残留農薬・グリホサート検査の結果が0.06ppmと公表されました。この数値自体は人体への影響がない、とのことですが、子どもの給食を通じて蓄積されている影響も懸念されます。県も促進する方向ですが、全国的には国産小麦などへの切り替えをすすめています。県でも各市町教育委員会と連携してすすめてください。
3,産休とそれにひきつづく育休代用教員は、正規教員をあててください。育休を3年~5年とる教員の補充を臨時任用でおこなうことは、県がめざす「人口減少対策」と「ゆきとどいた教育」の方針にてらしても是正がもとめられています。教員が安心して出産・子育てできる環境整備と、「子供の教育に臨時はない」との立場で正規教員の拡充をもとめます。
4,退職教員がそのキャリアをいかして再雇用の現場で働くことができる環境づくりは福井県の教育にとっても重要なことです。しかし、現状は長時間労働のためにそういう方々の気持ちも活かせていません。週に20時間程度の勤務形態も導入し、心も能力もある退職教員の力をいかす方策をとってください。また、家庭の事情などで県外で教員をされていた方が帰福された際の採用も積極的に取り組んでください。
5,ひとり親世帯の貧困率は5割を超えています。県独自で制服代や運動着代、教材費を支援するための「一時金支給」を創設してください。
憲法26条を尊重し、教材費や通学費、学校給食費等を公的負担とするよう市町を指導するとともに、県としても財政支援を行ってください。働く若い世帯の収入が伸びないなか、消費税転嫁で家計負担が重い学校給食の無償化にむけて、県としてもイニシアチブを発揮してください。現在は就学援助対象など1割が事実上無償化されているとのことですが、こどもの貧困率16パーセントに照らしても改善の余地があります。たとえば親1人300万のラインをもうけて両親と子どもの家庭なら世帯年収600万以下なら無償化対応するなどの県独自の支援策を検討してください。
6,特別支援学校寄宿舎指導員の定年退職に正規採用が追い付いていません。系統的に定年退職以上の正規採用をおこない、寄宿舎教育の保障をしてください。
7,ジェンダー平等の視点、生理の貧困対策の観点から、県立学校の女子トイレ個室にトイレットペーパー同様に生理用品を配置してください。県内市町でも学校での改善がはかられてきています。高校に進学した途端に、不便になるようでは人権問題です。また県は学校の判断、とも言っていますが、現況をご説明ください。
8,新幹線建設など公共事業にともなう文化財調査と保存に万全の態勢で臨んでください。新幹線建設事業にともない、発行されるべき調査報告書の発行計画と実績はどうなっていますか。また、仮に敦賀以西着工となった場合に調査個所数、調査期間の見込みはどうなりますか。
9,教育現場での「原発安全神話」にもとづく教育・研修は見直すよう、市町教育委員会に助言してください。現在もなおつづく、福島原発事故の被災の実相はどのように教えていますか。
10、現在の学校現場での自衛隊募集活動はどのような形でおこなわれているのか、説明してください。 また、県内中学生、高校生の自衛隊での職場体験をおこなっている現況について説明してください。
11,300基以上と言われる横山古墳群は北陸最大であり、国または県の文化財として指定し、整備保存してください。