昨日は県議会一般質問で、鉄道危機と交通問題、コロナ対策での医療機関の減収問題、老朽原発再稼働と関西電力の姿勢、学校校則の見直しなどをとりあげました。
ひきつづきガンバリマス!
福井市中心にひきつづきコロナ陽性者が25人。県は3度目の緊急事態宣言発令。徹底したPCR検査、ワクチン接種を急がなくてはなりません。
夜は9条の会ふくい例会でこの間の宣伝行動、今後の福井空襲のつどいなどの報告。私は国際人権法についてのチューター。あらためて入管法の問題点などが浮き彫りになりました。
福井新聞より
県民福井より
■佐藤議員の質問と理事者答弁 速報版
鉄道危機と交通問題
佐藤議員/日本共産党の佐藤正雄です。
まず、鉄道危機と交通についてです。
第一に、「敦賀駅での乗り換え不便の解決をいかに図るか」について提案し質問いたします。
県は新幹線開業後の敦賀―福井方面間の特急存続を断念することを発表しました。そして乗り換えの利便性などを高める、としています。
知事はJR西から拒否された、と述べていますが70年続く関西大阪―北陸間の高速鉄道を寸断することに国もJR西日本も痛みを感じないのが驚きであります。
もともと敦賀までの新幹線認可の際の国土交通省委員会の議論でも、乗り換えが発生するなら費用対効果は1倍ぎりぎりであり、フリーゲージトレインや対面乗り換えの工夫なら1.1倍となるなどの試算が示され事業認可されました。
当時は地元新聞でも1面トップで、フリーゲージトレインなら乗り換えがなく、現在のサンダーバードと利便性は変わらないなどと大きく報道されたものです。
しかし、技術的な課題もあり、導入が断念されました。
私は、現行特急存続しか、今の高速鉄道の利便性を維持する道はないではないか、と提案し、自治体でも声が広がり県議会でも全会一致で決議したわけです。
いろんな無駄な公共事業と批判される事業はありますが、巨額の税金を投じながら先人たちが70年近く営々として守ってきた乗り換えなしの高速鉄道の利便性が失われ、しかも長期間続きかねない、というのは前代未聞ではありませんか。
乗り換えが発生することは、県内の観光と経済にも大きな影響を与えかねません。
特急という形での存続が難しくとも、敦賀まで来るサンダーバード、しらさぎ号のいくつかを現行敦賀駅への接続とし、運転士と車掌がJRの社員から3セクの会社社員に交代し、乗客はそのままで快速列車として福井・芦原温泉まで走らせることぐらいは、国やJR西日本の協力・合意を勝ちとるべく交渉を行うべきではありませんか。
全員協議会の際には、行き先が新幹線接続と福井・芦原温泉止まりでは関西の利用者にわかりにくい、とのことでしたが、そんなことは利用者が行き先を確認して、乗車する列車を分ければいいので問題となりません。
また、列車トラブルの際の懸念も出されましたが、基本はその線区の会社の担当であり、JR西日本との交渉は、3セクに多数のベテランJR西日本社員が出向してくる、この時期だからこそチャンスなのです。
あれこれできない理由をたくさん並べるのではなく、70年も続く利便性を私たちの時代に寸断させないために、あらゆる知恵と工夫で利便性維持を図るべきではありませんか、知事の見解をお尋ねいたします。
第二に、小浜線・越美北線の便数削減問題です。
先の開会日の意見書賛成討論でも紹介しましたが、6月3日にJR西日本は国土交通省鉄道局に以下の4点について、
すなわち、1、ダイヤについて具体的な内容はまだ決まっていない。
2、減便は利用状況と輸送力の乖離に基づくもので、輸送力の確保は今後の利用状況に応
じて柔軟に対応する。
3、今回の減便は廃線を前提にしたものではない。
4、自治体関係者に対し、理解を得られるよう丁寧かつ十分な説明を行うことを報告しています。
「自治体関係者に対し理解を得られるよう丁寧かつ十分な説明をおこなう」ということであれば、まず7月中に決めて秋からダイヤ変更で減便する、という性急な計画自体を見直していただくことが必要です。
そして、自治体は当然ですが、利用者住民などへの説明と意見交換などをJR西日本が行うべきです。
これらの点を県からJR西日本に要請すべき、また、国がJR西日本に要請すべきと考えますが見解をお尋ねいたします。
第三に、「北陸本線第三セクターについて」です。
北陸本線第三セクターの運賃について県は、「利用料金と税金での支援ということで、10月の経営計画で示したい」との考えです。
県の見通しでは、北陸3県の中でも一番利用者が少なく経営は厳しく、年間15億円程度の赤字となるので、先行するところは値上げしている、富山、石川も15%程度値上げしている、としています。
特急問題、小浜線・越美北線問題、北陸本線3セク問題、ほかにも福鉄、えち鉄などもあり、まさに福井県は鉄道危機の様相です。
私は自治体というのは鉄道会社ではない、北陸本線も引き続きJRが経営すべき、との立場で、新幹線建設費負担と北陸本線3セクのスキームに反対してまいりました。
しかし現状では、乗り換えなしでの関西・中京へのアクセスができなくなる。身近なローカル線がさらに不便になる。通勤通学の足が大幅値上げになる。ということではありませんか。
県民の交通権の危機でもあります。
そこで提案し、県の見解を求めます。
1つ目は、通学定期は値上げしないことです。今、県と市町が協力して高校卒業までの医療費無償化など子育て支援策を拡充させています。
福井市も導入を決め、北陸本線沿線のあわら市、坂井市、鯖江市、越前市、敦賀市、福井市が高校卒業まで、大野市では19歳、20歳の県内通学の学生まで無償化して必死の努力を子育て支援を行っています。そうしたなか、通学定期値上げは逆行する事態であり、回避すべきではありませんか。
2つ目は、10月の経営計画について、9月議会でも議論になるでしょうが、並行して沿線市町でも住民の声を聴く会などを県と市町、3セク会社が共同で開催し、運行や料金などについて地元住民の声を聞きながら決めていくことが必要ではありませんか。見解をお尋ねいたします。
第4に、交通問題の最後にテーマは変わりますが、免許返納と課題について質問いたします。
県も県警も高齢者の免許返納を促進しているわけですが、交通事故抑止とともにその後の生活状況については県としてもフォローすべき事柄でもあります。
まず、基本的な数字をお尋ねします。
過去5年間の20代、70代の免許保有者に占める交通事故を起こした件数と割合、免許返納者数の推移と70代、80代の交通事故発生件数にどのような相関関係が見られたのか、見られないのか、お尋ねします。
また、県として免許返納者のその後の生活状況、例えば、買い物や通院などの回数に変化が起こっているのかいないのか、どのように把握しているのかお尋ねするとともに、今後も増え続ける免許返納者への生活サポートの取組方針をお尋ねいたします。
コロナ対策
次に、コロナ対策について質問いたします。
私は先日、福井県看護協会の江守直美会長、長谷川まゆみ専務理事さんらにコロナ対応の現状と要望などについてお話をお聞きいたしました。
コロナ禍で実習や研修などに大きな障がいがあり御苦労されたこと、経営では病床稼働率を下げたりして厳しいところも生まれた、コロナ関連での診療報酬が増えてもターミナルケアを外したりすると割にあわない、また、コロナ対策の中で例年流行するインフルエンザが出なかったことで経営にダメージを受けたところもある、などなどのお話でございました。
これまでも訴えてきましたが、医療機関への減収補填が必要です。
県は、民間などの医療機関が厚生労働省関連の福祉医療機構から5年据え置きの借入金を幾ら増やしているか把握していない、との回答でありますが、例えば中小企業では県の信用保証協会などを通じた分などは明確になり、どの業種でどれだけ資金が流れているなどがわかり、県の政策対応にも生かせると思います。
医療機関もサービス業分類ですが、サービス業の中で医療機関の信用保証承諾額のコロナ以前、コロナ以後の推移と特徴をお尋ねいたします。
また、県内の医療機関などにおいて、どれだけコロナ禍で福祉医療機構を通じた緊急の資金需要が起こったのか、これは県としても把握することが必要ではありませんか。お尋ねいたします。
さて、今回のコロナが終焉にしましても、次の感染症が来れば、すぐに体制をつくることが必要です。
その点で、中小病院や高齢者福祉施設などへの研修支援が必要となります。県内の感染管理認定看護師は25人とお聞きしていますが、認定看護師を計画的に増やして
いくことが必要です。
しかし現状は県外にしかコースがなく、コロナ問題もあり、なかなか養成が困難な要因ともなっているとお聞きしました。
健康福祉部長は2月議会で、「研修会を通じて資格を取得したいと思う看護師を増やしていく」と御答弁されました。
そこで具体的な養成目標数も県としては持ちながら、福井大学などとも協議し、県内に認定看護師養成のコースを開設すべきではありませんか、見解をお尋ねいたします。
老朽原発再稼働問題
さて、昨日23日に、関西電力美浜3号機が日本初の40年超原発の60年間運転再稼働へ踏み出しました。
4月臨時議会でも反対討論いたしましたが、国民県民の反対の声もますます高まっております。改めて老朽原発再稼働はやめるべき、と強く申し上げます。
ところで関西電力のコンプライアンス、信頼についてはますます疑念が深まってまいりました。
4月には関西電力や中国電力などが事業者向けの電力供給をめぐり、互いの営業活動を制限するカルテルを結んでいる疑いで公正取引委員会が調査に入っています。
4月の全員協議会でも関西電力に事実関係についてただしましたが、いまだに公式に否定する見解は出されていないわけであります。
さらに、関西電力の元役員らが高浜町元助役の森山氏から金品を受領する一方で、原発関連工事での便宜を図っていたが、関電が2016年から元助役関係会社の所有地を資材置き場として、相場の2倍を超す高値で今年の3月まで借りていた。関電は賃貸借契約を結んだ4か月後に森山氏に契約の内容を知らせる資料を渡していた
云々と、朝日新聞で6月に報道されました。
森山マネー事件が起こりながら、県議会や知事が老朽原発再稼働判断する直前まで、このような形で不透明な資金提供が森山氏の関連会社に行われていたことは重大ではありませんか。
さらに看過できないのは、市民団体の公開質問に対して回答もせず、無視する姿勢であります。
5月14日にオール福井反原発連絡会は、老朽原発の総点検内容、炉心の脆性遷移温度など計測の元データ開示などを福井県と関西電力に要請いたしました。
福井県の担当者は、要望は関西電力に伝える、と回答し、県から関西電力にも要望が伝えられました。
市民団体は回答返送用の封筒まで持参して要望したにもかかわらず、要請した5月中の期限は回答はおろか、6月半ばになっても何の回答もありません。
来週に電話で答えるという答えだけが、私が質問通告をした後の25日に届けられたようです。
様々な県民の反対、慎重の立場の声を県や関電に届けてきた県内の住民団体に対しての関電の対応、しかも福井県が口添えしたにもかかわらず、まともに回答をしない会社は、その姿勢だけでも信頼できません。
しかもその内容は全員協議会で自民党、公明党、民主みらいなど党派を超えて少なくない議員が懸念を表明し、明らかにするよう求めた炉心の脆性遷移温度のデータの問題であります。
何点か述べましたが、森山マネー問題でのごまかし、安全面等における県議会からの指摘すら無視し続ける姿勢、このような関西電力の態度・姿勢では真摯に森山マネー事件を反省し、業務改善がすすんでいるとはまったく評価できないのではありませんか。知事の見解を求めます。
土地規制法問題
さて、国会は新型コロナ対策での国民生活支援の補正予算の必要が求められていたのにもかかわらず、菅政権はしゃにむにオリンピック推進で閉会をしてしまいました。オリンピックより、国民の命と生活が大事ではありませんか。
しかも、最後の16日未明の午前2時半に土地利用規制法案が参院本会議で強行されました。
これは基地や原発などの周辺1キロを「注視区域」に指定し、住民の情報を収集し、利用状況を調査して、「機能阻害行為」があれば利用中止を命令・勧告し、従わなければ刑事罰が科されます。
調査対象や範囲、期間、実施主体などの歯止めがなく、法施行後の政令などに白紙委任されております。
憲法が保障するプライバシー権や財産権を公然と脅かすものです。
しかも原子力発電所は、廃止措置中の原発もそこに核物質があれば対象となるとされています。原発周辺の地域と住民が未来永劫、監視対象とされかねないものです。
いわば、防衛とか原子力ということで「国策」に協力してきた地域住民が監視対象におかれ、土地利用が規制されるなどはとんでもないことです。
その範囲についても1キロという広い範囲ですが、国会審議の中では自民や維新の議員から漫画のゴルゴ13並みのスナイパーの話がでて、3キロ先からターゲットを狙撃可能ということで規制範囲を3キロに拡大すべきなどの議論もあり、政府は検討をする旨の答弁を行っております。
住民監視や土地売買の規制が、鯖江市の自衛隊関連施設や嶺南各地の原子力施設の周辺で行われることになりかねません。
そこでお尋ねいたします。
一体どれだけの県民が監視対象となるのか。
大体の数字で構いませんが、鯖江市の自衛隊施設から1キロ内、3キロ内のそれぞれの世帯数と人口、嶺南の原子力施設、一括で構いませんがその1キロ内、3キロ内のそれぞれの世帯数と人口をお尋ねをいたします。
校則見直し
最後に、教育行政で校則の見直しについて質問いたします。
文部科学省が6月8日に校則についての通知を出しました。全国の事例を示し、校則の見直しを要請する内容となっています。
私も以前、県立学校の校則の見直しなどを2019年に議会で質疑したことがあります。
そこでお尋ねいたします。
私が校則見直しを提起して以降の県教育委員会の取組をお尋ねするとともに、県立学校、私立学校の校則についての文科省通知をうけた現状認識や今後の取組方針についてお尋ねをいたします。
議長/知事杉本君。
杉本知事/佐藤議員の一般質問にお答えを申し上げます。
まず、特急存続問題についてあらゆる知恵と工夫で利便性維持を図るべきとの御意見についてお答えを申し上げます。
特急の存続については、これまでも長年にわたりまして国、JRに対して何とか1日数往復でもいいから特急を存続できないか、今、佐藤議員が御指摘されたような直接乗り入れるものと、それから今のルートでいけるように分けてでもできないかとか、様々な提案をさせていただいてきているところでございます。
ただ、その点について、決してJRとか国の側に立ってものをいっているわけではございませんけれども、向こうの反論としては、特急を新幹線から乗り継いで特急に行く、それをできるだけ我々は確保しないと利便性が損なわれるわけでして、そうするとプラスアルファで別にもう一本特急を走らせることになるわけですが、そうしますとどうしても運行上の制約、特に大阪方面は混み合っているとか、あと名古屋方面だと必要な人員の数に比べてたくさんの特急を走らせる状況が起きてくることを含めて、大変難しい交渉が続いたというところでございます。
また、そのほかにも並行在来線の収支、これが悪化をするということ、それから同じような特急を存続することで、利用者の利用料が逆に上がってしまうことも明らかになってきたところでございまして、今回御提案もさせていただいておりますけれども、現状においては、できるだけその特急存続できなかったことの利便性を損なう部分を小さくして、逆に新幹線が来ることの効果を大きくすることで、何とか乗り切っていけないかと考えたところでございます。
それで、具体的に申し上げますと、まずは特急電車がなくなりますので、普通列車の増発をすることができる。
また、ダイヤも自由に決められるようになりますので、一つは新幹線から降りて特急電車に行く本数の維持とそこの乗り換えができるダイヤの維持。
それから普通列車を増発する、それに対してダイヤもいい時間帯に走らせる、そういうことも考えられる。
それからJRの、今は普通列車だけになっていますけども、特急並みの快速電車を走らせてそれを新快速と対面でいい時間帯で乗り換えができるようにしていく。
それから、特急並みに速い快速をつくる、いろんな工夫をしながら既存駅の利用者の方の利便性を高めて、並行在来線のお客様を増やす、収入を増やす、そういうことを考えて行きたいと思っています。
続きまして、森山問題や県議会からの安全面等指摘に対する関西電力の姿勢について、お答えを申し上げます。
関西電力の森本社長は4月27日に私と面談をいたしました際に、信頼回復の取組に終わりはない、さらには業務改善計画については常にブラッシュアップをしていくと答えたところでございます。
今言われるようなことが幾つか起きているわけでございまして、関西電力は、県民の皆さんの信頼を回復することについては、県民の皆さんの日頃からの不安、懸念、いろんな材料についてしっかりとその都度応えていく、説明責任を果たしていく、こういうことが大変重要だと考えておりまして、県といたしましても引き続き関西電力にそうした姿勢を求めてまいりたいと考えております。
また、国におきましても業務改善計画、しっかりと守るようにしていく、そういう守らせる立場にあるわけでして、これからも国からも、関西電力を厳しく指導、監督するよう引き続き求めてまいりたいと考えているところでございます。
そのほかにつきましては担当より御答弁を申し上げます。
議長/地域戦略部長前田君。
前田地域戦略部長/私から4点、お答えいたします。
まず、JR西日本による性急な計画自体の見直しと利用者住民への説明等についての御質問でございます。
JR小浜線、越美北線は、県民の暮らしを支える重要な交通機関でありますし、これから開業する新幹線を控えて、観光客の二次交通ともなるわけです。
こういった時期に、減便等を行うとのことで極めて遺憾でございます。
運行本数の見直し自体は、県議会や沿線市町とともに、JR西日本や国に対し、性急な減便をすることなく、運行本数を維持するように要請しているところでございまして、今後とも強く求めてまいります。
なお、沿線市町におきましては、利用促進団体などを通じまして、利用者や住民の意見を踏まえた上で要請されていると思っております。
住民への説明などについては、市町の意向を伺いながら、検討していきたいと思ってございます。
次に、通学定期の運賃についてのお尋ねでございます。
本県の並行在来線については、輸送密度が北陸3県の中では最も低く、厳しい経営が見込まれることから、一定の運賃値上げの検討が必要と思ってございます。
運賃水準の設定に際しては、先行県の事例も参考にして、利用者負担と経営安定基金に拠出する行政の負担、そのバランスを考えて、県議会をはじめ利用者団体、経済団体の意見も聞きながら検討していかなければならないと考えてございます。
なお、富山県や石川県の先行例で申し上げますと、通学定期の値上げ率を普通運賃や通勤定期よりも抑制しております。
本県においても、こうした事例を参考に自己負担となる通学利用者にとって過度な負担とならないように検討してまいりたいと考えております。
続きまして、並行在来線の経営計画について住民の声を聞きながら決めていくべきとのお尋ねでございます。
並行在来線の経営計画の作成にあたっては、高等学校PTA連合会や連合婦人会など利用者団体が参画する並行在来線対策協議会において意見を伺い、8月頃までに案を取りまとめたいと考えております。
取りまとめた案については、9月の県議会、市町議会での御意見、さらには平行して進めております地域公共交通計画の作成に際し、パブリックコメントの実施する予定でございます。
こういった意見を反映した上で、10月頃には対策協議会で決定したいと考えてございます。
また、開業に向けまして、住民が参加するサボーターズクラブという組織も考えておりまして、利用される住民の御意見やアイデアを活かしながら「乗る運動」を展開していきたいと考えております。
最後に鯖江市の自衛隊施設及び嶺南の原子力発電所の1キロ圏内、3キロ圏内の世帯数と人口についてのお尋ねでございます。
総務省統計局が提供する集計によりますと、平成27年の国調ベースになりますが、鯖江市の自衛隊施設については、1キロ圏内において世帯数は約1,100世帯、人口は3,500人、3キロ圏内でいいますと、世帯数は約1万500世帯、人口は約3万1,700人となっております。
また、嶺南の原子力発電所でございますが、1キロ圏内の世帯数は合計で約440世帯、人口は約1,000人、3キロ圏内になりますと、一部地域で重複が出てくるということですが、世帯数は合計で約1,200世帯、人口は3,000人となってございます。
議長/安全環境部長野路君。
野路安全環境部長/私からは、免許返納者の生活状況の把握方法、生活サポートの取組の方針についてお答え申し上げます。
県では、市や町との会議の場などを通じまして、免許返納者を含みますいわゆる交通弱者の方が、例えば買い物ですとか通院などの移動する際の交通手段に問題がないか把握に努めているところでございます。
こうした地域の実情などに応じまして、市町が行う、例えばコミュニティバスやデマンドバスなどの運行に対して支援を行っているところでございます。
免許返納者に関しましては、平成25年度から高齢免許返納サポート制度を導入いたしまして、例えば民間事業者と連携して、タクシー料金の1割引きでありますとか、自動車教習所などの送迎バスを活用することによりまして、移動手段の確保に努めているところでございます。
また、買い物の代行ですとか配送サービスなど交通弱者の方に対しまして、民間の事業者の方が実施している生活サポートについて周知を行っているところであります。
最近も、例えば移動販売サービスのエリアを広げるなどの民間の取組も広まっているところでございますが、今後とも生活のサポートに対しまして、民間事業者にさらなる協力を市町とともに働きかけてまいりたいと考えているところでございます。
議長/健康福祉部長窪田君。
窪田健康福祉部長/私から2点、お答えいたします。
まず、福祉医療機構の融資の状況でございます。
この福祉医療機構は、年間の融資実績のみを集計して公表しておられまして、月ごとなど随時での状況を私どもとして把握することは現状では困難となっております。
なお、先ほど公表されましたものによりますと、昨年度はコロナ禍等によりまして減収となりました県内53医療機関に総額で46億4,400万円の融資が行われております。
これとは別に、県内医療機関の経営状況につきましては、これまでも県医師会との情報交換毎週行っておりますけれども、これを通じまして、把握に努めております。
県におきましても、新設医療機関に対する独自の利子補給制度を設けるとかコロナ患者受入の病院に対しましては、減収補てんなどの支援を行っております。
また、医療従事者の方には支援金の支給もございますし、診療報酬も次元的な加算措置というものが行われております。
そういう中で、現状において経営困難になっている医療機関は県内にはないと伺っております。
次に、感染管理認定看護師の養成について講座を設けてはどうかという御提言でございます。
福井大学には今年度新たに感染寄附講座を開設させていただきました。ここにおきましては、感染症の専門の医師を6人育成していくことにしてございますが、
これは開始するにあたって、協議を進めてまいります中で、県との間で新たに感染症に関する基本的な知識と技術を持つ看護師さんを600人養成することを、この講座の中で進めていくことにしております。
この手法としましては、御提案の感染管理認定看護師養成コースというのももちろんございますので、その開設については今後も協議してまいりますけれども、今のところこの受講ニーズを把握する。
それから今年度から実施いたします感染管理リーダー研修、この効果などを見ながら、必要に応じてその開設についても、福井大学との間で協議を進めてまいりたいと考えております。
いずれにしましても、これらの取組によりまして、今回のコロナ禍において感染管理認定看護師の方の御協力が効果をあげておりますので、県内各施設の感染対策のレベルアップをこういうことで図っていきたいと考えております。
議長/産業労働部長吉川君。
吉川産業労働部長/私からは1点、医療機関の保証承諾額のコロナ以前、以後の推移についてお答えをいたします。
県内医療機関の信用保証協会の利用は、コロナ前は概ね年間20件程度で推移しており、令和元年度の保証承諾額は2億6,000万円、1件あたりにしますと約1,000万円でありました。
一方、コロナの影響を受けた令和2年度は、件数で145件、金額で約29億円で、1件あたり約2,000万円となっております。
県内医療機関の保証承諾額は、サービス業全体と比較すると件数の伸びは若干大きくなっています。
数字で言うと、全体は約5倍、医療機関だけで見ますと約6倍でございます。1件あたりの保証承諾額の伸びについては、ほぼ同程度とのことでともに約1.7倍となって
おります。
全体としては、概ね同じような推移となってございます。
議長/教育委員会教育長豊北君。
豊北教育長/私から、校則の見直しについてお答えいたします。
校則については、昨年度中に県立高等学校、全日制、定時制あわせて18校、私立高等学校6校で見直しを行っており、今年度においても、各校が頭髪やジェンダーフリーに配慮した制服の見直しなどを進めております。
今回の文部科学省通知も踏まえると、これからの校則に基づく指導にあたっては、規則を守らせることのみに偏った指導ではなく、生徒自身が校則を自分のものとしてとらえ、自主的に守る指導への転換が必要でありまして、校則の内容が社会の常識、時代の進展などに即したものになっているか、こういったものも含めまして今、各高校で積極的に見直すようにしております。
また、今年度は、県内5校、高志、三園、勝山、敦賀、若狭の高校生が参加して、生徒自ら校則のあり方を考える「ルールメイカー育成フロジェクト」、これは本県出身で慶応大学特任准教授の若新さんの御協力をいただいて進めているところでございます。
議長/警察本部長遠藤君。
遠藤警察本部長/私からは1点、過去5年間の20代、70代の免許保有者に占める交通事故を起こした件数と割合、免許返納者数の推移、70代、80代の交通事故件数の相関関係についてお答えをいたします。
原付以上が第一当事者となった人身事故件数を運転免許人口10万人当たりでみてみますと、
平成28年から昨年までの各年で、20歳代では、571件、450件、401件、284件、257件と、5年間で55%減少してございます。
70歳代では、各年359件、240件、238件、236件、171件と、5年間で52.4%減少してございます。
また、原付以上が第一当事者となった人身事故件数のうち、20歳代の占める割合でございますが、各年で、22.0%、20.4%、19.8%、16.5%、19.6%と、おおむね20%前後で推移してございます。
70歳代の占める割合は、各年で10.9%、9.5%、11.6%、15.1%、15.4%と、おおむね10から15%程度で推移してございます。
次に、過去5年間の免許返納者数の推移でございますが、各年、1,737人、2,674人、2,609人、3,227人、2,867人と、5年間で、年間3,000人前後にまで増加しているというところでございます。
また、運転免許の返納者数と、原付以上が第一当事者となった人身事故件数との相関関係ですが、過去5年分のデータからは、弱い負の相関ともみられますが、データ数が限られており、確たることは申し上げられないということでございます。
議長/佐藤君。
佐藤議員/御答弁ありがとうございました。
知事に一点、再質問しますけれども、特急の存続に、これまでいろいろ御助力されてきたけども、こういう結果になったという経過は分かるわけですけども、しかし、なんと言っても要求しているのは乗り換えの不便ですね。大阪で乗ったらそのまま福井とかあわら市まで戻ってこられる、あるいはあわら市や福井から乗ったらそのまま京都や大阪駅に行けるというこの乗り換えがない便利さ、これをどうキープするかというのは私はポイントだと思うんですね。
そこを最後まで探究してもらいたいと要請しますので、一点お願いをいたします。
それから健康福祉部長にも一点お尋ねをします。昨日、ここで本会議が終わってから錦公園を見てきました。
たくさんの方が並んでおられて整然とPCR検査を受けておられました。
本当に業者の人も苦しい、何とか自分が陰性で商売を続けたいし、ほかの人に迷惑をかけたくないと、そういう気持ちが伝わってきたわけですね。
よく部長言われるのは、今日の陰性は明日の陰性の保証にはならないと、繰り返し私の質問なんかでは答弁されておりました。
そういう点では、福井市の協力が必要ですけれども、一定この感染状況が続いている限りは、一定程度の頻回のPCR検査をやって一定のエリアの希望者が受けられるという体制が必要ではないかということをお尋ねいたします。
議長/知事杉本君。
杉本知事/私からは、特急の存続の件で申し上げます。
乗り換えをしないで済む利便性は大きいということは十分に認識しながら、これまでも対応させていただきましたが、先ほど来申し上げましたように、そうすることの様々なデメリットというか、障がいが大きいということもございまして、現状においては、それ以外の方法でできるだけメリットを大きくしていく、そういう方向を今検討しているというところでございます。
議長/健康福祉部長窪田君。
窪田健康福祉部長/今回の福井市での一斉検査につきましては、新たな感染者の方がいらっしゃらないかということをしっかり見ていくということをもちろん意味としてはございますけれども、それと併せて、この地区の、特に飲食店でございますが、そういった皆様がしっかりと感染対策をしていらっしゃる中で、従業員の方、皆さんが少なくとも現時点でコロナに感染していないということをしっかり確認していただいて、新たにしっかりとした感染対策の下、営業を安全・安心の中で続けていただくと、そういう意味合いもございますので、こういった状況が引き続き起こる、またはそういったことが新たに起こる場合は、また同じようなことを検討していくということになろうかと思います。
議長/以上で佐藤君の質問は終了いたしました。