前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

前福井県議会議員・さとう正雄の活動日誌。ご意見・情報は smmasao.sato@gmail.com までお願いします。

「柳の下にどじょう」というので出てきた「みんなの党」

2010年03月31日 | Weblog
市田書記局長が演説で、新党づくりなどをズバリ批判しています。

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・・・・・自民、公明はどうか。国民から審判を突きつけられた自らの悪政に反省する姿勢はまったくありません。自民党は参議院で5人の議員が党を離れました。鳩山首相の弟の邦夫氏も先日離党しました。もはや政党として崩壊寸前というのが実態です。こういうときに過去にも必ず繰り返されてきたのが新党騒ぎです。かつてロッキード事件で自民党が危機に陥ったときには「新自由クラブ」ができました。リクルート事件や金丸事件など金権腐敗汚職事件が起こったときには「日本新党」。

今度は「柳の下にどじょう」というので出てきたのが「みんなの党」です。「みんなの党」の主張は、日本の経済と暮らしをめちゃくちゃにしてきた小泉・竹中路線、あの構造改革路線をもっと徹底的にやれというものです。
 よくご覧になっていただきたい。自民党を離党した鳩山邦夫さんも、みんなの党の渡辺さんも、そしていまいろいろ言われている与謝野さんも舛添さんも、ついこの間まで自民党内閣の閣僚だった人ばかりです。新党づくりというのは、中身を変えないで表紙だけ変えて自民党政治への批判をかわしながら、結局は自民党政治の延命のために手助けをしてきた、これが歴史の教訓ではないでしょうか(拍手)。これらの人々に政治を変えたいというみなさんの願いを託せないのは明々白々じゃないでしょうか(拍手)。

  公明党はいかにもあの党らしく、これまでの経緯には頬かむりしながらジワリジワリと与党に擦り寄ろうとしています。そこにあるのは、国民の立場に立ってまじめに今の政治を良くしようというものでは決してありません。いかにしたら自分たちの議席を守ることができるか、徹頭徹尾の党利党略そのものです。

  日本共産党は昨年の総選挙で示された国民の「政治を変えたい」「暮らしの苦難と平和の危機を取り除きたい」というみなさんの願いを実現するために全力を尽くしてまいりました。これからも全力を尽くします。みなさんどうか、きたるべき参院選でこの日本共産党を大きく伸ばしていただいて「政治を変えたい」「前に進めたい」というみなさんの願いをさらに前に大きく進めようじゃありませんか(大きな拍手)。・・・・・


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  先日も地域訪問のなかで、「今度はみんなの党に注目している」と仰る方もいました。
いま、「みんなの党」なる新党が「民主党は期待はずれだった」との世論を追い風にしているようです。
しかし、市田さんが言うように、・・・・・「みんなの党」の主張は、日本の経済と暮らしをめちゃくちゃにしてきた小泉・竹中路線、あの構造改革路線をもっと徹底的にやれというものです。よくご覧になっていただきたい。みんなの党の渡辺さんも、そしていまいろいろ言われている与謝野さんも舛添さんも、ついこの間まで自民党内閣の閣僚だった人ばかりです。新党づくりというのは、中身を変えないで表紙だけ変えて自民党政治への批判をかわしながら、結局は自民党政治の延命のために手助けをしてきた、これが歴史の教訓ではないでしょうか(拍手)・・・・・・

  これがポイントでしょう。
 国民の目を欺く「新党ブーム」に、マスコミも悪乗りしてはいけないと思いますね。
おおいに、街頭でも、対話でもこのあたりをわかりやすく訴えることが鍵のようです。

恐竜絶滅原因。国際研究チーム VS 福井県立恐竜博物館長

2010年03月30日 | Weblog
   恐竜絶滅の原因が「小惑星が地球に衝突して起きた環境変動が原因」と「解明」されたことに、福井県立恐竜博物館の東館長がかみついた。

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   福井新聞・・・・・・6550万年前の恐竜絶滅の原因を「小惑星が地球に衝突して起きた環境変動が原因」と結論づける研究を、東北大などが参加する国際研究チームがまとめた。世界約350カ所に上る地層を解析した結果だが、恐竜研究の最前線である勝山市の県立恐竜博物館は納得していない。「生き残った生物について環境変動だけでは説明できない」(東洋一館長)―。大量絶滅の謎はなお深いようだ。

 環境変動

 今から6550万年前の白亜紀末、メキシコのユカタン半島近くに直径10キロの小惑星(隕石(いんせき))が衝突した。巻き上げられた大量のちりは太陽光を遮り“衝突の冬”が訪れる。10年ほど続いた“冬”の間に植物は枯れ、続いて草食恐竜が死に絶え、肉食恐竜も絶滅する―。隕石衝突の定説を、県立恐竜博物館の東洋一館長はそう説明する。

 国際チームは、隕石の衝突点近くから5千キロ離れた地球の裏側まで、衝突時にできた地層を分析した。東館長は「例えば地層の粒度の変化から、衝突時に起きた巨大な津波の影響が分かる。世界中のデータが体系的に分析されており、衝突時に何が起きたか、より詳しく分かるようになった」と高く評価する。ただ「環境変動が詳しく分かっても、それだけでは恐竜絶滅は説明できない」とくぎを刺す。

 最大の謎

 東さんが指摘するのは“生き残った生物”がいる点だ。「6550万年前、恐竜や古いタイプの鳥類『エナンティオルニス類』は絶滅したが、同時代のカメやトカゲ、ワニ類は生き延びている。海中でも首長竜や魚竜が滅びる一方、サメなど一部の魚類は生き延びている」
 環境が大きく変わることで大量絶滅が起きたのなら、カメやトカゲも死に絶えたはず―。「この生物種による差異は、恐竜絶滅を考える際の最大の謎。隕石衝突は絶滅の大きな原因の一つだが、それだけではない。合わせて考えなければならないことがある」と強調する。

 衰退期

 東館長によると、カナダ・アルバータ州の恐竜化石の研究から、隕石衝突の1千万年ほど前から、恐竜の種類が徐々に減っていることが分かっている。この点を「隕石が衝突する前から植物環境に変化があり、恐竜は(種として)衰退しつつあった」とみる。そこに隕石が衝突し、大きな環境変動が恐竜に“追い打ち”をかけた―というシナリオだ。 ・・・・・・・・・・・


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     こういうニュースを聞くと、鮮やかに甦る本がある。
リチャード・ミュラー著(手塚治虫監訳)の「恐竜はネメシスをみたか」という20年以上前にだされた本を、当時買ってよんだ。当時は、隕石説は主流ではなかったのではないか。「こんな考えがあるのか」と新鮮に感動した記憶がある。

東さんが指摘することも当然あると思う。
しかし、そもそも隕石襲来が一度だけだったわけではないだろう。メキシコのユカタン半島近くの隕石の前後にも「それよりは」小規模な、しかし生態系に影響をあたえうる隕石衝突があっても不思議ではない。

リチャード・ミュラーが指摘した隕石の巣・ネメシスの活動期だったのかもしれない。
そしてこいつは、活断層のようにいつ動くかわからない。
いま、「日本列島は地震の活動期」と云われているが、「ネメシスの活動期」がいつくるかはわからない。

     まあ、SFみたいな話になりましたが、このへんで。


福井市内での9条の会企画、ぜひご参加ください

2010年03月29日 | Weblog
    昨日は、福井市9条の会のよびかけ人会議に参加しました。

9条の会の企画などをご紹介します。ぜひ、福井県内、福井市内のみなさん、ぜひご参加をお願いします。


●基地問題、雇用問題について青年からの生々しい報告。「憲法9条・25条について考える学習会」

4月6日(火) 午後6時半より  福井県教育センター4階  

普天間基地、辺野古調査行動に参加した老人保健施設「あじさい」職員の嶋崎努さん、パナソニック若狭工場の偽装請負・不当解雇とたたかう元派遣労働者の河本猛さん、のお二人があつく語ります!

参加協力費  500円

主催  福井市9条の会  0776-25-7718 海道法律事務所内


●つながり9条の会コンサート --発足2周年コンサートーーー

第1部が福井企画の約30分のステージです。福井の保育の現状やクラス便りをもとに、郷土の詩人である稲木信夫さんが朗読詩と歌のための詩「光に向けて」を創作。斉藤清巳さんが作曲。とても素敵な歌が生まれました。

第2部は、研究所の3人のステージです。ここでは、全国の皆さんにも一緒に歌い踊って欲しいのです。ぴかりんは、「夢わかば」の合唱と「笑顔が笑顔をつれてくる」のダンス。ゆずりんは、「花びら便りが届くまで」と「みんな輝け」の合唱と「チームアース」のダンス。まっちゃんは、「げんき太鼓」のダンスです。
子どもから大人まで、みんなで平和の大切さを考えあい、楽しくて元気になれるコンサートになると確信しています。

4月17日(土) 午後6時より 福井駅東口 アオッサ8階ホール

参加協力費  1999円
    高校生以下、障がい者、65歳以上の方は500円。

主催 つながり9条の会


●「ルポ・貧困大国アメリカ」(岩波新書)の著者・堤未果さんが語る  「アメリカの戦争と貧困ーー日本の未来を考えるために」

5月3日(月) 憲法記念日 午後2時より 福井駅東口 アオッサ8階ホール

入場料 700円

県下各地の9条の会の共催です。前売り券はもよりの9条の会にお問い合わせください。

わたくし、さとう正雄も前売券を扱っていますので、お気軽にどうぞ!



東十郷小学校へ通った丸岡駅前で街頭演説

2010年03月28日 | Weblog
   今日は来月おこなわれる坂井市会議員選挙の畑野まみこ議員の応援に坂井市へ。畑野さんとの地域訪問や、街頭宣伝をおこないました。畑野さんはガールスカウトなど社会活動にも熱心。訪問のあとも、「今からガールの集会!」とでかけていきました。
地域訪問の中では、「やはり民主党ではあかん」「畑野さんがんばって。共産党に期待している」との声とともに、「みんなの党に期待している」と明言される方も。政治の中身の転換をどうわかりやすく訴え、日本共産党が伸びてこそ本当に政治が変わることを理解していただくか。坂井市議選、参議院選挙、正念場です。

   しかし、東十郷小学校へ通った丸岡駅前は人通りなし。演説の後、何軒かの商店にあいさつしましたが・・・・・。まあ、福井市内の商店街でも「やられている」状況ですから、丸岡駅前ではこの数十年の巨大な郊外化の波には抗しきれなかったでしょう。しかし、がんばっているお店も何軒かあり、実家の母もなにかの時には利用しています。ますます高齢化がすすむなかで、地域の商店街の役割もますます見直されるのではないかとは思いますが。

   亡くなられた清水清治元坂井町議会議員のお宅も宣伝カーでたずねました。ちょうど奥さんもおられて、あいさつすることができました。選挙などでよく通ったお宅です。
短時間でしたが、懐かしさを感じた宣伝活動でした。

「犬と猫と人間と」

2010年03月27日 | Weblog
    昨日は、山田かずおさんとの街頭宣伝。冷たい雨のなか集落、団地などをまわりました。平日なので「人はどのくらいいるかな」と思いましたが、結構対話もできましたね。あるお宅では、あいさつに伺うと、春休み中のこどもさんがでてきて、「おかあさん、民主党の人がきたよ」と。奥のほうで母親が「え、民主党」とか言いながら出てこられて、「共産党じゃないの。民主党はもういいわよ」と言いながら、「がんばってくださいね」と激励していただきました。別のお宅では、障がいのある男性の方が、「月数万円の暮らし。年金だけはきちんとしてほしい」と切々と訴えられました。

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  夕方は、知人から誘われていた「犬と猫と人間と」の鑑賞。ここも春休みということもあり、子連れのお母さんたちを中心にいっぱい。日本では犬猫の殺処分数が年間30万頭を超えている、という。このような悲劇をあつかった映画。観ていて辛い場面もありましたね。
しかも、稲葉恵子さんというひとりのおばあちゃんの生命保険金でつくられたもの。飯田基晴監督は「猫おばあちゃん、稲葉恵子さんは、2007年2月、映画の完成を見ることなくこの世を去った。せめて僕はこの映画を完成させ、彼女と、彼女が愛した、猫や犬に奉げる」と述べている。

  できた経過も凄い、と思うが、この上映も有志のみなさんが取り組まれた。配布された手作りの心がこもった資料をみても十分熱意が伝わってくる。
協力者のメッセージ紹介・・・・
 「動物たちがしああせに暮らせる世の中になりますように・・!」「地域猫活動を普及して、のら猫さん達の天寿をまっとうさせてあげられたらと思います」「いのちについて深く考えるきっかけを与えてくれる、素晴らしい映画です!」「犬や猫たちも一つの命ある生き物。私たち人間と同じです。改めて命の尊さを分かってもらえたらいいなと思います」・・・・・・

 資料には、福井市と姉妹関係にある熊本市で、1999年には1541頭が処分されていたが、2008年度には6頭まで大幅に減少させた経験も紹介されている。

 飼い主も、行政も、地域住民も一歩ずつ踏み出していくことが大切だな、と痛感した。

          ★

 夜は、新しく日本共産党に入党された方の歓迎会に参加させていただきました。
登山・写真が趣味という方で、ブータン、ネパールの旅の話など、おおいに盛り上がりました。迎えた側は「へー」「ホー」と言いながら、おいしいお酒をいただきました。
 こういう方の話を聞くと、日本共産党の「幅」が広がるような気がしますね。
 「曲がったことが大嫌い!」と。力をあわせて、曲がった政治をかえましょう!


  

高校授業料無償化での恩恵をうけない生徒への支援を

2010年03月26日 | Weblog
高校の組合の調査によると、授業料の実質無償化が実現しても、家計の教育費負担は重過ぎるものがあることが浮き彫りにされている。公立高校授業料は年額11万8800円。しかし、授業料をのぞいた初年度保護者負担は、20万~21万円が全日制の平均。最近ではパソコンなどの負担が増え、増額されているという。授業料負担がなくなっても、依然として高額の負担だ。私立の場合はさらに負担が大きい。

福井県内で、授業料の減免をうけている生徒は、1995年の226人から2008年には776人へと急増している。率にして、0.86パーセントから4.05パーセントに伸びている。この背景には自民党・公明党政治のもとでの雇用破壊・家計破壊があることは容易に推測できる。

しかし、すでに授業料が減免されている家庭にとっては、今回の授業料無償の効果はあらわれず、「教育格差はさらに拡大する」懸念が指摘されている。

また、他県では通学費の高さも指摘され、長野の例では年間68万円というのもある。福井県内ではどうだろうか。わたしが議員の時に。通学費支援の仕組みがありながら実際には利用されていない問題を取り上げたが、年間10万、20万と通学費負担がある家庭に対し、この面での支援も求められているのではないか。

また、教科書代や副教材費などにたいする支援を創設し、今回の無償化での恩恵をうけない多数の家庭・生徒をふくめた支援拡充策の検討が必要ではないか。参議院選挙では、このような面もふくめたさらなる教育の実質無償化への政策実現を問いたい。

なお、福井県では、新年度予算として私立高等学校就学支援事業として約8億円の予算を組み、非課税世帯は県独自の制度で国の支援金(237600円)に上乗せし無償化すること、世帯収入が350万以下の世帯では授業料と国の支援金(178200円)の差額の2分の1を県の制度で支援することなどを決めた。このような方向は歓迎したい。



「福井県議会を傍聴するたびに疑念が強まっている」

2010年03月25日 | Weblog
昨日の中日新聞(福井版)より・・・・・・・

≪記者のフォルダー 「ポイント」≫

★ 県議会の2月定例会が閉会した。
県政担当になって1年半ほどたつが、議会を傍聴するたびに疑念が強まっている。
力を入れるポイントがおかしいのではないかという点である。

 集中審議する委員会でも、一部の県議は県側から示された資料にひとしきり感想のような意見を言って、結論は「異議な~し」。
自分で下調べをした様子がどうにもない。

 以前、ベテラン県議から
「(審議に力を入れても)一票にもならん」とあけすけに本音を聞いたことがある。
選挙区内の地元課題を要求するときだけ舌鋒が鋭くなるケースは多い。

 力の入らない県議の“感想”であっても、
県側は
「貴重なご意見をいただきました」と丁重にやり過ごす。
答弁に込められた意味合いを考えるべきではないか。・・・・・・・・・・・


             ★

「議会を傍聴するたびに疑念が強まっている」。新しく福井県議会の現場を取材している記者の感覚はまっとうなものではないか。

「(審議に力を入れても)一票にもならん」とは本音だろう。しかし、議会人としては失格だ。

まさに、住民主権、民主主義の力が試されていると思う。

昨年の総選挙で、戦後の政治史上はじめて国民の一票一票で政権交代を実現した。
しかし、その民主党政権も、政治とカネ、基地問題、後期高齢者医療延長、自民党以上の原発推進などなど国民の期待をおおきく裏切っている。

自民党・公明党に審判をくだしたが、民主党には裏切られた・・・というのが今の国民の大方の気持ちではないか。

パフォーマンスを見破り、議会での仕事ぶりを住民ひとりひとりがよく見抜くことが大切だと思う。そういう意味では、県議会にたいしても、県庁にたいしても今回のような報道が「理解」の助けになることは間違いない。



せまる「鶴彬 こころの軌跡」上映

2010年03月24日 | Weblog
このブログでも紹介した神山征二郎監督「鶴彬  こころの軌跡」の上映が間近となりました。


上映準備会のニュースに武生番傘川柳会会長の墨崎洋介氏が「映画化を喜ぶ」と題して書いています。

・・・・越前市今立地区のスーパーマーケットでロケがおこなわれた。ここは昭和初期につくられた警察の留置場が一部残されているというので、今はスーパーの倉庫を掃除しての撮影である。スタッフの苦労と工夫が目に見える。・・・私は県内の川柳誌「ばんば」の編集をしているが、その誌上で昭和59年4月号から同61年2月号まで3回の休載をはさんで20回にわたり鶴彬について連載を掲載したことがある。作者は福井市の松原秀河という川柳作家。連載中に私に対して掲載を止めよという手紙が舞い込んだことがある。このような異端の人物に誌面を割くことは戦死した肉親に申し訳ないとかの理由であった。ともかく連載を全うしたことは私にとっても大きな喜びであり思い出となった。泉下の松原秀河氏が映画化を聞けば、さぞ喜ぶことであろうと思う。・・・・・・・

   連載には鶴彬以外の作家についてもふれられているが、松原氏は「鶴彬を集中して書きたい」と語っていたそうだ。しかし、このような連載が記録され、今日も読むことができるのは僥倖だ。


   映画の公式HPより・・・・『鶴彬全集』を復刻した澤地久枝さんはインタビューにこう語っています。「一番最後の句が『胎内の動き知るころ骨がつき』というのもすごいことです。身ごもった赤ちゃんの胎動がわかって生まれてくる日を予告していたというのに、父親は戦死してその遺骨が届く。子は父を失い母は夫を失う。戦争をみごとに突いた句です。日中戦争が激しくなった1938年9月14日に息を引き取った青年は、最後まで反戦の筋を通して死んでいきました。ずいぶん痛ましい、しかしみごとな人生だと思います。」・・・・

上映準備会のニュースには、この句の「実話」が載せられている。・・・大正6年生まれのY子さん。福井市生まれ。宝永小、明道中、仁愛高女。父を病気で亡くし母子家庭。江戸町にあった軍司令部の下士官と20歳で結婚。夫は志願。2~3ヶ月後、お腹の子どもが動く頃に戦死の知らせ。それからが苦労のはじまり・・・・・

『胎内の動き知るころ骨がつき』。かつての無謀な戦争で多くの不幸が日本中を覆ったことです。

いま、自民党、民主党などの国会議員を中心に憲法9条改憲のさまざまな企てがある時、ぜひ多くの方に観ていただきたいと思います。

●上映日程、お問い合わせ先  

■ 2010年3月27日(土)
場所:サンドーム福井 福井県越前市瓜生町5-1-1
上映:午後4時30分/午後7時
問合せ先:0778-23-1736 金森

■ 2010年3月29日(月)
場所:福井県国際交流会館 福井市宝永3丁目1-1
上映:午後2時/午後4時/午後7時
問合せ先:0776-33-5911 老健あじさい

民主党が評価する足羽川ダムとは

2010年03月23日 | Weblog
   昨日は、共産党支部のみなさんと政策ポスターのはりだしや、地域訪問活動をおこないました。志位委員長の演説会に参加いただいた方々からは、「ようけ集まっていたね」「委員長の話に涙がでた。となりに座った女性も泣いていた」「みなさんの話はよくわかりました」などなどの感想をいただきました。

    ポスターはりだしに出かける前にちょうどテレビで「テレビ県議会」をやっていた。この番組は税金でつくられている番組。そのなかで民主党の県議が足羽川ダムについて評価していた。どのような理由で推進するのか、どの点がほかのダムより評価できるのか、までは話されていなかったが、福井県議会内では自民党も民主党も1500億円ともいわれている巨大ダム建設に賛成し、推進しているのは間違いない。

     わたしは、福井豪雨前も、後でも、この巨大ダムの建設に県議会のなかでただ一人反対した。

     足羽川ダムのなにが問題なのだろうか。
簡潔に書くと、つぎのようなことが云えると思う。

●当初の美山地域から、上流の池田町に計画がかわったため、洪水を集める集水面積が小さくなり、巨大ダムの治水効果に疑問があること。はずれた場合は、ダムに頼った分、被害が大きくなることも考えられる。
●堤防の裏補強や、実態におうじた遊水地など、より財政負担が少なく、治水効果も早くでる対策をとらずに、ダムありき、ですすめていること。(足羽川ダムは完成まで20~30年かかるといわれている。豪雨後の足羽川の改修工事は5年で完了した。)
● 福井豪雨以上の巨大洪水、150年に1度の洪水想定で、「福井豪雨に悪乗り」している。これは、「福井豪雨の再来なら、すでに完了した足羽川の改修事業で安全に流下する河川になる」との私の指摘をダムの巨大化でのりきろうとするもの。
● 福井豪雨での堤防決壊は県の河川管理の失敗という専門家団体である国土問題研究会が明らかにした事実をおおい隠すため、住民との関係でも「未曾有の洪水」「ダムがなかったから」の宣伝がおこなわれ、巨大ダム受け入れの下地づくりがやられたこと。
● 巨額の財政負担。しかも1500億の総事業費の3割は地元負担。いま、国も県も財政が厳しい、国民は我慢せよ、と増税や介護・医療負担の引き上げ、消費税増税も議論されている。巨大公共事業は止まらず、ますます将来の国民負担は増大することとなる。
● 県の河川の予算などは、足羽川ダムをはじめるからといって大幅に増やせるものでもない。結局、足羽川ダムに河川関係の予算が食われ、ほかの河川改修などは遅れることにつながる。
●豊かな自然環境を破壊する巨大ダムであること。


・ ・・・・まだまだ問題点はあるだろうが。

    当時の県議会の議論を振り返ってみても、かかる問題について県民や専門家の意見を聞き、冷静な議論がおこなわれたとは言えないと思う。「豪雨に呑み込まれるようにして」ダム議論が議会の内外ですすめられた、というのが実感だ。
その背景には、足羽川ダム建設促進の議員連盟がつくられており、「ダムありき」のしばりが私以外の会派・議員にはかかっていたこともあるのではないか。

    今からでも遅くはない。よく勉強し、再検討をすべきだと思う。その方が、財政問題を考えても、治水安全のことを考えても得策ではないか。

志位委員長が鳩山政権の原発推進を批判

2010年03月22日 | Weblog
 昨日は志位和夫委員長を迎えて、福井市文化会館大ホールで演説会が開かれました。冬に逆戻りしたようなミゾレまじりの雨が降る中、1200名もの方々に参加していただきました。ありがとうございました。また、さまざまな要員で裏方としてお世話になった党員のみなさんもお疲れ様でした。文化会館の関係者のみなさんにも大変お世話になりました。ありがとうございました。

 みなさんから「話はよくわかった」「選挙がんばる」などのたくさんの感想と募金が寄せられました。ありがとうございました。

  演説会の前には記者会見がおこなわれ、志位委員長は鳩山政権の原子力政策を厳しく批判。演説会のなかでは、「原発中毒だ」と批判しました。

具体的には、●原発大増設に反対する。大増設計画は、旧政権以上の危険な道だ。●核燃料サイクル、プルトニウム路線の見直しを。「もんじゅ」運転再開は時代錯誤だ。●温暖化対策の中核に原発をすえることは間違っている。・・・・・などをていねいに話しました。

会見後は、記者のみなさんから、「共産党の県議がいない現状と参議院選挙のたたかい方は」「新幹線についてどう考えるのか」「もんじゅについて、今後どう運動していくのか」「なぜ新政権が旧政権より原発をすすめるのか」など相次いで質問がだされ、委員長はひとつひとつていねいにこたえました。

わたしも、かわえ明美さんや、山田かずおさんとととに傍聴していましたが、明快に危険な原発推進を批判し、政策の転換をもとめる姿勢に改めて感動しました。

また、マスコミの質問第一声が、共産党の県会議員がいないことについての言及でしたので、身がひきしまりました。委員長は「県議回復めざして頑張る」と述べられましたが、その先頭にたってがんばる決意です。

演説会では、私も訴えました。
わたしの訴えの大要を紹介します。


       ★


いよいよ参議院議員選挙です。この参議院選挙で比例代表では日本共産党へのご支援をお願いいたします。5議席勝利で、かわえ明美さんを参議院におくりだそうではありませんか。衆議院予算委員会のスターは志位委員長。参議院予算委員会で国民、福井県民の要求実現のために働いていただく大輪の花、かわえ明美さんの議席の花を咲かしていただきますようお願いいたします。福井選挙区では、山田かずおさん。いまでは当たり前となっています、こどもの医療費無料化実現の先駆者となって働いてきた政治家です。県民の代表として送り出してくださいますようよろしくお願いいたします。


よく民主党のスローガンに「コンクリートから人へ」といわれます。しかし、福井ではどうも違いますね。新幹線つくれ、足羽川ダムつくれ、高速道路つくれ、と自民党時代とまったく変わらず、コンクリート政治です。これでは、ますます県民要求との矛盾は大きくなるのではないでしょうか。

みなさん、いま全国各地で地方空港の赤字の問題が大問題となっています。
私が11年前にみなさんのご支援で県議会におくっていただいた時、まさに1000億円の福井空港拡張計画の山場でした。40人の県議会で、空港反対は2人の共産党議員だけでした。
しかし、わたしたちは地元の反対同盟の方々をはじめ住民運動のみなさん、そして当時の木島日出夫、瀬古由起子衆議院議員という共産党国会議員団と力をあわせて1000億円のムダづかいにストップをかけることができたのです。いまふりかえってみれば、住民運動と力をあわせた共産党の国会議員団と県議会議員団の値打ちは明瞭ではないでしょうか。
 ぜひ、今度の参議院選挙、来年の県議会選挙で勝たせていただき、不要不急の税金の無駄づかい、新幹線計画や足羽川ダム計画の見直しを実現しようではありませんか。


さて、福井県政では敦賀市にあります原発「もんじゅ」、世界最大のナトリウム火災事故をおこして14年間とまっていた原発の運転再開問題が焦眉の課題となっています。
日本の原子力行政の問題点は推進の側と規制の側がきちんとわけられていないことです。なれあいがあるのです。ですから、国が原発もんじゅは大きな地震でも大丈夫だ、と言えば、その何日か後には、原子力安全委員会も大丈夫だ、とOKをだしました。これを世間では出来レースというのではないでしょうか。
 
原発にもいろんなタイプがありますが、このもんじゅタイプの高速増殖炉は、アメリカでもヨーロッパでも、安全が確保できない、しかも莫大なカネがかかる、ということでやめたタイプなのです。こんな危険な原発の運転には私たちはつよく反対するものです。
みなさん、このもんじゅをめぐって、最近,西川知事と敦賀市長の側に関連企業からパーテイ券購入というやり方で資金提供がされていたことが明るみにでました。

民主党の小沢幹事長をめぐっては、ダム建設工事を受注した会社からの献金疑惑が問題になっていますが、福井県政では原発もんじゅの運転再開をめぐってそのゴーサインをだす権限をもつ県知事と敦賀市長への関連企業からの資金提供疑惑があるのです。

マスコミ報道では、西川知事は「企業からのお金を返したかどうか知らない。運転再開の判断に影響はない」と述べています。みずからが疑われているのに、返したかどうかしらない、とは他人事のような発言です。
李下に冠をたださず、といいますが、知事も敦賀市長も、果実をもいで懐に入れてしまっているのです。

企業が見返りも考えずにお金を出すことはありません。このような限りなく賄賂性の高いお金を受け取り、しかも返還もしないで、危険な原発もんじゅの運転再開を判断する資格は、西川知事と河瀬市長にはないのではありませんか。再開の判断をおこなわないよう、つよく求めたいと思います。

日本共産党は政治を歪める企業団体献金とは無縁の政党です。だからこそ、住民本位でがんばることができます。どうかこの党を国政でも県政でも市政・町政でも大きく伸ばしていただきますよう、重ねてお願い申し上げて訴えといたします。





「オール与党福井県議会」の姿

2010年03月21日 | Weblog
  今日は福井市に志位委員長を迎えた演説会が開かれます。本日午後1時半開場、午後2時開会。会場は、福井大仏前の福井市文化会館大ホールです。ぜひ、ご参加ください。
  

   敦賀市の原発「もんじゅ」。先日、敦賀市会議員の上原修一さん、山本貴美子さんと話したら、「河瀬市長の決断は近いのではないか。しかし、知事は新幹線と絡めるからどうなるかなあ」「保守系の議員も今度事故をおこしたら、もう再開はない、といっている」などと言っていた。
 運転再開の「Xデー」はいつ?

  しかし、何度も書いているように、関連企業に政治資金パーティ券を購入してもらっておいて、その企業の利益になるような判断をするとなると、「政治とカネ」問題では厳しい批判を免れることはできない。原発「もんじゅ」の運転再開によって、まさにその関連企業が国民の税金から相応の「見返り」をうけとることになるからだ。

 最近の新聞を見直していたら、もんじゅに関する県議会の議論でつぎのような記事が目に付いた。

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・ ・・注目された県会の原子力発電特別委員会で、もんじゅに関する質疑はわずか30分程度であっけなく終わった。西川知事は県民合意をみる判断材料の一つとして県会の議論を挙げている。現状の県会の質疑をみていると、それを通して県民の理解が図られていると解釈できるのか疑問だ。・・・・推進派の自民党県政会だけでなく、再開に慎重な立場をとる民主党・一志会の議員からも、大前提であるはずの安全論議は少なく、再開は織り込み済みかのように、地域振興を引き合いに出すやりとりばかりが目立つ。・・・安全性の確保は国に一元的責任があるとはいえ、県民に代わってチェックすることも議会の役割ではないか。・・・・・(福井新聞 3月12日 県政メモ)

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  まさに日本共産党議員がいない「オール与党県議会」の姿が如実にえがかれている。「県民に代わってチェックすることも議会の役割ではないか。」。記者の歯軋りが聞こえる。

  そういえば、今は西川知事や河瀬敦賀市長にたいするもんじゅ関連企業からのパーティ券購入が社会的問題となっているが、以前は県議会議員にたいする「接待」が問題になったことがある。
夜の宴席で飲ませ食わせで、「もんじゅ」への支援を求めたという・・・・
 直後に、ある自民党県会議員とトイレでならんだ。用をたしながら、「接待をうけたのは本当か」とたずねたら、「俺は1時間2万円の男だ」との返事が返ってきた。接待を受けたことを認めたのだ。
1時間2万円が高いのか安いのか、その世界のことは知らない。
まあ、椅子にすわって正面から聞いたらはぐらかされただろうが、トイレで気が緩んでいたので素直に認めたのだろう。
  原発「もんじゅ」のカネはほとんどが国民の税金によって賄われている。税金が接待に使われ、パーティ券購入に使われているということであり、許されない。知事、市長、県議会議員・・・・「政治とカネ」は国政の問題だけではない。




 



いよいよ明日が共産党・志位和夫委員長を迎えた演説会

2010年03月20日 | Weblog
いよいよ明日が共産党・志位和夫委員長を迎えた演説会が福井市で開催されます。
明日、3月21日午後1時半開場、午後2時開会、福井市文化会館大ホールです。
ぜひ、ご参加ください。

わたしも5分程度のあいさつをさせていただく予定です。
短ければ簡単か、といえばそうでもありません。
先日、田中美智子元衆議院議員のブログを見ていたら、つぎのような書き込みがありました。・・・・・・

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・・・・・・・  明日は東京、千三百人も入る大ホールで、5分の演説を頼まれた。共産党の小池晃さんの応援だ。5分というのは一番難しい。いい加減な挨拶するとそれで終わってしまう。いかに共産党がいいか、この7月の選挙で、日本が変わる、右に後退するか、左に前進するか、共産党の勝ち負けで変わる重要な選挙だ。
 5分だから、今夜、リハーサルして、旨い事、話せるよう頑張ってみよう。これから夕飯、風呂にも入りたいし、急がねば時間がない。なんだか今から眠くなって、困ったなあ。・・・・・・・

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「5分というのは一番難しい。」  実感です。
さて、何を話すか。これから原稿を考えます。

  


松本清張と日本共産党

2010年03月19日 | Weblog
文芸春秋に「松本清張生誕100年特別企画  冬眠しない清張さんの魅力」。半藤一利、佐野眞一、宮部みゆきの3氏が語り合っている。
そのなかで、日本共産党について語った部分がある。


佐野 僕が知恵袋ではないかと思っているのは、日本共産党の幹部だった大野達三です。筆も立つ人だし、ずいぶん意見交換した形跡があります。本人は亡くなりましたが、奥さんは、ずいぶん主人を頼りにしていたみたいですね、と言っていました。

半藤 よく、清張さんは共産党員ではないか、と誤解されることがありますが、あくまで取材する立場でした。

佐野 昭和49年には創価学会・共産党協定の仲介もしていますから、共産党とのおつきあいはあったでしょう。協定にかかわった共産党の大幹部から「清張さんは宮本顕治を尊敬していた」と聞いたことがあります。宮本顕治は芥川龍之介論を「改造」の懸賞に応募し、小林秀雄を抑えて一席をとって文壇にデビューしている。愛読する芥川について、あれだけの精緻な評論を書いた文学者として評価していた、と。
   (中略)
佐野 人物ものでは、共産党を壊滅に追い込んだ「スパイ�M�の謀略」は傑作です。

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大野達三については、以前もこのブログで書いたことがある。・・・・
アメリカとの関係が焦眉の課題になっていますが、祥伝社文庫「アメリカから来たスパイたち」(大野達三)を読みました。昭和51年に発行されたものの文庫化です。

以下、抄録。
●「日本を無謀な侵略戦争にかりたて、日本人民とアジア人民を殺戮し、弾圧して投獄した旧参謀、旧特務、旧特高たちが、ほとんど敗戦と同時に、手のひらをかえすように、かつてかれらが鬼畜とよんだ敵国のスパイになりさがった。このことをわたしたちはけっして忘れてはならない」
● 「児玉誉士夫は1957年ごろから、全国のバクト、テキヤの親分によびかけ、金をばらまき、暴力団を政治団体化するオルグをくりかえした。全国に「憂国」「愛国」「桜」などの文字を名につけた右翼暴力団が輩出した。1973年、熊本で共産党宮本委員長を刺殺しようとした青年愛国党も、福井で共産党不破書記局長を暗殺しようとした憂国青年同志会なども児玉の金と息のかかった暴力団である。この児玉はアメリカCIAのエージェントと報道された。」・・・・・

・・・・・「右翼・反共産党の親玉がCIAのエージェント」だったことは、意味深長ですね。今日においてもCIAのエージェントが米軍基地を「永久に」日本国におかせるため、たんまりと条約上なんらの義務のない数千億円もの米軍への「おもいやり予算」確保のため、活動していることでしょう。しかし、かつての「沖縄本土復帰」を実現したように、国民のたたかいは、いわばこのような「暗黒面」の策動を打ち破る力があるのだと思います。・・・


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   なるほど、この人なら清張さんの知恵袋になったかもしれない。
共産党内のスパイ事件についてのものも読んだ。スパイ�M�の追跡については藤井さんの功績がおおきかったのではないか。

    ただ、共産党と創価学会の協定については、公明党幹部が「池田会長の意図は共産党からの攻撃をやめさせるための作戦」だったことを明らかにしていることはこのブログでも書いた。清張さんは協定の労をとられたが、昭和の裏面史を地でいくような「謀略」にはめられた、と言うのは言いすぎだろうか。

清張の「後継者」に、この「謀略」については書いてほしいものだと思う。

福井の民主。「コンクリート、コンクリート、さらにコンクリート」

2010年03月18日 | Weblog
昨日は、午前中は街頭宣伝、午後は林業関係の懇談、夜は山田かずおさんとの地域訪問活動でした。相次いで生活相談の電話も入り対応に追われました。懇談は、住まい工房の堀川社長さん。山田かずおさん、鈴木市議とともに、県産材をいかした家づくりの課題や林業の切迫した現状をお聞きしました。ありがとうございました。


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福井新聞・・・・福井県会は17日の本会議で、高速増殖炉「もんじゅ」(敦賀市)の運転再開に絡めた地域振興策の実現要望などの意見書27件を可決した。開会日に可決した3件を合わせると計30件になり、1会期中の件数としては1947年の14件を上回り過去最多となった。ただ、全会一致での可決は8件にとどまり、本県の意思を強くアピールする点では効果に疑問符が付いた。

 意見書の多くは、地方から政権を揺さぶるため自民党本部が各都道府県連に要請した“意見書攻勢”の一環として、自民党県政会が提出した。政権を批判する内容が多く、民主党・一志会は一部で修正を求めてきたが折り合わず、全会一致はもんじゅ関連や足羽川ダム建設推進などの8件。

 民主党・一志会は、北陸新幹線整備促進や県内の港湾、補助ダムの事業推進を求める3件に対し、政権を批判する文言を削除した修正案を提出した上で、自民党県政会提出の19件に反対した。公明党はすべて賛成した。

 もんじゅに関する意見書では「原子力のトップランナーとしての本県の役割にふさわしい国の対応がなされなければならない」とし、▽北陸新幹線の敦賀までの早期認可▽舞鶴若狭自動車道の早期全線開通▽敦賀港の拠点港湾の選定―などを求めている。・・・・・・


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  新幹線と取引しての危険な原発もんじゅの運転再開と、1500億円もの税金投入の無駄な足羽川ダム建設の意見書が自民党、民主党、公明党の全会一致で採択されたと聞き、呆れた。

「コンクリートから人へ」の風は福井県議会のなかでは、そよ、とも吹いていない。情けない限りではないか。新幹線、ダム、道路推進・・「コンクリート、コンクリート、さらにコンクリート」が実態。

こんな、県民の声がとどかないオール与党県政は変えなければならない、県民の暮らしと安全のために!

「福井空港」の「成功」

2010年03月17日 | Weblog
読売新聞・・・・開港時に国内定期便が1便も飛ばない空港が誕生した。前途は多難というしかない。 国内98番目となる茨城空港が開港した。羽田、成田に続く「首都圏第三空港」という触れこみだが、4月中旬に就航する神戸便を加えても、定期便は2路線しか決まっていない。・・・・  着工前には札幌、大阪便などが就航し、年間81万人が利用すると見込んでいたが、実際の利用者は20万人前後にとどまりそうだ。空港ビルは早くも年2000万円程度の赤字が確実だという。
 昨年開港したばかりの静岡空港も、日本航空が撤退を表明するなど、綱渡りの運営が続いている。採算がとれない空港が、なぜ次々に開港してしまうのだろうか。
 それは、着工前に立てる需要予測が甘すぎるためだ。
 国土交通省のまとめによると、2008年度の利用実績が開港、拡張前の予測を上回ったのは、熊本、那覇など8空港だけだ。国交省は、「不況で予想以上に需要が落ち込んだ」などと説明する。
 だが、予測の多くを受託する財団法人には、国交省OBが天下りしている。国内航空網の拡充を急ぎたい同省の意向を踏まえ、「建設ありき」の水ぶくれした予測を意図的にこしらえていた面も否定できまい。
 公共事業がほしい地方の政界や産業界が空港建設の声をあげ、官僚も省益のため、それを後押しする――。こんな、もたれあいの構図も透けて見える。
  だが、国や地方の財政が逼迫(ひっぱく)する中、赤字の垂れ流しは、もう許されない。地域住民の暮らしを支える離島などを除き、不採算空港は近接空港との統合や廃止を進めることが必要だろう。
 各空港が収支を公表し、大甘の需要予測を厳格に検証し直すことが不可欠だ。特別会計も抜本的に見直し、羽田のハブ化など、拠点空港に予算を集中する仕組みに改めるべきだ。(2010年3月15日00時58分 読売新聞)

・・・このようなことが報道されるのが増えて、「福井空港は止めてよかったね」と最近も声をかけられる。当時の福井県議会で中止を求めていたのは、40名の議員のなかで共産党の二人だけだった。

需要予測について、当時の県議会での論戦の一部を紹介しよう。
当時の知事は栗田知事、副知事は現知事の西川氏である。

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2000年6月福井県議会 予算特別委員会

◯佐藤委員  日本共産党の佐藤である。福井空港問題と敦賀のごみ処分場の問題についてお尋ねをする。
 まず最初に、空港問題で知事にお尋ねをする。一般質問で私はいろいろな数字を出して質問をした。実際に福井県の産業を見ても、また経営者のアンケート調査結果を見ても、空港がどうしても必要不可欠だという結論にはなかなかならないのではないかと、こういうことをお尋ねした。しかし、それでも知事は必要不可欠ということで進められようとしているが、いずれにしても需要予測調査で今回の開発効果の調査が出たわけで、議論の材料というか、それが出たところだと思う。だから今の、いろんな委員のお話を伺っていても、地元に入れば反対論もかなり根強いということだから、やはり県民理解はまだとれていないと思う。だから、県民への説明責任、これをやはり知事としてきちっと果たすという点でどうお考えか。

◯知  事  需要予測調査あるいは空港整備の全体像については、県の広報媒体、またパンフレットの配布を通じて、広く県民の方々にお知らせし、パンフレットや県のホームページである「インターふくい」で県民の意見、質問を求め、疑問についてお答えするということで進めている。このような方法で県民の意見を聞くということは重要であると考えていて、そういった中で、最重要課題である地元の同意ということについて、全力を傾注しているところである。

◯佐藤委員  だからもちろんインターネットとかの活用は大事である。だけども、知事の今の進め方はタイムスケジュールを区切ってそれでとにかく進めるというやり方である。だからこれは七次空整の関係があるからそうなるんだが、しかし私が言っているのは、時間をかけてようやく材料が出たと。実際、県会議員がそれぞれの地域に入れば反対論が根強いとおっしゃっているわけだから、時間をかけて議論をするということが必要ではないか。

◯知  事  空港の必要性について県民の理解、協力を求めていくことはもちろん大事なことであるが、第七次空港整備7箇年計画の期間内に何としても着手したいということで今、地元同意の取得に懸命に努力をしているところである。県民の理解、協力を求めると同時に、並行して地元同意ということで進めることによって、何としても来年、空港整備7箇年計画期間内に事業着手できるように頑張っていきたいと考えている。

◯佐藤委員  それで、県民に対するフォーラムを開かない。足羽川ダムのときにつくったような審議会もつくらない。こういう態度では県民理解を求めているという姿には映らないと思う。
 それで、西川副知事にお尋ねするが、3月15日、当時の土木部長の小林部長とともに需要予測調査の説明に運輸省の航空局長を訪れたことになっている。航空局長からは県の説明に対してどういうコメントが出されたか。

◯副知事  運輸省の航空局長にお会いした事情であるが、今般の2月議会で福井空港問題についていろいろ議論があったので、そうした議論の経緯、それから県として今後のいろんな考え方、予定、スケジュール等について状況を説明に行ったところである。そしてその際、運輸省からはいろんなお話があったが、私ども福井県で現在、空港整備問題に取り組んでいる状況については十分理解をしていただいているところであるが、あわせて他のいろんな空港の状況なり、さらには最近の新しい航空需要というか、割合小型のジェット機が都市間を飛行するとか、空港の視点も変わってきたので、そういうことについて、運輸省自身も十分指導していただけると思うけれども、福井県全体としても十分いろんな研究なりあるいは検討をしていただきたいという話があったところである。その他、若干いろいろあった。

◯佐藤委員  いただいた資料と同じ答弁なんだが、そうすると要するに運輸省の航空局長は、小型機により利用の実績をつくることが必要だと、こうおっしゃったと。それから他県の動きなどの情報も集めてもっと勉強してほしいと、こうおっしゃったわけである。ということは、今、福井県が進めている計画に対して、そのとおりにはいかない面もあるよということをおっしゃったんじゃないのか。

◯副知事  基本的に地元同意が大前提であるので、そうした議論を福井県の地元とのいろんな交渉の努力、そうしたことを前提にしてそういうお話をおっしゃったということで、それは単独に切り離してどうだということをおっしゃったわけでない。

◯佐藤委員  それではさらに具体的に伺うが、前回需要予測に基づく本体事業費なら、どうして前回の予測に基づいて算出した平成8年5月の運輸省の数字と食い違ってくるのかということをお尋ねしたい。というのは、要するにこの福井空港拡張整備の概算事業費を出された。本体事業費391億円、うち滑走路、ターミナル257億円ということで出された。土木常任委員会や総合交通対策特別委員会の中で圧縮するんだというお話だった。それは、圧縮できる理由というのは需要予測が前回のときよりも減っているというのが一つの理由に挙げられていた。だからそうすると、そういうことならば、なぜ前回の運輸省の数字、これは294億円というように本体事業費がなっているけれども、294億円というのは今の391億円よりもはるかに低い数字で、前回は運輸省に出されている。今回は本体事業費が391億円で、97億円プラスで議会には説明をされている。だからその辺の、前回の運輸省に出された数字と、今回議会に出された数字の整合性は一体どうなるのか。

◯土木部長  今回公表した空港本体の概算事業費については、前回の需要予測調査果に基づいた平成5年2月の空港土木施設基本設計をもとに時点修正を行い、算定したものである。また、周辺整備事業についても、平成4年3月に策定した「福井空港周辺整備構想」等をもとに試算したものであって、今後、地元同意をいただいた上で各施設の内容について具体化し、事業費を見直すこととなる。空港建設費の圧縮という見出しで新聞に出たけれども、あれは委員の方々からそういうことも考えられるなということに対して、当然コスト縮減の視点から、今後新しい技術工法の導入だとか施設の規模、内容を具体化していく中で精査して事業費を算出していくとお答えしている。

◯佐藤委員  ちょっとよくわからない点もあるんだが、要するに、今回の需要予測ではなくて、前回の需要予測調査で今回の数字を出したとおっしゃったのか。違うのか。

◯土木部長  前回の需要予測調査というのは60万くらいの乗降客の数字だったんだが、それにあわせて、例えばターミナル施設だとか空港施設をすべて考えたものを、現在の時点で見直したということである。

◯佐藤委員  もちろん現在の時点で見直したのはわかる。だから本体事業費は、以前は230億円といっておられたから、そうなると、用地買収をして64億円見込まれていたわけである。平成8年に運輸省に出された資料では64億円の用地買収費が見込まれていたと。今回、用地買収費が129億円だから用買費が倍になったということになる。それでよろしいか。

◯土木部長  今回はそのときの資料をもとに、空港本体の規模等々から時点修正して、単価その物価の上昇分等々、それから用地費を別個に算出して算定をした。

◯佐藤委員  それで、おっしゃるようにいろいろ事業費を縮減するということになってくると、議会で説明されたこの建設段階における経済効果、直接効果257億円、波及効果166億円、合計423億円で、就業者が3,274人、税収が3.3億円とこういうことが議会で説明された。大もとの257億円という産業連関表に入れ込む数字が変わるわけだから、当然就業者の数字も変わってくる。こういう理解でよろしいね。

◯土木部長  今回の効果については、空港を建設する建設費だけ257億円の波及効果を出している。実際にはそのほかにも事業費、780億円等々がかかるわけであるので、一番最少なものとして今回算定させてもらった。本来は780億円等々の投資をすれば波及効果は大きくなる。

◯佐藤委員  僕はそういうことは聞いてはいない。皆さんがこの滑走路の工事とかターミナルの工事を、最新の工法なども使ってもっと縮減できると議会で答弁された。だからこの257億円そのものを縮減されると答弁されたのでないのか。

◯土木部長  257億円についても縮小するように努力はするとは言った。

◯佐藤委員  であるならば、今回開発効果で出した産業連関表に打ち込んだもとの一番スタートの数字が下がるわけだから、就業者とか税収がこれよりも減るという認識に間違いないかということをお尋ねしている。

◯土木部長  257億円が例えば250億円になれば、直接効果、それから第一次波及効果等々の数字は変わってくる。

◯佐藤委員  議会で随分議論して、ようやく県はこういう資料も出された。出したら、即、説明の舌の根も乾かないうちに、この開発効果そのものが見直されると、こういうことになる。何のために三和総研、業者に576万円も払って調査をさせたんだということが問われるわけである。少なくとも建設段階の経済効果の計算をやり直さなければいけないと。空港規模を縮小すれば、それによる空港内の消費などの経済効果の計算もやり直さなければならないということになるわけである。今これは概要版だから、分厚いのが印刷されているそうだが、印刷が回っている途中で、その開発計画が没になっちゃうと、こんなみっともないことをやられている。だから、私は、福井空港の拡張計画、いろいろ報告書も議会に出していただいたわけだが、すぐに手直しが必要になるような、こういう計画では、やっぱりだめだというように思うわけである。そういう点でこういう計画全体の見直しを求めていきたいということを強く要求をしておきたい。

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かなり「無理おし」の質問ではあるが、「予測」の一角を崩した、と思う。それだけ県庁側、他党の議員側にたいしても「説得力」をもつ。
いま、さまざまにすすめられている開発計画や新幹線効果などについても、県民目線での検証が求められている、と痛感する。

   昨今の各地の地方空港の報道をみるにつけ、1000億円の「福井空港拡張計画中止」は、県民と県行政にとっては「成功」だったのだと思う。