2021年9月17日に開催された福井県議会総務教育常任委員会 地域戦略部関係の佐藤正雄委員の質疑を紹介します。
情報セキュリティークラウド
◯佐藤委員 予算案説明資料4ページの高度情報化対策事業費の次期情報セキュリティークラウドであるけれども、これは具体的にどこでどうするのか。前倒しというのはどういう理由なのか説明願う。
◯統計情報課長 セキュリティークラウドの概要であるが、これはインターネットに接続する県とか市町それぞれが別々に防衛するわけではなく、同じ共通の傘をかぶるような形で、インターネットに対する防衛のためのシステムを共同で設置、運用するものである。
前倒しということについては、本来であると、更新のスケジュールとしては、令和4年度の4月以降に通常のサービス料という形での当初予算要求を考えていたが、国から設置移行に係る部分について国庫補助を行うという通知が来たことから、できるだけ県費を抑えて国庫補助金を活用するために移行の部分だけを前倒しして今年度中に実施するものである。
◯佐藤委員 県と市町で共同の防衛だという話であるが、聞いていると効率化ということもあるが、破られるときは一遍にみんな破られてしまうというリスクも出てくるというように思う。その辺、最近いろんな事件が多いのである。こういう分野は情報流出から始まって、数限りなく毎月のように報道がある。自治体関係ではそんなことはめったにないかもしれないけれども、これはどこの企業にお願いして、クラウドのセンターはどこに作られるのか。
◯統計情報課長 ネットワークの世界であるので、特に地元でなければいけないということではないけれども、想定される企業としては、情報通信関係、特に長距離ネットワークをやっていらっしゃる企業とか、通信会社のサービス提供を想定している。
◯佐藤委員 要するに県内でつくらずに県外でつくるというお話だろうけれど、具体的なメーカーや場所とかはまだ報告できなくて、これから契約ということか。
◯統計情報課長 例えばNTTであるとか携帯電話の通信会社とかが想定されるけれども、それも実際の費用分とか安全面とかを考慮しながら、入札という形で決定していく。地域性は要件にはなっていないので、県内企業と県外企業、どちらも応札可能というふうに考えている。
並行在来線の経営計画案について
◯佐藤委員 並行在来線の経営計画案について、何点かお尋ねをする。
1つは、福井鉄道やえちぜん鉄道との事業連携という内容になっているが、行く行くその部門を統合することも含めての連携であるか。
◯並行在来線課長 行く行くは経営統合も含めた検討をしていきたいと思っている。タイミングとしては、JRの出向者が10年後には全て解消になって完全プロパー化が図られるというポイントがあるので、そこで検討をしていきたいと考えているところである。
◯佐藤委員 要するに労働条件や給与体系が3社ともばらばらになっていると思う。ばらばらのままの給与体系でずっといくのか、それとも、それを含めて統合するのかということになってくる。資材を取ってみても、現行JRのレールに求められる水準と福井鉄道とかの水準は、天と地の開きがある。単純に資材調達とか、いわゆる能力とか技術力を取ってみても全然求められるものが違うというようなものであるが、その辺はどのように考えておられるのか。
◯並行在来線課長 今ほど委員おっしゃったように労働条件が違うし、運賃体系も違う。それぞれの条件でいろいろな違いがあり、そう簡単にはいかないというのは我々も認識している。課題をクリアしながらできる方法はないかというのを探っていきたいと思っているところである。
◯佐藤委員 2点目は、JRからの資産譲渡で、鉄道資産60億円のうち、線路用地の部分は幾らなのか、線路・電路の部分は幾らなのかをお尋ねする。
◯並行在来線課長 簿価84億という提示でそれぞれの数字はあるけれども、そこから今回値引きという形で24億の減額をさせていただいたので、それぞれの内訳というのは明確になっていない状況である。
◯佐藤委員 そこに一つのトリックがあると思う。例えば、細い鉄道用地は民間が使うにしてもあんまり利用価値がないわけである。実質ただとは言わないけれども、どうしようもないところもあると思う。だから、そこを値引きと称するのかどうか、いろいろ見方はあると思うけれども、県民の税金を投入するということであるから、その辺はもう少し明確にはできないか。
◯並行在来線課長 委員おっしゃるように私も現場を見ていくと、線路の脇から非常にたくさんの土地があったりという状況も見られる。今後、開業前までに譲渡契約の締結をするけれども、それまでにJRと現地確認を全て行いながら、最終的な調整はしていきたいと思っているところである。
◯佐藤委員 値引きをしたから内訳は分からないという説明だけではなくて、情報の開示をお願いしたいと思っている。
3点目は、開業後の大規模投資と書かれているが、指令新設についても時期と費用の見込み、車両基地新設の時期と費用の見込みについて伺う。
◯並行在来線課長 指令の新設については、時期的なものというのはまだはっきりしていない。現在、金沢のほうで指令があるけれども、そのシステムが当面使えるということで、そこで使わせていただくということを今考えている。行く行く将来的には福井県内のほうに指令を持ってきたいと思っている。また、その規模等についても今明らかにすることはしていない。
あと車両基地については、南福井と敦賀にある2箇所の車両基地でさせていただこうかと思っているけれども、最終的に南福井で車両の検査とか洗浄とか、そういったものが全てできないか、費用対効果も含めて考えていきたいと思っているところである。
◯佐藤委員 金額的なベースは現段階では全く示さないということか。新しい指令をつくるのに、例えば10年後ぐらいにはこれぐらいかかるとか。南福井の車両基地で全て車両の検査、洗浄をやろうとすると、幾らぐらいの施設整備費が必要になるか全く示されないということか。
◯並行在来線課長 他県の事例とかを踏まえて、本当の概算であるけれども、指令の新設におおむね30億ぐらいかかるかなという思いを持っている。
あと、車両基地を新設するときには、15億円ぐらいの改修、整備が必要かなと。今現在で、すごく大ざっぱな数字を持っているところである。
◯佐藤委員 JRからいい買物をしたというような話もあるけれど、単純にこれからのことを考えるとそうは言い切れないという問題もあると思う。
最後であるけれども、これまでもいろいろ指摘させてもらっているけれども、貨物線路使用料、これは運行の効率化によって一定額を確保ということもあるけれども、ある意味消極的な考えではないかと思うのである。であるから、石川県とか富山県と連携してもっとコンテナの数を増やして、在来線の本数以上に貨物が増えれば収入が増えることになるから、そういう積極攻勢をかけるべきではないか。なぜかというと、今、いわゆる気候変動の問題とか、気候危機とかいろいろ言われていて、いろんな交通手段でトラックはなるべく使わないでおこうとか、いろいろなことも言われているので、そういう点では鉄道というのは最もCO2削減という点でも効果的な運輸手段であるので、大いにこれから攻勢をかけるべきではないかと思うが、どうか。
◯並行在来線課長 まさに委員おっしゃるとおりで、今現在33本である貨物の量を増やしていただけないかということを我々も考えていて、一昨年度、金沢のほうに貨物の支所があるので、そちらのほうで今の現在の状況とか、何とか増やしていただけないかというような要請もさせていただいている。
併せて、福井県だけがそういった主張をしていたのではなかなか声が大きくならないということで、石川県とか富山県、新潟県を含めて日本海ルートの貨物運行を増やして、要請しようという投げかけを我々はしているところである。
旧美山、越廼地域に関して
◯佐藤委員 過疎の関連であるが、今の議論を聞いて秘境というネーミングは県外から来る方の受け止め方が変わるという気はする。人口はどこが減っているかというと、旧美山町とか旧越廼村とかである。市町村合併もあり急激に人口が減っているわけである。これまでの対策がどうだったかという検証がよく分からない。検証の上に立って、今回の計画で旧美山地区とか旧越廼地区を盛り返していくのだというあたりを福井市民からすればもう少し見える形にしてほしい。こういう平凡な形ではなくて池田町とか、過疎地であってもいろんな発信をされて元気なところはあると思うが、その辺はどうか。
◯市町協働課長 旧美山地区とか旧越廼のエリアについても、非常に福井市が頑張っておられて、平成22年だと思うが、そのときの法改正からいろいろ過疎債がソフト事業にも準用できるようになって以降は、例えば農地の転作であるとか、認定農業者とか集落営農組織とか、何か条件があったと思うが、そういったものへの助成であるとか、ほかにも福井市では林業の共済への助成であるとか、そういったものにもしっかりとソフト政策として、過疎債を活用されていらっしゃる。それで、どれだけ人口の流出が止まったのだと言われると、正確に申し上げられるような数値は持ち合わせていないけれども、地元として一生懸命に頑張っていらっしゃると考えているところである。
◯佐藤委員 課長は、そう言わざるを得ないのであろうけれど、そこに住んでいる人から見れば、役所はなくなる、支所もどんどん合理化されていく、いろんなセンターもなくなっていくということで、ますます住みづらくなってくるという面があるわけである。この流れとはまた別の流れかもしれないけれども、その辺も含めて、やはりそこに住み続けられるという支援が必要ではないか。県が飛び越えてやるわけにもいかないので、福井市との連携が必要であろうけれども、その辺もぜひお願いしたいということは要望だけしておく。
情報セキュリティークラウド
◯佐藤委員 予算案説明資料4ページの高度情報化対策事業費の次期情報セキュリティークラウドであるけれども、これは具体的にどこでどうするのか。前倒しというのはどういう理由なのか説明願う。
◯統計情報課長 セキュリティークラウドの概要であるが、これはインターネットに接続する県とか市町それぞれが別々に防衛するわけではなく、同じ共通の傘をかぶるような形で、インターネットに対する防衛のためのシステムを共同で設置、運用するものである。
前倒しということについては、本来であると、更新のスケジュールとしては、令和4年度の4月以降に通常のサービス料という形での当初予算要求を考えていたが、国から設置移行に係る部分について国庫補助を行うという通知が来たことから、できるだけ県費を抑えて国庫補助金を活用するために移行の部分だけを前倒しして今年度中に実施するものである。
◯佐藤委員 県と市町で共同の防衛だという話であるが、聞いていると効率化ということもあるが、破られるときは一遍にみんな破られてしまうというリスクも出てくるというように思う。その辺、最近いろんな事件が多いのである。こういう分野は情報流出から始まって、数限りなく毎月のように報道がある。自治体関係ではそんなことはめったにないかもしれないけれども、これはどこの企業にお願いして、クラウドのセンターはどこに作られるのか。
◯統計情報課長 ネットワークの世界であるので、特に地元でなければいけないということではないけれども、想定される企業としては、情報通信関係、特に長距離ネットワークをやっていらっしゃる企業とか、通信会社のサービス提供を想定している。
◯佐藤委員 要するに県内でつくらずに県外でつくるというお話だろうけれど、具体的なメーカーや場所とかはまだ報告できなくて、これから契約ということか。
◯統計情報課長 例えばNTTであるとか携帯電話の通信会社とかが想定されるけれども、それも実際の費用分とか安全面とかを考慮しながら、入札という形で決定していく。地域性は要件にはなっていないので、県内企業と県外企業、どちらも応札可能というふうに考えている。
並行在来線の経営計画案について
◯佐藤委員 並行在来線の経営計画案について、何点かお尋ねをする。
1つは、福井鉄道やえちぜん鉄道との事業連携という内容になっているが、行く行くその部門を統合することも含めての連携であるか。
◯並行在来線課長 行く行くは経営統合も含めた検討をしていきたいと思っている。タイミングとしては、JRの出向者が10年後には全て解消になって完全プロパー化が図られるというポイントがあるので、そこで検討をしていきたいと考えているところである。
◯佐藤委員 要するに労働条件や給与体系が3社ともばらばらになっていると思う。ばらばらのままの給与体系でずっといくのか、それとも、それを含めて統合するのかということになってくる。資材を取ってみても、現行JRのレールに求められる水準と福井鉄道とかの水準は、天と地の開きがある。単純に資材調達とか、いわゆる能力とか技術力を取ってみても全然求められるものが違うというようなものであるが、その辺はどのように考えておられるのか。
◯並行在来線課長 今ほど委員おっしゃったように労働条件が違うし、運賃体系も違う。それぞれの条件でいろいろな違いがあり、そう簡単にはいかないというのは我々も認識している。課題をクリアしながらできる方法はないかというのを探っていきたいと思っているところである。
◯佐藤委員 2点目は、JRからの資産譲渡で、鉄道資産60億円のうち、線路用地の部分は幾らなのか、線路・電路の部分は幾らなのかをお尋ねする。
◯並行在来線課長 簿価84億という提示でそれぞれの数字はあるけれども、そこから今回値引きという形で24億の減額をさせていただいたので、それぞれの内訳というのは明確になっていない状況である。
◯佐藤委員 そこに一つのトリックがあると思う。例えば、細い鉄道用地は民間が使うにしてもあんまり利用価値がないわけである。実質ただとは言わないけれども、どうしようもないところもあると思う。だから、そこを値引きと称するのかどうか、いろいろ見方はあると思うけれども、県民の税金を投入するということであるから、その辺はもう少し明確にはできないか。
◯並行在来線課長 委員おっしゃるように私も現場を見ていくと、線路の脇から非常にたくさんの土地があったりという状況も見られる。今後、開業前までに譲渡契約の締結をするけれども、それまでにJRと現地確認を全て行いながら、最終的な調整はしていきたいと思っているところである。
◯佐藤委員 値引きをしたから内訳は分からないという説明だけではなくて、情報の開示をお願いしたいと思っている。
3点目は、開業後の大規模投資と書かれているが、指令新設についても時期と費用の見込み、車両基地新設の時期と費用の見込みについて伺う。
◯並行在来線課長 指令の新設については、時期的なものというのはまだはっきりしていない。現在、金沢のほうで指令があるけれども、そのシステムが当面使えるということで、そこで使わせていただくということを今考えている。行く行く将来的には福井県内のほうに指令を持ってきたいと思っている。また、その規模等についても今明らかにすることはしていない。
あと車両基地については、南福井と敦賀にある2箇所の車両基地でさせていただこうかと思っているけれども、最終的に南福井で車両の検査とか洗浄とか、そういったものが全てできないか、費用対効果も含めて考えていきたいと思っているところである。
◯佐藤委員 金額的なベースは現段階では全く示さないということか。新しい指令をつくるのに、例えば10年後ぐらいにはこれぐらいかかるとか。南福井の車両基地で全て車両の検査、洗浄をやろうとすると、幾らぐらいの施設整備費が必要になるか全く示されないということか。
◯並行在来線課長 他県の事例とかを踏まえて、本当の概算であるけれども、指令の新設におおむね30億ぐらいかかるかなという思いを持っている。
あと、車両基地を新設するときには、15億円ぐらいの改修、整備が必要かなと。今現在で、すごく大ざっぱな数字を持っているところである。
◯佐藤委員 JRからいい買物をしたというような話もあるけれど、単純にこれからのことを考えるとそうは言い切れないという問題もあると思う。
最後であるけれども、これまでもいろいろ指摘させてもらっているけれども、貨物線路使用料、これは運行の効率化によって一定額を確保ということもあるけれども、ある意味消極的な考えではないかと思うのである。であるから、石川県とか富山県と連携してもっとコンテナの数を増やして、在来線の本数以上に貨物が増えれば収入が増えることになるから、そういう積極攻勢をかけるべきではないか。なぜかというと、今、いわゆる気候変動の問題とか、気候危機とかいろいろ言われていて、いろんな交通手段でトラックはなるべく使わないでおこうとか、いろいろなことも言われているので、そういう点では鉄道というのは最もCO2削減という点でも効果的な運輸手段であるので、大いにこれから攻勢をかけるべきではないかと思うが、どうか。
◯並行在来線課長 まさに委員おっしゃるとおりで、今現在33本である貨物の量を増やしていただけないかということを我々も考えていて、一昨年度、金沢のほうに貨物の支所があるので、そちらのほうで今の現在の状況とか、何とか増やしていただけないかというような要請もさせていただいている。
併せて、福井県だけがそういった主張をしていたのではなかなか声が大きくならないということで、石川県とか富山県、新潟県を含めて日本海ルートの貨物運行を増やして、要請しようという投げかけを我々はしているところである。
旧美山、越廼地域に関して
◯佐藤委員 過疎の関連であるが、今の議論を聞いて秘境というネーミングは県外から来る方の受け止め方が変わるという気はする。人口はどこが減っているかというと、旧美山町とか旧越廼村とかである。市町村合併もあり急激に人口が減っているわけである。これまでの対策がどうだったかという検証がよく分からない。検証の上に立って、今回の計画で旧美山地区とか旧越廼地区を盛り返していくのだというあたりを福井市民からすればもう少し見える形にしてほしい。こういう平凡な形ではなくて池田町とか、過疎地であってもいろんな発信をされて元気なところはあると思うが、その辺はどうか。
◯市町協働課長 旧美山地区とか旧越廼のエリアについても、非常に福井市が頑張っておられて、平成22年だと思うが、そのときの法改正からいろいろ過疎債がソフト事業にも準用できるようになって以降は、例えば農地の転作であるとか、認定農業者とか集落営農組織とか、何か条件があったと思うが、そういったものへの助成であるとか、ほかにも福井市では林業の共済への助成であるとか、そういったものにもしっかりとソフト政策として、過疎債を活用されていらっしゃる。それで、どれだけ人口の流出が止まったのだと言われると、正確に申し上げられるような数値は持ち合わせていないけれども、地元として一生懸命に頑張っていらっしゃると考えているところである。
◯佐藤委員 課長は、そう言わざるを得ないのであろうけれど、そこに住んでいる人から見れば、役所はなくなる、支所もどんどん合理化されていく、いろんなセンターもなくなっていくということで、ますます住みづらくなってくるという面があるわけである。この流れとはまた別の流れかもしれないけれども、その辺も含めて、やはりそこに住み続けられるという支援が必要ではないか。県が飛び越えてやるわけにもいかないので、福井市との連携が必要であろうけれども、その辺もぜひお願いしたいということは要望だけしておく。