前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

前福井県議会議員・さとう正雄の活動日誌。ご意見・情報は smmasao.sato@gmail.com までお願いします。

福祉問題で福井市と交渉

2009年04月30日 | Weblog
   4月28日に福井県社会保障推進協議会の福井市への申し入れに参加しました。
   能登事務局長を先頭に総勢10名。共産党からは、かねもと書記長、西村、鈴木両市会議員、私が参加。テーマは、後期高齢者医療制度、介護保険、国民健康保険、生活保護、と「重い」テーマぞろいですが、時間はたった30分。
   民主医療機関連合会の堀田さんがまとめてくれた福井市の回答の一部を紹介しましょう。私の一言コメントも付けました。

 
<後期高齢者医療制度>
福井市:現時点での状況は、資格証の発行要領が定まったところ。対象をどうするか?資格証発行の国の統一基準を待っていた。東村広域連合長が厚労省に「基準を示して欲しい」を要請してしていたが、「示す」「示さない」と二転三転。広域連合間でも意見が分かれていて、「基準を決めて欲しい」「自由にさせて欲しい」のせめぎあい。ただ、最近福井新聞や赤旗で言われたように、最近低所得者・病人は資格証発行の対象にしないという一定の案を示し始めた。今は意見を吸い上げている段階。協議がなされていくのではないか?個人的には、後期高齢者医療制度は老人保健法の流れも汲んでおり、少なくとも国保の資格証基準よりはゆるいものであって欲しいとは思う。他の市町村はどう思っているかわからないが、広域連合にはそういう意見を上げたいと思う。

さとうコメント:国の右往左往に地方自治体が迷惑している姿がありあり。ごちゃごちゃ言わずに、きっぱり廃止ですっきりさせましょう。総選挙が勝負です。

<国保>
福井市:①福井市は6ヶ月期限の短期保険証を約1800件出している。1ヶ月期限などにしてしまうと、1ヶ月期限の保険証の切り替えや発送だけのために専属の職員が必要になってしまう。被保険者のためというのもあるが、こうしたところに人件費を使いたくないという理由もある。②政令改正により、4月1日から義務教育中の無保険の子どもには国保証を渡すことになったが、それより早く、3月下旬には各家庭に発送し、未着や戻りなどもなくすべての子どもの手に渡った。③「留め置き」ということはやっていない。「住所不明」は、長期不在・住民票を異動しないままの転出など、渡したくても渡せない、郵送してもあて先不明で返ってくるような世帯がほとんど。

さとうコメント:事実上保険証が奪われていた249世帯のこどもたちに保険証がとどいたことは1歩前進。私も県議会議員時代からくり返し取り組んできた問題だけに嬉しい。さらに18歳以下の高校生らの「無保険」をなくそう。

<介護保険>
福井市:①「経過措置希望」に関しては、必ず本人に連絡し、おしらせしている。②加算の影響については、まだ市のほうに声は寄せられていない。③待機者数は150名前後で変化はない。内訳としては、グループホームや老健に入って特養を待っている人は除いている。

さとうコメント:以前のブログでも老人保健施設での懇談を書いたが、介護保険改悪での深刻な実態がでてくるのはこれから。この問題も大本にメスを入れないと。それにしても福井県に溜め込まれた介護保険の24億円もの基金は県民のために活用できないものか。

<生活保護>
福井市:治療・療養中の人に対する就労の斡旋は今後ないようにしたい。申請後の決定は通常2週間くらいで終わるが、扶養義務者照会や資産調査などによっては1ヶ月かかることもある。福祉住宅に希望者全員が入れるようにするのは、予算の関係上難しい。福祉住宅は2、3戸水漏れで使用不可能。

さとうコメント:「派遣切り」などでホームレスも急増している。いまある福祉住宅や公営住宅を活用して、「住居のない県民」の解決を図ることに行政ももっと知恵を出し合うべき。住居確保を促進させる厚労省の通知の内容も知らないみたいだったが、福井市の怠慢か、福井県がきちんと説明していないのか。こんなことでは困ります。



松本清張生誕100年、逃すな

2009年04月29日 | Weblog
  4月28日付朝日に小森陽一東大教授がー―「悪女」の抵抗描いた清張――を書いている。
小森氏は書くーーー―樋口一葉以来、近代日本の女性作家の多くが描き出そうとした、抵抗する女性の系譜に、清張の「悪女」たちが属していると、考えることもできるーーー。
  今年は松本清張生誕100年、全国各地でさまざまな企画がおこなわれている。
  以前「落ち穂ひろい」にも書いたが、清張が生きている頃は、年末にその年にでた本を買って、正月休みに読むのが楽しみのひとつだった。結構揃ったが、たまたま家に遊びに来た親戚の女性が「私も清張好き」といったので、「そうか」とかなり差し上げたこともあった。親戚の女性は、「悪女」を描く清張が好きだったのかどうか、聞きそびれたが。
   先日、出張の合間に世田谷文学館をたずねた。いま「清張」企画をやっているからである。
  平日の昼下がり、圧倒的に女性、もちろん年配の、が多かった。60代、70代の女性の青春に清張はどんな楽しみを与えたのだろうか。
  北九州市の松本清張記念館の全面協力で、企画はビデオコーナーや、清張所有の考古学品、直筆原稿など充実していた。
展示のなかに「ゼロの焦点」の表紙絵は福井県所蔵、と明示されていたが、初めて知った次第。
    思えば、高校生の時からだから「付き合い」も随分となる。
   いまの歪んだ政治、経済、社会を清張ならどう描いたか。
   いまの作家、これからの作家に期待するとしよう。

   そういえば、すでに亡くなられた福井新聞社の関係者が清張ファンで相当のコレクションを所蔵していた、と聞いた。もし、散逸していないのなら、「昭和」を売りにしている県立博物館あたりで企画展ができないものだろうか。県内にもファンは結構いると思うので、意外といいのではないかな。生誕100年、逃す手はない。
  


働く現場からのたたかい

2009年04月28日 | Weblog
    日本共産党本部で開かれた「第二回職場問題学習・交流講座」に参加してきた。県内の職場支部に所属するKさんといっしょに。
    志位委員長が報告。いまおこなわれていることは労働者にとっては苦難の押しつけ、同時に、それは大企業による支配の崩壊となる矛盾。ここから大局的展望が見えてくる、と喝破した。
    この間、5000人を超える方々が新たに労働組合に加盟している、これだけのことは戦後の一時期を除いてなかった、という。
巨額の内部留保・株主配当をしながら首切りとは許せない・・・・いまのたたかいは、日本社会の姿かたちを変えるたたかい・・・・
・・・志位委員長の報告を聞きながら、本当にそうだ、そうだ、と思った。隣の席のKさんも報告や全国の発言を食い入るように聞き入っていた。
    全国の発言の数々もすごかった。派遣切りされて、自分で労働局とやりあいながら、日本共産党に出会い、提訴して果敢にたたかいはじめた青年。ある地域では、「派遣ぎり」の労働者が何十人も日本共産党にはいったとか。
   また、大企業の現場で粘り強く活動している各地の地を這う取り組みはいつ聞いてもじんとくる。
   わたしも福井県で1歩1歩がんばっていこうと、決意をあらたにした。

   「派遣ぎり」や雇用問題で悩んでいる方は、ためらわず日本共産党をノックしてほしい。福井県内の方は0776―27―3800へ。

 さて、1泊2日の講座だったため、夜はKさんと食べながら懇談。あいにく風邪で体調を崩していていつもの飲食ができなかったのが残念だったが、普段じっくり話す機会がない方なのでいろいろ話せたことはよかった。夜の交流も大切です。

雇用促進住宅守れ! 声響く

2009年04月27日 | Weblog
    「雇用促進住宅の全廃は中止・撤回を! 4.23全国国会要請行動」に福井県から、かねもと幸枝さんとともに参加しました。
かねもとさんの案内で衆議院第一議員会館へ。すでに、富山の佐伯さんや、北陸信越の石坂さんは会館ロビーに。
     全国から雇用促進住宅守れ、と70名以上。私自身この間、福井市、越前市、勝山市、大野市の雇用促進住宅のみなさんと懇談し、「出て行け、と言われても行き場がない」「子供の学校のことを考えると困る」「せっかくお金をかけて綺麗にしたのに、入居させないのはおかしい」「派遣ぎりの人から最初に2か月分も家賃をとらないで」などなど沢山の声・要望をいただいてきました。
     交渉の中では、わたしたちの運動が確実に政府、雇用能力開発機構を動かしていることを実感できました。担当者の回答も、精一杯がんばっているし、これからも頑張りたいとの思いを感じました。
     問題は自民党・公明党政府が決めた住宅廃止の閣議決定です。越前市の入居者の方がおっしゃったように、「閣議決定を変えよう」との審判を総選挙で下しましょう。
    以下、山口のりひささんのHPからです。

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    長野から10時の新幹線で上京。午後1時から「雇用促進住宅の全廃は中止・撤回を! 4.23全国国会要請行動」に参加しました。
 北は北海道から南は九州まで、住宅の自治会の関係者や党地方議員、総選挙をたたかう候補者など70名をこえる参加者で、会場となった衆議院議員会館の会議室は“超満員”状態。北陸信越ブロックからも、比例候補の中野さなえ、佐伯めぐみ、佐藤まさゆき、かねもと幸枝さんを先頭に、小選挙区候補や地方議員団など総勢17名が参加。党国会議員団からは、佐々木憲章、高橋ちづ子、塩川哲也衆議院議員、仁比そうへい参議院議員が参加。井上さとし参議院議員も激励にかけつけました。

     要請行動では、各地で集めた住宅の存続を求める署名が厚労省や雇用能力開発機構の担当者に直接手渡されました。そして、「立ち退き」を迫られた各地の住民の苦悩や不安の声がリアルに語られるとともに、「3年延期」方針は決まったものの具体化の遅れや説明不足によって生まれている新たな矛盾や疑問も次々とぶつけられ、厚労省などの担当者も「現場の生の声を聞くことができて良かった」と語りました。
    いずれにしても、この運動に取り組み始めて1年近くになりますが、全国各地で住民の日本共産党の共同が大きく前進していることを実感。「3年延期」にとどまらず、全廃方針そのものを撤廃させる展望も広がりました。


5月1日はメーデー

2009年04月26日 | Weblog
   5月1日のメーデーがちかづいてきました。
   ある学習会で、「8時間労働制をはじめたのはどの国か」との質問が出た。
早速、しんぶん「赤旗」で調べました。
   
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   しんぶん「赤旗」・・・・・1850年代以降、ヨーロッパ、アメリカなどの労働者は、8時間労働制を求めてたたかうようになりました。
   マルクスの指導した労働者階級の国際組織・第一インターナショナル(国際労働者協会)は、1866年、8時間標準労働日の法制定を世界の労働者によびかける決議を採択しました。
   1870年代、ニュージーランド、オーストラリアの一部の州で、女性と年少者に限って8時間労働制を法定化しました。
   1886年、アメリカでは、8時間労働制を要求して労働者のはげしいゼネストがたたかわれました。このたたかいを記念して、1889年、エンゲルスの指導のもとに創立された第二インターナショナル(各国の社会主義政党の国際組織)は、5月1日を労働者の団結とデモンストレーションの日とすることを決めました(メーデーの起源)。
   8時間労働制は、20世紀に入ると大きな国際的な流れとなって定着し、前進しました。この流れの促進に大きな影響を及ぼしたのは、1917年のロシア革命でした。レーニンの指導した革命ロシアは、1917年、全労働者を対象にした8時間労働制を宣言(布告「八時間労働日について」)。これを契機に、1919年、国際労働機関(ILO)が創設され、8時間労働制が第一号条約として結ばれました。
 8時間労働制は、1917年から1923年までの数年間に、ヨーロッパ大陸のほぼ全土に広がりました。・・・・

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    いまカジノ資本主義の矛盾がふきだし、世界的にマルクス「資本論」が注目されています。日本でも、さまざまな書籍、マンガなどが新たに出版されています。
    また、「派遣切り」「サービス残業」が横行し、労働者の本来の権利がないがしろにされています。
    あらためて、マルクス、エンゲルス、レーニン、そしてアメリカ、ヨーロッパなどの先人のたたかいのうえに今日の労働者の生活があることを実感します。
    ふだんこんなことを考えずに働いているでしょうが、5月1日はぜひ思いを馳せ、次の世代にさらに発展させた労働法制でバトンをつなぐためにも、いま吹き荒れている不条理とたたかわなくてはいけないと思います。

    なお、福井市でのメーデーは、5月1日午前9時半、福井市役所裏の中央公園です。誘い合って参加したいものです。


憲法記念日は品川正治講演会へ

2009年04月25日 | Weblog
5月3日、憲法記念日、福井駅東口アオッサホールにて、経済同友会終身幹事、国際開発センター会長・品川正治さんの講演会がひらかれます。
いま、財界団体と自民・公明・民主など国会内での改憲勢力が力をあわせて衆院選挙後に本格的に運動をすすめる計画です。
こういう時期だからこそ、品川さんの話を多くの方に聞いてほしい。

   5月3日  午後1時半開場 2時開会  参加費 500円

  主催は福井県内の九条の会のみなさんです。
  福井の「うたごえ九条の会」結成記念の5月の風コンサートもおこなわれます。

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  以下はフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』からの品川さんについての引用です。

●1944年12月、旧制第三高等学校在学中に陸軍に召集を受け、中国戦線に出兵する。戦闘で負傷し、散弾の破片を体内に残している。1946年に復員。日本帰国後に日本国憲法草案を報道する新聞を読み、強い感動を覚えたと語っている。
●1949年、東京大学法学部政治学科卒業。同年日本火災海上保険(現日本興亜損保)に入社。同社社長(1984-1989年)、会長(1989-1991年)を歴任。1991年より相談役。
●1993年から1997年まで経済同友会副代表幹事・専務理事を歴任。その後同終身幹事に就任する。
●2004年より財団法人国際開発センター理事・会長。
実業界、経済同友会での経歴から財界人との人的つながりを持つとされる。護憲という共通点から日本共産党が主催する赤旗まつりへの参加や、同党と共闘関係にある政治運動「平和・民主・革新の日本をめざす全国の会」(全国革新懇)の代表世話人の一員を務める。


花3題

2009年04月24日 | Weblog
クローバー
   江戸時代に輸入されたガラス製品の詰め物、だったとか。それでシロツメクサ。かつて実家の庭にはシロツメクサが一面に生えていた。そこは、近所の悪がきたちとの格好の遊び場。4葉のクローバー探しにも興じた。ほどよいクッションと匂いは少年時代の思い出。


フジの花
   ヤマフジとノダフジとも日本の固有種。坂井町立東十郷小学校には大きな藤棚があった。これはノダフジ。いい匂いに魅かれてくんくんやっていると、突然クマンバチがでてきて、逃げ出した。
福井市内で街頭演説し、立派な藤棚をみかけても、「警戒」する。条件反射?

ツツジ
  鯖江市のツツジまつりが有名。近くにいても、観にいったのは1,2度か。参議院候補となった時、まつりの会場であいさつまわりをした。花がラッパ型で、奥の蜜を吸えるのはストロー型の口をもつアゲハ。こどもの頃は、ていねいにとって甘い蜜を吸った。乱暴にやると花粉が口のなかに。アゲハは、花を傷つけずに蜜を吸う。うらやましい。

違法な差し押さえ

2009年04月23日 | Weblog
  日本共産党の佐々木衆議院議員の「奮戦記」・・・・私がとりあげたのは、鳥取県で不動産を営むAさんの事例です。Aさんは、病弱な妻と認知症の父親、それに子ども5人の8人家族です。事業が営業難になったAさんは、夜間警備の仕事をして収入は月に15万円に満たない状態で、家族の暮らしをまかなっています。ところが、昨年6月、Aさんの銀行口座に振り込まれた13万円の児童手当が、県税の滞納を理由に県税事務所に差し押さえられました。それは、入金後わずか9分以内の出来事でした。この差押えによって、それまであった預金残高73円を含む合計13万73円が県税事務所に引き出されたのです。
 私は、児童手当法が「児童手当の支給を受ける権利は、差し押さえることができない」と定めていることを指摘し、「差押え禁止財産を法に反して、いきなり差し押さえるという重大な問題だ」と迫りました。Aさんは、この児童手当で、滞納している給食費や教材費に充てようとしていたことを紹介し、児童手当の差押えは「児童の健全育成などに資する」とした児童手当法の趣旨に反すると指摘しました。
 与謝野大臣は「児童手当は、子どもの養育に使うという目的に達せられるべきものだ」と答弁し、そのうえで「権利の差し押さえ」は、受給者が「(差し押さえ)によって、児童手当を使用できなくすることを禁止するように解釈するのが正しい」と明言しました。これは、たいへん重要な答弁です.


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穀雨はすぎた。「春雨降りて百穀を生化すえばなり」といわれているとか。
しとしと降る雨は新芽や若葉の成長には欠かせない。
親が雨を降らせることに代わり、社会の責任で児童手当や就学援助など新芽や若葉の成長のための政策がある。
それを役人が横取りするとは・・・。「桃太郎侍」なら「てめえら人間じゃねえ」といきたいところだ。
現代の「桃太郎侍」は日本共産党か。

「シッコ」のアメリカにちかづく

2009年04月22日 | Weblog
毎日新聞・・・・「国民健康保険:納付率は93.09%、全国12位の高水準 滞納額は6億円 /福井」
  国民健康保険を主管する県と市町の担当者による会議が17日、福井市内で開かれ、07年度の県全体の国民健康保険料納付率などが示された。納付率は93・09%と全国12位の高い水準だったが、保険料滞納額は約6億円に上り、同年度末までの累計滞納額は約72億円になった。
     状況を説明した県の担当者は、景気低迷や納付率の高かった75歳以上の高齢者が後期高齢者医療制度に移行したことによる影響を指摘し、納付率が低下することを懸念した。
     また、市町別の国保加入者の増減状況も明らかにされた。工場などが多く立地する越前市は、社会保険から国保に移った人が07年度77人、08年度は700人いた。県長寿福祉課は「失業すれば社会保険から国保に移行せざるを得ない。越前市の数字は雇用情勢の悪化を裏付けるものだ」と分析する。
     同課の山塙(やまばな)隆夫参事は「失業などで国保にも入れない『無保険』の実態が全国的に報道されている。保険料減免や分納制度を活用し、きめ細かい対応をしてほしい」と出席者に要請した。

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   「国保税」が正確だと思うが、県が提起しているように、「無保険者」の増大が心配だ。以前も書いたが、「医療の必要な人は、医療をうけることができる」という原則にそって対応し、窓口全額負担となる「資格証明書」は発行しない措置をとるなど、行政も憲法25条を遵守する立場での取り組みが必要だと思う。
   このままでは、ムーア監督の「シッコ」で描かれたアメリカに限りなくちかづく。
   「いまのままでは、10年後には盲腸で日本人は死にますよ」。福井での講演で聞いた医師の警告はたんなる脅しではない。
   地方行政だけでは無理。国に毎年2200億円もの社会保障予算削減を中止させよう。

ああ無情 介護保険

2009年04月21日 | Weblog
   先日、福井市西下野にある老人保健施設「あじさい」をたずね、佐野誠事務長から「改悪」された介護保険制度の現場での実態をお聞きした。かねもと幸枝さん、西村きみ子市会議員、それに私。以下、佐野さんからお聞きした内容。

●介護報酬はこの間、マイナス5%。8年目ぐらいから離職者が増えた。この施設でも「出入り」多い。こういうなかで、「高齢者をきちんとみることができない」という問題が各地の施設でおこっている。
●今回の介護報酬アップはこういう実態を考えたもの。しかし、3%アップといっても、在宅で1.7%、施設で1.3%しかあがらない。また、サービス加算で320円増えたが、リハビリの250円、栄養士の120円の加算がなくなった。結局、新たな加算をとらないと収入は増えない仕組みだ。仮に、アップ分を人件費に回しても、うちのような施設なら月2000円~3000円ぐらいではないか。
●問題は、利用者が利用できる枠は拡大されていないこと。加算で負担が増える。通所などの方は、利用限度額を超えてしまい、利用できなくなる。たとえば、デイケア4回利用していたのを1~2回減らさざるをえなくなる、とかになってくる。
●介護認定では、2割ぐらいの方が低くでる。
●これによって、施設の収入も経る。
●1ヶ月の入所負担も、4人部屋で8万9000円、ユニット型で13万円、個室で10万円。前のような制度にしていかないと大変だ。

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   こういう話をきくと思い出すことがあります。介護保険導入当時、県議会で福井県独自の介護支援金の廃止を私は問題にしていました。これは、在宅で介護をされている家族の方に県が支給していた心ばかりのお金でした。私は廃止に反対しました。県幹部は、「これからは介護保険制度で、社会的な介護となりますのでその必要はなくなります」と答弁し、廃止を強行したのです。

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  しかし、実態は「保険あって介護なし」。制度の抜本改革が必要です。
自民党、公明党がすすめている毎年の社会保障費2200億円の削減をただちにやめるべきです。
介護保険がはじまった時には、介護費用の50%だった国の負担が、22.8%まで引き下がっています。
7兆円も税金を安くしている大企業減税や株取引減税こそ中止し、国民の命と暮らしに責任をもつ政治に変えることがもとめられます。
   福井県も、新幹線を叫ぶより、「健康長寿」を謳う県として、「介護支援金」を復活してもいいのではないでしょうか。

またまた県議会政務調査費問題

2009年04月20日 | Weblog
   くりかえし、県議会政務調査費問題。
 2007年3月議会。この議会で政務調査費の領収書添付をもとめる県民からの請願が採択されず、「継続審査」となった。「継続審査」というと聞こえは良いが、「やる気はない」との結論。
 2007年3月発行の議会報告のコラム「落ち穂ひろい」を紹介する。

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●まちを歩いていると「年金が減らされて生活が苦しくなった」「税金や介護保険料の負担が重い」「ふた月で六万程度の年金から一万もの介護保険料がひかれる。県外の息子に仕送りをたのむのも限界。なんとかしてほしい」などの声、こえ、コエ・・・なんの不正もせず、実直にまじめに生きてきた人たちをこれほど苦しませる政治とはなんなのか。
   西川県政にはこういう人たちの苦悩の声、ため息が聞こえているのだろうか。  
  2月県議会で答弁があった。税金を払わない県民への差し押さえは「平成15年度は778件、16年度は886件、17年度は1212件、18年度は2326件」。西川県政の下で3倍に。自民党議員から「当然だ」との声。
「税金を払わない県民の財産を差し押さえるのは当然だ」・・・数値を追うマニフェスト政治の本質がでた。一方、西川知事は4年つとめただけで、4千数百万円もの退職金をうけとる。4年間に百数十万円ほどの年金で必死に暮らしている県民も少なくないというのに。
   しかし、異常な高額退職金に反対したのは県議会で私ひとりだけであった。こんな高額退職金こそ県民の手で「差し押さえ」なくてはならない。
●県議会政務調査費報告書に領収書の添付をもとめる請願は自民党により「継続審査」に。しかし、今回の議会で最期であるため、事実上の「不採択」ということ。
ひとりあたり年間360万円もの公金の支出に領収書が要らない、という自民党の感覚、県民の方々にはさっぱりわからないだろう。
   地元新聞に新藤宗幸千葉大学教授がコメントを寄せていた。「議員は一般の公務員に対し、給料が高い、と批判しているのに自分たちへの規律は働いていない。地方分権が進めば議員の責任が大きくなることを自覚するべきだ」。
   いまの県議会では、県職員の給与削減などに反対しているのは私だけ。市民団体などの求めに応じて政務調査費の領収書を公開しているのも私だけ、だ。
  「税金滞納者の財産差し押さえは当然だ」と叫ぶ県議会議員こそ、税金である政務調査費の支出内容を県民に明らかにすべきではないか。

1500億円の足羽川ダム事業に関心をもとう

2009年04月19日 | Weblog
  今日4月19日、福井市内の国際交流会館で「足羽川ダム建設事業環境影響評価準備書説明会」が開かれ参加した。県民の参加は12名、マスコミの姿はなし。
 足羽川ダムは福井県池田町の部子川に建設が計画されているダム。国土交通省足羽川ダム工事事務所から1時間程度の説明。そのあと私ふくめて2名が質問した。
わたしの質問は
① 昭和60年度から約四半世紀にわたって環境影響評価に係る調査をしているが、かかった事業費はいくらか。
    回答・・・いま資料がないのでわからない。
② 大気環境などの影響で、予測時期は「影響が最大となる時期」としている。しかし、工事は長期間つづくのであり、「最大のポイント時期」だけでなく、「期間の評価」が必要ではないか。
     回答・・・そのような評価はしない。包括できる。
③ これまでのダムと形式が違う「穴あきダム」であり、従来のダムと環境影響評価の変わった点は。
     回答・・・とくにない。

 今後とも「住民監視」が必要な巨大公共事業であることをますます痛感した。
マスコミも県民も、もっと関心をもつことが必要ではないか。
  ちなみに、私はこのダム計画に反対してきた。以下は3年前の県議会での質問。いまはダム反対の県議会議員はおらず、「オール与党」で「オール推進」。
だからより一層の住民監視が求められると思う。


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   2006年3月県議会での私の質問より・・・・これまで議会で指摘してきましたように、現在行われている掘削などの激特事業により、福井豪雨規模の洪水が来ても安全に流す足羽川に生まれ変わるわけであり、屋上屋を架す巨大ダムは不要であります。
   また、当初の県民説明会で示された数字から、倍以上にも膨らむ、およそ1,500億円もの公共事業計画は県財政にとっても大きな重荷となり、他の事業促進の足かせとなりかねないものであります。さらに、事業期間は20年とも30年とも言われており、二、三十年後にしか効果が出ないものです。極めて費用対効果が低い公共事業と言わなくてはなりません。さらなる治水安全度の向上を目指すにしても、費用と期間の面でもっと効率のよい治水対策こそ進めるべきではないでしょうか。     このように、これまで40年間にわたって地域を混乱させ、さらに今後二、三十年間もかかるというダム計画は、一たん決めたら、社会情勢や治水情勢がどう変わろうとも計画どおりにつくるという頑固、石頭の大型公共事業の典型であり、見直すべきであります。
 

続・県議会政務調査費議論

2009年04月19日 | Weblog
  筍の季節。先日も調理済みの「惣菜」が母からとどいた。こどもの時は、実家の庭の竹やぶの筍を掘り出した。いまはもうない。「不精な息子が手入れしないと大変なことになる」と亡父が処分した。だから、最近は「頂き物」ばかり。
   筍は旬と竹。ひと月の「旬」は10日ずつからきているとか。10日もたてば、食えない竹になってしまう。麻生内閣は食えない竹になってしまっているはずだが、つぎつぎと「ばらまきの筍」を生やして、国民を惑わしているよう。

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  さて、昨日につづいて県議会政務調査費議論。議員時代に発行していた活動だよりにエッセイ「落ち穂ひろい」を載せていた。
 2006年12月福井県議会の模様を書いているので紹介したい。
  2007年1月号の「落ち穂ひろい」より。

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●議会というのはいうまでもなく言論の場だ。議会で発言すること、は県民から選出された議員として最低限の仕事だろう。十二月議会最終日、わたしの討論中にあびせられた一部の自民党議員の野次はいやらしいものだった。「もういい」「やめろ」「かっこつけるな」など言いたい放題。自民党議員にとって共産党議員の主張を聞くのは、「いまいましく」感じるかもしれないが、それなら、自民党議員も堂々と討論に立てばいいのに、それはなし。
一期目の時は、敦賀市選出の奥山議員と二人だったので、二人が分担して最終日の賛成・反対の討論をおこなっていた。ある時、議会最終日の運営を決める議会運営委員会で自民党委員が「共産党が二人も壇上からしゃべるのは我慢できない。討論は一会派一人とすべき」と突然提案。自民党多数の委員会ですんなり通ってしまった。
午後には本会議が開かれる、直前であった。すでに亡くなられたが敦賀選出の山根議員(県民連合)が共産党控室にとんできた。「ひどいなあ。こんなひどいことは俺の議員生活でも初めてだよ。お互い討論原稿は自分でつくるからな。自分で原稿書かないところには苦労が分からないんだ。二人分の原稿を一人分にするのは大変だろ。原稿の修整は本会議に間に合うか」と励ましてくれた。
いまは、自民党も県民連合(民主党系)も公明党も、議案や請願・陳情に「なぜ賛成なのか」「なぜ反対なのか」について本会議でまったく討論しない。しかし、これでは県民からみれば議員の態度について、その理由を知り得ないことになる。これは県民に不親切ではないだろうか。議会らしく、各会派による旺盛な討論を今期最後の議会には期待したい。
●そうそう、野次がとまって静かになった部分があった。県議会議員はひとりあたり月額30万円の「政務調査費」を歳費とは別に受け取っている。年間1億数千万円もの巨額の税金支出だ。わたしは、領収書の添付を義務づけるよう提案しているが、自民党、県民連合(民主党系)、公明党の反対で実現していない。すでに長野、滋賀、京都、宮城など十道府県議会では領収書を添付して報告している。福井県議会は実質A四一枚の簡単な書類だけだ。
「理事者を批判・監視する議会の側の経費の使途が不透明では、県民理解を得られません」。ここは静かに聞き入っていただいた。心に感じるところがあったのだろう。



 


県議会政務調査費公開はくだらん作業?

2009年04月18日 | Weblog
   本日 「県民福井」「中日新聞」・・・・・≪政務調査費の領収書添付~県議「整理」にぼやき節~活動できない”損害”主張も≫・・・・
   「全然終わらんよ・・」。
県庁隣にある議事堂3階の議員控室では、山と積まれた領収書を前にパソコンが苦手という県議が苦笑していた。「個人稼業」の県議は基本的に自らがたまった領収書を整理する。従来は全額をまとめた収支報告書だけの提出だったが、これでは活動内容がまったく見えない。条例改正によって全額領収書を添付し、領収書が取れなくても支払証明書を作成することになった。
    県議自らが決めた方式だが、当人たちからは「こんなくだらん作業でしばられる。本末転倒だ」「議員のやることがそんなに信用できないか」と、ぼやきの声が続々。「ざっと20日間は政治活動ができなくなった」と具体的な“損害”を主張する若手もいた。・・・

        ★

  これを読んだ県民はどう思っただろうか。
年間360万円もの「政務調査費」を歳費とは別に、税金から福井県議会議員は受け取っているのだ。月6万円の国民年金の方の5年分の年収にあたる「巨額」を1年で受け取る。
税金の使い道ぐらい県民に公開するのは当然ではないか。
   「こんなくだらん作業でしばられる。本末転倒だ」・・・こんな考え方こそ本末転倒だ。
   「議員のやることがそんなに信用できないか」・・・・県庁理事者も全面公開している。信用云々以前の問題だ。
   依然として、低レベルの意識に唖然とした。
   みずから選んだ県議会議員が、年間360万の税金をどのように使っているのか、県民自身がチェックする活動も大切だろう。
  
 

関西電力美浜原発事故

2009年04月17日 | Weblog
   関西電力美浜3号機事故から今年の8月で5年がたつ。わたしは、「もうひとつの8月9日」として福井県民が忘れてはならないし、関西電力はじめ電力事業者をきびしく監視する礎としなくてはいけないと思う。
   資料を整理していたら、当時私が書いた取り組みメモがでてきた。分かりにくいかもしれないが紹介する。

         ★

 タービン建屋 配管が破断し、高温の蒸気と熱水が建屋に充満。4人死亡、7人重軽傷。全員大阪に本社のある木内計測社員。

事故対応
8/9
  17:00 佐藤県議、渡辺三郎常任 事故の報を議会で聞き、原子力安全対策課へ
        事故資料
        国会議員団・塩川衆議院議員室に国会調査要請
  18:30 ふたたび、原子力安全対策課へ。あらたな資料提供なし
8/10
  10:00 県議会全員協議会 知事が事故について説明。佐藤議員「稼働中の原発もふくめて安全総点検を。プルサーマル計画は白紙に」と要求。その後の県の対応は基本的にこの線でうごいた。
  10:40 国会調査団 福井県入り
        吉井、塩川衆議院議員、木島前議員ら
  11:00 臨時県議会 福井豪雨対策予算全会一致で可決 13:00

8/11
  政府交渉 
13:00 経済産業省原子力安全保安院
      吉井衆議院議員、木島前議員、佐藤県議、宇野政策委員長、
上原、山本敦賀市議
14:30 急遽、山口衆議院議員室の協力で厚生労働省レク
      労働安全衛生の原発事故へのかかわり

8/12
  11:30 福井県へ申し入れ 旭部長、原子力安全対策課長ら応対
  13:00 福井労働局へ申し入れ 木下課長ら応対

8/13
  09:00 県議会 美浜事故調査。関電から説明、事故現場視察

8/14
  11:00 事故犠牲者4名の「お別れ会」に参列。佐藤県議、上原敦賀市議。・・・・・

       ★

   事故の第一報がはいった時、たまたま県議会控室で渡辺三郎元県議と話していた。すぐ国会議員団に調査を依頼し、翌日には調査団が入った。翌々日には、わたしたちが原子力安全保安院、厚生労働省に出向いて、要請をおこなった。
  日本共産党国会議員団の「国民本位のスピード」を実感した。
  8月14日に開かれた犠牲者のお別れ会にも参列した。同僚の男たちの号泣は忘れない。県議会議員も地元議員は参列していたが、嶺北地域の議員の姿は私以外なかった。県庁幹部の姿もなかった。
  なんの落ち度もなく仕事をしていた下請け作業員。
  事故の本質は、関西電力の「利益優先」体質。以前は、原発の運転を停止してから作業していた内容を、「定期検査期間を短縮し、儲けを増やす」ために、運転しながらおこなわせた。配管管理の下請けまかせのずさんさも大本にあった。

     ★

   事故から5年がたった。国や電力事業者は検査の間隔を延長し、なるべく長く原発を動かす方針を決めた。綺麗な言葉を並べるが、「儲けのため」だ。
   政府は、この危険な原発推進に国民の税金を湯水のようにつぎこんでいる。
   こんな調子ならまた大事故がおこるかもしれない。きっかけは大地震かもしれない。
   危険な原発一辺倒の政治をしっかり監視し、いざという時は「国民本位のスピード」で働く日本共産党を大きくしていただきたい。福井、新潟、石川・・・事故つづきの原発をかかえる北陸信越地域に日本共産党の衆議院議員がいないのはなんとも、住民にとっての大きな不安材料ではないか。