前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

前福井県議会議員・さとう正雄の活動日誌。ご意見・情報は smmasao.sato@gmail.com までお願いします。

粟田栄さんを偲ぶ会。後藤政志氏の「原子力発電所の真実を語る」講演会。9条の会宣伝

2013年03月31日 | Weblog
  昨日は元原発設計技術者の後藤政志氏の「原子力発電所の真実を語る」講演会が裁判をとりくむ会が主催し参加しました。
 後藤氏は、あらためて福島原発の状況が仮設電源で29時間も復旧しない事故がおこるなど危うい実態であることを告発、原発事故関連死が1000人ともいわれている状況に2年たっても変わりがないことを紹介しました。
  安全基準の問題では、国会事故調でも「小手先の対策を集積しても、今回のような事故の根本的な問題は解決しない」と強調されている、と述べました。
 また、対策のベントについても放射性ガスをだすという矛盾があるが、とりあえずいい、などと運転を認める基準だ、と批判。東電タイプは格納容器内が窒素で満たされているため、外で爆発したが、関西電力タイプは格納容器内の爆発が起こりうる、と加圧水型原発の危険性も指摘しました。
 また、津波対策の水密扉にしても実際に人間が操作する時間的余裕があるのか疑問、原子炉への放水システムなど無意味であり、こんな対策で「大丈夫だ」という考えが事故を生むと厳しく批判しました。
 今後の可能性として、日本の洋上風力発電の技術力は世界最強だ、とも紹介しました。
 会場いっぱいの参加者からは質問も相次ぎ、後藤氏がていねいに答えていました。

 ここを中座して、福井市9条の会の宣伝活動に参加。アオッサ前で、5月3日の憲法記念日講演会の案内チラシを8人で配布しました。海道弁護士や茂呂弁護士がハンドマイクで参加をよびかけました。
 冷たい風の吹く寒いなかでしたが、チラシの受け取りは上々で、安倍内閣が維新の会などとも協力して参院選後にすすめようとしている憲法改悪、9条改憲への心配の高まりも感じましたね。

 夜は、先に亡くなられた粟田栄さんを偲ぶ会が社会福祉センターで開かれ参加しました。うたごえ、日中友好協会、ゆきのした、気功の会などなど粟田さんとご縁のあったみなさんが会場いっぱいに集まり、粟田さんの思い出を語りました。
 ほんとにいつも元気で、前向きで、大きな輪をつくり、広げられてきた方だと思います。
 私も粟田さんとのメーデ会場での出会い、日中友好協会再建への協力をいきなり訴えられたこと、ブログを熱心に読んでいただき励まされたこと、粟田さんの「隠れたスポット・福井県議会食堂」での食事などを紹介。日本共産党員としても政治革新の先頭でがんばられました、と延べ、残されたわたしたちもがんばりましょう、とよびかけました。

 会を中座して、地元の体育関係の会合に出席しました。体育大会やボウリング大会などさまざまな年間計画が決められました。

森尾すゑをさん「馬と暮らして」。滞納していた県税のために狙い撃ちで児童手当を差し押さえたのは違法。

2013年03月30日 | Weblog
  私のふる里では、農耕用の馬を飼っている家が多かった。馬も家族の一員として、同じ茅葺の家の中で厩がしつらえられるのが普通であった。・・・馬は農繁期になると田んぼの荒起しから、田植え直前の代かきまで、多少の雨が降っても嵐が吹いても、休むことなく働かされた。・・・・・家族同様の愛馬も、紙切れ1枚で戦場に取られ、二度と戻らず、一人息子の兄も、曳かれるように召集されていった時代であった。・・・・・・


 てもとに届いた「ふくいの年金者」に掲載されている福井市の森尾すゑをさんの「馬と暮らして」の一部です。2008年に若越文学に掲載されたもの、とあります。
 わたしの子ども時代にも集落に1,2軒でしたが馬や牛を飼い、農作業している家がまだありました。
 道を歩くと、大きな糞が落ちていたのを思い出しました。

 森尾さんは現在闘病中ですが、連れ合いの八郎さんがエッセイを編集者に持ち込んだ、とのこと。夫婦の愛情を感じます。
 また、このようにして馬や牛の汗もしみこませながら営々と守り続けてきた田んぼをつぶすTPPは許されないことです。


  昨日は、各種打ち合わせや、地域づくりでの懇談、原発ゼロへ県庁・関電前アクションなどでした。県議会では異動のあいさつにこられた職員の方とも雑談しました。


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  滞納していた県税のために狙い撃ちで児童手当を差し押さえたのは違法、との判決が鳥取地裁でありました。

 いま、アベノミクスとかで、株価などはバブルであがっていますが、庶民の家計実態には関係ありません。それどころか、円安でガソリンや食料品などが値上がりしつつあり、さらに消費税増税では庶民の家計狙い撃ちです。この流れではたぶん、税金の滞納も増えざるをえないでしょう。

 そこでさらに税金取立てを厳しくしても住民の幸福とは逆行します。庶民の立場にたつ税務行政であってほしいものです。もっとも地方行政だけの責任でないことをふまえたうえですが。


■時事・・児童手当「狙い撃ち」は違法=差し押さえ取り消し訴訟―鳥取地裁

 預金口座に振り込まれた児童手当を鳥取県が差し押さえ、滞納していた県税に充てたのは違法として、鳥取市の自営業の男性(40)が処分の取り消しと慰謝料などを求めた訴訟の判決が29日、鳥取地裁であった。和久田斉裁判長は「残高がほとんどない口座に振り込まれた児童手当を当日差し押さえており、違法との評価を免れない」として、請求をほぼ認め、同手当13万円を含む計38万円の返還などを県に命じた。県は控訴を検討するとしている。
 和久田裁判長は、児童手当そのものの差し押さえは禁止されているが、口座に振り込まれた場合は全額差し押さえが可能との認識を示した上で、今回のケースについて「県は児童手当が振り込まれることを認識し、時期を合わせて差し押さえた」と指摘。その上で「差し押さえたほぼ全額が児童手当で、児童の健全育成を目的とした同手当の趣旨に反する」と述べた。・・・・・・・

北陸新幹線白山総合車両基地の視察調査活動。フリーゲージ車両には対応せず。

2013年03月29日 | Weblog


  昨日は新幹線福井延伸と在来線を考える会で新幹線の白山総合車両基地の視察調査活動でした。
全国で4か所目の総合車両基地。1.9キロ、26ヘクタール、盛り土は3.2メートル。
そこに12両編成9本がはいる着発収容線庫、研修庫、変電所などが建設中です。

 建設関係だけで300億円とか。また、「フリーゲージ対応ですか」との質問には、そうはなっていない、との回答でした。フリーゲージ車両は特殊な車両であり、福井県が説明しているように富山ー大阪間、富山ー名古屋間にこの車両を導入するのであれば、対応がもとめられます。

あまりの威容と広大さに驚きましたねえ。

  現地では鉄道運輸機構金沢鉄道建設所の須澤所長にお世話になりました。建設工事への地元業者の活用状況についてもお聞きしました。

 また、先の市議選で再選された宮岸白山市議にもお世話になりました。白山市役所の担当者の方もいらしてくださり、市の立場からの説明もお聞きしました。この基地は雇用が1000人ともいわれており、そういう意味では市に大きな経済効果も期待されているようでした。
白山駅建設要望についての意見交換もおこないました。

  私は敦賀まででも8000億円もの新幹線建設と在来線3セク化に反対の立場ですが、今後の進展のなかで県民益を守る立場からさらに提言をつづけていきたいと思います。

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 原発ゼロへ 本日も!

3/29(金) 38回目の福井県庁前関電前アピール行動 #ふくいにあつまろう
16:00〜福井県庁前アピールタイム(スピーチなど)、17:30〜デモ、
18:00〜福井県庁前関電前アピール(アートや音楽 )

  ぜひ、ご参加ください。

「年金下がり、増税なんてとんでもない」が庶民の声。新婦人、3ワクチンで県要請

2013年03月28日 | Weblog
  昨日は県への申し入れへの同席やてくてく訪問活動などでした。てくてく訪問では「新幹線はほんとに要らないと思います」「年金が下がっていて、生活がきびしい。参院選後にまた下がるんですか!」「消費税増税は困ります」「公務員の退職金を削減したのはおかしいですね」などなどいろんな声をお聞きすることができました。
  実体経済が回復していないまま株高などを理由にみせかけの好況で消費税増税をされたら庶民はたまりません。3ヵ月後の参院選では増税、TPP、原発推進へつきすすむ安倍自民党にきびしい審判をくだしましょう!

  昨日は、新日本婦人の会福井県本部の田島会長、多田事務局長らが、「妊婦健診、ヒブ・小児用肺炎球菌・子宮頸がん予防ワクチンが無料で受けられるようお願いします」との要望書を福井県に提出しました。県側は大川淳一郎・健康増進課課長補佐らが対応しました。
私も同席しました。

 会側は「国会でも3ワクチンが定期接種化される方向であり歓迎します。しかし、国庫補助がなくなり自治体負担が増えるのでは、自己負担が導入されるのではないか」として無料でうけられることを求めました。

 大川氏は「国会審議は衆院は通過したが、参院での審議を見守っている。法律が通れば、交付税措置され、県内自治体では無料化の方向、と聞いている」と回答しました。

 会側は「交付税では費用の9割分の措置であり、1割負担を導入する自治体がでないか心配です。県としても支援してほしい」とつよく求めました。


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  2月議会でも奨学金のことが議論になりました。

返済問題では、今回の措置も有効でしょうが、一定の年収になるまでは猶予することなども必要でしょう。社会にでた途端に借金なしにおわれるようでは不幸ですから。

また、全国的にとりくまれている給付制奨学金の創設・拡充が求められています。

■福井・・・不況で奨学金返済滞納増え猶予措置 全国的現状受け県教委が上限撤廃

  不況を背景として奨学金の返済滞納が全国的に増えている現状を踏まえ、福井県教育委員会(県教委)は25日、高校生や大学生らを対象にした「県奨学育英資金」について、最長5年間としている返済猶予上限を撤廃することを決めた。

 同資金管理規則を3月中に改正する。これまでの規則は、学校に在籍している人のほか、卒業後にけがや病気、失業などやむを得ない理由で返済が難しい場合に、1年ごとに最長5年間、返済猶予を認めてきた。

 県教委は今回、「病気のほか、不況で失業期間などが5年を超えることもありうる」(高校教育課)とし上限を撤廃。返済が難しい事情が続く間は1年ごとに無期限で延長できるようにした。
 本年度に返済猶予の措置を拡大した日本学生支援機構の対応に準じた措置。

 県教委によると、同資金は本年度、返済義務のある人が1111人おり、このうち198人が猶予を受けている。大半が学校在籍者で、病気や失業などによる猶予は6人という。貸付総額は本年度末見込みで約12億円。滞納額は公表していない。

TPP問題のISD条項の問題、多国籍企業の利益最優先。福島原発事故の環境への影響。

2013年03月27日 | Weblog
  昨日は打ち合わせや会合がつづきました。
議会控え室には異動される部長や職員の方々も挨拶に。みなさん大変お世話になった方々で、「これからもお世話になります」と。

  会合では昨日も書きましたTPPのISD条項の問題で議論。農業分野だけにとどまらない深刻な影響がひろがる問題を共産党としてももっと宣伝してほしい、との要望もいただきました。
たしかに、多国籍企業の利益最優先の条項です。また、「アメリカのおコメはおいしさでは日本のとそん色ない。もし、低価格で入ってきたら、太刀打ちできない」とも。
  マスコミなどの世論調査でもまだまだTPP問題での国民生活への深刻な影響が知られていないことが明らかです。がんばります。

  福島原発事故は収束しておらず、影響は深刻です。
国立環境研究所の調査でも異変が確認されてきています。今後、さらに大きな影響がでてくると思われます。万全の観測体制が国には求められます。


■河北新報・・・福島原発周辺、巻き貝一種姿消す 国立環境研が原因調査へ

  東京電力福島第1原発周辺の南北約30キロの範囲で、巻き貝の一種イボニシが全く見つからなかったことが26日、国立環境研究所の調査で分かった。イボニシは日本各地に生息しており、ほかの調査地域では大半の地点で確認できたという。
 同研究所の堀口敏宏室長は「東日本大震災の津波の影響だけでは説明がつかない現象だ。放射性物質の影響の有無を含め、原因を調べる」と話している。
 2012年4~8月、岩手県から千葉県の沿岸43カ所で、貝類などの生物の状況を調べた。
 この結果、第1原発から半径20キロに一時設定されていた警戒区域以外の地域では、33カ所の調査地点のうち25カ所でイボニシの生息が確認された。一方、警戒区域内で見つかったのは10カ所のうち2カ所だけ。第1原発を挟む形で、警戒区域内とすぐ南側の約30キロの範囲(福島県双葉町-広野町)でイボニシが全く見られなかった。
 イボニシは2~3センチほどの大きさで、国内各地の沿岸の岩場などでよく見られる貝。同一地点の過去のデータはないが、約30キロにわたり連続して見つからないのは普通では考えられないという。
 30キロの範囲内では、シロスジフジツボやベッコウガサガイなど別の貝は確認されたが、生物全体の種の数は少ない傾向にあった。また、ベッコウガサガイの分析で、第1原発近くの個体は放射性物質の濃度が高かった。

福井県庁・議会も人事異動。総選挙に無効判決。TPPのISD条項の危険。

2013年03月26日 | Weblog
  とうとう選挙無効判決がでました。4割台の得票で8割台の議席を獲得した昨年総選挙での自民党。このような小選挙区制の矛盾です。
「架空」の議席で国民不在の政治の強行は許されません。
  小手先の数いじりではなく、これから人口が大きく変わる時代でも1票の格差を基本的につくらない比例代表制を基本に考えるべきです。
  自民の比例部分を削減する方針などは論外です。


 さて、 昨日は、山田かずお候補、金元書記長との街頭宣伝、共産党の会議やてくてく地域訪問活動、打ち合わせなどでした。

 福井県庁内も人事異動発表でざわざわしています。県議会事務局長の中村さんが農林水産部長に。中村さんには、TPP反対、福井の農林水産業を守り、発展させるためにがんばっていただきたいと思います。

あたらしい局長には教育庁企画幹の豊北さん。これまでやりあってきましたが・・・・これからは・・・・。

 退職は、日野岡次長と、当選以来お世話になってきた酒井美代子参事。ありがとうございました!

また、お世話になった職員の方々も異動・・・・個人的には残念ですが、新しい部署で、県民のためにがんばっていただきたいと思います。


  てくてく訪問活動は五十嵐力男さんと。五十嵐さんが後援会ニュースを配っている方々のところを挨拶訪問。しかし、昨夜は冷えて寒かったですねえ。訪問先では激励をたくさんいただき、心はあたたかくなりました。ありがとうございます!

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 TPPのISD条項。佐々木衆議院議員も強調するように、「企業の言い分が認められたら、国民の税金で賠償し、しかも結果的に外国企業の言うとおりの制度にしなければならなくなるのです。主権を侵害する極めて重大な仕組みです」。

 先日の福井県医師会の大中会長との懇談でも大中会長はこの問題をつよく指摘されていました。

この仕組みが、「誰でも、日本中どこでも、安価で、良質の医療をうける皆保険制度」崩壊への「時限爆弾」となる危険性を感じておられるのでしょう。


■佐々木衆議院議員・・・22日(金)、衆院財務金融委員会で安倍総理にTPP(環太平洋連携協定)について質問したときの安倍総理の答弁は、じつに曖昧で抽象的な言い方に終始しました。
  私が取りあげたのは、TPPに盛り込まれる「企業と国家の紛争解決(ISD)条項」についてです。
  ISD条項というのは、多国籍企業が進出先の政府から「不当な法律や規制で損害を受けた」とみなした場合、国際的な第三者機関に提訴し、それが認められると進出先の国から賠償を得られるという制度です。だいたい、企業が国を訴えるという制度自体が真っ当ではありません。国民の上に企業の利益を置くものだからです。
  外務省によると、第三者機関は仲裁人3人の多数決で決まり、上訴できない仕組みになっています。また、問題とされた制度の必要性は争われず、企業がいくらの「不利益」を受けたかだけが裁定の対象になるというのです。
  アメリカ政府が、これまでISD条項で訴えられた14件のうち負けたものはひとつもありません。その一方、カナダとメキシコ政府が提訴された46件のうち、30件の原告がアメリカ企業でした。私は、「ISDをいかにアメリカが有利に使ってきたかがわかる」と指摘しました。企業の言い分が認められたら、国民の税金で賠償し、しかも結果的に外国企業の言うとおりの制度にしなければならなくなるのです。主権を侵害する極めて重大な仕組みです。
  ところが、安倍総理の答弁は「日本企業も外国政府を訴えることができるから平等な条約だ」などと開き直るものでした。それは、外国政府よりも日本企業の利益を上に置くものであり、外国の主権を侵害するものであることに変わりないのです。どうしてそれを正当化できるでしょうか。
  安倍総理の答弁は、「はじめにTPPへの参加ありき」というもので、霧のなかに突っ込んでいくようなものです。私は「主権を危うくするもの。参加をやめるしかない」と強調しました。

福井市9条の会に参加しました。異常な日本のプルトニウム保有は大問題!

2013年03月25日 | Weblog

 昨日は後援会の皆さん方とてくてく地域訪問活動や、福井市9条の会の会合でした。

てくてく訪問は自分では「日頃の運動不足の解消になる」と思っていますが、まわりからは「そんなチラシや新聞もって、のそのそ歩くのでは運動ではない。だめだ」と言われています。
 「毎朝1時間歩いてます」とかいう話を聞くと尊敬しますね。

  9条の会では安倍政権の改憲の方向や作戦などについて弁護士からの報告をうけて議論。5月3日の集会成功へ宣伝計画なども決めました。また、詩人の9条の会のみなさんの丸岡町での取り組みも応援しようと。

 私からも北朝鮮問題の分析や安保理などでの中国の対応、北朝鮮と中国との関係についての留意点などをお話ししながら、「以前はソ連脅威論、いまは北朝鮮脅威論で軍事拡大の理由にされている。韓国も北朝鮮の崩壊などを期待しているのではなく、大事なことは平和的な話し合いの場に北朝鮮をつかせる国際的な取り組み。そのためにも日本が軍事的な対応を考えるのではなく、9条をいかして働きかけることが必要であり、9条の会の役割はますます大きいですね。いま原発問題に取り組むみなさんの間にも9条、憲法への関心が広がっている」などと話しました。

 ところで世界からみれば、異常な日本のプルトニウム保有も大問題です。「もんじゅ」も破たんし、使い道のない、「核兵器の材料」を増やしつづけることは許されません。

 以下、赤旗です。



■赤旗・・プルトニウム保有44トン   塩川氏“核燃サイクルは破綻”

日本共産党の塩川鉄也議員は22日の衆院経産委員会で、使用済み核燃料を再処理して燃やす「核燃料サイクル」政策が完全に破綻していることを明らかにし、原発からの撤退しかないと追及しました。

 内閣府は、再処理で発生するプルトニウムを44トン(国内9トン、海外35トン)保有していることを明らかにしました。塩川氏は、プルトニウムは核兵器の原料となるもので非核国では日本が世界最大の保有量となっており、利用目的のないプルトニウムの蓄積は国際的な懸念を生むと指摘しました。

 そのうえで塩川氏は、MOX燃料(ウラン・プルトニウム混合酸化物)を燃やすプルサーマル運転もゆき詰まっていると指摘。全国16~18基の原子炉で燃やすことが前提だが、日本の原発は福島原発事故を受けてほとんど停止し、再稼働できないとして、「大量のプルトニウムが生じる一方で、その利用計画をまともに示せない。『余剰プルトニウムを持たない』という原則から逸脱している」と追及しました。

 茂木敏充経産相は「原子力委員会で適切に対処すべき」と責任を回避する答弁。再処理工場も高速増殖炉も頓挫したままなのに、「プルサーマル計画を着実に進めていきたい」「有効利用の観点から必要だ」と繰り返しました。

塩川氏は、英国が再処理工場を閉鎖するなど核燃料サイクルからの撤退が世界の流れと指摘。「福島原発事故も踏まえ抜本的に見直す必要がある」と強調しました。


原発反対福井県民会議が福井市内で総会を開催

2013年03月24日 | Weblog
  昨日は、地域訪問や原発反対県民会議の総会でした。

  冒頭、故・小木曽美和子事務局長に黙祷をささげました。総会では中嶌哲演代表委員があいさつ、水上事務局次長が報告しました。私も西川県政の原発推進の問題点を発言しました。

  総会後、はんげんぱつ新聞編集委員の末田一秀氏が原子力防災の問題点、課題について講演しました。

  以下、報道です。

■福井・・・県民会議「若狭湾の原発は廃炉に」 福井、総会で活動方針決定

  原発反対県民会議は23日、福井市の県教育センターで第37回総会を開いた。「活断層が集中する若狭湾の原発は廃炉に追い込む」などの2013年の活動方針を決め、市民に開放した学習会、講演会を通じて組織の枠にとどまらない運動を展開していくとした。

 13年の活動方針として5項目を決定。原発敷地内の活断層の問題については「特に敦賀半島を走る活断層の危険性を訴えている地震の専門家もいる。若狭湾の原発を運転再開させることなく廃炉に追い込む取り組みをしたい」とした。
 このほか▽老朽原発の運転延長をやめさせる▽実用化の困難なもんじゅは廃炉に追い込む―などを方針に盛り込んだ。

 関西電力が21日に発表した、フランスから高浜原発3号機へのプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料の海上輸送に反対し、同社に訴えていくことも決めた。

 総会には会員ら約70人が出席。冒頭に昨年6月に亡くなった小木曽美和子事務局長に黙とうをささげた。後任の事務局長に水上賢市事務局次長が就く人事を承認した。・・・・


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  各地で安全協定の拡大がすすんでいます。この報道をみると、電力事業者と市町の協定締結に県が主体的にかかわっているようです。福井県も福島原発事故をうけて、県内市町の協定締結を積極的に支援すべきでしょう。

■南日本新聞・・・・・川内原発協定、来週締結へ いちき串木野、阿久根と九電

 鹿児島県は22日の県議会原子力安全対策等特別委員会で、九州電力川内原発(薩摩川内市)をめぐる原子力安全協定について、同原発から20キロ圏のいちき串木野と阿久根の両市が、九電と3月中に締結する見込みであることを明らかにした。
 県によると、異常発生時の立ち入り調査の項目を盛り込む方向。20キロ圏の両市は昨年初め、県を窓口に、立地自治体並みの内容を求めて九電と調整してきた。

 九電との協定をめぐっては、30キロ圏の6市町が昨年末、事故時の情報連絡を柱にした内容で締結。立ち入り調査については、資機材など防災上必要な点を確認をする場合など、県と現場に同行し説明を受けられる。
 玄海原発(佐賀県)がある玄海町と隣接する唐津市は、九電との協定とは別に、異常発生時に県へ調査を要請、同行する確認書を県と取り交わしている。・・・・・・

チャレンジ教室を視察しました。福井県医師会、大中会長とTPP問題で懇談。フェルメール展

2013年03月23日 | Weblog
  昨日は、視察調査や、打ち合わせ、懇談、原発行動などでした。

  視察調査は福井市のチャレンジ教室をたずねました。
「学校に行けないでいる子ども達の学びの場、心の居場所」として開設されて、20年以上になります。

室長先生からご説明をお聞きし、施設を見学しました。
小学3年~中学3年までの24人が在籍され、10人ぐらいが登校してくる。職員は4人で、全員非常勤。
だいたい、3割程度の子が改善して、学校へ戻っていく。
そのために、年3回の学校へもどるチャレンジ期間、をもうけている。・・・などとお聞きしました。

 もう終了式後、ということで私がたずねた時は4、5人の生徒がおられ、先生方も、生徒への対応、電話相談などに取り組んでいました。
 いろいろ活動も多彩に展開されています。

 ベテランの先生とも最後にお話しすることができました。チャレンジ教室をつうじて、子ども、家庭が変わっていくことに喜びを感じて、一生懸命に取り組んでおられることも痛感しました。

 ただ、お話しのなかで驚いたのは、室長ふくめ4人の先生全員がこの3月で退職されてしまうことです。
個人の事情とともに、教育委員会の指導ということらしいのですが、普通の学校でも全員の教員が入れ替わるなんてことはないでしょうし、とくに、心の信頼関係が必要なこども達があつまっているところで教員全員が入れ替わるというのは、子どもと親にとっては大変な心配ではないでしょうか。胸が痛みます。


  懇談は、福井県医師会の大中正光会長とTPP問題でお話ししました。山田かずお参院候補、金元書記長とともに私も参加しました。
 大中会長は「薬の特許は日本は30年だが、アメリカは永久化している。そのルールになれば、後発医薬品はできなくなる」と、医療費高騰の危険があることを指摘しました。また、「医療は成長産業ではない。特区をつくり、混合診療するなどは許されない。国民が安心してうけられる皆保険は日本の財産だ。FTAでもアメリカとカナダ。韓国がむすんでいるが裁判沙汰もおこっておこっている」「政治家の人は、このような問題を理解したうえで交渉にのぞむべきだ」などと語りました。
  農業分野だけでなく、国民生活のさまざまなな分野に巨大な影響、マイナスの影響を命と医療の分野にも及ぼしかねないTPPです。

  昨日の昼休みはひさしぶりに駅前を散策しました。
西武では、フェルメール展をやっており、けっこうな賑わいでした。絵にこめられた解説などもなかなかおもしろかったです。また、商店街では城址の発掘内容の報告展示がおこなわれていました。掘り出された、井戸の「木材」が腐っておらず墨書のあともみずみずしいのは驚きました。
こういう展示をみると、いかに福井県や福井市が歴史を尊重しない開発をすすめてきたか、ということもわかります。

  夜は、県庁・関電前での原発ゼロアクション。はじめて参加するという若い方々もおられて、毎週発信をつづけていることが、新しい参加者をうみだしていることも感じました。来週金曜日もおこなわれます。ぜひ、多くのみなさんのご参加を!
  共産党からも私のほか、西村きみこ市議、敦賀の山本きよこ市議が参加しました。

プルトニウム混合燃料、高浜へ輸送!福島原発事故が収束していないのにプルサーマルなど許されません!

2013年03月22日 | Weblog
 昨日は、会議や生活相談、町内の会議などでした。
TPP問題をいかにわかりやすく国民・県民に問題点を知らせていくか、などいろんな角度から会議では話し合いました。

 関西電力がMOX燃料輸送を再開・・・・プルサーマル発電の準備であり、福島原発事故の原因・教訓すらきちんと全容解明されていないなかでとんでもないことです。
 福島原発でもMOX燃料が使用され、まだ全容は解明されていませんが、事故後には原発敷地の外でもプルトニウムが検出されています。

 私は県議会でもいっかんしてプルサーマル反対の立場でがんばってきましたが、国民の多くが原発ゼロを求めている時に、プルトニウム燃料利用推進の姿勢とは許されないことです。
 
 今日も原発ゼロへ、福井県庁・関電前アクションがおこなわれます。
多くのみなさんのご参加をお願いします!

  ☆本日☆ 3/22(金) 37回目の福井県庁前関電前アピール行動 #ふくいにあつまろう
16:00〜福井県庁前アピールタイム(スピーチなど)、17:30〜デモ、
 18:00〜福井県庁前関電前アピール(アートや音楽 )


 以下、報道です。

■NHK・・・関電がMOX燃料輸送を再開

 高浜町の関西電力・高浜原発で、実施されてきたプルサーマルをめぐって、東日本大震災の影響で、中断されていた専用の核燃料の輸送が再開されることになりました。関西電力はプルサーマルの実施は地元の理解が大前提だとして「現時点で、輸送された燃料を使うかどうかは未定だ」としています。関西電力が、平成22年から高浜原発3号機で実施しきたプルサーマルは、使用済み核燃料からプルトニウムを取り出し、ウランと混ぜたMOX燃料と呼ばれる燃料を一般の原発で燃やすものです。

 関西電力では、新しいMOX燃料を製造元のフランスから、おととしの春に輸送する予定でしたが、東日本大震災の影響で輸送に関わる警備体制を十分に確保できないことや、国の核燃料サイクル政策が不透明なことを理由に中断していました。しかし、震災から2年がたち、警備体制が整ったことや国も核燃料サイクル政策を維持する方針を示したことから、MOX燃料の輸送が再開されることになったもので、海外からの燃料の輸送は東京電力・福島第一原発の事故後、初めてです。

 関西電力は、プルサーマルの実施については地元の理解を得ることが大前提だとして「高浜原発を再稼働させる際にMOX燃料を使うかどうかは未定だ」としています。高浜町の野瀬豊町長は「MOX燃料の使用については説明を受けていないため、現時点では申し上げることはない」とのコメントを出しました。

共産党後援会の学習交流。歌丸師匠らの「いこさ寄席」、TPPの「食物連鎖」問題

2013年03月21日 | Weblog
  昨日は、議会だよりの作成作業、共産党後援会の学習交流会、福井芸術文化フォーラムの「いこさ寄席」、生活相談などなどでした。

  後援会の学習会では北信越地域から長野県の事務局の田村さんに来ていただいてお話をお聞きしました。

 「いこさ寄席」は、桂歌丸、三遊亭兼好、林家染雀、桂吉坊、春風亭一之輔、三遊亭小円歌(三味線漫談)と東西の豪華な顔ぶれでした。行事のかけもちで途中入場で半分ぐらいでしたが、楽しみました!それにしても、歌丸師匠は声といい、所作といい、つややかですねえ。


 TPP問題では、国会議員団の論戦を支える小倉さんの講演をお聞きしましたが、ほんとに知れば知るほどひどい内容です。

 赤旗記事にあるように北海道は大打撃で、知事をはじめ行政、農業団体、北海道電力はじめ経済団体も反対の声をあげています。

 しかし、北海道でバターやチーズなどの生産ができなくなれば、外国から入ってくるというだけではなく、北海道は加工用に使っていた牛乳を本州に売り込むことになり、本州の牛乳生産はつぶれることになっていく。当然、赤ちゃんの粉ミルクも輸入品に置き換わる。さらに、ふだんスーパーなどで買っている安い国産の牛肉は乳牛の肉であり、これが外国産に置き換わる・・・・・。「食物連鎖」という言葉がありますが、TPPでは安心できる国産品の連鎖が断ち切られることになるのですね。

 TPP反対、農業関係者だけでなく、消費者全員の問題です。がんばりましょう。


■赤旗・・・農家半減・雇用11万人減    TPP試算 北海道1.6兆円損失

  北海道は19日、環太平洋連携協定(TPP)に参加した場合の北海道経済に及ぼす影響をまとめ、1兆6千億円以上の損失を与えるとする試算を発表しました。

2010年の試算では2兆1000億円以上の影響がでると試算されていましたが、今回は政府の新試算と計算方法をそろえ、影響額を再試算したもの。前回の試算では、全世界を対象に関税撤廃になった場合の7品目の影響を試算していましたが、今回はTPP交渉参加11カ国を対象に関税を撤廃した場合の12品目(米、小麦、乳製品、牛肉など)の影響を試算しています。

 主に08年度の道内農業産出額をもとに試算した農業産出額は4931億円減少し、壊滅的な打撃を受けることになります。

 精米、小麦粉製造業、乳業など関連産業での損失額は3532億円にのぼります。
 地域経済の損失額は7383億円と試算しています。
 全農家戸数約4万戸のうち2万3千戸が減少することになります。
 雇用問題は現在でも深刻な状況の中、11万2千人の雇用が失われる見込みです。

 漁業生産の影響試算も農業同様に行われ、アジなど北海道で漁獲されない品目を除き、8品目で446億円の生産額減少、木材製品出荷額は33億円の減少となります。

福井県議会閉会。私は問題ある議案について反対討論しました。今日、テレビ県議会

2013年03月20日 | Weblog
   いよいよ本日放映です。私も出演します ⇒ テレビ福井県議会  ~徹底討論 県政重要課題~。福井放送 3月20日(水・祝) 午前 9:55 ~ 11:20。
http://info.pref.fukui.jp/gikai/info/inf02-02.html …

  昨日は福井県議会の最終日で、各種の会議や議連の会議、本会議、委員会、懇談会などがおこなわれました。

  議員報酬の3パーセント削減について、先に開催された代表者会議で私は「職員の退職金削減などを決めた議会として10%削減などに拡大すべきだ」と提案。しかし、ほかの会派も削減の拡大を主張しましたが、自民党は現行維持を主張しました。昨日の議会運営委員会での条例提案に際しても、私は再度、削減幅の拡大を主張しました。本会議では削減の継続そのものの議案には賛成しました。

  委員会の改選がおこなわれ、私は土木・警察常任委員会と予算特別委員会の所属となりました。
ある部長から「渡辺三郎さんの時代をふくめて、共産党議員が警察担当の委員になるのは初めてではないですか」と声をかけられ、驚きました。みている人はみているもんだなあ、と思いました。
  私と奥山さんの2議席になった時でも、警察担当の委員会からははずされていました。
  そういう点では福井県議会の共産党にとっては「歴史的」な改選でした。

  本会議では、3人の女性議員がそろって着物姿で議場に。これも福井県議会の歴史で初めてでしょう。
  私は本会議では反対討論をおこないました。討論をおこなったのも、知事提案の議案のいくつかに反対したのも私だけでした。
  自民党議員からは、「われわれも以前は賛成討論をやっていた」「佐藤さんに言われっぱなしではいかがなものか、と思う」「討論の内容は賛同できることも多かった」など何人もの方から声がかかりました。議会活性化が楽しみです。

  以下、討論です。


■反対討論
 日本共産党の佐藤正雄です。まず議案についての反対理由を述べます。

 第1号議案 平成25年度福井県一般会計予算案はどこに財政の危機感があるのか、と疑わざるをえない不要不急の大型公共事業のオンパレードであります。

北陸新幹線建設事業 17億7000万余でありますが、新幹線建設事業費は全国で3兆円、福井県内で8000億円ということで、マスコミでも財政規律のなさが厳しく批判されました。
これは在来線の第3セクター化とセットですすめられることになっていますが、沿線自治体からも不安の声が噴き出してきています。北陸新幹線の他県の例では運賃が2割~6割程度値上げせざるをえないとか、いまの電化されたままでは維持費がかさむのでディーゼルに転換しようか、とか大変な議論になってきています。
  足元をみましょう。地方自治体は財政が大変なのです。
あわせて、この事業推進のための、第151号議案 北陸新幹線建設事業に対する市町の負担金について、に反対であります。

 また、足羽川ダム建設事業 7億1900万、再開発ビルの整備補助である福井駅西口中央地区市街地再開発支援事業 1億9000万余 なども不要不急の大型公共事業であり反対であります。

  第二に、国際原子力人材育成センター運営事業 1500万余 は福井県が原子力人材育成の拠点となることを目指す内容であり、福井県を原発輸出の拠点にするかのような内容です。
 報道されているように、福島原発では使用済み燃料プールの冷却システムが20時間近くも停まったままです。原発事故は収束などしていません。原発安全神話の繰り返しではなく、原発ゼロこそめざすべきです。

 第三に、中高一貫教育校設置事業 87万余は、県立の中学を高志高校に併設する計画ですが、「小学生からお受験か」との指摘もあるように、福井市を中心に中学進学の状況を大きく改変させるもので、拙速な推進には反対です。

 第四に、本予算案には県庁職員、教職員、警察職員の退職手当削減額のさらなる拡大がふくまれており、反対であります。

 つぎに、第16号議案 平成25年度福井県病院事業会計予算案は、 この春から新採用する看護師について給与の見直しがふくまれています。現行に比べて給与を削減し、生涯給与の大幅な削減につながるものです。7対1看護体制でゆきとどいた医療を実現することを、このような形で今春入職する看護師から、しかも看護職種のみにいびつな形でしわ寄せするやり方は問題です。

 第21号議案  福井県県税条例の一部改正について、は消費税増税の準備であり反対です。そもそも県民生活、中小業者の営業を考慮すれば消費税を倍に引き上げる計画に県庁・県議会あげて反対すべきです。

 第23号議案 福井県一般職の職員等の給与に関する条例および福井県一般職の職員等の特殊勤務手当に関する条例の一部改正については、BSE検査業務手当の日額化、大型自動車運転手当の廃止、高所・傾斜地作業など特殊現場作業手当の引き下げにより、職員給与・手当を約5000万円減額するものであり反対です。

 第32号議案 福井県立病院使用料および手数料徴収条例の一部改正について、は妊婦健診を1回4000円から5000円に大幅に引き上げるものであり、少子化対策にも逆行する議案であり反対です。
 また、第34号議案 ふくい健康の森の設置および管理に関する条例の一部改正について、は特定保健指導の利用料金上限を10%から40%も引き上げるものであり、県民のメタボ対策にマイナスです。

 第37号議案 家畜保健衛生所使用料および手数料徴収条例の一部改正については、年間約150頭の死亡牛に1頭あたり9500円の焼却手数料を新設し、酪農家に新たな負担を強いるものであり反対です。
 いま畜産経営も後継者問題などがあり、毎年1割程度ぐらいずつ戸数が減っているとお聞きしました。また、アベノミクスによる円安で輸入の配合飼料も高騰しており、経営を圧迫しています。さらにTPPとなれば、日本の酪農も壊滅的な打撃をうけることになります。
 政府と県に求められていることは酪農経営を支援し、国民に安心できる肉や牛乳などの提供体制を充実することです。

  第39号議案 福井県立学校職員定数条例の一部改正について、第40号議案 市町立学校県費負担教職員定数条例の一部改正について、は約100名もの教員定数の削減であり反対です。いまこそ少人数教育を拡大すべきです。
 総務教育常任委員会質疑でも学級数が減らない県立学校においても教員が減らされる問題を指摘いたしました。
学力向上や英語授業などをはじめ様々な課題を現場に押し付けながら、教員を削減するやり方では学校現場はたまったものではありません。いまでも、子供・生徒や教員はストレス過多なのです。日本の教育現場のストレス問題は国際機関からも是正勧告がだされております。いじめや、教員の病気の増大などもここに大きな要因があります。
つよく是正を求めるものです。

 第150号議案 公立大学法人福井県立大学定款の一部変更について、は大学改革をドラステックにすすめると称して役員に民間委員2名を増員するものです。
この間の県立大学をめぐる議論、また大学視察や教員のシンポに参加して痛感したことは、いま求められていることは構成員であり、県立大学を愛している教員の声を十二分に反映し、活かす運営に欠けていたということです。
 県庁サイドの一方的な目標設定では、大学教員の研究・教育意欲を阻害し、なにより学生のためにもマイナスです。
 今回の提案のように、さらに「教員は信用できない」と受け取られかねないメッセージになりかねない民間役員の拡大には反対です。


  つぎに、請願・陳情についての委員長報告に反対の討論をおこないます。

 請願第25号 特急「サンダーバード」「しらさぎ」の存続を求める請願は福井市、坂井市、越前市、鯖江市、南越前町など沿線の各自治体議会でも採択されている内容であり、県議会として沿線自治体住民の願いにこたえて当然採択すべきであります。
 ところが、委員会では「JRが乗り換えに利便をはかる」などという理由で反対されています。大事なことは、JRに住民本位の利便をはからせるためにも、沿線自治体と歩調をあわせた県議会のつよい対応こそが求められています。

  請願第26号 日本軍「慰安婦」問題の一日も早い法的解決、謝罪と補償を求める請願について、委員会では「慰安婦の募集に日本軍や日本政府が関与したという証拠や資料は一切ない」などという理由で反対されています。
しかしもともと、いわゆる「河野談話」は、もともと強制性を立証する文書を見つけることはできなかったことを前提に、「慰安婦」とされた人たちの証言の真実性にもとづいて、これは真実のものだと政府として判定して、政府として「本人の意に反して慰安婦とされた」――強制性を認めたものであります。したがって、「河野談話」を継承するという立場をとるかぎり、「強制性を立証する文書がないから強制の事実はない」という議論を肯定する余地はまったくありません。
 日本軍「慰安婦」問題の解決のためには、日本政府としてこの植民地犯罪について謝罪と賠償をおこなうことが不可欠であり、採択を求めます。


  請願第27号 食料自給率50%達成目標の設定及びTPP参加を行わないことを政府につよく求めるものであり、この時期こそ採択すべきです。
ところが、委員会では「自民党としては、党公約に掲げた6項目の貫徹をしないまま交渉参加をおこなわないことを求めている」などと不採択の理由を述べています。
 しかし、安倍首相はなんの担保もないまま交渉参加を表明してしまいました。反対理由が崩れたのですから、この請願は採択していただきたいと思います。
 だいたい安倍首相が「『聖域なき関税撤廃』ではない」と強弁する根拠の「日米共同声明」は、例外なしに関税と非関税障壁の撤廃を目指すTPPの基本を再確認したにすぎませんでした。交渉によって「守るべきものは守る」といっても、何の保証もありません。
 TPP交渉は年内妥結を目指しています。そのため、新規参加国は、既に交渉している国が合意した条項を交渉し直すことはできません。既に交渉している国が交渉を終了させるとき、それを拒否できません。しかも、TPP交渉は秘密交渉であり、交渉参加以前には、すでに合意された条項を知ることはできません。
 「日米共同声明」が「最終的な結果は交渉の中で決まっていく」としていることから、安倍首相は、交渉によって「聖域」を確保すると力説しています。しかし、新規参加国の制約の中で、「聖域」が確保される保証は全くありません。また、秘密交渉の中では、政府がどんな交渉を行っているかさえ、国民には分かりません。
 このようなTPP交渉参加は撤回すべきであります。ご承知のように日本の食料自給率はすでに北朝鮮並みの水準に落ちているのです。目指すべきは自給率向上です。さらなる食料自給率低下に直結し、日本国民の生存を危うくしかねないTPPには断じて反対であります。


  請願第29号 子ども・子育て支援新制度の見直しを求めるものでありますが、委員会では「政府においては新制度の制度設計について、検討を重ねているところであり、現段階では国の動きを見守る必要がある」として不採択とされました。
 しかし、国は同制度を15年4月から本格実施させるために、この4月にも子ども・子育て会議を設置し、自治体レベルでの同会議設置を急がせるなど、一気に具体化しようとしている緊迫した情勢です。「子ども・子育て新システム」そのものが、国と市町の保育に対する責任を後退させる内容であり、保育関係者や親たちからの懸念も強いものであり、本請願の採択を求めます。

  最後に、陳情第27号 坂井地区の県立高等学校再編に関するものですが、委員会では「高校再編を2018年まで延期すること、とあるがそんなに先送りはできない」などと反対意見がだされました。しかし、今回の拙速なすすめ方が準備もうまくいくかどうか綱渡り的な状況であり、高校の現場からも不安の声がだされております。1学年8学級の県内最大規模の職業系高校をつくるのであり、準備をぬかりなくすすめる期間と慎重さが必要です。
 しかもそもそも、2008年の県高等学校教育問題協議会の答申自体が「2018年を目途に実施を検討」とされていたのです。
これ以上、現場教職員に過度のストレスをかけることなく、円滑にすすめるためにもこの陳情は採択すべきです。

 以上、申し述べまして反対討論を終わります。議場の皆様のご賛同をよろしくお願いいたします。

冷却停止!福島原発事故は収束していない。あらためて原発ゼロを!

2013年03月19日 | Weblog
■朝日・・・福島第一で停電、燃料冷却止まる 東電、3時間後に発表

 東京電力は18日、福島第一原発内の免震重要棟で午後7時ごろ、停電が一時発生したと発表した。電源は回復したが、1、3、4号機の使用済み燃料プールの冷却装置や汚染水の浄化装置が停止した。東電は冷却装置などが停止した原因を調査中で、復旧を急いでいる。原子炉を冷やす注水冷却装置には異常はなく、周辺の放射線量を測るモニタリングポストの値にも変化はないという。

 原子力規制庁によると、高圧の配電盤につながるケーブル付近でトラブルが発生した可能性があるという。各号機の燃料プールには、392~1533体の燃料が入っている。現在、最も温度が高いのは4号機で約25度。冷却が止まっても、東電が安全上の基準としている65度に達するには約4日間、余裕があるという。また、燃料6377体をまとめて保管している共用プールの冷却装置も停止中という。

 東電は発生から3時間以上たってからトラブルを発表した。東電は「設備の状況を確認して取りまとめて連絡しようと考えていた。時間がかかったのは、誠に申し訳ない」と説明した。

 福島第一原発では2011年7月に3号機で、12年1月には2、3号機で停電などで、燃料プールの冷却設備が停止した。 ・・・・・・



  あらためて、「事故収束」などといえる状況にはない。朝の7時のニュースでも、まだ原因がわからない、と報道しています。
政府は「収束宣言」をただちに撤回すること、現在の日本の技術では原発事故を完全に押さえ込むことは不可能であり、原発ゼロの日本を実現する政治こそ求められています。
 
  昨日政府が発表した南海トラフ地震では、避難者は950万人、被害額は220兆円、との推計が発表されました。
  しかしこれは、同時におこりかねない原発事故の影響は積算されていないのです。
東日本大震災をふまえれば、仮に同時に原発事故もおこった場合の推計もしめすべきでしょう。
  まさに、国が滅びかねない事態となるかもしれないのです。
  あらためて、原発からの撤退をつよく求めたいと思います。


■本日19日の20時からインターネットの生番組であるニコニコ生放送「とことん共産党」。

小池晃政策委員長、井上さとし参議院議員、もとむら伸子参院愛知選挙区候補が、原発再稼働問題でトークします。ぜひネットでご覧ください。

http://www.jcp.or.jp/web_tokusyu/2013/03/post-10.html

     ★

  今日は県議会最終日です。
昨日は議会にこもって討論の準備や、ほかの議員とのもろもろの相談、懇談などをおこないました。

  元敦賀市議の河内猛さんの息子さんがお亡くなりになり、お通夜にお参りしました。
お店をやっておられて、吉井英勝前衆議院議員との懇親会などでも利用したことがあります。
  ご冥福をお祈りいたします。


国民を欺いて、TPPへすすむ、アメリカ追随の安倍政権に参院選挙で審判を!

2013年03月18日 | Weblog
  昨日は町内の清掃活動や共産党の学習会などでした。
  昨日も書きましたが、20日に放映されるテレビ県議会(FBC福井放送 午前9時55分~11時20分)で、私はTPP問題にも反対の意見を述べ、議会も超党派で、西川知事もTPP反対でがんばるべき、と強調しました。

 私は、日本の食糧自給率は先進国中でもすでに最低であり、TPPでは10%台に低下し、日本国民の生存に責任をもたない道へすすむことになること。実は、日本の自給率は北朝鮮水準なのです。

 また、安倍総理の「聖域」論はごまかしであり、TPP交渉の実際をみれば、日本の言い分は通らないこと。

 さらに、福井県でもたとえば1100億円以上を投じて坂井平野で農業パイプライン事業を展開しており、TPPでコメが9割アウトとなれば国や県が巨額の税金を投じた事業が無駄になりかねないこと、を指摘。国も県も政策の整合性を考えなくてはならない。今回議会でも、旧林業公社の505億円もの巨額債務処理が問題となっているが事業失敗のきっかけは木材の輸入自由化であり、農業がおなじ道をたどることは許されない、などと強調しました。

 TPP断固許さず、日本の食糧、農業を守り、発展させましょう。

国民を欺いて、TPPへすすむ、アメリカ追随の安倍政権に参院選挙で審判を下しましょう!うそつきの政治はダメです!



 以下、TPP問題の詳細を報道した赤旗です。ぜひ、この機会にTPP問題でも真実を報道する赤旗をお読みください。お申し込み、福井の方は 0776-27-3800 まで。よろしくです!

■赤旗・・・TPP交渉参加表明  安倍首相 偽りの言い分
 安倍晋三首相は、広範な国民の反対を押し切って、環太平洋連携協定(TPP)交渉への参加を表明しました。安倍首相の言い分を見てみると…。(北川俊文)

●? 「守るべきものは守る」というが…   合意事項を丸のみ

 TPP交渉は、10月大筋合意、年内妥結を目指しています。新規参加国は、既に交渉している国が合意した条項を交渉し直すことはできません。そのことは、安倍首相もTPP交渉参加を表明した記者会見で認めました。

 TPP交渉は秘密交渉です。遅れて交渉に参加する日本は、すでに合意された条項を知ることができません。ただ、「丸のみ」するだけです。
 こうした新規参加国の制約の中で、重要品目の関税をはじめ、国民皆保険制度や食の安全・安心基準など、自民党が総選挙時に公約した6項目も守れる保証はありません。秘密交渉の中では、政府がどんな交渉を行っているかも、国民には分かりません。

 安倍首相の言う「交渉力」にも実績がありません。過去の自民党政権下で行われた日米経済交渉は、日本側の一方的譲歩の連続でした。農業分野では、小麦から牛肉・オレンジへ、そしてコメまでも輸入「自由化」の対象とされました。TPP交渉参加を表明する以前の事前交渉の段階でさえ、日本政府は米国の要求に屈して、BSE(牛海綿状脳症)対策の牛肉輸入規制を緩和しました。

●? 「全体としてプラスの効果」というが…   農林水産に大打撃

 TPPは、関税と非関税障壁を撤廃し、米国基準に沿って各国の制度を共通にすることを目指す協定です。多国にまたがって活動する多国籍企業が国の違いを苦にしないですむ環境をつくることが主眼です。

 「全体としてプラス」という政府の新しい試算も、こうした多国籍企業の海外展開を支援する立場から、関税撤廃だけで見て、10年後にはこうなっているだろうという予測にすぎません。

一方、新しい試算でも、農林水産分野への大打撃は明らかです。関税率が10%以上で、国内生産額が10億円以上の農産物19品目、林水産物14品目だけで見ても、生産額約7兆1000億円のうち約3兆円が失われます。また、国土を守り、水を蓄えるなどの農業の多面的機能が、金額換算で約1兆6000億円失われます。

 安倍首相は、農林水産業を「成長産業」にすると言います。しかし、検討されている対策の基本は、経営規模の拡大や株式会社の参入などです。小規模経営や家族経営が守られません。それでは、安倍首相が守ると言う「美しい田園風景」も守れません。


●? 「世界の成長取り込む」というが…  中韓とも参加せず

 安倍首相は、TPPで「世界の成長を取り込む」といいます。しかし、経済成長の著しいアジアで見ると、中国も韓国もインドもインドネシアも、TPP交渉に参加していません。それでは、アジアの「成長を取り込む」こともできません。

 日本の関税は、すでにかなり低く、市場は外に向けて開放されています。高関税で守られているのは、関税が撤廃されると国内生産や地域経済に深刻な影響を与える一部の重要品目にすぎません。

 米国主導の「自由貿易」が広がるにつれ、世界で飢餓と貧困が増加しました。多国籍企業本位のルールのもとで、農業関連の大企業の支配が広がり、多くの国で小規模農業や家族農業が衰退したからです。国連食糧農業機関(FAO)は、世界人口が91億人に達する2050年までに、世界の食料生産を70%増加させる必要があるとしています。

 飢餓と貧困を広げるルールではなく、各国の経済主権や食料主権を尊重したルールこそが必要なのです。


●?「同盟国である米国とともに新しい経済圏をつくる」というが… 多国籍企業のため

 安倍政権の「成長戦略」は、多国籍企業化した日本企業を国の内外で後押しすることを中心にしています。そのためにも、TPPを重視しています。

 TPP交渉は、多国籍企業本位の国際ルールを定め、今後、貿易や投資などの協定のひな型にすることを目指しています。特に、アジア太平洋地域を米国主導で一つの経済圏にするアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)を見据えています。

 安倍首相も会見で、TPPは「FTAAPにおいてルールづくりのたたき台になる」と強調しました。

 安倍首相は、共通の経済秩序の下に相互依存関係を強めていくことは「安全保障」にも寄与すると言います。日米同盟を土台に、多国籍企業本位のルールづくりに参画することこそが、TPP交渉参加表明を強行した理由です。


県議会広報番組「テレビ県議会」の収録。放送はFBCで、20日午前9時55分~11時20分です。

2013年03月17日 | Weblog

 昨日は、新幹線問題の会議で簡単に県議会報告をおこない。福井放送へ。県議会広報番組「テレビ県議会」の収録です。私のほか、自民党は山本、仲倉の両氏、民主は野田氏、公明の石橋氏、無所属の細川氏と、●●な顔ぶれ。司会進行は、FBC報道部の東海さんと山本さんです。お世話になりました。


 簡単な打ち合わせのあと、さっそくマイクテストをして収録開始。

私は、新幹線・在来線問題、原子力行政、経済雇用、TPP問題のところで議会での議論にも触れながら発言しました。

 経済問題ではいま、自民党政権が共産党の提案を取り入れて話題になっている賃上げ、を提案。福井県職員の退職金削減や給与削減の動きを批判しました。

そして、村田製作所や関西電力など本社が福井にない企業をのぞいて、本社が福井にある17社で、内部留保が3716億円もあること、ここで働く従業員は約22000人であり、内部留保を1パーセント取り崩せば1万円の賃上げが可能であることをしめして、福井の経営者の決断を訴えました。

 実際、内部留保が260兆円にもなっているのは設備投資など使い道が開けていないからです。また、福井県にしても制度融資の利用が思わしくないのは、経営の先がみえないからです。

 仮に、2万人に1万円賃上げすれば、ざっくり年間24億円のお金をお財布に入れることになり、個人消費を大きく刺激します。こういうお金はスーパーゼネコンに払われる公共事業費とは違い、地域に還流しますので、福井の景気向上の力ともなるでしょう。

 なんといっても経済の6割は個人消費なのですから。ちなみに公共事業がしめる割合は1割にみたないわけで、ここに過分な投資をしても経済を大きく上向かせることはできないのです。どうせなら、個人消費を誘発する住宅リフォーム助成などを思い切ってやればいいのです。

この間の不要不急の大型公共事業の乱発で国も県も借金累増、個人消費抑圧政策で成長が止まってしまったのが現実です。まだこりずに、新幹線や足羽川ダムとは・・・・。

 かつての高度経済成長時は、公共事業拡大が大幅な賃上げとむすびついていたから効果が大きくでた、ということではないでしょうか。急がばまわれ、とはよく言ったものです。

 収録が2時半すぎに終わり、ようやく昼食。知り合いの娘さんがつとめる福井放送近くのラーメン屋でおいしいラーメンをいただきました。

 放送は、20日春分の日の午前9時55分~11時20分です。

ぜひ、ご覧いただきご意見をお寄せください。



 以下、賃上げに関する報道です。ま、共産党が政権評価、というのは書きすぎでしょうが、経済の理屈がわかれば、賃上げへすすむ、ということでしょうね。

■時事・・・春闘、際立つ「政治介入」=企業、政権要請で給与増も-労組に歓迎と警戒〔深層探訪〕

 今夏の参院選を意識する安倍政権が企業に給与増額を求めるなど、政治の関与が目立った2013年春闘。異例の「政治介入」に応えて給与を上げる企業も現れ、労働側にも明るいムードが漂う。ただ、安倍政権は雇用の規制緩和にも意欲を見せており、労使対立の新たな火種がくすぶり始めている。

 ▽共産党も政権評価

 「『所得向上でデフレを脱却すべきだ』というわれわれの主張に対し、政府が同一認識に立った」。連合の古賀伸明会長は13日の春闘集中回答後の記者会見で、安倍政権の給与引き上げ要請に一定の評価を与えた。

 今春闘で経営側は給与引き上げに消極的な姿勢を見せていたが、安倍晋三首相が一時金も含めた「報酬」の増額を要請。米倉弘昌経団連会長ら財界トップを首相官邸に呼び、「業績が改善している企業には報酬引き上げを行うなどの取り組みをぜひご検討いただきたい」と直談判した。

 首相の声に応じ、一時金増額にまず動いたのがローソン。これにライバルの流通大手も続き、セブン&アイ・ホールディングスやイオンリテールは基本給引き上げ(ベースアップ)、ファミリーマートは一時金増額にそれぞれ踏み切った。

 ローソンなどは給与増額の発表文に「政権の要請に賛同した」とあえて明記。組合員平均205万円となる一時金要求に満額回答したトヨタ自動車も「安倍政権の要請は重要な判断要素の一つだった」(宮崎直樹常務役員)と明かした。

 安倍首相は「政権の方針に賛同し、報酬引き上げを宣言する企業も次々と現れている」と成果を誇り、麻生太郎副総理は「賃上げ(を求めるの)は本来、連合の仕事だ」と労働側を皮肉った。

 給与増額を訴えた安倍政権には共産党もエールを送る。8日の衆院予算委員会では麻生副総理が「共産党と自民党が一緒になって『賃上げを』というのは歴史上初めてだ」と述べたのに対し、笠井亮議員(共産)が「一致するところが多い」と珍しく政府を持ち上げた。・・・