前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

前福井県議会議員・さとう正雄の活動日誌。ご意見・情報は smmasao.sato@gmail.com までお願いします。

今年も1年間、たいへんお世話になりました。

2009年12月31日 | Weblog
   今年も1年間、たいへんお世話になりました。つたないブログをご覧いただいたみなさんにも感謝いたします。ブログを始めて、出会いもあり、激励もありました。
政治がかわる過渡期です。来年の参院選、再来年のいっせい選で、より住民本位の政治が本流になるように微力ながらがんばりたいと思います。
  今後とも、どうぞよろしくお願いします。新しい年が、みなさんにとって、良い年となりますように。


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今年を振り返って、いくつか特徴的な活動をピックアップしてみました。
今後とも、ご意見・ご要望などお気軽におよせください。

①雇用と暮らしを守る活動にがんばりました。
   派遣ぎりなど許さず、対策を福井労働局、福井県庁に要請。また、直接、信越化学、経営者協会、NEC、セーレンなど企業、経営者団体とも初めて懇談し、雇用を守るよう要請しました。11月には厚生労働省に失業者の雇用促進住宅入居期間延期を要請。「通常の入居者と同様の2年間の契約を締結することも可能」との回答を得ました。
福井中央公園やアオッサ前広場などでの「なんでも相談会」に相談員として参加し、生活保護申請の支援に取り組みました。
また、障害者自立支援法の見直しもとめて、県身体障害者援護施設連絡協議会、きょうされんなどと懇談。5月には厚生労働省交渉に取り組みました。


②総選挙の結果があらたな情勢ひらきました。
   日本共産党もがんばって、自民党を下野させた総選挙結果がこれまで「自民中心」だった団体にも影響を与えています。11月10日にひらかれたJA福井県大会には、日本共産党もはじめて招待され、わたしがあいさつしました。

③県政・県議会の問題点についても指摘し、申し入れなどをおこないました。
   ゆきすぎた徴税が問題となっている福井県地方税滞納整理機構の問題点について、9月29日に県庁申し入れ。正式な役所としての「公権力」をつかえない「機構」が、県民に対して「差し押さえするぞ」「金目のものはオークションで公売するぞ」と脅しながら徴税活動をしている問題点を指摘した。
福井県議会の政務調査費問題で11月12日に申し入れをおこない、監査委員から指摘をうけた部分の返還すること、07年度分についても08年度分に照らして不適切な部分を返還すること、さらに改革をすすめること、を求めました。また、同日、県の不適正経理についても会計管理者に全額返還をもとめるなどの申し入れをおこないました。


④北陸新幹線、足羽川ダムなど大型公共事業についても問題点を明らかにしました
   5月の国土交通省交渉。新幹線計画について、「一部報道では東京アクセスではなく、大宮止まり、とある。これでは利便性は高まらない」と問題点を指摘したのにたいし、「東京―大宮間は東北、北陸、上越と新幹線が輻輳している。繁忙期は大宮止まりもある」と国側は回答。県も経済界も県議会も「東京へ便利になる」と大宣伝していますが、「東京まで着かない新幹線」の問題点が明らかになり、北陸新幹線での利便性向上に大きな疑問がでました。
足羽川ダム建設事業環境影響評価についての意見を提出しました。そもそも足羽川の大規模改修が完了し、洪水流下能力は飛躍的に向上。1500億円もの税金投入は疑問です。


⑤九条の会の活動に。また、パナソニックに正規雇用を求めている河本さんの裁判やじん肺闘争支援などに取り組みました。
   5月3日の憲法記念日集会での経済同友会終身幹事の品川正治氏の講演会、11月23日の憲法セミナー、作家の大江健三郎氏と、政治学者の渡辺治一橋大学教授の講演会成功のために協力しました。
河本さんの裁判傍聴ややじん肺闘争支援などにも取り組みました。


AALAの中国の旅

2009年12月30日 | Weblog
 この間、教育関係者や業界団体役員の方と懇談。高校の関係者からは「うちの学校はまずまず就職も決まって胸をなでおろしている。しかし、以前はあった金融関係などからの求人はない」「うちの学校はさっぱりダメ。担当しているところで、まともに決まったのは数人だ」など高卒者の就職戦線もいろいろ。先日も書いたように、大卒者は「氷河期」状態なので、さらなる取り組みが必要になります。
 ある業界団体の方は「自民党の政治連盟に無理やり入らされているがおかしい」「共産党の大門参議院議員には業界も大変お世話になっています。共産党を応援します」と熱烈な激励をうけました。県内でも自民党の政治連盟が求心力を失っていっているようです。「力のない野党」では当然でしょうか。そこが、「建設的野党」日本共産党の注目されるゆえんです。

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   三国高校時代の恩師の北出芳久先生がアジア・アフリカ・ラテンアメリカとの友好連帯の活動(福井県AALA)を県内でやられていて、キューバや韓国、中国へ友好の旅をされている。
10月に中国を20数名で訪れた時の報告集を買わされた。いや、買わせていただいた。300円。
   中国の現在の風景や人々の暮らし、かつての日本の侵略戦争についての中国の一般の方々の意見、そして参加されたみなさんの感想など、それぞれの角度がなかなか面白かった。
  
   わたしも県議時代に日中友好の議員連盟に加わっていた。税金での海外視察は反対、という立場なので中国視察には一度も参加しなかったが、県内での歓迎の催しなどには参加したことがある。
侵略戦争を反省せず、憲法改憲まで計画している自民党議員のみなさんが、「カンペー」とやっているのに「違和感」も感じていたが、怒涛の経済交流でそんな疑問をもつ議員もほとんどいなかったようだ。

  今回のAALAの報告集は、ぜひ多く地方政治家や行政関係者にも読んでいただきたいと思いましたね。

  余談だが、中国代表団の歓迎会の時に、「日本共産党の議員です」と紹介したら少し驚かれたことと、「恐竜の化石はでていない」と言われたことが印象に残っている。その後、恐竜の化石も発掘され、福井県の恐竜博物館との交流もあるようだ。




ひどい!学校の耐震化先送り

2009年12月29日 | Weblog
仕事納めの昨日、生活保護申請に同行しました。なんと、市役所にいくと、西村市会議員、鈴木市会議員、もそれぞれの相談者とともに生活保護申請中。
SOSをうけとめる日本共産党の活動を実感しました。

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読売新聞・・・・大地震で倒壊の恐れがあるとして、全国の自治体が来年度中に着工予定だった公立小中学校など約5000棟の耐震化工事について、文部科学省の関連予算が約63%削減されたことがわかった。

 2800棟に相当する規模という。学校の耐震化は国が最大3分の2を補助してきたが、鳩山政権が掲げた「高校授業料の実質無償化」で約3933億円の予算が必要となり、しわ寄せを受ける形になった。

 文科省によると、自治体側からの要望があった約5000の学校施設の耐震化工事の関連予算は、約2775億円。自治体からの要望を審査し、使途を限定した補助金として交付する。毎年ほぼ満額が認められており、今年度は約3800億円が投じられた。だが、政権交代後は高校無償化予算を工面する必要から、政務三役らによる協議や11月の事業仕分けを経て、25日に閣議決定された政府予算案では約1032億円に圧縮された。・・・・・・


これはちょっとひどい。
これまでわたしたちが、政府交渉のたびにつよく要求してきたのが、こどもの安全、耐震対策。県議の時にも繰り返し要求し前進させてきました。
こどもの安全、授業料無料化、両方ともきちんとやるべきです。
財源は、大企業減税の見直しなどをおこなえば、しっかりでてきます!

ここまで言うか!「自民党の党籍を抜いてきてください」

2009年12月28日 | Weblog
    昨日は、会合で派遣ぎりされた方の話をじっくりうかがった。家も失い、家庭崩壊。自殺まで考えた、という。福井県労働組合総連合と共産党に出会って、「絶望」から抜け出すことができた、と話された。県民のSOSをうけとめる役割に身がひきしまる。と同時に行政がもっとその役割を果たす努力をつよめなくてはいけない。「生活保護をうけたら、まじめに仕事を探していないのではないか」など、苦しんでいる県民を追い込む言動もあると聞いたが、「心をかよわせる」対応が必要だろう。年末もしっかり対応していただきたいものです。

  さて、先日の朝日新聞に民主党の陳情システムについての記事があった。


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   朝日新聞・・・・・・「自民党の人には幹事長室は会わないと思う」「どうしてもというなら、自民党の党籍を抜いてきてください」

 民主党県連が新政権誕生から10日余りたった9月27日に全国とほぼ横並びで設置した「福井地域戦略局」。今月12日、原発立地地域の市議などでつくり、自民系が多い「県原電所在地議会特別委員会連絡協議会」が戦略局に陳情に赴いた際、理事の渕上隆信・敦賀市議(無所属)はそう言われて息をのんだ。


 同会は毎年この時期に県選出の自民党国会議員をつてに交付金の充実などを陳情してきた。会に民主党員を入れようとの意見も出ているが、「国策の原発に対する地元の声なのに、自民党員かどうかで区別するのはおかしい」と渕上市議は批判する。


 夏の総選挙で自民党候補者を応援した森下裕・若狭町長は「はたして上まで届けてくれるのか」と陳情の実現性に不安を抱く。前政権時代は個人的なつてを頼りに中央省庁へ陳情していたが、今回は民主党の意向をくんで今月19日に戦略局へ陳情した。共に自民候補を応援した松崎晃治・小浜市長は「(窓口が他にない以上)戦略局を活用させてもらいたい」と話す。・・・・・・・・


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   「何様のつもりか」との批判があるが、豪腕・小沢の前に沈黙がつづいている。あの野中氏まで「ふたたびひれ伏した」とマスコミでも話題になっている。

   このようなシステムの問題は、特定の思想政策集団である「政党」が多様な思想・要求を排除することにつながりかねないことだろう。行政は、その全住民、国民にたいして責任をもつから、国民の請願陳情をうける「義務」がある。それは、民主党がどういおうと「禁ずる」ことはできない。しかし、政党には法律上はそのような拘束はない。どこかの独裁国家のように党と行政を一体化する政治体制をめざすのなら別だが、このような手法は、記事にあるような「どうしてもというなら、自民党の党籍を抜いてきてください」などの政治的「弾圧」につながる。民主主義が危ない、ということ。

このような露骨な手法は、ネット上でも批判的意見がおおいようだ。

   民主党は衆議院比例の80議席削減、も主張している。「多様な民意」を反映する比例代表議席を削減した国会はどうなるだろうか。
内閣法制局長官の答弁を禁止して、恣意的な憲法解釈を時の政権がおこなう危険性はどうか。

   わたしたちは、「建設的野党」として、その危険性ははっきり指摘していかなくては、と思う。




「ゼロの焦点」

2009年12月27日 | Weblog
    話題の「ゼロの焦点」。あらためて、光文社のカッパで再刊されたものを読んだ。一気に読んだ。そして、映画館で広末涼子、中谷美紀、木村多江の「競演」を観た。映画は前作のほうがインパクトがあるかな、とも思った。展開に冗長さを感じるところがあったからかもしれない。が、「競演」は圧倒的迫力。韓国ロケもおこなった力作。

    この小説後、断崖では自殺者が増え、清張が碑を建てたという。なぜ社会的に話題になった場所で自殺するのか。人生RESET、という主題と絡むのかもしれない。当時の清張ブームのなかでのヒステリー現象であったか。

   高石友也が歌っていた歌に、「わたしに 人生といえるものがあるなら あなたと過ごしたあの夏の日々  できることなら あの日にかえりたい」というような歌詞があった。
「あの日にかえりたい」もRESET願望と郷愁が半々か。

いま、「派遣ぎり」「失業」などで三国の断崖で自殺を考える人が増えている、と繰り返し報道されている。職に就き、「希望」が一度も灯らなかった人生ではなかっただろう。

その灯が、ヨーロッパでは消されることはないのに、日本では「大企業中心」という強い政治の息が吹きかけられて消されている。

   先日も大学関係者と話していたら就職難のことが話題になった。県内では全体として女子は優秀で男子よりも内定は高いと聞いた。
しかし、いくつ受けても受からない女子学生が言ったという。「イギリス人の女性を殺した殺人者が職に就けて、どうして私が就けないの」。
女子大学生がこのような気持ちに追い込まれている、自分の存在価値を見出せなくなっているのはとても悲しいこと。

社会人としての第一歩の希望の灯が消されている。

こうして、灯を消し続ける日本が明るくなるはずはない。

いま、政治にも、企業にも、湿った薪に火を点す努力が求められている。
新しい年の政治戦では、このことを問いたい。





ブルトレ「北陸」「能登」廃止へ。残念!

2009年12月26日 | Weblog
    毎日新聞・・・・来年3月13日に実施するJRのダイヤ改正で、寝台特急「北陸」(上野-金沢)と急行「能登」(同)の廃止が決まった。これで首都圏と北陸地方を直結する列車は皆無となり、利用者からは惜しむ声も高まりそうだ。
 JR西日本によると、利用客の減少や車両の老朽化が廃止の理由。3月12日夜に金沢と上野を発車する便がラストランとなる。

   格安ツアーバスや低価格ホテルの増加で夜行列車は近年、全国的に利用率が悪化。昨年以降も急行「銀河」(東京-大阪)や特急「はやぶさ・富士」(東京-熊本・大分)などが廃止された。北陸、能登も例外ではなく、特に平日の上野行き能登では、誰も客のいない車両を見かけることも少なくなかった。しかし時間を有効に使いたいビジネス客や学生など一定のニーズはあり、特に北陸の個室寝台は人気が高く、週末や連休などは予約が取りにくかった。・・・・・・・


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   残念ですね。
  ブルトレに最初に乗ったのは、役所に就職して間もないころ、青森県浅虫での民主青年同盟の研修会に参加した時でした。「日本海」ですね。
 「北陸」は、東京への旅行や出張の際にも何度も利用しました。記事にあるように「有効に」ということから。勝手に「フルタイム TOKYO」と名づけて、連れ合いを誘ったこともあります。政府交渉にでかけた際に、十日町あたりで豪雪で長時間止まり、料金払い戻しをうけ、政府交渉に駆け込んだのも思い出です。

   「ニーズ」の問題とともに、バスとの競合もあるでしょう。「ニーズ」が低下したわけでは、かならずしもないと思います。
  「郷愁」だけで残せるものではありませんが、東京と直結する「動脈」鉄路からJRが撤退するのも、「北陸新幹線」の準備とあわせて考えれば、納得がいく面もあります。第三セクターではとても運行しきれないブルトレでしょうから。

  「狭い日本 そんなに急いで・・・」というキャッチフレーズも子供の頃ありましたが。
「速さ」で見落とすものが増えることを忘れてはいけないと思いますね。


しかし、つくづく残念ですね。
 

 

新型インフルエンザ感染対策などで申し入れ

2009年12月25日 | Weblog
    福井県社会保障推進協議会として福井県に「新型インフルエンザ感染対策と後期高齢者医療制度に関する緊急要請書」を提出。北出代表委員、能登事務局長、山田かずおさんらとともに参加しました。県庁では北島長寿福祉課長、一戸医務薬務課長らが応対しました。

     わたしたちは、新型インフル対策として、「国民健康保険被保険者資格証明書交付世帯に緊急に短期被保険者証を交付するよう市町に助言すること」などを求めました。

    県側は「医療がうけられないことのないよう、市町に対応を求めている。ほとんどの市町では対応していると思っている」と回答。わたしたちは独自の調査を紹介し、「役所にとりにきなさい、税金をまず払いなさい、などの応対もあり改められるよう県として取り組んで」と要請しました。
  また、後期高齢者医療制度については、「2月上旬に決まるが、22、23年度は保険料引き上げは抑制される方向」「資格証明書の発行は、十分な収入があるのに払わない悪質者に限られる」などと答えました。

  以下、要請書全文です。

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新型インフルエンザ感染対策と後期高齢者医療制度に関する緊急要請書
                                
住民のくらしを守るための日頃のご尽力に敬意を表します。
さて、新型インフルエンザの拡大は拡大の一途をたどり国民の不安も高まっています。感染者の死亡も増えており、感染拡大と感染者の重症化を防ぐ緊急の対策が自治体として求められています。
つきましては、新型インフルエンザ緊急対策など下記の事項を要請いたします。



1. 国民健康保険被保険者資格証明書交付世帯に緊急に短期被保険者証を交付するよう市町に助言すること。
また、自治体で保険証を保留している世帯についても短期被保険者証を交付するよう市町に助言すること。
発行されるまでの間に、資格証明書を提示した受診の場合、短期保険証とみなし、そのことを交付世帯に個別に通知すること。

2. 肺炎球菌ワクチン接種、新型インフルエンザワクチン接種の費用について全額または一部を助成すること。

3、「後期高齢者医療制度」での資格証発行を停止し、保険料を引き上げないこと。

以上

貧困な大学予算、「知の崩壊」を食い止めるには

2009年12月24日 | Weblog
昨日につづいて、科学の話題を・・・
井上さとし参議院議員のHPより・・・・


・・・・「日本の科学、技術の発展をどう考えているのか」「現状がわかっていない」――次々と声が上がりました。党議員団が主催した「科学・高等教育予算充実のための懇談会」でのこと。事業仕訳で現場を無視した結論が出されたことへの憤りの声です。

  梶田・東大宇宙線研究所所長、中山・宮崎大副学長をはじめ、全大教、私大教連など労組の代表、院生協議会など若手研究者の皆さんなど、急な案内にも関わらすご参加いただきました。

 税金の無駄遣いをなくすことは重要としつつ、共通して出されたのは、仕訳人があまりにも学問・研究の現状を理解していないこと。そして、予算縮減などの具体的根拠がまったくなく、現場を無視した一方通行での切り捨てであることへの批判の声でした。

 特に若手研究者の皆さんが厳しい生活の中でも日本の科学研究を支え、将来の学問研究に意欲を持って頑張っているのに、実態や事業の目的もよくわからずに予算を縮減していることに「若手研究者から希望も意欲も奪うもの」との声が相次ぎました。・・・・

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先日、大学関係者と懇談したが、その際に「文系などでは研究費が年間10万円という研究者もいる」との話を聞いた。おもわず、「月10万でしょう?」と聞き返したが、年間10万だった。福井県議会議員の政務調査費は月30万、福井市議会は月15万。第一線の研究者が年10万とはあまりにお粗末ではないか。
さらに大学関係の予算を削ることは日本の「知」の崩壊につながるのではないか。

余談だが、県議のときに「政務調査費を党派を超えて集団で活用して、大学などの研究者に調査研究を委託したらどうか」と提案したことがあった。他の議員からは受け入れられなかったが。

ずさんな使い方をして、返還が必要となったり、検証に耐える領収書がなく自主的に返還するぐらいなら、日本の知の崩壊を食い止めるために活用することも一考に値するのではないか。きっとその研究者は「福井」を身近に感じてくれる財産になると思うね。

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話題は変わる。ある福井県議会議員のHPをみたら、「2010年元旦 謹んで新春のご祝詞を申し上げます」とあった。
気の早いことだ。年を越せるかどうかわからない県民が増えているというのに。


 

坂東昌子・前日本物理学会会長の講演会

2009年12月23日 | Weblog
 
 先日「翔く科学  最前線のノーベル賞科学者たち」と題する坂東昌子・前日本物理学会会長の講演会が福井大学であり、参加しました。日本科学者会議福井支部の主催でした。

坂東昌子さんは、
●湯川先生の講義を聞いても量子力学の問題は解けなかった。漫談を聞いているようだった。
●少数派から多数派になるためには、議論できる仲間の存在が必要。湯川は朝永と議論した。少数派でも正しかったら、いつかみんなに認められる、との立場。
●原子力問題についても「小さい事故にもきちんと対応公開し、大事故を防ぐことが必要。みんなが監視していくことを通じて」と語りました。
● ノーベル賞委員会が引用文献に「T.Masukawa」と書くところを「K.Masukawa」と誤っていた。これは従来の誤った引用をそのまま使ったから。
●なぜ、日本で素粒子分野でノーベル賞が多いのか。
① 物質観にもとづいたアタック
② 流行の先をみる
③ 形式論理をおいつめる
④ お互いに評価できる広い心、などがある、と。


    私も、「物質観にもとづいたアタック」と自然の階層性などの哲学との関係を質問しました。

    坂東さんは、最近の予算をめぐる動向などについて、「民主党も勉強せーやー。科学の本質知らない」と喝破し、会場の笑いを誘いました。2時間半もしゃべりっぱなし。とても元気な、チャーミングな女性科学者でしたね。
こういう意気が若い世代の研究者に受け継がれていくことが本当に大事だと痛感しました。

嬉しいニュース2つ

2009年12月22日 | Weblog
今日は冬至。冬至なんきんを食べて元気にスタート。
  さて、今朝は嬉しいニュースが2つ。

① 11月18日に政府交渉をおこない失業者の雇用促進住宅入居延長などを要請していましたが、正式に11月26日に延長が通達されていることがわかりました(赤旗)。
このブログでも厚生労働省の前向きな回答を紹介していました。
福井の共産党は、雇用促進住宅廃止が問題になったときも真っ先に政府交渉をおこないましたが、今回も機敏な交渉で延長をかちとる役割を果たせたと思います。

② 福井県の後期高齢者医療制度の保険料が据え置かれる方向になりました(県民福井)。

来年の保険料引き上げ問題では、わたしたちは10月26日に「来年4月からの保険料本人負担を引き上げないこと。そのために、あらゆる財源方策を県、市町と協議すること」と申し入れをおこなっていました。今回巨額の「剰余金」の活用がはかられることになったもので、日本共産党の畑野まみこ議員も広域連合議会で要求していました。


   今後とも、みなさんの願い実現にがんばります。ご意見、ご要望などお気軽にお寄せください。

荒川洋治「茶箱」

2009年12月21日 | Weblog
   昨日は、日本共産党の地区大会があり、途中あいさつをした。いよいよ来年1月の党大会成功と参院選勝利めざす取り組みの飛躍をつくる運動も正念場。そのあとは、党員の方々とひたすら地域訪問、あいさつまわり。寒かったね。しかし、みなさんの激励で寒さも感じない。実家から届いた草もちで栄養補給。

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昨日の日経新聞文化欄に荒川洋治氏が「茶箱」と題して書いていた。
ちょうど、「文学の門」(みすず書房)を買ったところなので興味深く読んだ。

誰もいない三国の実家での3日間。・・・・・小学生時代に閉鎖された工場のなかにある「茶箱」を開けると、40年ほど前の高校の頃に買った雑誌が。・・・武生で発行していた「武生文学」、福井市で発行されていた「木の実」など。・・・人文系の出版社のPR誌「創文」もあった。・・・茶箱の時間は楽しかった・・・黙するものにはいつまでも学ぶべきものがある。・・・・


「文学の門」のなかの一節・・・いつもいる町には、大きい書店がない。電車で1時間、福井市の品川書店で、無料でもらえる雑誌を見つけた。創文社のPR誌・・年間120円とある。毎月送られてくるのだから安い。・・毎月、「創文」を目で見ていた。・・・


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   わたしが高校時代を過ごした坂井町には小さい書店もなかった。福井に出て、ひまわり、勝木、品川と歩く。ひまわり、品川はもうすでにない。同様に、PR誌と出あった。わたしの場合は「ちくま」が最初。吉川幸次郎さんの連載も難解だが面白かった。年間数百円だったか。「味をしめて」、「未来」「波」「本」など何種類かとっていった。学校では出会えないいろんな人たちと会える楽しみが毎月あった。
  5、6年前か。ある書店で本を買い、お金を払おうとして、台の下にあるPR誌をとって、「これください」と渡したら、男の店員が「はい」と返事をして、「ピッ」と100数十円だか計算してしまった。「あっ」と思ったが、そのままお金は払った。無性に腹がたった。「店員教育ができてないな」と思っていたら、しばらくしてその店はなくなった。

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荒川氏は、・・・ネットという「機械」ができて、画面のなかで文章を書く人がふえた。責任もないし、気軽なので、わき出てくることばをそのまま発表。気持ちがよいので疑問をもたない。それが書籍などの紙媒体の文章にも感染しつつある。文章を書くこと、公表することは、どういうことなのか。この先どんな意味をになうのか。考えるときがきた・・・・と、「警告」している。

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    わたしもこのような形で「気軽に」意見・雑感などをだしている。のべでいうと日本でも数千万人がなんらかの形でネット上に表現しているのではないか。実名、匿名いろいろある。
このブログにも「お叱り」をいただき、修正削除したケースもある。
県議時代のように何万枚もの議会報告でみなさんに県政の問題点や見解を一気にお伝えすることはできない。そのような資金もない。ささやかではあるが、このブログでは今後も「責任」ある意見表明をしていきたいと思っている。

 
  「茶箱」のような経験を夢見るのであれば、そのためには茶箱となかに入れるものが準備されなくてははじまらない。ネット上だけで「生活」していると、その醍醐味からは遠ざかるかもしれない。


学習会企画「プルサーマルについてーーーー 危険で愚かなプルトニウム利用」

2009年12月20日 | Weblog
   関西電力 高浜原発で計画されているプルサーマル計画についての学習会が福井市内で開催されます。県民のみなさんの参加をよびかけています。主催は原発問題住民運動福井県連絡会。

「プルサーマルについてーーーー 危険で愚かなプルトニウム利用」

●とき  12月23日(水) 午後1時半

●ところ  福井市光陽3丁目 光陽生協クリニック2階会議室

●講師   児玉一八氏(原発問題住民運動石川県連絡センター事務局長、越前市出身)

JA福井県中央会との懇談

2009年12月20日 | Weblog
  先日、JA福井県中央会をたずね、谷川元孝・農業対策部部長はじめ5名の方々と懇談しました。
参議院比例の、かわえ明美さん、参議院福井の山田かずおさん、かねもと幸枝書記長、それに私が出席しました。

   最初、JA側から福井県の農業の実情、先のJA県大会できめた3年間の方針、新政権のもとでの新しい制度、などについてお聞きしました。


   「世界がカネを積んでも日本に輸出してくれない、という体験をした。国として大事な農の問題。JAとして担い手育成、たくましい農業、などすすめてきた。TAC、とことん会ってコミュニケーションで取り組む。」「ガットウルグアイラウンド以降おかしくなってきた」「副業的、と農家を切り捨てたところに問題がある」「日豪EPAもやらなくていいことをやっている。日米FTAにも反対」「日本人のあり方が問われている」など豊富な資料にもとづいてお話をお聞きしました。

   国の政策への意見も大変率直で、おおいに意気投合しました。


   わたしも、先のJA県大会招待へのお礼を述べるとともに、今年2回おこなった農林水産省交渉の内容、民主党政権の新しい所得保障制度の問題点などをお話しました。

   今後とも、JAのみなさんや農家のみなさんと力をあわせて、日本と福井の農業を守り、発展させる気持ちが高まりましたね。





「新幹線・ダムよりも県民の命」「再開発ビルよりもこどもたちの健康」

2009年12月19日 | Weblog
  昨日は、参議院比例の「かわえ明美」さんを迎えて。山田かずお福井選挙区予定候補とともに、朝は福井駅前で街頭演説、午後はJA県中央会との懇談に参加しました。生活保護の相談、夜は九条の会ふくいの会合、などでした。

   先日、社会保障推進協議会のミニ学習会で「ハスの実の家」の渡辺登美子さんを講師に障害者自立支援法をめぐる情勢の学習をしました。
渡辺さんは、
● 共同作業所の全国組織「きょうされん」ができて31年。自立支援法の問題では、賛成していた団体からも「きょうされんが言っているのが本当だったね」と評価されてきている。当事者の声が大きな運動になった。いま、政権交代のなかで障害者の団体にも様々な動きがおこっている。
   現状は、施設の中堅職員が「いまの給料では子供ができてやっていけない」と退職していく。
● 新政権は自立支援法について4年の間に廃止する方向。応益負担はただちにやめてほしいが、来年度予算でどうなるか、不透明な状況。
   施設で作業して、障害者の収入は月2万程度。これを将来は4万にする方向。・・・・など現状と課題について話されました。
               
    参加していた敦賀市の山本市議からは、インフルエンザワクチン接種で敦賀市は2回目を補助することとしたこと、その「引き金」に山本市議の質問がなったことなどを紹介しました。

    わたしは、このブログでも紹介しました、厚生労働省とのやりとりを紹介しました。

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    社会保障推進協議会の調査によれば、福井県内で医療費全額自己負担となる国保の資格証が発行されていて、インフルエンザ対策の手立てがとられていないのは、あわら市(123世帯)、勝山市(36世帯)。

インフルエンザワクチン接種で、敦賀市と池田町は2回目が必要な人に2550円を補助する。
ぜひ、他の自治体にも広がってほしいものです。

           ★

     福井県内の各自治体の調査によれば、
国民健康保険税の滞納世帯  12,332世帯
全額自己負担の資格証世帯   2,401世帯
 うち中学生以下の子供      273世帯、439人

最近報道された、高校生等は         125人

  福井県内で600人ちかいこどもたちが安心して医療をうけることができない実態を放置してはおけない。わたしたちの運動の成果として、新たに高校生もふくめて短期保険証が交付されるようになったことは大きな成果です。
  しかし、このこどもたち以外に、最低でも2,401人の県民が医療から排除されているということ。この背景には払いたくても払いきれない高額な保険税の問題もあります。
  「新幹線・ダムよりも県民の命」。「再開発ビルよりもこどもたちの健康」。
  限られた財政だからこそ、行政も議会も、マスコミも、「将来への投資」話に浮つくのではなく、いま、困っている県民・こどもたちにこそ責任を果たすべきではないか、と思います。