前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

前福井県議会議員・さとう正雄の活動日誌。ご意見・情報は smmasao.sato@gmail.com までお願いします。

柳家小三治や小沢昭一の句会

2009年11月30日 | Weblog
昨日は、地元の廃品回収作業を自治会長さんたちとともに。年内最後ということで、雑誌や古本など大量にだされる。我が家も例外ではありませんでしたが。昼は、福井市牧の島会館での新日本婦人の会のバザーで、カレーと豚汁。おふくろの味で、おいしい!井上美代さん発案の9条ブローチ、300円も。入り口では堀田さんが鉢植えを販売。いちじくも挿し木で育てたとか。公子市議と二人で、「お世話できないからねー」。堀田さんからは「来年はドライフラワーを準備しとくか」と一発。

  午後は、地元の地域をKさんご夫妻とともに訪問活動。あちこちで農業者、駄菓子屋さんなど地域の元気なみなさんとおしゃべり。「今年の総選挙ではお世話になりました。来年は参議院選挙です」などと・・・・。
夕方からは生活相談。難病の娘さんをかかえた親御さんのお話。また、別の方は電話が通じなくなったので駆けつけてみると、「お金がなくて」と。借金整理など当面の対策を相談しました。
こうして、日曜日も慌しく終わっていきます。

        ★

   さて、あこがれの柳家小三治や小沢昭一と出会えた、先日の句会。
講演された俳句の先生、鷹羽先生によると、「昭和40年代から俳句ブーム。俳壇の外からの火付け役がこの句会。俳句は寅さんや三波春夫さん、夏目雅子さんもつくっていた。亡くなってからわかった。やなぎ句会は亡くなる前から堂々と俳句興行。西行以来の画期的なことだ。私が句をナオス、ナオシ屋。小沢さんは鋳掛屋、という。これは小沢さんの話芸。鋳掛屋、これぞ小沢昭一の心だー」

  なんか、おもしろい俳句の先生が登場しました。
つづけて、「1字違いが大違い。柳家小三治が蛍の句をつくったが、入船亭扇橋にナオサレ、残った語は蛍だけ、ということもあった。江國さんの句に『上海蟹 食われたがって でてきたり』とあった、最後の1字を『か』とナオシタ。1字違いが大違い」

なんてことを話しながら、これまでの句の紹介。
「織部から 唐津へそそぐ とろろ汁」(永六輔)
「寒釣りや 同じ顔ぶれ 同じ場所」(小沢昭一)
「狐火の ように嫁いで いきにけり」(柳家小三治)
   (聞いた感じで書いていますので、実際は違うかもしれません)
そして、「これらの句は俳句の憲法である歳時記に登録されています」と。凄いもんですねえ。

まだまだ本番はこれから、というところですが、またの機会に。
全容を書いたら、ツマンナイヨー。これがブログのココロだ!

では、駄句を・・・

しぐれ空 ストーブかこむ 相談者

寒々と 古本なげる 荷台かな


北陸新幹線は立ち止まって考えよう

2009年11月29日 | Weblog
     北陸新幹線の福井延伸は、前原誠司国土交通相の「年末の予算編成までに着工の可否を決めるのは無理だ」との発言で、来年度の着工が不可能になったことで、県内の政財界は大騒ぎをしています。

    推進してきた立場としては、「黙ってはいられない」ということでしょう。今回、以前のように「新幹線が駄目なら原発もんじゅも認めない」という議論はあまり聞かれません。このことは、冷静になったといえばそれまでですが、「福井駅部」と「もんじゅの改造工事」をバーターとした当時のような「勢い」がない、「勝ち目が無い」ということであり、「そんな無茶をいってもあかん」ということでしょう。そういう意味で「原発カード」をきることができなくなった背景は大事です。

    こういう事態の中で、NHKなどでは「新幹線よりももっと必要なことに税金を使ってほしい」「新幹線の必要性もあまり感じない」など県民の声を報道していました。率直な県民の気持ちだと思います。
     県民の気持ちと乖離した行政をつづけてきたことが、ある意味今回の結果ともなったことを政財界の皆さんはどこまで自覚できているのでしょうか。

新幹線は立ち止まって考えるいい機会ではないかと思います。
● 新幹線建設費負担のみならず、現行JR線の第三セクター負担は県民生活とのバランスに耐えられるか。将来におおきなツケをのこすひとつにならないか。
● 福井県の「エゴ」ではなく、本当に利用客にとって利便性が向上するのか。東京駅まで行かず大宮どまりの新幹線ができることで逆に利便性が悪くなるのではないか。富山・金沢方面から関西アクセスのお客さんは福井乗換えで利便性は悪くなる・・など。

    JR経営にとっても、このまま高速道路無料化政策が実行されていくとなると鉄道経営にも少なくない影響がでてくることが予想されます。こういう面の考慮も必要です。

    あらためて、わたしたちの「当面、新幹線は金沢まで。福井延伸は凍結を。行政は地域交通の充実を」の提案が生きてくる情勢になってきました。


福井農村労組大会であいさつ

2009年11月28日 | Weblog
昨日は、福井農村労組の第11回定期大会で、年金者組合の北出委員長、国民救援会の金子会長とともに、あいさつをさせていただきました。
わたしは、この間の裁判闘争や労働局・県庁交渉、トンネル工事現場視察調査などにともに取り組んできた経過を振り返りながら、「新たな被害をださない予防の取り組み、そして裁判によらないでも救済される補償基金の設置のために力をあわせましょう」と訴えました。

宇野書記長の報告は多岐にわたる興味深い内容でした。いくつか、わたしが問題意識をもった点をあげますと、
● 難聴の認定では、日赤や福井病院の医師が減ったこと、医師不足が遅れにつながっていること。
● 厚生労働省のじん肺統計では、患者が10025人となっているが、傷病年金療養者を除いており、実態が反映していない。このことが対策の遅れにもなっていること。
● 国土交通省が「土木工事積算基準」を見直し、1日10時間から8時間に改正したが、トンネル工夫の間では、「給与が下がる現場にはいかない」との声がでていること。
● 「労働者性」の問題。下請け会社の社長が仕事中に亡くなったが、「社長は労働者ではない」として遺族補償が不支給になった問題は裁判で棄却された。再審査請求中。
・ ・・・などなど、多くの課題があることを痛感しました。


一方、福井県の木原建設が、和解に応じた直後に民事再生申請をおこない和解金支払いを拒否したが、ただちに抗議行動をおこし、和解金全額を支払わせる成果をかちとったことも報告されました。
わたしもいっしょに、木原建設で交渉にのぞんだだけに、これは嬉しい成果ですね。しかし、こういうことも起こりえますので、「補償基金」の創設が急務です。

じん肺裁判。55歳の死

2009年11月27日 | Weblog
    昨日も慌しい一日でした。
午前中は、7名のじん肺の方が、あらたに第三次提訴ということで、福井青年館での支援集会、福井地方裁判所までのデモ行進、に参加しました。
国や県のトンネル公共事業で粉塵によるじん肺罹患。不治の病気。「あやまれ、つぐなえ、なくせ じん肺」をかかげてたたかっている。

   午後、日本共産党の大会議案の案が発表され、読み込む。

 その後、社会保障問題の会議に参加。「肝硬変の55歳の方が3割負担のため医療機関を受診できず亡くなった」との話を聞いた。イギリスやカナダなど多くの先進諸国のように日本もこどもだけではなく、国民の医療費負担をなくしていくことが急がれる、と痛感。サラリーマンも負担なしが1割負担になり、3割負担になり。「我慢している」人は多いのではないかな。年齢差別の後期高齢者医療といい、残酷な国だ。

  会議では、この間の後期高齢者医療広域連合への申し入れや、厚生労働省への交渉の内容などを報告しました。


夜は教育関係者との意見交換。「事業仕分け」や大学の運営交付金への影響などの評価をお聞きする。日本共産党の大会議案についての質問も。基礎的なベースを壊す政治では、日本の知の後退になることは間違いないでしょうね。

派遣ぎり許さない裁判闘争、生活相談のSOS

2009年11月26日 | Weblog
  昨日も慌しい一日でした。朝の打ち合わせの後、パナソニックの派遣ぎりとたたかう河本猛さんの裁判傍聴、と報告集会。午後は、心臓病で入院している方から「以前の国民健康保険税の滞納があり、高額医療費の申請をうけられず、とても60万もの入院費用を払えません」とSOS。すぐに会うこととし、西村公子市会議員とともに市役所にかけあい、貸付制度を利用できることになりました。その後、80代の方の生活保護相談。まずは、息子さんとともに市役所に行き相談をおこないました。
夜は、地元地区の会合に参加。

   河本さんの裁判では、河本さんが求めていた福井労働局の是正指導の文書などの送付嘱託申立、派遣先管理台帳などの提出命令申立、福井労働局の調査内容についての調査嘱託申立、についての判断がくだされるもの、と思われていました。ところが、なぜか福井地裁は判断を先送りし、次回は公判とともに、非公開の「進行協議」もおこなうことを提案しました。あっという間に公判は終わり、傍聴にかけつけた約30名の支援者もあっけにとられました。
  裁判後の集会が福井弁護士会館で開かれ、最高裁弁論を控えたパナソニック裁判の吉岡さんも激励にかけつけました。

河本さんは「署名が5,000筆、団体署名が200となりました。今回伸びたのは共産党が全国各地で協力していただきました。ありがとうございました。吉岡さんには必ず勝って全国を激励してほしい」とあいさつしました。

「河本猛さんの正規雇用を支援する会」代表の平澤氏は、「一口500円の定期カンパ支援会員をつくり財政を強化しよう。敦賀市だけでなく、福井市でも定期的な宣伝行動をおこない県民に広く知らせよう。4月には1周年集会を開催しよう」と当面の行動方針を訴えました。

   いっそう支援の輪を広げ、不安定雇用を繰り返している懲りない大企業の「人間使い捨て」を根絶しなくてはいけません。




映画「鶴彬・こころの軌跡」の試写会

2009年11月26日 | Weblog
●戦前に川柳を通じて暗黒政治とたたかった青年・鶴彬を描いた映画「鶴彬・こころの軌跡」の試写会が12月10日に福井県教育センターで開催されます。

  お問い合わせは、福井民医連 松原さん 0776-27-6648へ。


●読売新聞福井版の川柳選者として活躍した松原秀河氏が25年ほど前にまとめられた「新興川柳の軌跡」の原稿コピーをご遺族からいただきました。

  中島国夫、鶴彬、福村無一路、宮島竜二らのことをまとめた力作。独り占めはもったいないので関心のある方はご連絡ください。

 「新興川柳の軌跡」原稿はA4で二十枚ぐらいです。
faxでよければ送信します。mmasao.sato@gmail.comへお名前とfax番号をお知らせください。



学校給食、図書館司書、原発「もんじゅ」

2009年11月25日 | Weblog
昨日は朝の街頭演説でスタート。タクシーから窓をあけての大きな声援や高校生から手をふっての激励。
  「昨日の9条の会はよかったねえ」とあちこちで話題に。東京からこられていた事務局の方も「マスコミの取材が多いですね」と。今朝の新聞記事を東京の9条の会にFAXしておきました。
  「弁護士のWさんが、さとうさんのブログをみてるって言ってたよ。更新は大変でしょ」と。こういう声を聞くとこちらが励まされます。
   夜には、わたしのブログをみた方からの生活相談・・・・・。
   お気軽に、ご意見・ご相談およせください。

         ★ 



  さて、18日におこなった政府交渉。今日は文部科学省の紹介です。


● 中学や高校の授業で、精神疾患について正しい知識の普及、啓発を。
担当者は「教科書では心の健康について述べている。本年3月から教職員の手引きをだした。まず教職員にたいしておこなう」と回答。参加者は「思春期から統合失調症にもかかる。早期治療が必要ではないか」と指摘しました。これについては、「早期発見早期治療が必要だ」と答えました。

●学校図書館司書の配置をすすめる実効ある措置を
 担当者は「子ども読書サポーターズ会議を開催し、良好事例の紹介をおこなっている」などと回答。議員が「坂井市では予算措置は36%にとどまっている。きちんとさせるべき」と指摘しましたが、国側は「指導助言は難しい」と答えました。

● 学校給食は民間委託しないことを学校給食法のなかで位置づけること。
担当者は「昨年大規模改正をおこない、本年から施行している。食育推進を明記した。どのようにすすめるかは設置者の判断。給食の質を落とさないこと、献立の作成は委託しないこと、を通知している」と回答。
一方、「弁当を出しているところは学校給食といっていないところもある」と、「脱法的な」やり方がおこなわれている例もしめされました。
地産地消などをうたいながら、民間委託でどこの食材かもわからない、では食の安全は守られません。

● 高速増殖炉「もんじゅ」について
担当者は「耐震安全性について、十分に安全側においた場合の計算をおこない、十分な安全余裕をもっている。600ガルから760ガルにあげて計算しても安全を確保している」と、機構の説明をおこないました。「国家戦略として着実に推進する」とまで言い切りました。
 危険な「もんじゅ」は動かさないで、の県民の願いをふみにじる態度は新政権でも変わらないようです。


以下、文部科学省への申し入れ文です。


        ★

文部科学大臣 川端 達夫様
2009年11月18日 日本共産党福井県委員会
委員長 南 秀一

重点要望事項
福井県民の切実な要望事項の実現に特段のご尽力をいただきたく、つよく要望いたします。

1.公立幼稚園・小中学校の耐震化について、IS値0.3以上の施設についても0.3以下の施設と同等の国庫補助率3分の2に引き上げること。

2.中学や高校の授業で、精神疾患について正しい知識の普及、啓発を行うこと。

3.学校図書館司書の配置をすすめる実効ある措置をとること。学校図書館図書費の交付税需要額に対する予算化率が低い団体に対し、予算化を高める助言を行うこと。

4.学校給食は食育や教育の一環であることから考えても、民間委託しないことを学校給食法のなかで位置づけること。

5.高速増殖炉「もんじゅ」について
①蒸気発生器の一部の「安全余裕度」は1パーセント以下であり、安全性に懸念がある。よって、「もんじゅ」の運転再開を目指さないこと。また、大事故をおこして長期間経過している「もんじゅ」は、所管官庁の責任で永久停止とすること。

②「耐震再評価最終報告」を策定するにあたって、機構が収集した活断層調査に関するすべての生データを、第三者が評価できるように国の責任で公開すること。■






9条の会セミナー、赤旗の報道

2009年11月24日 | Weblog
  昨日の福井市での9条の会憲法セミナーを本日の「しんぶん赤旗」が1面で報道しました。以下、赤旗です。

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9条生きる日本に
福井でセミナー 大江・渡辺両氏講演

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 「九条の会」は23日、福井市の福井県県民ホールで第9回憲法セミナー「憲法9条が生きる日本に」を開き、「九条の会」呼びかけ人の一人で作家の大江健三郎氏と、同会事務局員で政治学者の渡辺治一橋大学教授が講演しました。会場いっぱいの550人が参加しました。

 渡辺氏は「民主党政権と憲法9条の行方」と題し、「構造改革」に反対する「反貧困」の運動と「九条の会」をはじめ海外派兵反対の運動が世論を動かし、「自民党政権を追い詰めた」と指摘。民主党新政権のもとで「明文改憲はすぐには進められないが、憲法は変えずに自衛隊の海外派兵を進める解釈改憲の危険は高まっている」と強調し、「改憲阻止から憲法実現を求める運動に発展させよう」と提起しました。

 大江氏は、イスラエル人指揮者・ピアニストのダニエル・バレンボイム氏が、イスラエルのパレスチナ弾圧を批判する活動をしていると紹介。「彼はイスラエルの独立宣言に“周囲の国を苦しめない”と書いてあるのを読んでいた。子どものころ一生懸命考えたことを忘れず実践している人がいる」と語りました。その上で、「私も、井上ひさしさんも、亡くなった加藤周一さんも、戦後の民主主義を守っていくという出発点があり、同じような人々の世界的なつながりがある」とのべました。

 大江氏は、沖縄の問題で、軍による自決強制を書き換えようとする動きや、米軍の存在をそのままにしようという動きがあるとし、「戦後直後の民主主義から見て大きな後退だが、私たちの運動はこれを押し返しうるものだ」とのべました。

 埼玉県から1人で来たという女性(23)は「戦争体験は読書などで疑似体験できるという渡辺さんの話は、これならできると思った。報道を受け身で聞くだけでなく、こういうところにもっと出ていきたい」と語りました。



九条の会の憲法セミナー、大盛況!

2009年11月24日 | Weblog
  昨日は、九条の会の憲法セミナーが福井市で開かれました。

大江健三郎さんと渡辺治さん。県内各地から、また県外からもふくめ550人が参加。凄い熱気でした。わたしは、九条の会ふくいの役員として裏方をつとめたため、お話を聞くことはできず、後でテープを聞こうと思います。

大江さんも渡辺さんも最後までサインセールに応じておられました。大江さんは一人一人にていねいに話しかけられ、みなさん大喜び。しかし、事務局の方は列車の時間を気にしてハラハラされてました。

  参加されたみなさん、ありがとうございました。ぜひ、お住まいの地域やお仲間で気軽に九条の会の輪を広げていただければ嬉しいですね。

保険料値上げ!後期高齢者医療制度、速やかに廃止を

2009年11月24日 | Weblog
18日におこなった政府交渉。今日は、厚生労働省関係のやりとりを紹介します。

●後期高齢者医療制度関係について
①後期高齢者医療制度を速やかに廃止し、老人医療制度に戻すこと。
回答・・3党合意やマニフェストなどで廃止することとしている。老人医療に戻すのではなく、11/6に設立された改革会議で2年ぐらいかけて新たな制度をつくる方向で検討していく。健診項目や人間ドックについては10/26付通知で今年度予算増額をおこない、来年度も増額するよう要望しており対応する方向で考えている。

②正規保険証の取り上げは行わないこと。年金天引きはやめること。
回答・・10/26通知で、資格証明書を交付しても必要な医療を受ける機会が損なわれないと認める時に限って資格証明書を交付するよう厳格な運用を求めており、資格証明書を交付した場合は、厚生労働省が個人情報を除き公表するとしている。年金天引きについては21年度から口座振替もできるようにしており、選べる。

●介護保険関係について
①4月に行われた要介護認定制度の見直し・改悪。再度の見直しをおこない、安心できる制度に改善すること。
回答・・見直しを行った。見直しによって4月以前の水準に介護度が出ている。調査は引き続き行う。

②介護労働者の待遇改善のために国として利用者の負担増をしない形で賃金改善を図ること。
回答・・とりあえず、2年5ヶ月の介護職員処遇改善基金交付金制度を続ける。その後は民主党次第だ。


④介護保険の「財政安定化基金」は福井県では24億円もためこまれている。被保険者に還元する施策を講じられるようにすること。
回答・・3分の一は市民からの保険料。保険料の引き下げも含めて検討する。

3.子育て支援等の充実について
●子育て支援
回答・・・安心こども基金を1000億円にさらに1500億円プラスして3年間で待機児童ゼロめざす。このなかに保育所の耐震化整備の補助もふくまれている。財政力が乏しい市町村はかさあげをおこなう。
また、年内から年はじめには新少子化対策大綱を定める。病児デイはニーズ調査は終了した。数値目標を定めてのぞむ。

● 保育園民営化問題など
回答・・国として民営化をすすめているつもりはない。公立も民間もともに支援する。配置基準の単価、財政のからみもあり、看護士配置は事項要求となった。
国庫負担金制度について、一般財源化したものを戻すのはむずかしい。
保育士の配置についてはH10年に見直した。運営費加算でやっている。
わたしたちは、「実際、地方では民営化計画などがごり押しされている」「正規がへり、非正規職員の割合が高くなっているが、低賃金・重労働のため、臨時職員の応募もない」などの実態をしめし、改善をもとめました。

7、社会保険病院存続
回答・・社会保険庁からRFOに移管され売却するという従来の方針を転換する。社会保険病院、厚生年金病院及び船員保険病院の3グループ全体を新たな「地域医療機能推進機構」が保有し、運営するという法案は、すでに臨時国会に提出してある。今月末には結果がわかるでしょう。

以下、厚生労働省への要請文です。


     ★

厚生労働大臣  長妻 昭様
2009年11月18日 日本共産党福井県委員会
委員長 南 秀一

1.後期高齢者医療制度関係
①後期高齢者医療制度を速やかに廃止し、老人医療制度に戻すこと。
後期高齢者医療制度がすぐに廃止できない場合、健診から慢性疾患や介護認定者を除外しないこと。また健診項目は国保並みにして、人間ドックの補助制度もつくること。
②正規保険証の取り上げは行わないこと。年金天引きはやめること。
③広域連合の事務費、管理費については市町負担であるが、国も財政補助をすること。

2.介護保険関係
①4月に行われた要介護認定制度の見直し・改悪により、勝山市では、従来よりも軽度に認定された人が約30%もいて、介護取り上げ、サービス低下がおきている。厚生労働省調査でも、非該当と軽度(要支援1・2、介護1)と認定された人は、合わせて53・6%もいる。再度の見直しをおこない、安心できる制度に改善すること。
②勝山市の調査では、常勤ヘルパーの月収は16万3千円、他の常勤職員の月収は21万2千円で、厚生労働省の資料による全労働者の平均月収33万8百円に比べて余りにも低すぎる。これでは人材確保はできないので、介護労働者の待遇改善のために国として利用者の負担増をしない形で賃金改善を図ること。
③国の負担割合を増やし、保険料、利用料の軽減を図ること。滞納者に対するペナルティ、給付減額措置をやめること。低所得者の減免制度を抜本的に強化し、財政支援を行うこと。
④介護保険の「財政安定化基金」は福井県では24億円もためこまれている。被保険者に還元する施策を講じられるようにすること。
⑤痰の吸引など、医療的介護を介護施設でできるよう、介護施設に看護士を配置すること。

3.子育て支援等の充実について
①就学時前までの医療費無料化を国の制度として創設するとともに、中期計画で義務教育修了までの医療費無料化に拡充すること。
②妊婦検診の無料化事業をH23年度以降も継続すること。また、4~5歳児も含めた乳幼児健診補助の拡充を行なうこと。
③病児デイケア促進事業の補助額の見直し・上乗せをおこなうこと。
④保育所の耐震診断・補強にたいする国の助成を強化するとともに、自治体への助言をおこない、促進すること。
⑤公立保育所の民営化推進を中止し、保育士配置基準や保育単価の見直しなど国補助を引き上げること。保育所施設整備費の国庫負担金制度を復活させること。保育士の配置基準は、現在より手厚くする等へ見直すこと。
⑥学童保育は、来年度から利用日数が年間250日以上でないと補助対象にならないことになったが、この日数の根拠は何か。日数制限をしないことを求める。

4.緊急雇用創出事業について
年末にかけてさらに雇用環境、失業者をとりまく状況の悪化が懸念されている。緊急雇用創出事業の継続を弾力化するなどの対応が必要。ふるさと雇用再生特別交付金事業については、今後の地域発展に資すると見込まれ、事業継続が見込まれる新たな事業企画が寄せられているが、福井県は「予算がなくなった」としている。この事業は、地域の雇用創出や新規事業の開拓にとって有効な事業であり、地域の努力を支援するためにも、国の予算の増額をすること。


5. 地方労働局の対応は、派遣切りされた現場から労働者がいなくなった後では、労働現場に実態がないとして是正指導をおこなわない、というものなっている。派遣切りされた後でも、過去にさかのぼって労働者の直接雇用を行うように指導すること。また、派遣労働期間を超える「違法派遣」の場合の直接雇用措置は、パートやアルバイトではなく、「正社員化」を指導すること。

6. ALSなど重症神経難病患者を受け入れる医療機関において、看護師等を追加配置した場合、その費用について医療保険制度における加算措置を導入すること。

7.地域の拠点病院である社会保険病院(勝山市、高浜町)は、公的病院としての存続の道筋を早く明らかにすること。とりわけ勝山市の社保病院は、産婦人科の医師を増員して、お産のできる病院に復活すること。■







原発の危険を実感した政府交渉

2009年11月23日 | Weblog
   昨日は、新しい共産党員を迎えた会合でごあいさつ。入党を心から歓迎し、がっちり握手しました。
   地元のゆきんこ保育園の大バザーに顔出し。大勢の人ひとひと。関係者の方も「インフルエンザの影響を心配していましたが、昨年以上の人がきてくださっています」と。「さとうさん、事務所にこのクリスマスの飾りはどうですか」とお母ちゃんたちの呼び込みも。
   さっそく、朝手打ちした御蕎麦や無農薬の果物、おでん、蕪の酢漬けなどをゲットしました。
   夜は、ひきつづきの地域訪問活動で、ごあいさつ。来年の参院選への期待を感じます。

           ★


   18日におこなった政府交渉の報告。今日は、経済産業省との交渉の紹介です。

● 原発の耐震問題
担当者は「新指針にもとづいて、保安院が順次、審議会を開いて最新の知見でやっている」などと回答。わたしたちは、「活断層が連動して大地震をおこす危険性の評価が不十分」「従来、活断層のあるところには原発設置を認めていなかった。敦賀原発の増設は認めるべきではない」などと場当たり的な国の対応を批判しました。

● プルサーマル
担当者は「新政権もプルサーマル推進です。安全確保が大前提で、保安院の合格でているものは問題ない」などと強弁しました。
わたしたちがプルサーマルでは従来以上に労働者被曝が増えるが対応はどうなっているのか、と質してもまともに答えられませんでした。労働者被曝の増大については検討もされていない!お粗末な、労働者軽視の計画といわなくてはなりません。高浜原発での実施は取りやめるべきです。

● 原子力防災
担当者は「地震での柏崎原発は原災法とは別次元。自衛消防隊などを強化した。」「防災指針では10キロ圏を対象にしている。ヨウ素剤の配備は余裕をもっている。必要な住民の量より多く配備している」などと答えました。
わたしたちからは、「全住民の分の配備を」「敦賀市、小浜市にしかなく、原発がある美浜、おおい、高浜に配備されていないのは緊急時の対応とならない」と批判。
担当者は「文部科学省が担当なので」などと逃げをうちましたが・・・。無責任なことです。

● 国民保護計画
担当者は「原発建設で有事のリスクは計算していない。有事の脅威を想定し、防護の観点で万全を期している」と回答。テロ対策として、福井の原発も、たしか関西方面からも大勢の警察官を動員して24時間体制での警備体制がとられているはず。くりかえしテロ想定の訓練などもおこなわれていますが、なんかちぐはぐな感じです。

    以下、要請文です。

        ★

経済産業大臣 直嶋 正行様

2009年11月18日 日本共産党福井県委員会
委員長 南 秀一

重点要望事項
福井県民の切実な要望事項の実現に特段のご尽力をいただきたく、つよく要望いたします。

1、原発の地震対策などについて
�新指針と柏崎刈羽原発被災に対する見直しとしてバックチェックがおこなわれているが、原子力施設の設計用地震動の過小評価をやめ、万全な耐震対策を確立すること。敦賀原発3・4号機の増設予定地の真下に活断層があり、増設計画を中止すること。
また、原発立地地域と福井市において、保安院や経済産業省主催による、原発の地震対策についての住民説明会を開催すること。
�国はプルサーマル計画を「リサイクル」と宣伝している。しかし専門家等は、強いガンマ線を出すダーティプルトニウムが生成されて、原発労働者の被曝の増大の可能性を指摘しており、この点からもプルサーマル計画の見直しを求める。
�原発消防防災体制の強化をおこなうこと。原発の過酷事故に備え、最低30キロ圏域の住民と「通勤・観光客数」に見合うヨウ素剤を自治体庁舎、学校・公民館など避難施設に重複配置すること。
�耐震安全性への不安が高まるなかでの定期検査間隔延長は許されない。ますます老朽化する原発の定期検査の間隔延長はおこなわないこと。また、老朽化原発・日本原電1号機の運転延長はおこなわないこと。
�国民保護計画では原発有事を想定しているが、原発建設時の安全審査では有事についてのリスク計算はされていません。改めてすべての原発について、有事の際にどのような被害が想定されるか、国として責任をもって明らかにし国の政策の整合性をとること。■




Down By The Riverside

2009年11月22日 | Weblog
亡くなった元海兵隊員・アレン・ネルソンのCD「アンサー・クエッション・アンド・ブルース」に出演・作成した中村剛氏から封書。なんと、アネッタ夫人らの協力で完成させた歌詞カードだった。また、CDの売り上げからの治療費支援の明細も報告されている。ご丁寧な仕事に感謝したい。

福井でも9条の会の企画で、海兵隊員の経験からなまなましく戦場体験を語り、平和への熱い思いを訴えたアレン・ネルソンさん。ご冥福を祈ります。

    ★

Down By The Riverside

かわのほとりに


うちすてていくんだ うらみつらみを
かわのほとりに
かわのほとりに
かわのほとりに
うちすてていくんだ うらみつらみを
かわのほとりに すてるんだ
いくさなんか もうかんがえねえ ぜったいに

    (訳 東海小磯)



戸別所得補償制度は福井米は不利?

2009年11月22日 | Weblog
昨日は、国民救援会の大会であいさつ。えん罪事件根絶などがんばっている団体です。福井でも福井市女子中学生殺人事件の前川さんの救援活動に取り組んでいます。地道な活動に頭がさがります。
 地域訪問では、マーケットの人員整理の話。半数ほど削減。ハローワークにいっても職がみつからない。年末を控え、政治も取り組みをいっそう強化することがもとめられています。


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18日におこなった政府交渉の紹介。今日は農水省です。

●農業を衰退させるコメの輸入はとめよ。
 「われわれの思いとしては同じだ。こんな状況で、なぜ輸入しなければならないのか」と農水省。しかし、「一方的にやめるのはWTOに訴えられるなど長期的にはより悪くなる。なるべく加工用、援助、家畜えさ、にしている」と。内部の若手官僚の苦悩もうかがえました。

● 戸別所得補償制度の制度設計
新政権の戸別所得補償について、「市場価格などから加重平均などをおこなっていく。品種や地域は関係なく全国一律。H22からモデル事業をおこなう。生産費などを考慮しながら実際の金額をだす。まだ詳細は制度設計中」と回答。
これでは、品質や価格のいい福井のコシヒカリ産地などは不利になる恐れもあるのではないでしょうか。

● 猪などによる農作物被害
わたしたちは、「市町あたり200万円の枠を変えてほしい」「エサ代はぜひみてほしい」と強く要求。担当者も「エサ代はでていないのですか」と驚いていました。地域の実情を届けることの重要性をあらためて痛感しました。

● 農業パイプライン
担当者は「H21年2月に変更計画は確定した。農家の93パーセントが同意した。さらなるコスト削減しながら事業の発現効果をだす。費用対効果は1.02」などと回答。わたしは「米価が下がれば費用対効果は1倍を下回る」と根拠の脆弱さを指摘しました。1倍を下回れば、事業として成り立ちません。こんな事業に莫大な税金投入こそ「仕分け」すべきです。なお、農家の同意率が高いのは農家負担がないことが影響しています。今後、それぞれの地域まで水をはこぶ県のパイプライン事業は農家負担が大きく発生し、大問題となるでしょう。
 

  以下、農水省への要請文です。

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農林水産大臣 赤松 広隆様
2009年11月18日 日本共産党福井県委員会
委員長 南 秀一

重点要望事項
福井県民の切実な要望事項の実現に特段のご尽力をいただきたく、つよく要望いたします。

1.減反をしながらコメを輸入することは、農業を衰退させるものであり、ただちにコメの輸入はとめること。
農業経営安定のために、農産物の価格補償、農家の所得保障を行うこと。特に、コメは1俵18000円以上を保証すること。戸別所得補償制度の制度設計の際は、農民の意見を十分聞くこと。
経営安定対策の対象品目に「そば」「里芋」「白ねぎ」などを加えること。
日本農業に打撃を与える日米自由貿易協定の交渉は行わないこと。

2.猪による農作物被害について、ここ数年来、被害防止のために電気柵を設置しているが、年毎に被害地域が広がっており、農地への侵入を防止するだけの電気柵では限界がある。捕獲対策を強化すること。猪の捕獲のためには多くの人材育成が必要であり、狩猟免許取得や経費などに対して国も財政支援をすること。

3.九頭竜川流域農業用水パイプライン事業の644億円もの事業費倍増については、国の責任で対応し、自治体への負担増を課さないこと。また、地元負担そのものも見直すこと。米価下落など農業収入低迷の中で事業の費用対効果は低下しており、事業全体の必要な見直しもかけること。また、現時点での事業の費用対効果を明らかにされたい。

4.小規模農家が農業機械等の更新時の負担に耐えられずに離農して耕作放棄地が増え、大規模農家もこれら農地に対応できていない。耕作放棄を拡大させないためにも、小規模農家への農機具貸し出し事業に補助する制度をつくること。■








消防広域化異議あり、自治体職員削減は見直すべき

2009年11月21日 | Weblog
  昨日は、共産党福井市議団主催の懇談会に参加。私も、18日の政府交渉やこの間のJA大会でのあいさつのことなどを報告しました。西村・鈴木両市議からは区画整理や農業問題などでの議会論戦が報告されました。
   参加された皆さんからは、北陸新幹線、まちづくり、中小業者支援などについて意見・要望があいつぎました。貴重なご意見ありがとうございました。ともに力をあわせて政治を変えていきましょう。

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   18日の政府交渉の紹介。今回は総務省・消防庁です。おもなやり取りを紹介します。

● 消防の統合問題など
    県内でも9消防が3消防に広域化・統合される計画がつくられています。このような計画の見直しを求めました。
消防庁は「ごり押しはしていません」と平気で回答。わたしが、「どのくらい計画はつくられているのか」と聞くと、「42の県でつくられている」。事実上、国の旗振りのとおりになっているのです。参加した議員は、「現場の職員はこのような広域化などのぞんでいない」「いざという時に大丈夫か、住民の心配もつよい」と厳しく批判しました。

    また、原発事故の際の防護体制については、「中性子線をカットできる服はいまのところない」「内部被曝防止のため、空気呼吸器を隊員分配備している」と答えました。
これでは原発事故時にまともに対応できる体制とはいえません。

● 自治体職員の削減
    県内の各自治体でも行政改革の集中改革プランがつくられ、正規職員の削減がすすんでいます。とくに保育士は非正規への置き換えが進み、福井市などではさらに民営化がすすめられようとしています。わたしたちは、このような状況の是正をもとめました。

    国の担当者は「この4年間で6.2パーセント削減。集中改革プランの検証会議を開いている。福祉部門、病院などで減っている。年明けにはまとめて、今後にいかしたい」などと答えました。
同席された、かわえ明美・参議院比例予定候補も「私の住む名古屋の中村区役所でも、ケースワーカーが一人で120人担当している。ケースワーカーを増やしたいが増やせない深刻な事態です」と訴えました。

    公務労働の現場では、過労やストレスから病気になる方も増えています。真剣な対策をもとめました。

   以下、要請文です。

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総務大臣  原口 一博様
消防庁長官 河野 栄 様

2009年11月18日 日本共産党福井県委員会
委員長 南 秀一
重点要望事項
福井県民の切実な要望事項の実現に特段のご尽力をいただきたくお願い申し上げます。また、若干の点について御省の認識を伺います。

1.不能欠損に対する財政支援について
 勝山市では、市税収入の1年分に相当する大口の市税滞納が発生し、公売処分等での徴収に努めているが徴収のめどが立っていない。地方自治体の徴収努力によっても解決できずに欠損金が生じた場合には、国として財政支援をすること。

2.企業会計について
 勝山市では、リゾート開発に伴う過大な施設投資よって公共上水道事業特別会計の財政を圧迫している。 何の責任もない利用者に負担が押し付けられないように、リゾート開発者に負担を求めることや、一般会計からの繰り入れなどの対応ができるように制度改正をすること。

3.自治体職員の大幅削減の方針を改めること。非常勤職員の待遇改善を早急に行うこと。財政健全化の押し付けを行わないこと。

4.自治体に派遣された職員が特別職として地方自治体で退職する場合、国家公務員としての在職期間の退職金は国の責任で支給すること。

5.消防について
①国がすすめる消防広域化計画で県内では批判があるにもかかわらず9消防から3消防への広域化がすすめられようとしていますが、原発立地地域の事情等を考慮し、消防力の低下につながらないように特に留意してすすめるよう助言すること。国は「市町村の自主的な判断」というなら、計画のごり押しはおこなわないこと。
②原発災害にそなえ、「中性子線をカットできる防護服」「よう素剤」を広域応援態勢をとる原発立地県内のすべての消防本部に配備すること。

6.坂井市は、毎年自衛隊の求めに応じて、翌年度18歳になる市民の基本情報を本人の同意を取らずに提出しています。これは、個人情報を他の機関に提供する場合に本人同意を求める坂井市個人情報保護条例に違反していると考える。この事態に対する総務省の見解は如何に。

7.九頭竜川水系農業用水パイプライン事業の事業費が当初計画の2.3倍になり、地方自治体の財政を圧迫している。負担金の財源として、合併特例債を活用できるようにすること。 ■





足羽川ダムの中止もとめる

2009年11月20日 | Weblog
18日におこないました政府交渉。最初の紹介は国土交通省です。

上野のホテルから集合場所の国土交通省ロビーにいきますと、すでに山川あわら市議が夜行で到着していました。そこへ、河川整備の陳情にこられた、あわら市長、坂井市長とばったり。「市長、足羽川ダムがすすむと河川整備の予算が減りますよ」とすかさず声をかけました。

国土交通省でのおもなやり取りは以下のとおりです。

● 足羽川ダム
これは無駄遣い、として私たちは中止を求めてきました。
国側は「調査はつづけるが、工事にははいらない」と新政権での対応を説明。ダム計画には「福井豪雨を考えればダムは必要。平成18年におこなった費用対効果は2.4。次回は平成23年にしめす。地元住民には真摯に対応していく」などと答えました。

 一方、「大臣はダムに頼らない治水の考えだ。今年の12月の予算内示までに再検討した結果をしめす」と。
わたしが「以前だした資料をそのままだすのでは駄目」とくぎをさしましたが、全国のダムの再検討が短期間にできるのでしょうか。以前の流域委員会でだされた資料の焼き直しなら、「やはりダムを」の結論誘導です。

● 北陸新幹線
わたしたちは、金沢以西の凍結をもとめています。
担当者は「新政権で見解などは事務方からしめすことはできない。昨年12月の福井までの延伸と敦賀駅部認可の政府与党合意は、新政権で白紙となった」と答えました。

● 福井市の区画整理事業
見直しをもとめたのに対し、国側は「保留地処分がすすんでいない。何年間のばすか、の話はつまっていると聞いている。が地権者に不便をかけるため、調査中としている」などと答えました。

以下、当日の要請文です。

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国土交通大臣  前原 誠司様
2009年11月18日 日本共産党福井県委員会
委員長 南 秀一

重点要望事項
福井県民の切実な要望事項の実現に特段のご尽力をいただきたく、つよく要望いたします。

1、足羽川ダム計画について
�足羽川は足羽川激特事業により福井豪雨規模の洪水も流下可能となった。さらなる洪水対応も堤防強化などにより対応可能であり、1500億超の税金投入のダム計画は税金の使途として問題が多く中止すること。また、足羽川激特事業が完了した今日の時点でのダムの費用対効果を明らかにすること。
�新政権におけるダム計画見直しの際、長期間にわたり翻弄されてきた地元住民への生活支援策を講じること。
�環境影響評価について
影響を低減したり,基準との整合性が図られる等の範囲内の評価では、法で定めた国民の健康で文化的な生活の確保をいかに実現していくか、に照らして不十分であり、法にもとづき厳格に評価することを求める。

2、北陸新幹線建設について
� 建設費の地元負担と在来線の第三セクター化という多大な地方負担のスキームの見直しをおこなうこと。在来線はJRが責任をもつスキームをつくること。
� 新幹線の金沢以西の建設を凍結すること。
   新幹線建設が福井か敦賀までとなった場合は、利便の低下も生じると思われる。
� 現在のJR線を改良し、スピードアップを図る方策をJR西日本、関係自治体と協議すること。

3.県内の建築業者から「2~3次下請けなどで賃金がピンハネされていく事態がある」と改善を求める声があがっている。公契約法の制定を行い、請負による賃金や社会保障費等の不当な切り下げが起こらないようにすること。また、公共事業の下請けの実態、労働者の実態を把握し、労働環境を是正するための具体策を講じること。

4.地方の鉄道・電車など高齢化社会をささえる社会基盤の維持・拡充支援策を充実させること。福井鉄道存続のための国の手厚い財政支援を行なうこと。

5.福井市の区画整理事業がうまくいかず、見通しも立たない状況になっており、区域も含め計画変更できる仕組みにすること。国の補助が有効に使われているかを検証すること。

6.敦賀市内の国道8号線バイパスや金山バイパスの4車線化工事よりも、国道161号線の拡幅工事や東浦バイパスの新設工事を優先すること。

7.国道158号線の整備について、奈良瀬―境寺バイパスの平成23年度内の完成と境寺―計石間の道路計画の早期策定を事業化すること。
8.公共下水道事業について
汚水処理の施設を合理的に活用するために、公共下水道の施設で、汲み取りし尿を処理できるように制度改正すること。■