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久しぶりに読むと小説もおもしろいもんですね。まさに等身大みたいなお話、適齢期娘がいて結婚すべきかどうか、実家を離れ一人住まいをする。両親はリタイアして毎日顔を突き合わせて新たな生活をはじめている。娘の仕事はアパレルの販売員、売場での店長とスタッフのイザコザ。アパレルに45年間いた者としてはよくわかる出来事。まさに等身大小説で楽しめました。
でも山本文緒さんの凄いところは、最初の出だしで伏線を張って、最後のオチ、まで引っ張り込む手法ですな・・・。
私の好きな落語でいうと、「植木屋さん、植木屋さん、あんたもう・・・」で始まり「弁慶」のオチ。「いてるかいなぁ」「あぁ、甚兵衛はん、でっか」で始まり「酔って件の如しか」のオチ。
さてこの小説「今日は私は結婚する」ベトナム人の恋人と結婚すると決めてから・・・で始まり、この伏線に惑わせられながら・・・読みすすむ。
これ以上は、ネタばらしになるのでこのあたりで、でも上手いですな。
プロローグとエピローグ、「自転しながら公転する」でおますな。
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