ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

米朝ばなし~上方落語地図

2011-01-25 05:50:17 | 本の少し
米朝ばなし―上方落語地図 (講談社文庫)
桂 米朝
講談社

このアイテムの詳細を見る

☆☆☆☆

今さらと思いながら、35年前に買って、事典替わりに活用している、
「米朝ばなし・上方落語地図」を、ご紹介致します。

上方落語にまつわる、馴染の場所が落語の内容と地名の由来、そしてその地にちなんだ
ハナシは、講談、歌舞伎など多岐にわたり、まさに地名からと、落語の内容からと、
縦横無尽に活躍できる。・・・・実は、私の、座右の書である。

「堂島」、「米揚げ笊」の舞台、「住吉駕籠」の相乗りの行先も、堂島。
「大川町」は、言わずと知れた、「高津の富」がはじまる宿屋町。
「高津」は「高津の富」ですが「崇徳院」にもでてきて、前の黒焼き屋は、「親子茶屋」にも・・・。
そして裏手では「高倉狐」、「稲荷俥」のはじまりはここから。
「天満」には、「初天神」の天満の天神さん、「米揚げ笊」の笊屋があり、
「千両みかん」の青物市場もある。
「桜宮」は、「百年目」と「桜宮」。「浪速橋」では、「遊山船」、「船弁慶」の夕涼み。
「船場」は、お店ものの宝庫、「百年目」、「鬼の面」、「月並丁稚」、「七段目」などなど。
「今橋」は、言わずと知れた、「鴻池の犬」。「鰻谷」は、「欲の熊鷹」。
「住友の浜」は「次の御用日」と、「佐々木裁き」、といまだに共に碑がある。
「東横掘」は「帯久」。「四ツ橋」は「辻占茶屋」。「瀬戸物町」は「壺算」と続く。
「日本橋」は、「宿屋仇」であり、「代書」のトメの本籍地も日本橋。
「天王寺」は、「天王寺詣り」、「鷺取り」では主人公が運ばれてくるのも天王寺さん。
「逢阪」は、一心寺の裏手の安居の天神さん、「天神山」の狐と出会う処。
「三津寺」の前には、「まめだ」のびっくり膏の店がある。
「道頓堀」は、「蔵丁稚」で芝居に夢中になる、今はない五座の小屋があった。
「堀江」には「阿弥陀池」があり、「玉造」は、「東の旅」の二軒茶屋がある。

これから、「旅ネタ」中心に北摂、播州、京都、奈良へと移っていく。
米朝さんらしく、メモ参考文献の豊富さ、大阪を知る、学術書の感もある。

どこを開けても、落語ファンの馴染の場所が続々登場、落語で行ったあの場所が再び蘇る。

上方落語ファン、必買い、必読でおます。
今は、文庫本が出ているので、是非手元に置かれることをお勧めしますで。





コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 第二回・いかいの寄席 | トップ | ココロがうごく~ハナシがうごく »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

本の少し」カテゴリの最新記事