第194.195.回・和泉ワンコイン寄席~2021.03.20
今月の、朝席、昼席のW公演でおます。
和泉シティプラザ
一、桂治門・・・・「犬の目」
治門さん、この和泉中央に降りると懐かしいと、というのもこの桃山学院の大学に通っていてそれも勉強が好きで6年半も・・・と。噺は得意の「犬の目」、「真田小僧」と並んで十八番、たっぷり楽しませてもらいましたで。
ニ、旭堂南照・・・「お富の貞操」
お子様もちらほら見えますが「おとみの貞操」というのを敢えて読ませていただきますと断りをいれてから読みだす、話は芥川龍之介の小説で、東京の神田紅さんが講談に、その紅さんに直接つけていただいたハナシ。
ハナシは女中のお富が雨の日に猫を探しに家に戻るとみすぼらしい身なりの人が、猫が欲しければ代わりにとお富の身体を・・・と、短銃まで突き付けられる。覚悟して帯をときはじめると物音もせずその人は立ち去る。数年後、立派な馬車に乗ってる凛とした人を見ると、あの時の人・・・・間違いない。
人は見かけで判断するのではない、でもあの時、お富が体を許そうとしたのはあの人のほのかに匂う素性に惚れたかもしれない。
「お富の貞操」の一席。
三、笑福亭伯枝・・「長短」
気の合う者、似た者同士、気性の正反対の者、いずれにしても相性ってありますな。まるっきり違うのんびりとせっかちを言葉も仕草も心情まで演じ分けるとは、噺家さんって結構二重人格者かもしれませんな。
ああ、伯枝さんの「長短」、もちろん絶品でおました。
第194回・和泉ワンコイン寄席~2021.03.20
2021年03月20日(土)午前11時開演
和泉シティプラザ3階
一、桂治門・・・・「犬の目」
ニ、旭堂南照・・・「お富の貞操」
三、笑福亭伯枝・・「長短」
一、月亭秀都・・・「金明竹」
上手いな秀都さん、今の若手はどれだけ達者か笑いのツボをきっちり押さえ、正攻法で噺のおもしろさを存分に味わせてくれる。最初に聴いた「兵庫船」でも感心してたが、あれから五年、きっちりと成長されているのをみるとうれしいですし、これからの出会い大いに楽しみでおますな。
二、森乃石松・・・「村芝居」
石松さんの「村芝居」どんな噺なのか興味津々でお伺いする。確か東京では「田舎芝居」だと、田舎の者たちの素朴さが石松さんと相まってのんびりとした噺に。なぜか、いつも石松さんの語り口に松之助師匠の匂いがちらほらするのは、私だけでしょうか、ほんとうれしおます。月末の「南天さんの会」でも、「村芝居」もう一度聴けそうなので重ねて楽しみでおます。
三、笑福亭伯枝・・「鴻池の犬」
三匹の犬がそれぞれの人生、いや犬生を・・人生の運不運もありながら、兄弟愛、この頃、子供にも手をかけようとする世の中、犬が本気でしゃべりだしたら、嫌味の一つでも言われそうですな。鴻池の兄の犬が、弟の犬に、鯛の浜焼きにうま巻きと、これ食べあれ食べと勧め弟の食べっぷりを細めでながめている。遠慮する弟に「こんなんいつも食べて食べ飽きてて、今晩あたりあっさりと奈良漬で茶漬けでも食べたいと思うてんねん。」ええ、兄ちゃんですな。ワン。
第195.回・和泉ワンコイン寄席~2021.03.20
2021年03月20日(土)午後2時30分開演
和泉シティプラザ3階
一、月亭秀都・・・「金明竹」
二、森乃石松・・・「村芝居」
三、笑福亭伯枝・・「鴻池の犬」
次回、第196回。和泉ワンコイン寄席は4月17日(土)開演。
チケットは、この日で完売らしいです。
出演は、飛梅さん、円笑さん、そして伯枝さんでございます。