「ピアノ名曲探訪・生演奏でつづる・⑤」
シューマン~「愛」にまつわる名曲たち~
本日は、私の好きなロベルト・シューマン。でもピアノ曲というと「クライスレリアーナ」と「森の情景」ぐらいしか聞いてなくて、奥さんの、クララ・シューマンのピアノ曲のCDが一枚あるだけ。
シューマンが好きと言えども、いかに上辺だけだったと知った一日。
クララへの愛を凝縮した、ピアノ曲。早速買い求めなければ・・・。
◉ショパンとづ時代に生きたシューマン
同じ1810年生まれ、ショパンは39歳でシューマンは46歳でこの世を去る。シューマン、本屋の息子で、文学と音楽の両方を愛するが、大学では法律を目指したが、音楽が忘れられず、あらためてフリードリッヒ・ビーフのピアノの生徒となる。練習、練習に明け暮れ頭角をあらわすが手を壊し、演奏家を諦め作曲家を目指す。
◉「クララ」とのつながり
1836年、26歳の折、運命の人、ビーフの娘、クララと出合い、交際を始めるが、父からは大反対される。
1840年、ついに結婚、8人の子供に恵まれる。
1854年入水自殺を図り、2年後の46歳で亡くなる。
◉シューマンとショパンの音楽の相違
ショパンと違って上の方の音域は使わない。(したがってキラキラ感は無し)
旋律と伴奏の距離が近い。(どちらを活かすかで演奏者の解釈が生きる)
いろんな所から声が聞こえる(このさけびがまさにシューマン)
【演奏曲】
①、子供の情景 op15より [1838年作曲]
結婚前の愛するクララへの曲。13曲からできており文学的タイトルをつけている。
1・「異国から」、2・「不思議なお話」、3・「鬼ごっこ」、4・「おねだり」、5・「十分に幸せ」、6・「重大な出来事」、7・「トロイメライ(夢)」、8・「暖炉のそばで」、9・「木馬の騎士」、10・「むきになっテ」、11・「怖がらせ」、12・「眠りに入る子供」、13・「詩人は語る」
②、アラベスク ハ長調 op18 [1839年作曲]
アラベスク、アラビア風であり、美術品のアラビア模様を表しており。
A.B.A.C.A.D.AとA(アラベスク)に挟まれたBとCとDが聞きもの、ハ長調であり白の鍵盤ばかりで演奏され、まさにクララのウェディングドレス、そのものである。
③、幻想小曲集 op12 [1837作曲]
クララと引き離されたときに作曲した曲。当初のタイトルは「変わるやすい感情」と。初見で弾いたリストが「結婚式と葬式が同居している」と評した。
そこから今回は、「なぜ」変二長調、「飛翔」へ短調の2曲だけ演奏。
この「飛翔」はじめて聴きましたが、気に入りましたな。
④、ショパン、バラード NO1 ト短調 op23
シューマンはショパンを評して、24の前奏曲はごちゃまぜ感で嫌いと、でもバラードはOKだ、好きだと・・・。
そこでおまけで、ショパンの「バラードの一番」を。昨日会見していた羽生結弦さんがプログラムの時に使っていた曲。東大震災の時の何もできない自分とポーランドを捨てて離れたショパンの心情とを照らし合わせて「苦悩」を表現したと・・・・。
シューマンは、なんといっても「一途な性格」でおます。
ピアノ名曲探訪・生演奏でつづる・⑤
2022年7月21日(木)9:45~11:15
和泉シティプラザ・3階レセプションホール
講師・宮崎剛
②、シティプラザの裏の中庭
③、ピアノ曲のCDは二枚だけ
④、シューマンの交響曲は好きで、それも二番が大好き。
その中でも、勢いのあるセルのクリーヴランドochと田舎くさいセムコフのセントルイス交響楽団の二枚がお気に入りです。
⑤、ようやく届いた、シューマン・ピアノ独奏曲全集
講座を聴いて即タワーレコードに発注(7月22日)、
今日(9月1日)、ようやく届きました。
13枚セット、しばらく楽しめますな。
⑥、いずみ市民大学