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近頃パザールでおそらく一番多くの場所をとって売られているのはあんずでしょう。
「あんずをキロ買い?」
本当にジャム以外は思い浮かばなかったのですが、あんずは生でかじるのが一番おいしい!
日本ではジャムとドライフルーツコーナーの隅っこのほうにあるあんず(しかも高い!)しか知りませんでしたが、これは生がいいですねー。
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まず、皮をむく必要がありません。ブルガリア人はたいがいフルーツをそのままかじっていますが、私はりんごや桃はむいて食べないとモサモサしてだめだったんです。でもあんずは皮がやわらかくてちょっと実よりすっぱくておいしい!!手で2つに割ると中に大きな種が入っています。
この種、食べた後にまいておいたらいつか木にならないかな?
ところで、このあんず、もうひとつ使い道があるんです。それはラキアをつくること。
ラキアは果実からつくった蒸留酒で40%くらいの強い食前酒です。
ブルガリアでは自家製のお酒を作ることができるので、田舎のほうでは結構みんな作っています。
ほかにも、ぶどう(これが一番ポピュラー)、いちじく、なし、りんご、すもものラキアもあり、それぞれにおいしいのですが、あんずは日本人にも飲みやすく、ほのかな香りと甘さがあります。
でも、今は生でパクパク。友人のところに行くと必ずといっていいほどあんずがお茶うけに出されます。
「これは近所でキロ1レバ60(約110円)。ちょっと高かったけど甘いわよ。」
「おいしいわ、これ。うちの近所じゃまだ1レバ80(約130円)よ。」
と、ブルガリア人お得意の値段話に花が咲きます。
ちなみに私が今日買ったのは1キロ1レバ(70円)。安い分、少し痛んでいる部分があるのではやく食べちゃおっ!
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