~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

不運と不幸

2016-05-18 23:09:16 | 日記

俳優の風見しんごさんが書かれた「さくらのとんねる」を

頂きました。

風見さんの長女のえみるちゃんは、登校途中に

トラックにはねられ、10歳で亡くなりました。

本の表紙に「二十歳のえみる」と書いてあるのを

見たら、あ~えみるちゃんも生きていれば二十歳か

と、思ったら涙が溢れてしまいました。

風見さんの最初の著書「えみるの赤いランドセル」

でも感じたのですが、子供に先立たれた親の思いは、

同じように重なるものがあるんだなと、思いました。

初女先生が息子さんを亡くされた時に、

これで、子供さんを亡くした人の気持ちがわかると、

言われたそうです。

頭ではなく、体験したからこそ分る思いが

この本からダイレクトに私の心に響いてきました。

子供を亡くしたとき、私は強がりでも何でもなく

ものすごく悲しいけれど、不幸ではないと

言っていたのです。

でも、その理由が説明出来ないでいました。

風見さんが、その答えを書いていたのです。

『僕らに起こったことは、本当に「不運」なこと

でした。どんなに正しく生きていようと真面目に

暮らしていようと、不運な出来事に見舞われる

ことがあります。それは、いくら避けようとしても

どうすることもできないから「不運」と呼ぶのです。

でも、「不幸」とは違うと思います。

不幸は自分自身が作り出してしまうものだから。

自分たちは不幸だな、憐れだなと思ったときから

不幸は始まります。』

不幸とは自分の心が作り出してしまうもの

なんですね。

悲しくて味覚も無くなり、息子の遺影を見ても

涙も出なくなったけれど、不幸とは思えなかった

のは、支えられて生きていることを実感していた

からかもしれません。

この本を読み終わった時に、希望の光を

感じました。

心に空いた穴は塞がらないかもしれないけれど

希望の光は射しているのです。

そのことに気が付けば、前を向いて生きていける

風見しんごさんのご家族にエールをもらった気が

しました。

有難う えみるちゃん!

 

コメント
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