読書・水彩画

明け暮れる読書と水彩画の日々

梅干しの「土用干し」

2012年07月30日 | 料理

平成24年物の梅干し作り
  子どもが幼稚園や学校に行くようになったり、ご亭主の健康管理でお弁当を持たせたりで、
 娘らから「また梅干しを」と期待が大きく、だんだんしんどくなってくるものの今年も梅干しを作
 るか、と重い腰を上げた。

◇ 土用干し
  今年は例年になく暑い。毎日のように30℃を越えて、猛暑で有名な熊谷などは36℃とか37℃
 などと言っている。熱中症で亡くなる人は今年はべらぼうに多い。
  それはさておき、関東の梅雨明け宣言が出たら途端に天気が崩れ、いつ土用干しが出来るかと
 思っていたら、ようやく今週火曜日からは天候安定と聞き、月曜日から「土用干し」に入った。

  実は今年は手順を間違えて、紫蘇による色付けが十分でなかった。
  梅酢が上がったら紫蘇を混ぜる前に梅酢を取り出し、紫蘇と梅酢の一部で十分に色を出したうえ
 で再度梅に漬けるという手順を間違えて、一挙に紫蘇を入れてしまったのだ。
  おかげで梅はご覧のようになんとも締まらない色に漬け上がってしまった。
  一昨年の梅干しと比較して下さい。
  梅干し作りの一連の工程では、漬け紫蘇づくりが一番手間暇掛かってしんどい作業なのに、苦労
 を十分生かせなかったのは悔やみきれない。

  普通は土用干しは2回もやればOKとされるが、今年は念を入れて3回干した。
 その結果2回よりは少し色が増した。

               
     24年の土用干し開始                           22年の土用干し          21年の土用干し 

  
    3回干した今年の梅干し

木熟南高梅の手配
  梅はこのところ毎年紀州のJAタウンから木熟南高梅を取り寄せている。
  5月頃にならないと梅干し用の案内は出てこない。今年は4L=10キロを注文。

  届いた梅はまだ青く失望した。昨年は木熟らしい完熟の黄色であった。
 
① まず梅をざっと洗って笊に上げて乾かす 
 
      

② 35度の焼酎と良質の塩を用意する。 普通15%くらいで仕上げるらしい。
 
  減塩派は10%以下のようだが、カビのリスクが増すので我が家では12%
 (梅の重量に対する塩の重量比)とした。

③ 梅を殺菌のためボールにとった焼酎をくぐらせて塩をまぶして樽に並べる。
   (最初に樽の底には相当量の塩を置く)

      

    

④ 梅は一列並べたら塩を撒きまた梅を並べる。
   一番上の梅には少し多めに塩を撒く。

⑤ 梅の重量と同じくらいの重しをする。(ここでは6キロ×2個と5キロ1個)

      

⑥ 梅酢が上がるまで(2~3日)雑菌が入らないようにしっかりとビニール等で
  覆いをかける。

   

◇ 紫蘇玉作り
   今年はよい紫蘇が手に入った。300グラム入りの袋を8個手に入れた(群馬産)。

        

 ① 紫蘇葉の柄は除き、葉だけをむしり洗う。

      

 ② 紫蘇葉を一つかみ入れてよく揉む。
    紫蘇はから黒っぽい水分が出てくる。絞って玉にして黒い水分は捨てる。



      

 ③ もう一度塩をひとつかみつかんで紫蘇葉の塊を揉む。

         

 ④ きれいな紫色の液が出る。よく絞って塊にする。

         

 ⑤ 塊全部で649グラムになった。土用干しに備えて冷蔵庫に保存。

         

◇ 紫蘇梅酢で漬ける

 ① 樽の梅から梅酢が上がったことを確かめたら (一週間たって梅酢の上がり具合
   を見た。OK)
   
   重しを減らし1個くらい(5キロ)にする。
    
  

         

 ② 冷蔵庫から出した紫蘇玉をほぐし、1カップくらいとった梅酢と混ぜて発色
   を確かめる。

      

 ③ 梅酢は500mlほどに紫蘇玉を混ぜ、梅に乗せる。残った梅酢はほかの用途
   に使う。
   
          

 ④ 紫蘇を混ぜた梅は再びカバーを掛けて土用干しのチャンスをうかがう。

   

  (以上この項終わり)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

梅干しを漬ける

2011年08月10日 | 料理

◇ 恒例の梅干し漬け
  娘家族らからのしぶといリクエストもあり、恒例の梅干し漬けをした。
   結論から先にいうと、今年の梅干しの出来はこれまでにない出来栄え。
  それはなぜか。しっとりとした果肉はもちろん、塩の塩梅(あんばい:塩加減)
が絶妙で、お店で売ったら
 1個〇〇〇円の値を付けたいほどだ。それもこれも取り寄せた樹成り完熟南高梅が最高の状態で手元
 に届いたことによる。
  梅干しの出来不出来は梅の熟し加減次第ということが良く分かった。

 梅を漬ける
  届いた梅は「樹熟紀州みなべ南高梅」2Lサイズ10キロ。
  熟し加減を見て申し込み順に送られてくる。
  年によって中身が違う。今年は粒も熟し加減もそろっていて満足。少々熟し過ぎて傷んでいるものが
  12個くらいあったが、歩留まりから言ったらこれくらいは想定内だろう。

①梅を丁寧に洗う。

    (不良品)
  
②ヘタを取る。10キロとはいえ並べると大ざる2枚分である。

  

③笊に上げて35度の焼酎で消毒し、同じく焼酎で内側を消毒した樽に並べる。

    
④塩分はこれまでの経験から12%とした。梅10キロに対し塩を1.2キロ使った。
  (西の方では砂糖を入れるらしいがうちでは入れない。)

   
  
⑤塩は先ず底にやや厚めに塩を撒く。その上に梅を並べ塩を撒く。一番上にはやはり少し厚めに撒く。

    

⑥梅の量より重い重しをする。(6キロの重し2個を使った)
   雑菌が入らないようにビニールの袋を被せる。

        

⑦ 4~5日すると梅酢が上がってくる(重しをした状態で5センチくらい)。

  次の<赤紫蘇玉つくり>で出来た赤紫蘇玉を入れ、1週間ほど漬け込む。
  重しは軽くする(6キロを1個にした)。

    

  
 <赤紫蘇玉つくり>
①八百屋で赤紫蘇を買ってきた。この辺で出回るのは群馬県産。一袋190円で5把買った。畑にも立派
  な赤紫蘇が育っていたので採ってきて加えた。その分がほぼ同量あった。

  

②赤紫蘇の葉を枝からとって丁寧に洗う。これが意外と手間を食う。爪と指先がアクで黒くなる。

      

③塩を300グラムほど用意して、ボールの中で赤紫蘇の葉に塩をまぶして、赤黒い灰汁が出るまで揉み
  こむ。
  一旦この赤紫蘇玉を洗って二度揉み揉み込む向きもあるが、我が家では1回で済ませる。

      

    (梅酢を少し入れると真っ赤に染まる)

土用干し
①梅雨が明けて天候が安定したら赤紫蘇を入れて赤く漬かった梅を笊に上げて干す。

   
   
②3回ほど干すが、毎日樽に戻す。一回は夜露にあてた方が良いしわしわが出るとのこと。「梅干しばばあ」
  に例えられるしわしわをどれくらい作るか。これは好み。
 今年は第1回目の後天候に恵まれず、また娘(孫たち)の帰省があったりして、第2回目以降がやっと先週
 の土曜から。かれこれ5回も干した。

③樹上完熟の梅を使った梅干しは仕上がりが上品であるが、干し工程で何回も出し入れするので実が破れ
 ることがある。これは商品にならないので早く食べる自家用に分ける(かれこれ5個ほど破れた)。 

      

④ 出来上がり。梅干しらしい「しわ」が出来た。

   
  
⑤ 赤紫蘇葉じっくりとからからに干して、こまめにミキサーに掛けて「ゆかり」を作る。

    

      (以上この項終わり)

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

茄子の田舎煮をつくる

2010年08月28日 | 料理

愛孫のためのレシピ
  この間1歳7ヵ月の愛孫(マナまご)が遊びに来たお昼御飯に、作り置いた「茄
 子の田舎煮」を出したら、喜んで食べ、「なちゅ、なちゅ」とお代わりをした。
  母親は、「家で茄子を煮てやった時は嫌がって食べなかったのに、なんで?」と
 若干不機嫌であったが、自分も食べてみて「こんなに柔らかいからか。納得。」と
 言った。

  ざっと作り方を教えたので家で作ったら今度は「なちゅ~」と喜んで食べている
 らしい。
  母親の方は、「こんなに甘いのを毎日食べさせたら身体に良くないのでは…」
 と心配しているらしいと妻が言っていた。聞いたら砂糖を入れているのだそうだ。
  今はともかく昔は田舎では砂糖は貴重品で、普段は簡単には使わない。茄子
 の田舎煮も醤油だけで作ったらしいが、我が家では酒とみりん少々加える。甘さ
 はこれで十分だ。

 「茄子の田舎煮」なんぞは、多分普通の料理本には載っていない。

 <作り方>
 1.新鮮な茄子をよく洗い。
  
  
 2.ヘタを落とし、大体1個を3つに切り分け(頭と、おしりと、中間)、水であく抜き
  する。
    
 
 ざるに上げてよく水を切る。 
    

 3.大ぶりの深鍋にサラダオイルをたっぷりと大匙3~4杯いれて熱する。
  

 4.茄子を入れ、すぐに蓋をして鍋の取っ手を持ってよく振って、油をまんべんなく
  茄子に行き渡らせる。

 5.茄子に油が十分になじんだら、ひたひたに水を加える。
    

 6.合わせて醤油大匙3~4杯、酒大匙3~4杯、みりん大匙1杯くらい加える。
  

 7.我が家では鰹節の「荒削り」をたっぷりと加え味を良くする。これはお好み。
  

 8.弱火で20分ほどコトコト煮る。煮崩れを起こすのでかき回さない。
  水分が少なくなって来たら、頃合いを見て火を止める。

 9.完成。 
   

  (以上この項終わり)

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ゴーヤ干し

2010年08月22日 | 料理

ゴーヤの保存法
 今年初めてゴーヤを作った。
 西日が差しこむ食堂の窓にちょうどかぶさるようにゴーヤを育て、日除けにしよう
という魂胆。「沖縄のゴーヤ」という苗2本。普通の苗2本。合計4本の苗を特大の
プランターに植えた。

 肥料はたっぷり入れたのに、なかなか大きくならず、花は咲いても雄花ばかりで
やきもきしていたが、そのうち小さな雌花がいくつかできて、いつの間にか立派に
育ち始めた。すでに10本以上は収穫し、ご近所や娘のところに配給した。

      

   

 これまでもご近所などからたくさんのゴーヤをいただいても、家人は「栄養価が
高いということはわかるが、あの苦みだけはどうも…」と定番のゴーヤチャンプル
などもめったに作らなかった。
 しかし最近苦みを極力少なくする手立てを講じて(食感は犠牲にして、できるだ
け薄く切って塩揉みし、茹でこぼし長時間水にさらす。)「ゴーヤサラダ」なども作
るようになった。

  自家栽培の野菜の利点の一つとして「早めの収穫」がある。あまり大きくしない
で、柔らかいところをいただくのだ。
 我が家のゴーヤは胡瓜くらいの大きさで収穫することにしている。多少は苦み
が少ないのではないか。

 昨晩(8月21日土曜日)は流山市と三郷市合同の花火大会があり、娘家族に
招待された。流山おおたかの森駅近くのマンション10階からなので結構な花火
を大いに楽しんだ。
 さて、招待されたので手土産に「ゴーヤ」をと思って「ところでゴーヤは要る?」と
聞いたら「・・・まだある」(この間あげたゴーヤがまだのこっているのだ)。ウーン、
やっぱりゴーヤはなかなか毎日食べるというわけにはいかないのだ。
 ゴーヤはこれからもどんどん出来ていく。なんとか無駄にしないためには保存し
なければいけない。そこでインターネット情報の助けを求める。

 やはり保存法はあった。冷凍法もあるが、冷凍庫は一杯なので、切干大根の要
領で作る「ゴーヤ干し」がよい。


<日干し保存法>
 ①ゴーヤを洗って半分に縦割りし、スプーンで苦みの元ワタと種をえぐり取る。

      

 ②およそ2ミリほどの厚さに刻む。

     

 ③梅干しの土用干しに使ったザルに広げ干す。

    

    ④完成品

    
        

  実に簡単で、わずか4~5時間でこのようにゴーヤの干物が出来上がった。
  シーズンオフに水に戻して調理するのだそうだ。これならゴーヤシーズンに
 ご近所などに無理やり差し上げて迷惑がられないで済む。

   (以上この項終わり)
  

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

季節の山菜・根曲がり竹

2010年06月05日 | 料理

越後の根曲がり竹
  「山菜王国」を自称する新潟県入広瀬村にほど近い魚沼市小出に住む舎弟か
 ら「根曲がり竹」が送られてきた。
  地方によって「姫竹」、「地竹」とか呼び名は違うが(北海道で「筍」といったら「根
 曲がり竹」のとことを指すらしい。)、主として山地の斜面に生えている「チシマザ
 サ」から生える筍。雪国や高地の環境が最適か、時期には山間温泉地の路上で
 ワラビなどと並んで売られていたりする。高地山間地というと大抵北海道では「オ
 ヤジ」と呼ばれるクマが生息している。かつて那須連峰の「朝日岳」から「北温泉」
 に下山する途中、「根曲がり竹」を見つけ夢中になって笹叢を分け入ったところ、
 すぐ上から「ざわざわ」というクマの気配がして一目散で駆け下りたことがある。
 もしかして根曲がり竹を採りに来た人だったんじゃないのという話もあるが、あの
 ときの気配はまさしく熊だったと信じている。

  それはともかく、早速夕食の一品(取りあえず「刺身」)にと皮をむく。

    


   普通の孟宗竹の筍のようにこれが全部食べられたら言うことはないが、根曲
  がり竹の唯一の欠点は食べられる部分が少ないこと。
   切ってみると分かるが根っこに近いところは、節と節の間の緑の濃い部分は
  大体硬くて食べられない(写真の節から右へ2/3くらいは硬い。包丁がすんなり
  入ればOK。生のまま食べられるので食べてみると硬さ加減が分かる。)。

   大体一本の半分から上はその心配はいらない。

    

   根方の皮が赤っぽい筍は概して柔らかい。枯葉などで覆われていたから。
   北海道の高地の沢筋などに生えている根曲がり竹は一升瓶の口から入らな
  い程の大物が採れるというが、越後の山菜王国といえどもそれ程のものはな
  いだろう。
   なにしろ根釧原野あたりの野生の蕗が、本土の栽培種の蕗と同じくらい大き
  かったので驚いたことがある。北海道は何かにつけ「でっかいどう」なのである。

   皮をむいた筍は、塩を一つまみ入れた熱湯で1・2分茹で、冷水に放つ。
   上の方は刺身、下の方はみそ汁の実や煮物に使う。

   (北海道では生のまま瓶に入れ、そのまま熱湯で茹でて冷めてから蓋をして
    保存するのだという。)

    

    (以上この項終わり)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする