読書・水彩画

明け暮れる読書と水彩画の日々

人物を描く

2007年12月05日 | 水彩画

椅子に座る女
  久しぶりの人物画。先週はその前哨戦として、巨匠の絵を臨画しました。
  臨画がうまくいかないことの言い訳になりますが、やはり対象が目の前
  にあって、自分の見た感じを表現することには敵いません。

  外見からは見えない骨格を見定めて、そこに肉付きを、更に人体を覆う
    着衣の微妙な線の流れ・陰影を描く。
  顔・首の位置と傾き。肩の線との角度。上腕の曲がり具合と肘の位置。
  手と指の形、大きさ。腰の位置と大きさ。大腿部、膝、脛、脚と足の長さ・
  大きさ。それらすべてが均整が取れていないとなんとなく不自然で人体ら
  しくなくなるのが不思議です。

  「手と足は実際見えていると思う以上に大きめに描いて、丁度いいバラ
  ンスが生まれます。」といつも先生に指摘されます。頭もそうです。つい
  大きく描いてしまいます。
  
  モディリアニのように細長い卵形の顔、極端に長い首、瞳のない目などは
  写実的にちゃんと描けるようになってから、その先にある姿なのでしょう。
  われわれは先ず目の前にある人物をあるがままに、というか自分が見
  たように描くことが先決です。それでさえままならないのが現実ですから。

  今回のモデルさんは齢のころなら25・6の学生さんでした。冬の時期だけ
  に衣装が厚く、坐像だと骨格や肉体の全体像を想像することが難しく、
  バランスをとるのが一苦労です。
  手はかなり意識して大きく描いたのですが、まだ小さめではないかという
  のが先生の評価でした。
  頭は気をつけたのですが、案の定大きめになってしまいました。

    「見た目以上に美人に描いてくださいね。」と言ったのは、ご本人ではなく
  て先生でした。


    
   
  

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