---Minamata---
2020年(アメリカ)
監督:アンドリュー・レビタス
出演:ジョニー・デップ、真田広之、國村隼、美波、加瀬亮、浅野忠信、ビル・ナイ
そんなある日、アイリーンと名乗る女性から、熊本県水俣市のチッソ工場が海に流す有害物質によって苦しんでいる人々を撮影してほしいと頼まれる。
そこで彼が見たのは、水銀に冒され歩くことも話すこともできない子どもたちの姿や、激化する抗議運動、そしてそれを力で押さえ込もうとする工場側という信じられない光景だった。
衝撃を受けながらも冷静にカメラを向け続けるユージンだったが、やがて自らも危険にさらされてしまう。
追い詰められた彼は水俣病と共に生きる人々に、あることを提案。
ユージンが撮影した写真は、彼自身の人生と世界を変えることになる。
「ラブ・アクチュアリー」のビル・ナイが共演し、日本からは真田広之、國村隼、美波らが参加。坂本龍一が音楽を手がけた。(映画.comより)

お家鑑賞(Amazonプライム)。
水俣病の事はニュースなどで良く見聞きしていました。
でも、若かった私には他人事でした。
写真家のユージン・スミスをジョニー・デップが務めたという映画だったので見ました。
TVニュースで見た映像が、映画作品として映し出された方が衝撃的なのは何なのだろう、、、と自分に問いながら見ました。
話の内容はおおかた分かっていましたが、ユージンが水俣病患者の写真を撮るために日本に長く滞在し、シャッターを切ることで被害者と共に戦ったことはこの映画で知りました。
アイリーンとは日本で結婚していますがのちに離婚、ユージンは1978年に事故死とありましたがアメリカ帰国後に新しい家族と暮らしていた時に遭った事故死との事。
再婚したアイリーンは日本でユージンの全写真の著作権管理をしていたようです。
水俣病は四大公害病の一つ。他は新潟水俣病、イタイイタイ病、四日市公害。
映画のエンドロールに胸が痛みました。
エンドロールに映し出された映像の順番通りに世界で起こった公害を上げておきます。
・インドネシア 金採掘による水銀汚染
・ウクライナ チェルノブイリ原発事故
・世界中で起こったサリドマイド薬害
・ハンガリー アルミナ工場有害廃棄物流失
・米国 タンカーの原油流失
・日本 福島第一原発事故
・ブラジル ブルマジーニョ尾鉱ダム決壊
・ブルチナファソ 金発掘による水銀汚染
・ドミニカ共和国 バッテリー工場による鉛汚染
・インド ボパール殺虫剤工場事故
・米国 石油掘削施設爆発事故
・象牙海岸 有毒廃棄物投棄
・米国 ウエストレイク核廃棄物
・米国 フリント水道水の鉛汚染
・米国 ブリオ社による地下水汚染
・米国 ラブキャナル有毒廃棄物投棄
・ベトナム 産業発展による有毒廃棄物
・バングラディシュ 地下水のヒ素汚染
「本作を水俣の皆さんと世界中の郊外被害者および支援者たちに捧げます。」
またユージンの代表作がWikipediaにありましたのでURLを貼っておきます。
音楽は坂本龍一、これが最後の映画音楽だったのでしょうか・・・。
追記:坂本龍一の映画音楽は安藤サクラ主演の『怪物』が最後になったようです。cyazさんありがとございます!