くじびき はずれ の 見た世界

シニア初級者というのに世間知らず。
少年のようなつぶらな瞳?
そろそろ大人の記事を書きたい毎日です。

帰国

2011年07月01日 23時09分29秒 | ひとりごと

ブラジル生まれの日系3世のアラフォー友達が居る。
祖父母が移民でブラジルに行って、ご両親もずっとブラジルに。

彼女と弟は人生のほぼ半分を生まれたブラジルで過ごし、それからの半分は日本で暮らしていた。
母親の体調が芳しくなく、長女としては放って置けなくて帰国することになったと、残り一ヶ月ほどとなって聞かされた。

彼女も弟さんも日本で永住権を取得してそれぞれに家庭を持っていて、仕事もしているので、特に弟さんは帰国できない状況であり、お父さんもそんなに元気な状態でもないのだそうだ。

二世とは言え「日本に呼び寄せてあげて一緒に暮らす」という選択肢は無いのかと訪ねると、『日本は寒くて暮らせない』のだそうだ。

今は日本も猛暑の連日だけれど、冬は確かに寒いだろうと思う。

行ったこともない国のことだから気候風土など知る由も無いから、それ以上なんとも言ってあげることもできない。

日本語は流暢に話せるけれど、文字(漢字)では十分に会話が出来ないのでメールはカタカナ・ひらがなと、ポルトガル語などとても話せない僕の覚束無い英単語を使ってのことだった。

勉強熱心なので仕事についての資格はもとより、陶芸やガラス工芸などの創作やベリーダンスなどの身体を動かすことなども積極的に取り組む人で、力をもらえる友人の内の一人だっただけに寂しい。

1~2カ月に一度くらいしか顔を合わさない程度だったのだけれど。

飛行機でもほぼ一日かけて行かなければいけない地球の全く反対側で、まずもう日本に戻って来れることはないと思っているらしく、子供も居ないので旦那さんとは離婚して行くらしい。
日本で仕事をしていて生活をしているわけだから、そう簡単には一緒に帰国することも難しいのだろう。

日本で市民権を得るために費やした手続きより、20年も暮らしてきた生活を解除する手続きのほうがかなり煩雑なのだそうだ。
そりゃそうだわなぁ、携帯電話も無かった時代とは訳が違うのか。

たぶんなんかのやりとりは今後も続くだろうとは思うけれど、特に何か手を差し伸べられることなど思いもつかない。

くだらない質問しか思いつかなかった。
「日本に来て、日本で生活して   良かった?」

『うん、とっても良かった。 日本は素晴らしく良いところだったよ
少しホッとした気がする。

月末には地球の裏側でさかさまに立っているのだろう。