クソ がつくほど日差しの強い暑い暑ぅ~~~い一日でした。
もう頭の中が沸いていてブログどころではありませんし、ネタも底をついたまんまです。
およそ138億年前に起こったビッグバンの直後、宇宙には水素、ヘリウム、そしてごく
微量のリチウムといった軽い元素しか存在しませんでした。
これらの元素から生まれた宇宙初代の恒星の内部で、炭素や酸素といったより重い
元素 (重元素) が作られ、星がその一生を終える際に宇宙にまき散らされた元素から、
次世代以降の天体が作られていきました。
ビッグバン当初の宇宙は非常に高温で、陽子と電子がばらばらに存在する「電離状態」
でしたが、その後宇宙の温度が下がり陽子と電子が結合して水素原子となり、さらに
数億年が経過するうちに恒星が誕生し、そこから放たれる強烈な光によって、宇宙は
再び電離状態になっていったと考えられています。
これが「宇宙再電離」です。しかし、どんな天体が宇宙再電離をもたらしたかは、具体的に
明らかになっていません。
(この画像はNASAが発表したハッブル宇宙望遠鏡の画像で記事とは無関係のイメージ
です。)
大阪産業大学、東京大学、国立天文台の研究者をはじめとする研究チームは、アルマ
望遠鏡による観測から、およそ131億光年かなたの銀河「SXDF-NB1006-2」に電離
した酸素を検出しました。
これは、観測史上最も遠い、つまり古い時代の酸素の発見となります。
また、宇宙初期に起こった「宇宙再電離」の頃の酸素を捉えたと考えられ、この頃宇宙で
どんなことが起こったか、その解明にアルマ望遠鏡が大きな役割を果たすことが期待
できます。
今回発見された電離酸素の状態は、この銀河には強烈な光を放つ巨大な恒星が多数
存在することを示しています。
さらに、その強烈な光が銀河の外にまで達して広範囲のガスを電離させたと推測できます。
今後、アルマ望遠鏡を用いたさらなる観測で、どんな性質の銀河が宇宙再電離をもたらし
たのかを解明する、重要な手がかりが得られると期待できます。
この研究成果は、2016年6月16日発行の米国の科学雑誌『サイエンス』オンライン版に
掲載されました。
以上、国立天文台から注目したい天文現象のお知らせをいただきました。