リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

(マスタークラスと師事)xレッスン(3)

2023年10月25日 21時34分06秒 | ウソゆうたらアカンやろ!他【毒入注意反論無用】
そういう方がとんでもない低レベルの演奏を公開したり、中には有料のコンサートを開く人もいらっしゃいます。こういうことはやってはいけません。

(音源)
例えばこんな録音がネットに転がっていました。

謎曲(全部は聴くに堪えないのでハイライトだけです)

これ、どういう曲か分かりますか?この演奏で曲名がわかる方は相当練習を積み重ねて沢山の曲を弾いている方です。プロでないとわからないかも知れません。こういう演奏をアップして恥ずかしくないんですよね。まぁこの演奏の方が、前回のエントリーで言っているような方かどうか実際には分かりませんが、困った演奏であることは確かです。

この演奏の方はどういう方かは分かりませんが、私は実際に何人か困った人の残念な演奏は知っています。そんなこと、お前はプロなんだからはっきり当人にいっちゃえばいいのに、という声が聞こえてきますが、私の生徒になった暁にはいろんな問題点を改善すべく微に入り細に入り助言させてもらいます。でもそうでない人に「あんたきちんと基礎からやらんとアカンで」なんていきなりは言いません。もちろん他のリュートプロの演奏についても、このブログでは一切批評・評論をしていないのはご存じの通り。

念のため申し添えておきますが、いい演奏をされるアマチュアの方も勿論沢山知っています。でもこういった残念な演奏は他の楽器では聴いたことがなく、リュートだけの様な感じがします。クラシック・ギターも60年くらい前は近所にその「謎曲」レベルの方がチラホラいましたが、いまではすっかりいなくなりました。

アマチュアの場合も結局プロ(プロ志向)の人と同じで、信頼できる師匠のもとでしっかりと基礎を学ぶべきです。そうしたベースがあって、ときどきマスタークラスを受講する、というのはとても効果があることだと思います。師匠とは少し異なる角度のレッスンは音楽のセカンドオピニオンになるかも知れません。

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2 コメント

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Unknown (やまねこ)
2023-10-26 05:15:42
こんにちは。
ああ、これはいかんですねえ。
今、動画サイトではクラギ、エレキを始め、リュート演奏が多く公開され、プロ、アマも多く見聞きできます。
名前の知られたプロの演奏はともかく、アマの演奏では、コメントやご本人が練習不足でなっちゃないことを、あらかじめ言っておいて、公開してるのもありますが、そうでないものが多い。
 第三者の立場で聴くので粗がわかるものです。ネットは世界中から注目もされるのですから、まあ、お恥ずかしき演奏はやはり見せられないかなあと思います。
こうしたものを見るとき、人間の欲といいますか、承認欲求というか、なんでもいいから人に見られたい、見てくれという性質のものでないかと思うのです。
 ちょっと話の質が違いますが、よく教室の発表会というのがあり、指導者も当然、熟達した演奏でなくとも、家族、友人、お客さんを呼んで無料の発表会が行われますね。私も昔は見に行ったものですが、それでも、ちょっと人前で演奏するのはどうなのかなあという演奏がありました。指導者の考え次第ですが、一考を要するのでないかと思われました。
 動画サイト全盛の時代、誰でもどこでも公開できる環境なら、俺の演奏を聴け、見れくれというのも出てくるものです。
なんだかなあという思いですね。
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Unknown (Unknown)
2023-10-26 21:47:41
この演奏は自分でも聴いているでしょうから、これで承認欲求というのもねぇ。むしろ何かゆがんだものを感じます。

ちなみに謎曲は、Robert Dowland 著 VARIETIE OF LUTE-lessons 所収のFantasie 2 (the KNIGHT of the Lute作曲)の11小節目後半あたりから33小節目にかけてです。この著書を日本語に訳したのが拙訳「完訳とりどりのリュート曲撰」です。絶賛発売中です!おっと宣伝になってしまいました。(笑)
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