リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

弦をめぐる状況

2021年04月04日 16時16分53秒 | 音楽系
私はバロックリュートの6コース以下に、アキラ社のローデドナイルガット弦(CD)とカーボンを組み合わせて使っています。ちょっとオクターブに使うカーボン弦が出すぎの感はありますが、まぁよく鳴るのは悪いことではないです。

でも多分このオクターブ弦はガットの方がいいのでは思いもありまして、ガットに交換してみました。この時期を逃すと高温多湿の季節がやってきます。バス弦の張力が平均で大体3kg、オクターブ弦の張力は大体バス弦の80%程度というスキームで、これは以前から変えていません。これ以上上げると楽器が故障しやすくなりますし、これ以下だと緩すぎて上手く響きません。

オクターブ弦をガットに交換しますと、バスレンジの響きはぐっと落ち着いた響きになります。いい感じではありますが、ちょっと渋すぎてコンサートではアピールしづらいかも。

この際ついでに1コースのナイロン弦(ガムート社製0.44mm)も古くなってきましたので、ウニヴェルザーレ社製のガット弦(0.40mm)に交換してみました。ナイロンの0.45弱とガットの0.40は大体同じ張力になります。

でも残念なことに3時間ほど練習していましたら、小さなケバが4か所も出てきて音がぼこぼこになってきましたので、またガムートナイロンの新しいものに交換しました。この状態の音はガムート社のナイロン弦よりはるかに劣ります。この手の音を古雅だ、なんて言ってはいけません。ケバを切りながら使っていても遠からず使えなくなります。バスレンジのオクターブに関しては問題ありません。

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