院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

浮浪者

2007-03-27 14:11:57 | Weblog
 昭和30年代を懐かしむ声が多い。

 しかし、あのころは上野の地下道に浮浪者が横たわっていた。父親に連れられて、彼らをまたぎながら地下道を通った。

 なんだか怖くもあったし、将来こうはなりたくないとも思った。

 当時、寝食分離でなくても耐えられたのは、まだ浮浪者がいたからではないか?

 浮浪者が完全にいなくなったのは、1970年代に警察による「浮浪者狩り」が行われてからである。

 現在は「こうはなりたくない」という存在がない。(ホームレスだってTV付きのテントで結構自由を謳歌しているように見える)。

 「こうはなりたくない」というのがいない世の中では、子供はどのように育つのだろうか?