私が医者になりたての昭和50年ころは極端な医者不足で、若い医者は金の卵だった。病院からは公用車で送り迎えがあった。むろん給料も驚くほどたくさんもらった。当時は新しく医者になる人数が年に4000名ほどだった。今は8000名以上いて、医者の希少価値がなくなり、研修医の待遇は急速に悪くなった。
私たちの時代は、学会出張には新幹線のグリーン車を使うことができた。出張旅費は病院が出してくれた。グリーン車に乗らずに普通車に乗って、グリーン車代を浮かせることが多かったが、グリーン車に乗ってみることもあった。
だが、私はやがてグリーン車に乗るのをやめてしまった。それは、グリーン車に乗っている人の人品骨柄がいやになったからである。普通車が空いているのに、大阪から東京までのわずか3時間をグリーン車に乗る人は、やはりまともではないと思われた。
たとえば、バミューダショーツ(半ズボン)に草履といった軽装なのに、腕には何百万円もするような外国製の時計を付けている人。曲がったネクタイをして、大きな腹を出し酔っぱらって寝込んでいる人。要するにグリーン車の住人は、成金やエセ地方名士のような連中ばかりなのだ。
こだまにもグリーン車がある。それがいつもガラガラである。そんなグリーン車をJRは、なぜいつまでも走らせているのだろうか?それは私にとって大きな謎である。
私たちの時代は、学会出張には新幹線のグリーン車を使うことができた。出張旅費は病院が出してくれた。グリーン車に乗らずに普通車に乗って、グリーン車代を浮かせることが多かったが、グリーン車に乗ってみることもあった。
だが、私はやがてグリーン車に乗るのをやめてしまった。それは、グリーン車に乗っている人の人品骨柄がいやになったからである。普通車が空いているのに、大阪から東京までのわずか3時間をグリーン車に乗る人は、やはりまともではないと思われた。
たとえば、バミューダショーツ(半ズボン)に草履といった軽装なのに、腕には何百万円もするような外国製の時計を付けている人。曲がったネクタイをして、大きな腹を出し酔っぱらって寝込んでいる人。要するにグリーン車の住人は、成金やエセ地方名士のような連中ばかりなのだ。
こだまにもグリーン車がある。それがいつもガラガラである。そんなグリーン車をJRは、なぜいつまでも走らせているのだろうか?それは私にとって大きな謎である。