(Wikipedia "Hokkaido Electric Power Company" より引用。)
北海道電力がメガソーラーを歓迎しなくなったという。それでメガソーラーを開発している不動産業者が困っているというニュースを聞いて、今年5月に私が心配していたことが早くも現実になったかと驚いている。
5月に私は、メガソーラーに投資するファンドを疑った。売電は儲けが出ない制度だと思ったからだ。初め政府は売電価格を高く設定した。これは任意だからいくらでも高く設定できる。でも、電力が一般の市場にさらされたら値下がりして、10年後にはファンドは損をするだろうと予言した。
プロのファンドは政府が税金を投入した「公定価格」が通用している間に(税金から)儲けて、あとで電力価格が市場経済に曝されて暴落したら知らん顔だろうとも述べた。(ドイツがそうだった。)
それに対して、ソーラーシステムの専門家と思われる方から、文献まで提示した恐縮するほど詳しい反論をいただいた。私は文献を細かく調べてからその意見にさらに反論した。(それらについては本欄の「メガソーラーを疑う」を参照されたい。)
この討論の決着を見るのは何年も先だろうと思っていたら、北海道電力が不動産業者の立てた(まともな)計画で電力を買ったら利用者の電気料金を値上げしなくてはならなくなるなぞと言い出したのだ。(不動産業者は素人向けのファンドで開発を行おうとしたと推察される。難色を示した北海道電力はむしろ良心的である。)
これでプロのファンドは手を出さなくなるだろう。(プロはすでに織り込み済みのはずである。)素人はもう、メガソーラー売電ファンドに手を出すべきではない。ソーラーパネル付き住宅を購入する人は、売電で儲けようと思わない方がよい。まさか、わずか半年で先の討論の決着を見るとは思わなかった。
(5月に詳しくご説明くださったSさん。北海道電力の挙動に対する私の理解が間違っていたらご指摘ください。)