(マッサンとエリー。ハフィントンポストのHPより引用。)
ピケティー氏の本が出版されてから格差論議が盛んです。結論から言うと、日本の明治から戦前にかけての格差と現在の格差は質的に違っており、同列に論じることはできないように私は思います。
話は跳ぶようですが、NHKの朝の連ドラの時代は決まって明治大正です。「花子とアン」の村岡花子は明治26年生まれ。マッサンは同27年生まれ。なんと「おしん」は明治34年生まれでもっとも若いのです。
それでいて「おしん」の生活の貧しさは群を抜いています。当時は10歳で丁稚奉公に出るのが「普通」でしたが、「おしん」は7歳という幼さで出されたので余計に哀れを誘いました。
村岡花子は今の東洋英和女学院で英語の勉強をしました。(山梨の農村出身者がなぜ東京の女学校に入れたのか、ドラマをきちんと見ていなかったので未知です。)
マッサンは現在の番組進行では北海道でウイスキー造りをやっていますが、住まいの応接セットの立派なこと。今でもあれだけの家具がある家は少ないでしょう。
平成の現在、「おしん」と花子やマッサンほどの決定的な格差が社会にあるでしょうか?そこをしっかりと押さえておかなくてはならないでしょう。(少なくともただいまの日本では事実上、飢餓はありません。)
※今日、気にとまった短歌
黒雲に磨かれいでし満月に亡夫の笑顔見えた一瞬 (豊橋市)竹内とき子