(織田信長像。ウィキペディア「織田信長」より引用。)
戦争を後世に伝えないと経験者がいなくなってしまう(だから、急いで伝えなくてはならない!)という声が多くなった。だが、伝え続けるのは無理な話だ。
すでに第一次世界大戦のことを伝える人がいない。戊申戦争もゼロ。日清日露は文明開化後、初めての戦争だから、ある程度伝わっている。しかし、それは文書のみであり、言い伝えではない。(私の祖父は日清日露を傍観者として経験しているが、祖父からなにも聴いた覚えがない。)
いずれすべて歴史の闇に呑みこまれる。織田信長はいまだに語られるが、東郷平八郎や野木希典をもう語る人はいない。
思うに、織田信長はものすごくイヤな奴だっただろう。比叡山を焼いたり僧侶1,000人以上を磔刑にしたりした。明智光秀にやられても当然だ。なのに現代では英傑の一人となっている。
歴史とはそのようなものだ。語り継いでもそのうちにタワケが英雄になってしまう。あるいは消える。このたびの戦争を語り継ぐのに、そう躍起になる必要はないのではないか?
※今日、気にとまった短歌
またあいつ俺の授業で寝やがってくらえ必殺チョークミサイル (都立鷺宮高校)市川勝栄