残っていた送信機の修理に取り掛かった。電源が入らないというもので、先のブログでも触れたが、電源をマニュアルでON出来る場所が見つかり、依頼主に確認したら「あまり飛び出さなければ、手動ON/OFFでも問題無い」ということで、小型のオルタネイト押釦スイッチを使うことにした。
電源ONになっている間は緑色LEDが点滅し、操作ボタンを押すと、その間点灯となる。
現在のタクトスイッチを外し、GND接続端子をフットパターンに半田付けする。ON接点端子はショート防止の為ポリイミドテープを基板に貼り付けて絶縁する。補強の為にロックタイト460で基板とスイッチを接着する。
ON端子から制御する部分のトランジスタ(B)にφ0.26のジュンフロン線で接続する。動作確認するが、信号の出る場合と出ない場合が有る。電池の接点を磨いたり、半田補強を行ったがダメである。パターンを良く見るとチップ部品の取れた跡が有る。無線回路の電源ONとGND間なので、適当に0.01uFのセラコンを付けるが変わらず。もう一度見渡すと、以前接続端子を外した際、誤ってニッパーでパターンを切った箇所が見つかった。導通も無いので、細線で接続してやる。これで動作確認すると確実に信号が出る様になった。
周波数は318.7MHzだった(切断されていると308.7KHzと10kHz程度低い周波数になっていた)。受信機を置いて、到達距離を確認するが10m程度は届く様だ。
ワンショット押すと数秒間電波が出るが、ボタンを押している間、変調音が変化する。
免許を要しない微弱無線局の電界強度について322MHz以下は500μV/m 以下となっているので、これの範囲ギリギリを使っているのかなと思う。
次はスイッチボタンの修理だ。ここが「おもちゃドクター」の腕の見せ所?である。
こういうアイデアを考えるのが大変ではあるが、はまった時は嬉しくなる。
手持ちの2mm厚ウレタンシートを使うことにして、ボタンは100円ショップで購入しておいたPP発泡プラ板をボタンの大きさに切り2枚重ねにし、ウレタンシートの裏面に接着する。
そしてウレタンシートをスイッチ部に接着(ロックタイト460)する。電源スイッチの穴は皮用ポンチで開ける。
フィーリングを確認するが、誤操作することも無く丁度良さそうだ(自画自賛であるが)。
あとは、送り返して受信機が動作するかだ。
9/27 到着して、問題なく動作したとのメールが有り安心しました。
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