トラブルシューター

私の修理・製作体験記(茨城・県西おもちゃ病院・JA7FJP/1)

タダノラジコンRC-49-13修理

2016-11-16 11:28:49 | ラジコン

 11/12のおもちゃ病院に、隣の桜川市から、このブログを見て、ラジコン修理してもらえないかと直接みえた。
その場では、測定器も無く、おもちゃ修理で忙しいので、お預かりして修理することにした。
電源を入れた時は正常に受信出来て各動作も問題無いのだが、20~30分位経過すると、受信機がエラーになって動作しなくなるので、シリカゲルを入れたりして一時動作したこともあったが、その後再発する様になったという症状である。
突然エラーになると、オーバーランしてしまい危険も伴うとのこと。
タダノは、やはり受信機単体では、本当に正常動作しているか確認出来ない。
車体に接続して、正常状態では電源スイッチ脇のLEDが点灯状態になり、その隣の4個のLEDは消灯し、送信機を操作すると2番目のLEDが点灯する。
これが単体では、電源脇LEDが点滅、4個のLEDが1~3までが点灯する。電波が出ていても変化はしない。
接続コネクタのピン数もRCS-250と異なり少ないので、互換性は無さそうだ。

内部を見てみるが、外観上劣化している部品は見つからない。RCS-250と比べると、かなり部品点数が多い(二階建て)。

電圧も5V、12V(三端子レギュレータ)正常に出ている。
5V用三端子レギュレータ入力に1Wツェナーダイオードが入っているが36V用の様だ。おそらく三端子レギュレータの最大定格以上の過大電圧を保護していると思われる。単体でツェナー電圧を確認したが、問題無い。
取り敢えず、電解コンデンサは全て、新品に交換する。
三端子レギュレータ入力にあるNPNトランジスタも交換。
5V用三端子レギュレータは超小型DC/DC-CONVに交換してみる。

送信周波数は、156.78MHzと初めての周波数帯だ。
送信機はTADANO OPERATING BOX ROB-12という型名になる。
あとは実車で確認しなければならないので、連絡をとり直接自宅に伺うことにした。車で30分くらいの近さである。
あまり自信は無かったが、取り付けると正常状態のLED表示になり、操作も問題無く動作した。
症状では、20~30分位経過すると、受信機がエラーになるということがあったので、30分くらい置いて操作してみると、正常に動作したので、あとは様子を見てもらうことにする。
【その後、動作不良】
その日、帰ったら連絡が有り、約1時間経過したら、やはり同じ現象が再発したとのこと。
アクセルをマニュアルにした時にアクセル動作が不安定になるので、送信機側に問題があるのではと、再度調査依頼を受けた。
【真の原因が分かった:ID設定スイッチの接触不良?】
送信機の電波をモニターしてみると変調(デジタル信号)が出ていない。
たどっていくと、1200bpsモデムIC(MB87002)の入力にも信号が無い。どうやら、CPU自体が動作していない様だ(クロックの水晶は発振している)。
たまたま、ヤフオクで同一のジャンク扱い品(ROB-12)が出ていたので、落札してCPU基板を交換してみた。
これで、変調が出る様になった。
しかし、受信機での中間周波(10.7MHzと455kHzのトリプルコンバーション)の出力レベルが小さい。フロントエンドのチップ型デュアル入力MOS-FETが使われていたが、仕様がわからないので手持ちのCANタイプに交換するが、それでも小さいので、高周波増幅用IC(UPC1651G)のアンプを追加した。

これで良いかもしれないと持参して実車で動作確認を行う。
しかし動作しない。こうなると、これ以上の原因調査は難しい。
ダメ元でID設定スイッチを現在の574から送受信共000に切り替えたところ問題無く動作した。
111でも動作するので、依頼者の希望を聞いて123に設定。これでも動作OK。
送信機の基板は交換しているのだから、受信機のデジタルスイッチが接触不良を起こしていた様だ。
到達距離もアンプを追加した関係で、従来より格段に届く様で30m以上可能だった。

コメント
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