いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

過労と事故責任。 over work and accidental responsibility

2011-06-11 19:57:23 | 日記
 (1)交通事故はここ10年間右肩下がりで減少傾向にある。罰則強化が効果的に働いているのもひとつの大きな要因だ。文明国、先進国の端くれの日本では、そんなものに依存しなくても自動車装置の安全メカニズムの確立、道路走行環境の整備、標識システムのわかりやすさなど、交通環境の快適性、共有化で交通安全社会を推進したいものだ。
 推進する行政機関の中には、懲りようもなく繰り返される交通事故取締責任者の重大交通事故、飲酒運転取締責任者の飲酒運転事故とその自覚、責任力に救いようのない欠陥のある事例もなくならないのも現在社会だ。

 (2)今年2月に東名高速道路で渋滞の乗用車にトラックが突っ込み、乗用車の3人が死亡した事故。高速道路で繰り返される現代社会が抱える懲りようもない社会現象病巣のトラック事故だ。
 運送会社は、全国に張り巡らされた高速道路網を高利潤追求至上主義のために利用して、トラック運転者に過度の勤務体制を強要しての重大交通事故の発生だ。

 このケースは、1日の法定労働時間を59日にわたり超えて、1025時間の超過勤務(over work)を強要した(報道)とされている。南から北へ高速道路を利用して日本を縦断して荷物を運び、数時間の仮眠で南に帰りふたたびその足で北へ走るという苛酷な労働環境による事故例もあった。

 (3)この追突された乗用車3人の死亡した重大事故では、勤務を管理し強要した会社、営業所長と運転者に対して①労働基準法違反罪、②道路交通法違反(過労運転容認)、③自動車運転過失致死傷罪が問われた。

 ①労働基準法違反罪では、地方簡裁は会社の超過勤務強要体制が明確で事故の原因になった因果関係が大きく疑われるにもかかわらず、通例の略式起訴で会社、同所長に罰金30万円の略式命令とした。

 労働基準法上、超過勤務労働体制がなかば慣例化されている社会情勢とはいえ、運送業という労働環境の整備が交通安全に不可欠な特殊性を考えれば、その重大交通事故に占める労働環境の重大性は極めて重く、当事者にその責任能力の自覚、社会影響性を認識させるためにはまったく不十分な裁量だ。
 まるでそれで責任を果たしたかのような関係者の即日罰金納付では、理解を得られない。
 ②の過労運転容認容疑では、「認識が十分でない」として容疑不十分として不起訴としたこととあわせて、会社、同所長の「責任究明(investigation of accidental responsibility)」こそがこの問題解決の根幹だからだ。

 (4)裁判所が、「運送業」と「運転者」超過勤務労働と「交通事故」についての因果関係について、生命の安全、社会正義に対するパラダイム(paradigm)としての理論実証、究明を果たすべきことがその役割だ。

 ③の自己責任は裁判中だが、3人事故死と会社責任の比較落差の大きさには、社会正義への裁判責任の希薄さが見てとれる。

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