いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

復興大臣の力。minister of reconstruction's power

2011-06-24 20:00:22 | 日記
 (1)被災地の復旧、復興が前代未聞の規模(scale)で、原発事故をも引き起こしていくつものクリアーすべき基本的重要課題があるとは言え、政府、首相には次から次へと課題を整理、整備、克服する意欲も、取組み、実行力に欠けて、課題クリアーのスピード不足が多方面から指摘されている。

 震災から3か月も経って、ようやく復興基本法が成立して、復興担当大臣(minister of reconstruction)の週明けの任命に首相は自らの手でと意欲に燃えていると聞く。
 東北太平洋側一帯の復興にはスピード化とともに年月をフォローした「0」からの法律、制度、行政、経済、社会、生活の整備が求められるので、時期を失した復興担当大臣の任命の違和感とともに、その省庁横断的な権限、行政、調整能力の「中身」、組織の機能がどうなっているのかがまた問題だ。
 この内閣、首相のこれまでの先見性のなさ、問題分析力不足、ツメの甘さには、限界が見えているからだ。

 (2)すでに発足している復興構想会議の協議でも、この期に及んでもの省庁間のタテ割り行政の壁に行き詰まり感もあると聞く。
 国会同様、行政も有効に復旧、復興に機能していない、できない政府、首相の政治責任能力の有り様が国民の不幸だ。

 復興担当大臣の権限、行政、調整力には、行政のタテ割りをとっぱらった省庁横断的な活力活用、結集力で被災地をフォローすべき機構構造とならなければ存在意義もない。退陣表明で「燃え尽きた」はずの首相が、「燃え尽きる」覚悟で取り組むらしいが、「燃えがら」だけではモチーブパワー(motive power)も出ない、推進しようもない大事業だ。

 (3)首相も首相ならば、党も党だという、どうしようもない情けない政治停滞の実情だ。民主党政権には、「国家戦略室」もあれば「行政刷新会議」もあって、行政機能の効率化、高度化を推進する組織システムもある。

 国家戦略、行政刷新は今どう機能しているのか。政治主導もいつの間にか官僚支配にシフトして、マニフェストの崩壊が遅れた震災復興のなかで平然とスピードを持って進行しているパラドックス(paradox)政治だ。

 (4)原発収束、封じ込めには10年間あるいは半永久的単位が想定されて、周辺住民(200万人規模)は被ばくの影響力の健康調査を30年間にわたって実施する。
 原発事業者の東電は、当初成功したと発表した「ベント(圧力を下げる排気)」の失敗をここにきて自ら認める、事実隠し、改ざん体質は変わらない。

 東電は経団連、経済界にはいまだに強い影響力は持って、このごまかしの事業者を擁護し政府に都合のいい政策実行を求める経団連関係者の都合主義体質も見るにしのびない。
 全国力をあげての復興に向けて、経団連、経済界も政府(新体制)、国民をより積極的に支える果実を見せるべきだ。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする