いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

小笠原諸島のパラダイス。 paradise of islands

2011-06-25 20:17:46 | 日記
 (1)この地球に生態系が出来て数億年の歴史の中で、その自然の進化のなかに人間が文化を持ち込んで新しい文明生態系を形づくり、生活圏を拡大してきた。
 今や地球は人間の文明生態系で完全支配されているが、この狭い地球上にもいまだに人間が踏み込めないパラダイス(paradise)も現存して、ユネスコ(unesco)が世界遺産(world heritage)として自然の進化を登録保存している。
 近代化の遺産資産として、その「振り子」現象によるせめてもの地球博物史的な見本としての地球創生紀の生態系に戻ろうという、人間がつくりだした文明論だ。

 小笠原諸島の自然の進化が、国内4か所目の世界自然遺産に登録されることが決定した。これまで一度も大陸と地続き、分離されたことのない海洋島(報道)で、地球創世紀からの動植物生態系の進化がそのまま残る貴重な自然体系だ。

 島固有種のカタツムリ、植物、昆虫が多種類現存し、カタツムリは同島のロゴ・マークにも採用されている。
 現在は2800名の住民が主に漁業、農業で生活して、年間15000人の観光客が訪れる島だ。行政区画の関係上、都心からは1000キロも離れた太平洋上の東京都に位置しているが、6日に1回の船便が唯一のアクセスで島民の独自文化、自然保護の意識も高いと聞く。

 世界遺産登録の景勝地がその後の観光資源としての経済効率性の影響を受けて、自然破壊の危機に瀕(ひん)しているケースも多く、人間の文明生態系の進出による解決接点のない近代化と自然保護の価値観比較関係の永遠の命題だ。

 (2)しかし、日本もふくめて世界は、今、近代化至上主義が人間の文明生態系を破壊する課題に直面している。
 地球温暖化、局地戦争による環境汚染破壊、原発事故による自然、人間社会構造の破壊だ。
 世界遺産のパラダイスが地球博物史の見本とするだけなのか、未来の超近代化社会のパラダイム(paradigm)とするのかの文明価値観の変更、選択は、政治力、政治的動機づけ(motivation)次第だ。

 東日本大震災、原発事故によるそれまで築いてきた文明生態系としての生活圏の破壊、電力供給不足による節電、経済停滞は近代化を確実に中断させるものだ。
 土日の操業、平日休業による生活のパタダイムはすぐには見直しも出来ずに、国民投資までも活用しての土日の平日対応に向かう。

 うちわ、扇風機、サマータイム、再生可能エネルギーなどと、自然活用回帰に社会も変化を求められて、「生活」に見合った「収入」から、「収入」に見合った「生活」への文明価値観の見直しが、政治的動機づけに必要だ。

 近代化はもはや後退は出来ない社会に、世界遺産の自然が文明文化をどう映し出すのか。

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