(1)プロの棋士が対局中に席を外してスマホを利用して将棋ソフトを閲覧、使用したとして出場停止処分を受けた。なにしろ処分対象者が将棋界最高位の名人戦リーグの経験も豊富で、今回の竜王戦の挑戦者(他の棋士に変更)でもあったから話題性も高かった。
情報化時代のなかで、将棋界も冒頭の事件を受けて搭乗手続きのように対局者が会場の自室、対局室に入る前に金属探知機で検査(報道)されるという徹底ぶりである。
(2)出場停止処分を受けたプロ棋士は言われるような「不正」はなかったと主張しているのだから、対局中の席を外してスマホで将棋ソフトを見る(検索する)ということは「不正」(fairness)と認識しているようだ。
将棋界は羽生善治さんの登場で新時代を迎え、その羽生さんは一時将棋史上はじめて全7冠タイトルを独占して若くして一時代を築いた。
羽生さん世代はコンピュータを駆使した分析練習で腕を磨いた新時代派ともいわれて、いわゆる羽生世代といわれて現在も40代の円熟世代として将棋界の頂点を構成する代表世代だ。
(3)さらに今では20代の佐藤天彦棋士がその羽生さんを破って名人位を獲得して、さらに新時代到来の予感も言われている世代間切磋琢磨の将棋界だ。
そういう日ごろコンピュータの将棋ソフトなどを使って腕を磨いてきたプロ棋士にとって戦略上、コンピュータ機能性は重要な意味、価値を持つものだろう。
もちろん、それは日ごろの腕を磨くための練習用のものであり、実際の正式対局となればそれで「自ら」の培った本来的能力、実力を存分に使っての真剣勝負というのがセオリーなのだろう。
(4)今回出場停止処分を受けたプロ棋士も対局中にスマホの将棋ソフトを見ることは「不正」(本人は不正行為を否定)と認識しているようだから、その認識では一致、共有している将棋界だ。
大学入試でケイタイを使った試験問題の情報やり取りでのカンニングが社会問題になったことがあった。現在の大学入試ではケイタイ、スマホなどの情報ツールの持ち込み、監理は厳しく規制されている。
(5)大学入試は解答はすべての受験生にとって「ただひとつ」の正解(ほとんどが)の解答であり、これを本人の能力以外の他の手段で情報を得ることは不正行為として厳しき処分対象になっている。
将棋は対局者が戦局に応じて深く思索して、その時々の最善、最高の「打つ手」を探り、時には思いもつかないまったくあたらしい戦術もあみだしての勝負する多様性、フレキシブルな対戦が醍醐味だ。
(6)大学入試とは違って「ただひとつ」の正解などない多様で未知の戦術対局だ。それがいつも対局室内でのプロ棋士の「頭脳」のなかで編み出さなければならないものかはそういう基準化が明確であれば別だが、日ごろからコンピュータ分析、将棋ソフトを使って腕を磨いてきた棋士にとっては対局中もその慣習に頼ることがあっても不思議ではない。
(7)将棋界も誤解を招かない、ていねいな説明、周知が必要だ。
情報化時代のなかで、将棋界も冒頭の事件を受けて搭乗手続きのように対局者が会場の自室、対局室に入る前に金属探知機で検査(報道)されるという徹底ぶりである。
(2)出場停止処分を受けたプロ棋士は言われるような「不正」はなかったと主張しているのだから、対局中の席を外してスマホで将棋ソフトを見る(検索する)ということは「不正」(fairness)と認識しているようだ。
将棋界は羽生善治さんの登場で新時代を迎え、その羽生さんは一時将棋史上はじめて全7冠タイトルを独占して若くして一時代を築いた。
羽生さん世代はコンピュータを駆使した分析練習で腕を磨いた新時代派ともいわれて、いわゆる羽生世代といわれて現在も40代の円熟世代として将棋界の頂点を構成する代表世代だ。
(3)さらに今では20代の佐藤天彦棋士がその羽生さんを破って名人位を獲得して、さらに新時代到来の予感も言われている世代間切磋琢磨の将棋界だ。
そういう日ごろコンピュータの将棋ソフトなどを使って腕を磨いてきたプロ棋士にとって戦略上、コンピュータ機能性は重要な意味、価値を持つものだろう。
もちろん、それは日ごろの腕を磨くための練習用のものであり、実際の正式対局となればそれで「自ら」の培った本来的能力、実力を存分に使っての真剣勝負というのがセオリーなのだろう。
(4)今回出場停止処分を受けたプロ棋士も対局中にスマホの将棋ソフトを見ることは「不正」(本人は不正行為を否定)と認識しているようだから、その認識では一致、共有している将棋界だ。
大学入試でケイタイを使った試験問題の情報やり取りでのカンニングが社会問題になったことがあった。現在の大学入試ではケイタイ、スマホなどの情報ツールの持ち込み、監理は厳しく規制されている。
(5)大学入試は解答はすべての受験生にとって「ただひとつ」の正解(ほとんどが)の解答であり、これを本人の能力以外の他の手段で情報を得ることは不正行為として厳しき処分対象になっている。
将棋は対局者が戦局に応じて深く思索して、その時々の最善、最高の「打つ手」を探り、時には思いもつかないまったくあたらしい戦術もあみだしての勝負する多様性、フレキシブルな対戦が醍醐味だ。
(6)大学入試とは違って「ただひとつ」の正解などない多様で未知の戦術対局だ。それがいつも対局室内でのプロ棋士の「頭脳」のなかで編み出さなければならないものかはそういう基準化が明確であれば別だが、日ごろからコンピュータ分析、将棋ソフトを使って腕を磨いてきた棋士にとっては対局中もその慣習に頼ることがあっても不思議ではない。
(7)将棋界も誤解を招かない、ていねいな説明、周知が必要だ。