いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

現代若者思考。 a thought of brand-new young person

2018-08-08 20:22:22 | 日記
 (1)われわれの子どもの頃の社会的関心事といえば、男子は全員丸刈りだったので髪を伸ばしたいという程度で、それでも通っていた小学校では全校集会を開いて髪を伸ばすのか伸ばさないのか賛否を決めるというやり方をした。

 髪を伸ばすのに賛成の生徒は立ちあがって意思を示すものだが、当時は生徒数も多く全校集会となると体育館を埋めつくすほどの数であったから相当に勇気のいる意思表示であったが、当時を振り返ると割とすんなりと髪を伸ばす側に賛成して立ちあがった記憶が残っている。

 (2)賛成派は極めて少人数で圧倒的に否決されたが、だからといってその後の学校生活にひきずることもなく自由でおおらかなものだった。
 当時としては全校集会で生徒の意思で決めるというやり方も今から考えれば相当民主的で良心的なやり方だったと思えるが、教員側にも教員と生徒の関係以上に学校生活を大人と子どもが一体となって楽しみつくりあげる家族気風があって楽しかった思い出も多い。今でもあるのか分からないが、日常的に夜に授業とは関係なく学校に集まり教員と一緒に夜空の天体を観測して子ども心には楽しかったそういう時代だった。

 (3)今の国、政治、社会に対して子どもたちがどう考えているのか、なかなか本当のところが見えてこない。成人年令が4年後から18才に引き下げられて、現在よりは早くから大人の仲間入りをする子どもたちにとって国、政治、社会はそれに見合ったあこがれのものなのか心配な堕落、腐敗をみせているからだ。

 パラドックス(paradox)としてそういう国、政治、社会を大人たちからみせつけられている子どもたちにあこがれのあかるい将来、未来を渡せられると思っているのか考えさせられる堕落、腐敗、混乱だ。

 (4)安倍首相、政権の森友、加計問題は、大人の論理、都合でごまかして追及する側も追及される側も平行線を行ったり来たりのマンネリが子どもの目にはどう映っているのか、それが国、政治、社会の正当な論理だと思わせることがあれば相当に罪深い大人たち、大人の都合論理ということになる。

 18才成人の前に選挙投票権が18才に引き下げられて、やはり政治への関心は高いとはいえないが、そういう中でも20才以下の若者の中には安定した保守政治に対する支持が高いといわれている。

 (5)われわれの若い時代には、若者に若気の至りとでもいうある意味特権主義とでもいう既成政治、社会への反発、否定があって、革命的思想がまん延していたものだが、成人年令が18才に引き下げられる今の若者たちにはそうした国、政治、社会に反発、否定は大勢としてはみられない。むしろ安定した保守思想、主義に寄り添う姿勢がみられる。

 (6)米国でも伝統的なリベラル理想主義を否定して現実主義、保護主義、米国第一主義をとるトランプ大統領を経済的マノリティ層の若者らが支持して政治をリードしている。

 ヨーロッパでも極右勢力に傾倒する若者層が台頭して勢力を伸ばしており、若者に長いスパンで歴史的に比較してものを見る、考えることのない刹那(せつな)主義が支配する傾向にある。

 一般的に若者世代の特徴ではあるのだけれども、それが体制反発、否定でなく保守、保護主義に向かうところが現代若者思考(a thought of brand-new young person)だ。

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