いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

圏域の法制化。 legislative of circle area

2018-08-21 20:14:25 | 日記
 (1)地域の伝統、文化、社会、地場産業なのか、再編なのかは住人にとってはなかなかむずかしい選択問題だ。人口減少、地方過疎化時代を迎えて、地方自治体は財政基盤、運営の縮小に迫られて一自治体で行政を進めることが困難な事態に直面している。

 2050年には現在の地方自治体の半分が消滅するとの推計も示されており、地方自治の衰退は政府としても政治としてもあるいは都市圏としても大きな課題を抱えることになる。地方自治体が果たしてきた歴史的役割は、国内の食糧自給率に大きな貢献を果たしてきた。

 (2)文化、地場産業をいかして健全運営の自治体もあるが少数例であり、総じて地方自治体は過疎、財政困難問題の解決に迫られている。
 政府は地方過疎化対策に向けて複数市町村で構成する「圏域」を行政主体とする構想を打ち出したが、これを法制化(legislative)してあらたな行政機構、単位とすることの議論を本格化(報道)させる。

 道州制、都構想に通じるものであるが、それほど行政組織を一本化するものではなく医療、公共施設や学校、インフラの共同運営(同)を進めて効率化、サービスの同質化で地方自治体の財政健全化をはかろうというものだ。

 (3)50年には地方自治体が半減するという推計の中で、地方再生、活性化のためには避けて通れない行政機構再編成であるが、これに対して市町村からは「自主独立でやってきた努力に水を差す」、「法制化までいくと小さい町村の独自性がなくなる」(報道)と危惧、反対する意見が目立つ。

 伝統、文化、社会、地場産業にもとづく地方、地域独自、独特の行政圏、文化圏を維持したい、残したい地方自治の願望であり、行政と住民の共通の利益、目標でもある。

 (4)しかし人口、産業減少による自治体の財政基盤の衰退は行政サービスの低下、インフラ、医療、公共施設の劣化による生活環境の悪化は避けられずに、広域地域連携、協力、合体による行政効率化、サービス同質化、財政健全化による地方再生、活性化の道筋は必要だ。

 その中でそれぞれの伝統、文化、地場産業をどう組み入れ、取り入れて特色、特徴としていくのか考えるべきだ。今、海外観光客が直接地方に足を運ぶことが増加している。LCC国際線航空機の地方乗り入れが2年で2倍に増加(報道)している。観光も追い風だ。

 (5)比較余裕のある地方自治体が中核となって財政困難を抱える周辺自治体を支援、協力、提言するのは、地方を残すためには必要なことであり、圏域であり、道州制であり、都構想であり、人口減少、過疎化時代の地方再生、活性化には不可欠なものだ。

 どういう方法がふさわしいのか、利益になるのかを政府、自治体、住民により協議、判断して進める必要がある。
 そういう意味で圏域の法制化(legislative of circle area)がいいのかは問題がある。

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