(1)来年5月の天皇退位、新天皇即位の代替わりにあわせた「恩赦」について政府が検討を始めた。元号が変わり時代に区切りがつく歴史的な行事、出来事として、国民に対して「恩赦」を与える制度だが、かっての統帥権のあった天皇の最高権威主義と結びついているようで、象徴天皇となった現憲法精神性からみると違和感はある。
結局は政治家の汚職、選挙違反、政治資金不正などの政治的救済に向けられることが多く、国民から見れば天皇代替わりの歴史的な行事に対して感情的にもそぐわない不条理(unreasonableness)を味わされることが多い。
(2)公務員の懲戒免除も対象となっており、政治、政府あげての身内処分者の救済、復活が目的となっている。来年の恩赦には森友問題での決裁文書改ざんで佐川前国税庁長官が受けた減給処分も対象(報道)となる可能性が浮上している。
国有財産の不合理な大幅な減額での売却で国民投資(税負担)に多大な被害負担を及ぼした財務省の不適切な対応がさらに恩赦で帳消しになるなどとは、不条理の上塗りをするもので森友、加計問題が決着をみせていない中での恩赦でこれを帳消しでは天皇代替わりに大変失礼なことで、あってはならないことだ。
(3)現憲法下での象徴天皇の役割、立場からして、天皇代替わりによる恩赦というのはあまりに天皇権威主義、歴史主義、崇拝主義が強いノスタルジア(nostalgia)でふさわしくはなく、検討されるべきだ。
(4)こちらはどうか。日本遺族会会長を務めた古賀誠元自民党幹事長が、靖国神社に合祀されているA級戦犯について「祭った事実がなかったことにする『廃祀』とする」(報道)よう提案している。
日本遺族会会長を務めた政治家の発言だけに意味、意義のあるものだ。近年は、日本の首相の靖国参拝がかっての旧日本軍による侵略支配を受けた中国、韓国との外交上、歴史認識問題となってアジアの安定、協調、発展を阻害する要因となってきた。
(5)日本遺族会前会長の自民党尾辻議員は8月終戦記念日には安倍首相の靖国参拝を強く要請している。
古賀誠元自民党幹事長のA級戦犯「廃祀」発言は、こうした背景のもとではすんなりとは受け入れられるものではないが、靖国合祀を支持してきた日本遺族会の会長を務めた中にも別の考え、存在があることがわかって、国民的議論に向けてテーマとなる可能性を示したものだ。
(6)折しも安倍首相は9月の自民党総裁選後に向けて憲法改正を掲げる意向を示しており、それを支持する保守思想の日本会議の存在とあわせて保守戦前回帰のノスタルジアに対峙するA級戦犯廃祀論だ。
結局は政治家の汚職、選挙違反、政治資金不正などの政治的救済に向けられることが多く、国民から見れば天皇代替わりの歴史的な行事に対して感情的にもそぐわない不条理(unreasonableness)を味わされることが多い。
(2)公務員の懲戒免除も対象となっており、政治、政府あげての身内処分者の救済、復活が目的となっている。来年の恩赦には森友問題での決裁文書改ざんで佐川前国税庁長官が受けた減給処分も対象(報道)となる可能性が浮上している。
国有財産の不合理な大幅な減額での売却で国民投資(税負担)に多大な被害負担を及ぼした財務省の不適切な対応がさらに恩赦で帳消しになるなどとは、不条理の上塗りをするもので森友、加計問題が決着をみせていない中での恩赦でこれを帳消しでは天皇代替わりに大変失礼なことで、あってはならないことだ。
(3)現憲法下での象徴天皇の役割、立場からして、天皇代替わりによる恩赦というのはあまりに天皇権威主義、歴史主義、崇拝主義が強いノスタルジア(nostalgia)でふさわしくはなく、検討されるべきだ。
(4)こちらはどうか。日本遺族会会長を務めた古賀誠元自民党幹事長が、靖国神社に合祀されているA級戦犯について「祭った事実がなかったことにする『廃祀』とする」(報道)よう提案している。
日本遺族会会長を務めた政治家の発言だけに意味、意義のあるものだ。近年は、日本の首相の靖国参拝がかっての旧日本軍による侵略支配を受けた中国、韓国との外交上、歴史認識問題となってアジアの安定、協調、発展を阻害する要因となってきた。
(5)日本遺族会前会長の自民党尾辻議員は8月終戦記念日には安倍首相の靖国参拝を強く要請している。
古賀誠元自民党幹事長のA級戦犯「廃祀」発言は、こうした背景のもとではすんなりとは受け入れられるものではないが、靖国合祀を支持してきた日本遺族会の会長を務めた中にも別の考え、存在があることがわかって、国民的議論に向けてテーマとなる可能性を示したものだ。
(6)折しも安倍首相は9月の自民党総裁選後に向けて憲法改正を掲げる意向を示しており、それを支持する保守思想の日本会議の存在とあわせて保守戦前回帰のノスタルジアに対峙するA級戦犯廃祀論だ。