いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

岸田内閣と官僚支配。 kishida cabinet and bureaucratic government

2021-10-06 20:06:15 | 日記
 (1)日本の政治の官僚支配体制は利点よりもへい害が多く指摘されている。自らの既得権益を保護し、省庁の権利、権益、権能を守り、縦割り行政で省庁間の連携、協力、推進に欠けて硬直した政治、行政の象徴として批判も大きい。一方で業務に精通して経験、専門能力は高く、安定感だけはある官僚組織だ。

 (2)しかし近代国家、社会は政治、経済、社会、文化がそれぞれに独立した権益ではなく、相互に複雑に混ざり合い複合化する情報化時代、IT産業革命時代を迎えて、省益、権益、権能だけに固執する行政はスピード、調整、効果に劣り業務が停滞して適時性、適応性を欠くことが多い。

 行政組織の縦割りへい害を解消するため、横割り連携行政の必要性が指摘されながら、官僚組織の既得権益、省益、権益、権能保護が障害となって行政改革は進まないのが政治の現状だ。

 (3)菅前内閣はデジタル庁を設置して行政のムダ、誰もが役所に行かなくても手続きができる社会を目指して、行政改革を進めようとしており岸田政治も踏襲する。これまでの省庁組織にIT、デジタルに精通したものが少ないこともあってデジタルに精通した民間人を多く登用しての行政デジタル改革で、これまでの行政の官僚支配体制を変える要素は整ったようにみえるが、官僚支配体制を打破できるのかは注視が必要だ。

 (4)岸田新内閣は13人の初入閣に当選3回の若手議員(社会からみれば働き盛り)複数の大臣就任も決めて、清新さは示した。党役員人事では安倍、麻生影響力の色濃い布陣で、閣僚でもその傾向はみられて岸田首相のいう「生まれ変わった自民党を示す」とはいかない岸田政治の新体制だが、経済、財務、厚労、ワクチン担当と1年以上もコロナ対策に専念してきた経験則の閣僚をすべて交代してのすべて初めからの行政能力が問われる陣容だが(これはこれで政治の現状をみれば必要なことだが)、これも官僚支配の省庁行政組織の体制による継続性、機能性、推進性を想定しての初入閣13人、若手登用の背景がみえる。

 (5)デジタル庁の行政のIT、デジタル化、横割り行政改革に逆行するものであり、生まれ変わった自民党といえるものではない。書いたように岸田首相新体制、自民党が生まれ変わるには国民支持力が必要で不可欠であり、国民には不安のみえる岸田首相新体制スタートだ。

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