いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

農業構造改革。structural innovation of agriculture

2021-10-26 20:40:45 | 日記
 (1)総選挙も中盤を超えて終盤に突入したが、コメ(米)余りで価格下落が問題化している。コロナ社会で飲食店営業自粛、規制がコメ余りを加速したこともあるだろう。かなり以前にも古々米問題が起きてコメ余りで海中にコメを保存するという事態を招いた。

 コメは当時の自民党政権にとっては農業、農家の支持が大きな勢力であり、コメ価格は市場流通動向にかかわらずに政府が決めて農家利益に有利な農業政策がとられていた。

 (2)そのため需要と供給の適正化にかかわらずに農家の栽培、利益保護のために計画されて多くのコメが余る事態を招いた。当時からコメは主食として政府の食料自給率の安定名目で需要と供給の市場原則にかかわらずに、無作為計画に生産されてきた結果の古々米コメ余りだった。

 現在も政府は食料自給率の安定確保を目指しているが、現代社会では若者中心にコメ離れが顕在して食文化、食生活は多様性になり、古々米時代の反省から政府主導の生産調整はしているが政府の農業過剰保護政策からコメ余り、価格下落はとまらない。

 (3)一方で政府はTPPにより参加国相互の関税撤廃により安い外国産の食料品等輸入を進めて、食糧自給率の向上、確保とは利益の反する政策を進めている。すでに農業の構造改革が必要といわれながら遅れて、近年は農業の海外進出もはかられているがこれも政府の食料自給率向上、確保政策からは利益の反する方針だ。政府の農業政策に一貫性がなく、利益矛盾があるから農業は救われない。

 (4)日本の農業は品種、栽培、品質、改良、味覚で高い技術力、開発力、栽培力、改良力を持ち、海外展開、世界競争力で高い潜在能力があり、これまでの政府の農業過剰保護政策が高い農業の潜在能力を抑制していたことが農業構造改革(structural innovation of agriculture)を遅らせている、農業がいつまでも自立(independence)できない大きな要因だ。

 (5)TPPは農業自立のいい機会であり、若手農業経営者を中心に品種改良、品質、味覚力、栽培力、改良力の高さを利点に世界展開する動きが高まっており、コメ生産も含めて生産、販売、管理を農家に一元化してまかせることが農業構造改革、自立、活性化につながるものだ。

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