いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

古くて新しい利権主義。 old and new concessionism

2021-10-09 20:21:20 | 日記
 (1)参院広島選挙区で自民党執行部から異例の多額の1億5千万円の選挙資金を渡された河井案里候補(当時)を巡る夫の元法相夫妻による選挙買収事件に次いで、今度は日大を舞台に同理事と大阪の医療法人元理事長が日大付属病院建て替えにかかわり設計監理料の水増し分2億2千万円を着服したとして、日大に損害を与えた背任の容疑で逮捕された。

 (2)日大理事長の金庫番といわれる側近理事が日大附属病院建て替え設計監理料をつり上げてその水増し分を大阪の医療法人前理事長と着服したというから、これは日大に損害を与えた背任罪というより日大そのものの使途不明の横領事件というべき犯罪事件だ。

 検察は日大組織、経営、構造について捜査して犯罪構成を洗い出し、日本の大学で最大の学生数を誇る日大の授業料などを負担投資する学生、親の期待を大きく裏切る大学犯罪を解明しなければならない悪質な多額の金銭利権犯罪だ。

 (3)政治(選挙)と大学で起きた数億円規模の多額の金銭犯罪事件は国家、国民の政治と教育という基本理念、政策、方針にかかわる重大な構成要件に対する違反行為であり、国家、社会の倫理、正義、思想を根底、土台から揺るがす事件、不祥事であり、利権がからむ忌まわしい事件だ。

 利権といえばかっては自民党長期政権時代に公共事業を背景に社会インフラ事業、整備工事で許認可権を持つ政府、政治家と工事請負事業者との間で密室政治で多額の資金が動いて流れて、不正の温床となっていた。

 (4)国民の税投資、予算の使い方の意識、関心の向上、情報化社会での情報公開性、共有性の中で利権政治は過去のものと思われていたが近年また復活のきざしがみえて、安倍元政権の目的のためには手段を選ばない政治、既得権益保護主義、自分の生活さえよければいいという小市民的国民意識(the petite bourgeoisie)の中で、古くて新しい利権主義(old and new concessionism)が顔を出してきている問題社会だ。

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