(1)石破首相に問いたい。石破首相は自民党総裁選で(裏金問題で揺れ、国民から批判を受ける)自民党は12年(野党時代)に戻らなければならないと言ったが、忘れたのだろうか。
安倍自民党野党時代の12年末に当時民主党政権野田首相の解散総選挙を受けて、幹事長として夜行列車を乗り継いで、乗り継いで全国選挙区を飛び回り自民党を大勝に導いて安倍第2次政権を誕生させた。
(2)石破首相からは就任早々からあの独特のやけに丁寧に不自然に自説を言いまわして、多少ねちねちとしているが相手を説得する気構えがまったく消えている。首相となってから顔つき、表情に覇気が消えている。ごらんのとおりのただでも「コワイ」顔からは生気が失われてボーッとしたままだ。
(3)石破首相誕生で自民党を取り仕切る幹事長に森山裕議員を起用した時に、オヤッと思った。本来なら党の要には石破首相が信頼を置く、気心の通じた政治経験、能力の豊富な人を置くのが定説だ。
総裁選を選挙委員長で支えた岩屋議員(外相起用)か同じ防衛族の中谷議員(防衛相起用)を配置すべきであったが、2人とも閣内に入れて安倍政権を長く国対委員長で支えた森山議員を幹事長に起用した。
(4)そもそも石破首相は安倍元首相とは距離を置き、中枢から疎外されてきた政治家であり、よりによってその安倍元首相を長く支えた人を党幹事長に据えたところがこれまでの自民党保守主流派の意向に従った、牛耳られた石破首相の縛りの姿が見えた。
この自民党人事から、石破首相は自らが党中枢から外れているうちのあぶない自民党的権力構造に押しつぶされていた。
(5)その後の石破首相の表情、顔つきからは覇気、生気がなくなり見られずに、無表情、ボーッとした石破首相をみせつけられている。昨日の首相指名特別国会でも、30年ぶりの決選投票で何とか首相に指名された時も議場に立って礼をした時の顔、表情はまるで叱られた子どもがベソをかいたような情けないものだった。
(6)石破首相に問いたい。一時は国民的支持もあったのだから、かつがれるだけの首相なら自ら辞任するべきだ。そうでないなら、周囲の反対を押し切っても自分のやりたい政治を断行すべきだ。
トランプ米大統領も素質に欠けるが、石破首相と違うことは何があっても自分の信念でそれがおかしなどういうものであっても(それは世界の不幸だが、大勝した)、自分のやりたいように政治をやると国民に示していることだ。
だから、目の色が違う。