
最近はモーツァルトやハイドンの交響曲良く楽しんでいる。普段馴染みの少ないハイドンのザロモンセットはセル/クリーブランドを愛聴盤にしている。ハイドンの交響曲第1番や70番等は普段めったに聴けないが、良い演奏を聴くと何処か新鮮に感じる。弦楽器が「さざめく」様な質感で鳴りだすともうそこを動きたくなくなる。
モーツァルトの交響曲も35番~41番は傑作揃いだ。「リンツ」、「ハフナー」、「プラハ」の表題の付いた曲ならご存じだろう。45年前ワルター/コロンビア響で聴いた40番の出だしのフワフワ感のある弦楽器の第一主題に感激したものである。現在ではそれに「艶」と「チリチリ感」が乗って非常に好ましい質感になって来た。
ステレオは「琴線に触れる音」が出ないと面白くない。その場を動きたくなくなるような美音が出てこないと面白みはない。45年前と現在とでは出ているサウンドそのものの「質」が大幅に変わって来た。